(54)【考案の名称】中央磁性軸を有する発電機

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、電気機械に関し、具体的には、発電機に関する。より詳細には、中央磁性軸を有する発電機に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来の発電機設計では、発電機の最も内側の中央部は、発電機の回転部材であるロータである。この回転部分は、発電機のEMF(電磁場)を生成する磁場(すなわち、磁化部材又は磁化層)の源である。このロータ生成磁場は、ステータの一部である巻線内の導体と交差又は「切断」し、電流を生成する。出願人は、複数のロータ層及び/又は複数のステータ層を有する発電機設計を認識している。
【0003】
本出願人が知る従来の設計のほとんどにおいて、磁場源はロータであり、一方、ステータは常に静止しており、発電機の導体である。他の設計では、ステータは磁場源ではない。本出願人は、発電機の発電能力を増大させるために磁束密度を増加させることが望ましいことに気づいた。
【0004】
本出願人は、ステータが磁場を形成し強化するのを補助するが、磁化層ではなく発電層である発電機を望んでいる。
【0005】
したがって、本考案は、ステータとロータとを有する発電機を提供する。
前記ステータは、中央軸を備え、前記中央軸の主中央部がコイルによって囲まれないように、前記中央軸の軸方向端部(コイル巻回部と称する)に少なくとも1つの軸方向にオフセットされたコイルを有し、前記コイルは、前記中央軸が、一方の極が前記コイル巻回部に設けられ、他方の極が前記主中央部に設けられて軸方向に離間した異なる磁極を有するように前記中央軸を磁化するように構成され、
前記ステータは、それぞれが、前記中央軸の周りに円周方向に設けられ、前記中央軸に対して固定され、前記中央軸の前記主中央部と半径方向に整列した発電巻線を含む複数の発電層を含み、前記ロータは、前記第1の発電層の周りに同軸に配置され、前記主中央部と半径方向に整列した磁化層を備え、磁化層は、内側磁極が中央軸の主中央部と整列したそれとは異なる磁極を有するように半径方向に離間した異なる磁極を有し、
前記発電層の少なくとも1つは、
前記管状組立体は、前記中央軸と同軸の管状体と、
前記管状体の主中央部がコイルによって囲まれないように、前記管状体の軸方向端部(コイル巻回部と称する)に少なくとも1つの軸方向にオフセットされたコイルを有する管状組立体の形態であり、前記コイルは、管状体が、一方の極が前記コイル巻回部に設けられ、他方の極が主中央部に設けられて軸方向に離間した異なる磁極を有するように管状体を磁化するように構成され、
前記発電巻線は、前記管状体の前記中央部に設けられているか、又は半径方向に整列している。
【0006】
主中央部は、中央軸が概ね発電層であっても、中央軸の活性部分又は磁化部分と見なすことができる。
【0007】
中央軸は、その一端に単一のコイルを有していてもよい。その場合、中央軸は、コイル巻回部に1つ、主中央部に1つの、2つの磁極を有していてもよい。主中央部及びコイル巻回部は、N−S又はS−N(本明細書を通してNはN極を表し、SはS極を表す)であってもよい。
【0008】
中央軸は、その各端部に1つずつの一対のコイルを有していてもよい。その場合、中央軸は、各コイル巻回部に1つ、主中央部に1つの、3つの磁極を有していてもよい。3つの磁極は、例えば、N−S−N又はS−N−Sと交互に配置されてもよい。
【0009】
中央軸は、軸方向外側に発電層を越えて突出していてもよい。より具体的には、コイル巻回部は、発電層を越えて外側に突出する一方、主中央部が発電層によって取り囲まれるか覆われていてもよい。2つのコイルがある場合、中央軸の両端部は軸方向外側に発電層を越えて突出していてもよい。
【0010】
主中央部は、コイル巻回部の1〜5倍又はそれ以上大きく又は長く、より具体的には、2〜3倍長くてもよい。
【0011】
発電層は第1の発電層であり、発電機は複数の発電層を含んでいてもよい。発電層は全てステータを含んでいてもよい。発電層は、互いに対して及び中央軸に対して固定されていてもよい。発電層は、発電機の支持構造体又はハウジングに対して固定されていてもよい。
【0012】
