(54)【考案の名称】ページめくり機

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、本のページを、スイッチやボタンの操作で1ページずつめくる装置である。

【従来の技術】

【0002】
本のページめくり機はすでにいくつか存在する。例えば(株)西澤電機計器製作所の商品名「ブックタイム」、ダブル技研(株)の商品名「りーだぶる」、などである。それらはローラーを利用したりゴムパッドの摩擦を利用したりしてかなり複雑な動作でページをめくる。必然的にマイコン制御となって価格は数十万円となっている。また絵本に多い厚紙には対応していない。
日本筋ジフトロフィー協会関連のWebページには「3−5万円程度で手元スイッチやリモコンで本をめくり図書館の本や絵本、漫画、雑誌を読める福祉機器」が求められている。
【0003】

【効果】

【0009】
本考案によって吸引という素朴な方法でページめくりを実現することができる。購入したばかりの新しい本や製本仕様によってはページを開いて十分に馴らさないとページめくり機での使用が難しいものがある。ページ押さえ機能を強力にすることによって多くの本がページめくり機でボタン操作による読書が可能になる。吸引によるページめくりの長所の1つは絵本のような厚紙でできている本にも吸引部分を工夫することで使用が可能になることである。吸引部の往復回転に逆回転防止機構のないシンクロナスモーターを使用すると吸引部がページを押し込んで吸引して戻る動作、ページをめくり終えてホームポジションに達した後に次のページめくりのために反転する動作は単に回転部分に障害物が存在するだけでよい。つまり本考案自体はマイコンによるシーケンス制御は不要である。コストを抑えた製作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1考案を実現した具体例である。本を読むときと反対側上方から見た斜視のイメージ図でありページめくりの途中を示している。7_1,7_2の開口部には掃除機のような吸引機からのダクトが接続されるが省略されている。3_1,3_2の送りスティックにはそれぞれプーリー8_1,8_2からワイヤーが接続されて同期動作するがワイヤーなどは省略した。
【図2】読書する側の上方からの斜視図である。ページをめくるためにアーム2_1の先端の吸引部5−1がページの端でページを吸引している状態である。ページめくりの最初の段階である。図1では描かれていない押さえ紐11を示した。

【0011】
【図3】図1の読書する側で上斜めからのイメージである。ページをめくるときはアームの回転動作とともにページ押さえ紐11が持ち上がり送りスティック3−1がページ下に移動中である。図2に続くページめくりの段階である。
【図4】図3の動作に続いてページめくりが終了した状態である。送りスティックの透明のひれ4の一部は本の左上に残って次のページをめくるために戻るときにすでにめくり終えたページの上を通過することを保証している。
【図5】図1の5_1,5_2の吸引部の詳細な構造の一例である。これは一般の本のページをめくるためのものである。吸引時にヒンジ接続された吸引口a−1がページ端を折り曲げることによってめくらないページから分離する様子を示している。

【0012】
【図6】図1の5_1,5_2の吸引部を絵本などの厚紙用にしたものである。
【図7】c−1は図1の押さえ紐を通す孔10−1,10−2の例である。c−2はそれを透明のテープにしたときのスリットの例である。
【図8】押さえハンドを持ち上げるDCモーターを起動するスイッチの一例である。金属端子d−4はバネなどにより弾性的に設置されている。図中に記入されている矢印の方向にプーリーd−1が回転すると取り付けられている三日月形の突起外側に張られた電気導体は金属端子d−4をこすって移動するのでその間配線d−3は接続状態ONとなる。

【0013】
【図9】図8のプーリーが逆回転するときのスイッチの状態を説明する図である。三日月形の突起の位置からこのとき金属端子d−4は電気導体のない内側をこすって移動するのでこの回転ではスイッチはOFFのままである。つまり吸引部が吸引のためページ端に移動するときは押さえハンドは持ち上がらない。尚図8図9のプーリーは図1のプーリー8−2に対応する。
【図10】シンクロナスモーターを手元押しボタンで動作させるときの配線の1例である。この配線で1回手元押しボタンをしばらく押して離すことで後は吸引部がページを吸引にいって反転して1ページをめくりホームポジションで停止する。
【図11】本考案によるページめくり機を操作するための手元ボタン、スイッチなどの構成例である。

