(54)【考案の名称】起き上がり玩具

(73)【実用新案権者】有限会社コンフプランニング

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図3

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、押されることで揺動し、自重によって揺動しながら静止状態に戻る起き上がり玩具に関する。

【従来の技術】

【0002】
一般に、ダルマや起き上がり小法師などとして知られる、押されることで揺動し、自重によって揺動しながら静止状態(重心位置)に戻る起き上がり玩具は、主に乳幼児向けの玩具・おもちゃとして古くから提供されている。
この種の起き上がり玩具は、揺動可能な球面形状の底面を有する本体の内部に、オルゴールなどの音を発生させる手段が内蔵され、本体が押されることで揺動し、内部のオルゴールが鳴りながら、次第に静止状態に戻るようになっている。
このような起き上がり玩具に関する先行技術としては、例えば特許文献1に提案されている「自力起き上がり玩具」などがある。
【0003】

【効果】

【0009】
本考案によれば、質感や素材感に富んだ外観を有し、柔らかな音を外部に響かせながらゆらゆら揺れて、壊れず角の無い形状で、安心して楽しく遊べる起き上がり玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本考案の一実施形態に係る起き上がり玩具の完成状態の外観を示す、(a)は斜視図、(b)は正面図である。
【図2】本考案の一実施形態に係る起き上がり玩具の分解状態の外観斜視図である。
【図3】本考案の一実施形態に係る起き上がり玩具の揺動本体の断面正面図である。

【0011】
[起き上がり玩具]
以下、本考案の起き上がり玩具の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る起き上がり玩具1は、揺動本体10,音発生手段20,収納部30,蓋部40の各部によって構成されている。
揺動本体10と蓋部40とは、互いに係合・組立が可能な木製で形成されており、揺動本体10の収納部30に音発生手段20が収納された状態で、揺動本体10の上面に蓋部40が配置・嵌合されて組み立てられることで、起き上がり玩具1が完成状態となる。
【0012】
[揺動本体]
揺動本体10は、底面が球面状に形成されたほぼ半球体形状に形成されており、起き上がり玩具1の本体を構成している。
揺動本体10を構成する半球体は、底面側が側面側にわたり球面状に、上面側が平面状に形成・木工加工されており、球面状部と平面状部との連続する部分は面取り加工により丸みを帯びた曲面状に形成・加工されている。
【0013】
ここで、揺動本体10の底面は、本実施形態では、図1(b)や図3に示すように、設置面に接触する頂部まで曲面状となる完全な球面形状に形成されている。このような構成により、揺動本体10は、わずかな力が加わっても滑らかに揺動できるようになり、起き上がり玩具1を常にゆらゆらと揺らすことができる。
但し、揺動本体10の底面の頂部に、設置面と面接触可能な平面状部を設けることも可能である。そのようにすると、揺動本体10を安定した静止状態に保つことができるようになる。
【0014】
そして、揺動本体10の中心に、オルゴールによって構成される音発生手段20を収納可能な収納空間となる収納部30が備えられている(図2及び図3参照)。
収納部30は、音発生手段20が収納でき、かつ、音発生手段20の周囲に共鳴空間31,32が形成されるように、所定の大きさ・形状に設定され、揺動本体10を構成する木部材にたいして切削加工等によって形成される。
収納部30の詳細については、図3を参照しつつ後述する。
【0015】
また、揺動本体10の上面には、収納部30の開口周縁に沿って、取付穴11が形成されており、この取付穴11に対して蓋部40の脚部44が挿入・係合することにより、揺動本体10の上面中心に蓋部40が取り付けられるようになっている。
本実施形態では、収納部30の開口周縁に沿って、45度間隔で8個の取付穴11が形成されるようになっている。このような取付穴11を介した組立構造により、揺動本体10と蓋部40は、ネジなどの治具や取付部材を必要とすることなく、木製部材同士の嵌め合い構造のみによって組み立てることができるようになる。
なお、取付穴11の数や位置などは、上記の例は一例であって、適宜設定・変更できることは勿論である。
【0016】
[音発生手段]
音発生手段20は、揺動本体10の内部に収納され、揺動本体10の揺動・揺れによって美しい音色や聴き心地の良い音やメロディーなどを発生させる手段となっている。
本実施形態では、音発生手段20が、オルゴールによって構成されている。
オルゴールは、図2及び図3に示すように、中空筒(円筒)状に構成されたケース体の内部に長さの異なる複数の振動発音棒が立設されるとともに、ケース体の上部を覆う蓋部から揺動可能に吊下げられた打撃槌を備え(図3に点線で示す振動発音棒・打撃槌参照)、揺動本体10の揺動によって打撃槌が揺動して振動発音棒に当たることによって、複数の振動発音棒から音が発生されるようになっている。
そして、以上のようなオルゴールによって構成される音発生手段20が、揺動本体10の収納部30に収納されるようになっている。
【0017】
[収納部]
収納部30は、揺動本体10の内部に形成された、音発生手段20を収納可能な収納空間である。
本実施形態の収納部30は、図3に示すように、木製の揺動本体10の上面側から底面側に向かって段階的に穿設された複数段の円筒凹形状の空間となっている。
【0018】
具体的には、収納部30は、オルゴールで構成される音発生手段20の外径より小さい内径の第一の凹部30aと、音発生手段20の外径とほぼ同一で若干大きい内径の第二の凹部30bと、音発生手段20の外径より大幅に大きい内径の第三の凹部30cの三つの凹部が同心円状に形成されている。また、これら三つの凹部は、それぞれ所定の深さ(高さ)となるように形成されている。
そして、このような収納部30によって、音発生手段20が収納部30に収納されると、図3に示すように、音発生手段20の底面側及び側面側に所定の広さ(深さ・幅)を有する共鳴空間31,32が形成されるようになる。
【0019】
例えば、揺動本体10の上面部が直径150mmで、音発生手段20が外径53mm・高さ80mmの円筒形状の場合には、第一の凹部30aの穴径(幅)が40mm、第二の凹部30bの穴径が54mm、第三の凹部30cの穴径が80mmに形成される。
また、揺動本体10の上面部から底面部までの高さが75mmの場合に、第一の凹部30aの穴の深さ(高さ)が65mm、第二の凹部30bの穴の深さが60mm、第三の凹部30cの穴の深さが40mmに形成される。
【0020】
このような構成により、図3に示すように、筒状の音発生手段20が第二の凹部30bにぴったりと係合した状態で収納されると、音発生手段20の底面側には、幅40mm・深さ5mmの共鳴空間31が形成され、また、音発生手段20の側面側(外周側)には幅13mm・深さ40mmの共鳴空間32が形成される。
また、音発生手段20の上面側は、揺動本体10の上面から20mmほど露出するようになる。
【0021】
これによって、揺動本体10の揺動によって音発生手段20から発せられる音が、底面側及び側面側の共鳴空間31,32によって共鳴・増幅されて、揺動本体10の外部に美しい音色として響き渡るようになる。
なお、上述した揺動本体10及び収納部30の大きさや形状は一例であり、揺動本体10を含む起き上がり玩具1の大きさや形状、音発生手段20の大きさや形状などに応じて、揺動本体10や収納部30の大きさ・形状は適宜設定・変更することができることは言うまでもない。
【0022】
[蓋部]
蓋部40は、揺動本体10の上面に配置される装飾体41を備えた蓋・カバー手段である。
本実施形態では、蓋部40は、装飾体41と台座部42,スペーサ部43,脚部44の各部を備えて構成されている。
これら蓋部40を構成する装飾体41,台座部42,スペーサ部43,脚部44の各部は、それぞれ木部材によって所定の形状・大きさに形成され、各部が組み立てられることで蓋部40が形成されるようになっている。
【0023】
装飾体41は、半球体と、半球体の上面に半球体よりも小さい3つの球体が紐などで連結されて構成される。
台座部42は、装飾体41が搭載・接合される台座であって、装飾体41の半球体の底面よりも一回り大きい上面を有する円筒部と、円筒部の底面から側面方向にフランジ状に突出する縁部を備えた、所謂カンカン帽形状に構成される。
【0024】