【0014】
図1が考案を実施するためのおおよその構成を示している。本の左と右のページをめくるために5〜10rpm程度の回転数をもつ2つのシンクロナスモーター6の回転軸に取り付けられているアーム2−1,2−2の先にある吸引部5−1または5−2が1ページを持ち上げると同時にこれに同期した送りスティック3−1または3−2がそのの下にもぐりこんでめくる。吸引機から吸引部5−1,5−2への吸引ダクトの接続の形態は様々な形が可能であるが、この図では5−1,5−2から7−1,7−2までのアームの一部を中空にしてダクト接続の便を計った。
【0015】
7−1,7−2には吸引機からの吸引ダクトが接続されるがそれらは表示されていない。図1の構成では7−1,7−2は円弧の往復運動をするので吸引ダクトは柔軟性をもったものにする。2つの吸引機を別々に接続する方法と1つの吸引機からのダクトを切り替えて使用するという方法がある。後者の場合はダクト接続切り替えの構造と本の読み手手元の切り替えレバーが必要になる。吸引機のコストあるいは設置するスペースの問題によって選択する。
【0016】
図1にはページをめくり終えたときに読みやすいようにページを押さえる押さえ紐11または押さえテープは表示されていない。押さえ紐11は図2から図4に描かれている。その端は9−1に固定され10−1つづいて10−2の孔を通って9−2に他端が固定される。10−1,10−2の孔の具体例は図7c−1であるが、できるだけ摩擦が小さくなめらかに滑るのが望ましい。押さえ紐は衣類のゴム紐のように摩擦の大きいゴムが被覆されていて滑りやすくなっているものがよい。釣り糸や透明テープのようにそれ自体に伸縮性がないものを用いる場合には9−1,9−2の固定部分近くの一部をバネやゴムにして全体を引っ張ってアームが回転しても押さえ紐またはテープがたるまないようにする。
【0017】
吸引部5−1,5−2を回転させるアーム2−1,2−2と送りスティック3−1,3−2の同期の方法はさまざまに考えられる。図1はプーリーとワイヤーを用いた場合のイメージ図であるが、8−1,8−2のプーリーのみ示してあり、それに接続されるワイヤ−や送りスティック付属のプーリーそしてワイヤーを誘導する中間プーリーなどは省略してある。必要なことは吸引部を支えているアームの往復運動と送りスティックの往復運動が適切に同期することである。
アーム2−1,2−2の長さによってめくることのできる本のサイズが決まってしまう。アームはスライド式にして長さが変更できるかまたは長さの異なるものが脱着できるようにすることでいろいろなサイズに対応できる。
【0018】
めくるページを残りのめくらないページから分離するために吸引部に工夫を行う。吸引口を吸引部本体にヒンジとバネで取り付け、ページを吸引して吸引口がふさがれたときに引き込まれてページが図7a−5のようにくの字に折れ曲がるようにする。これによってアームの回転で持ち上がるのは吸引口に折れ曲がって貼り付いた1枚のみとなる。
厚紙でできた絵本の場合は図6の吸盤のような吸引部を用いる。吸盤の面積を大きくすることで掃除機の弱モード程度の吸引機でも絵本全体をもちあげるくらいの吸引能力に簡単に達する。アームの回転中心と絵本厚紙の回転中心が異なるので吸引口の面と厚紙の面はすぐに平行ではなくなるが吸盤のやわらかいスカートは一定の角度までは吸着を保証する。厚紙のページをめくるとき押さえ紐11が絵本の厚紙ページの先端をこすることでめくらないページの回転を押さえてくれる。これは多くの本のページに対して図5のヒンジ結合の吸引口がページを折り曲げて残りから分離するのに代わる機能となる。
【0019】