スペーサ部43は、台座部42と同形・同大の円板状部材であって、中心に音発生手段20が通過できる大きさの丸穴を備えたドーナツ形状に構成される。本実施形態では、このようなスペーサ部43が2つ備えられ、台座部42の底面側の上下方向に所定間隔をもって配置されるようになっている。
脚部44は、2つのスペーサ部43を貫通して台座部42のフランジ部底面に係合・嵌入される複数の円筒棒状に構成される。この脚部44を介して2つのスペーサ部43と台座部42が連結されて、2つのスペーサ部43と台座部42の底面には、所定間隔の隙間・スリットが外周方向に沿って形成されるようなる。
【0025】
ここで、脚部44は、揺動本体10の取付穴11に係合・嵌入可能の円筒棒状に形成され、8個の取付穴11に対応する8本の脚部44が備えられている。
また、2つのスペーサ部43には、図2に示すように、8個の脚部44がそれぞれ挿入・貫通する貫通穴43aが備えられており、揺動本体10の取付穴11と同様に、スペーサ部43の中心丸穴の周縁に沿って、45度間隔で8個の貫通穴43aが形成されるようになっている。
同様に、台座部42の底面には、スペーサ部43を貫通した8個の脚部44がそれぞれ挿入・嵌合する8個の嵌合穴(図示せず)が45度間隔で形成されている。
このような脚部44と貫通穴・嵌合穴を介した組立構造により、蓋部40は、揺動本体10に対して、ネジなどの治具や取付部材を必要とすることなく、木製部材同士の嵌め合い構造のみによって組み立てることができるようになる。
【0026】
以上のような蓋部40が揺動本体10の上面側に取り付けられて組み立てられることにより、収納部30の上面が蓋部40によって覆われ、収納部30に収納された音発生手段20は外部から見えないように隠される。
また、蓋部40には、2つのスペーサ部43と台座部42の底面に、所定間隔で隙間・スリットが形成され、また、収納部30に収納された音発生手段20の上方周囲に空間が形成され、この空間によって収納部30の共鳴空間31,32が揺動本体10の外部と連通されるようなる。
【0027】
これによって、揺動本体10の揺動によって音発生手段20から発せられ、共鳴空間31,32において共鳴・増幅された音が、蓋部40によって形成される空間・隙間を介して揺動本体10の外部に発せられて、美しい音色として響き渡るようになる。
なお、上述した蓋部40を構成する各部の大きさや形状,数などは一例であり、蓋部40の形状や大きさなどは、例えば起き上がり玩具1の目的や対象などに応じて適宜設定・変更することができる。
【0028】
[動作]
以上のような構成からなる起き上がり玩具1は、揺動本体10の収納部30に音発生手段20が収納された状態で組み立てられて、例えば机や床面などに載置して静止状態とすることができる。
起き上がり玩具1は、静止状態では、木製のおもちゃ・置物として、美観を楽しむことができる。
そして、起き上がり玩具1のいずれかの部分、例えば揺動本体10や蓋部40の表面が指などで押されることで、揺動本体10が揺動し、起き上がり玩具1の全体がゆらゆらと揺れたりゆっくりと回転したりする。
【0029】
揺動本体10が揺動・回転すると、揺動本体10の収納部30に収納された音発生手段20を構成するオルゴールが鳴り、音が共鳴空間31,32において共鳴・増幅されつつ、蓋部40のスペーサ部43及び台座部42の間の隙間から外部に発せられ、美しい音色やメロディーが起き上がり玩具1の周囲に響き渡るようになる。
起き上がり玩具1の揺動動作は、外部からの押圧などがなくなれば、次第に揺動が収まっていき、揺動本体10の自重・重心によって徐々に元の状態に戻り、最終的に静止状態となる。
上記の動作を繰り返すことにより、起き上がり玩具1は、ゆらゆらと揺れる揺動と、内部から聞こえてくるオルゴール音を楽しむことができる。
【0030】
以上説明したように、本考案の一実施形態に係る起き上がり玩具1によれば、木製の揺動本体10及び蓋部40によって、質感や素材感に富んだ外観を付与することができ、高級感に溢れた玩具として、また、置物として提供することができる。
また、木製の揺動本体10の内部に収納された音発生手段20は、収納部30の共鳴空間31,32によって音が共鳴・増幅され、蓋部40の隙間から外部に音が響くようになり、揺動本体10のゆらゆらと揺れる揺動に合わせて、柔らかな音を内部から外部に響かせることができる。
また、木製の揺動本体10及び蓋部40は、角や突出部分のない、全体が丸く面取り加工・研磨加工された滑らかな外観・表面を有し、また、木部材の組立構造によって、強度に優れ壊れにくい構造とすることができ、安全な玩具を提供することができる。
【0031】
以上、本考案の起き上がり玩具の好ましい実施形態について説明したが、本考案に係る起き上がり玩具は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本考案の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、音発生手段として、円筒形状のケース体からなるオルゴールを用いていたが、オルゴールの構成は円筒形状に限定されるものではなく、例えば四角筒形状や三角筒形状,箱状など、揺動本体の内部に収納・配置可能である限り、どのような外形・大きさであってもよい。
【0032】
また、本考案に係る音発生手段は、オルゴールに限らず、他の手段を用いることもでき、例えば鈴や風鈴,鐘など、揺動本体が揺動することに連動して音を発生することができるものであれば、どのような手段を用いることもできる。
また、蓋部40に備えられる装飾体は、上述した実施形態では、半球体に小さな3つの球体を連結させた構成となっていたが、これに限らず、例えば動物や人形などを象った装飾体を備えることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本考案は、安心して楽しく遊べる起き上がり玩具として好適に利用することができる。
【0034】
1 起き上がり玩具
10 揺動本体
20 音発生手段
30 収納部
31,32 共鳴空間
40 蓋部


(57)【要約】

【課題】質感や素材感に富んだ外観を有し、柔らかな音をたてながらゆらゆら揺れて、壊れず角の無い形状で、安心して楽しく遊べる起き上がり玩具を提供する。【解決手段】底面が球面状に形成された揺動本体10と、揺動本体10の内部に収納される音発生手段20と、揺動本体10の内部に形成された、音発生手段20を収納可能な収納部30と、揺動本体10の上面に配置される装飾体を備えた蓋部と、を備え、収納部30は、音発生手段20が収納された状態において、音発生手段20の底面側及び側面側に所定の共鳴空間31,32を形成する構成としてある。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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