図10にはシンクロナスモーター周りの配線の一例を示す。図中の矢印は吸引部を支えるアームがホームポジションでスイッチをOFFにすることのイメージである。アームはボタンを押した後はさらには回転できないようにする。図1ではシンクロナスモーター6の設置されている台が回転を妨げる。ホームポジションでこのスイッチが離れているときに手元スイッチを押すとモーターが回転する。逆回転防止機能のないシンクロナスモーターの仕様によりどちらに回転しようとしても結局はページめくりに向かって回転する。アームがスイッチを離れるとSW−1またはSW−2がONとなるので手元押しボタンをOFFにしても1ページをめくって再びホームポジションにもどるまではアームの回転と反転が持続する。手元押しボタンのONを継続すると本のページは次々にめくられる。各種のセンサーとリレーによるシーケンス制御を用いなくてもシンクロナスモーターの仕様がページめくりをこのように簡潔に実行する。
【0020】
ページをめくるときは吸引機のスイッチを入れておく。しかし、吸引機をOFFにしてページめくり動作を実行することは場合によっては意味がある。吸引部は本のページをギューと押し込んで戻ってくるのでページが浮いているときに手で押し込むのと同じだからである。
【0021】
1 本
2−1 右ページ吸引アーム
2−2 左ページ吸引アーム
3−1 右ページ送りスティック
3−2 左ページ送りスティック
4 ページ巻き込み防止用ひれ
5−1 右ページ用吸引部
5−2 左ページ用吸引部
6 2つのシンクロナスモーター
7−1,7−2 吸引機の吸引ダクトの接続口
8−1,8−2 回転アームとページ送りスティックをワイヤーで連動するためのプーリー
9−1,9−2 押さえ紐またはテープを固定する本台の取っ手
10−1,10−2 押さえ紐またはテープを通す孔またはスリットを有する支柱
SW−1 右ページ吸引アームがホームポジションでOFFそれ以外はONのスイッチ位置の例
SW−2 左ページ吸引アームがホームポジションでOFFそれ以外はONのスイッチ位置の例
11 押さえ紐
12 ページ押さえハンド
【0022】
a−1 吸引部本体にヒンジとバネで取り付けられて吸引したときに紙面をくの字に折り曲げる役割を果たす吸引口
a−2 紙面が吸引されて貼り付く部分
a−3 ヒンジ結合するための突起とそれがはまる孔
a−4 吸引部本体に吸引口をヒンジ結合した吸引ユニット、紙を吸引していない開口状態でこの形を保つ安全ピンのようなバネは省略されている。
a−5 吸引時にくの字になってページを分離している状態
a−6 吸引アームの吸引ダクトが接続される部分
【0023】
b−1 吸引用スカート
b−2 絵本用に吸引スカートを取り付けた吸引部
c−1 吸引アームに取り付ける押さえ紐を通す孔をもつ支柱、10−1,10−2の具体例である。
c−2 吸引アームに取り付ける押さえテープを通すスリットをもつ支柱、10−1,10−2の具体例である。
d−1 シンクロナスモーターによって円弧を往復運動するプーリー
d−2 プーリーd−1に取り付けられた突起物で、外側に電気導体が張られている。
d−3 スイッチとするための配線
d−4 バネなどにより弾性的に設置された金属端子、突起物d−2が通過するとき矢印方向にぶれながら回転の向きによって外側または内側を移動する。

(57)【要約】

【課題】人が読書するときにボタンやスイッチでページをめくる装置であって、マイコン制御を用いずに数万円以下で製作できる実用的なページめくり機を提供する。【解決手段】回転する吸引部5−1、5−2でページを持ち上げ、ワイヤー等によって吸引部の回転に連動してページと平行に180度程度の往復回転するページ送りスティック3−1、3−2でページをめくるというしくみを用いる。また、ページをめくるときだけ本から離れる押さえハンド12を準備する。吸引部を取り付けたアーム2−1、2−2の回転往復運動にシンクロナスモーター6を用いることで、マイコン制御のような複雑なアルゴリズムは必要なく低価格で製作が可能である。


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