複数の磁化層があってもよい。磁化層及び発電層又は複数の発電層は、交互に配置されてもよい。磁化層はすべてロータを含んでいてもよい。磁化層は、互いに対して固定されていてもよい。代わりに、磁化層は逆回転してもよい。磁化層は交互の極性を有していてもよい。
【0013】
N個の磁化層及びN個の発電層が存在してもよく、Nは1以上である。
【0014】
N個の磁化層及びN+1個の発電層が存在してもよく、Nは1以上、例えば2であってもよい。最外層は発電層であってもよい。最外層は静止していてもよい。発電機は、最外層を包囲する円筒形の金属スリーブを含んでいてもよい。金属スリーブ及び最外層は、発電機のフレーム上に配置されるか、又は発電機のフレームに固定されてもよい。金属スリーブは、磁気戻り経路を提供し、磁場を成形する機能を有していてもよい。
【0015】
開発にあたり、3層以上の磁化層(すなわち、N≧3)が存在する場合、交互の磁化層が回転してロータの一部を形成し、残りの磁化層は静止していてもよく、ステータの一部を形成する。磁化層の1つのセット(例えば、固定磁化層)は、交互の極性配置を維持するためにロータが回転するときに電子的に切換えるようにしてもよい。
【0016】
磁化層(又は各磁化層)は、永久磁石又は電磁石によって提供されてもよい。磁化層が電磁石によって提供される場合、これらの電磁石は、それらの極性を切換える又は逆にするために電子的に切換え可能としてもよい。
【0017】
本考案による発電機の構成の目的は、
−磁性層の間の磁束を増加させ、それによって発電機の効率を高める。
−発電層(単数又は複数)内の導体(巻線内)によって垂直交点又は切断によって磁化層間の磁場を直線化する。
−最も内側の部分(すなわち中央軸)が磁束結合によってすべての層を中心に引き付けるため、遠心荷重が減少する。
−極間の距離を縮め、それによって発電機の効率を上げる。
【0018】
管状組立体の構成は、中央軸の構成と類似していることに留意されたい。管状組立体は、ステータの一部を形成することができる。
【0019】
管状組立体は、その一端に単一のコイルを有していてもよい。その場合、管状組立体は、コイル巻回部に1つ、主中央部に1つの、2つの磁極を有していてもよい。主中央部及びコイル巻回部は、N−S又はS−Nであってもよい。
【0020】
管状組立体は、その各端に1つずつ、一対のコイルを有していてもよい。そのような場合、管状組立体は、各コイル巻回部に1つ、主中央部に1つの、3つの磁極を有していてもよい。3つの磁極は、例えば、N−S−N又はS−N−Sと交互に配置されてもよい。
【0021】
管状組立体の本体は、例えば、鋼製の金属製であってもよい。
【0022】
管状体は、円形又は多角形(例えば、正方形、長方形)の断面形状を有していてもよい。
【0023】
管状組立体の本体は、複数の積層体を含んでいてもよい。管状組立体の発電巻線を、積層体の間に設けてもよい。
【0024】
磁化層は、管状組立体の半径方向内側に設けられてもよい。磁化層は、管状組立体の両側に設けられてもよい。磁化層又は各磁化層は、管状組立体の主中央部と整列されてもよい。磁化層又は各磁化層の隣接する極は、管状組立体の主中央部の極とは異なる極性を有していてもよい。管状組立体の各側に磁化層がある場合、磁化層に隣接する極は、管状組立体の主中央部のものと同じであってもよく、同じでなくてもよい。例えば、管状組立体の主中央部はS極性を有し、各磁化層の隣接する極はNであってもよい。
【0025】
磁気スリーブが存在する場合、管状体は、磁気スリーブに物理的又は磁気的に結合されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
ここで、本考案を、添付の概略図を参照しながら、実施例としてさらに説明する。
図面では:
【図1】本考案による発電機の一実施形態の概略的な軸方向断面図であり、発電層としての管状組立体を含む。
【図2】本考案による発電機の別の実施形態の概略的な軸方向断面図であって、2つの管状組立体を発電層として含む。
【図3】本考案による発電機の別の実施形態の概略的な軸方向断面図であって、発電層としてのオフセット管状組立体を含む。
【図4】本考案による発電機の別の実施形態の概略的な軸方向断面図を示しており、発電層及び磁気スリーブとしてのオフセット管状組立体を含む。

【0027】
図1は、本考案による発電機300の第1の実施形態を示す。図のすべてにおいて、様々な層の厚さ及び層の間の間隙は、縮尺通りとは限らず、説明を明確にするために誇張、縮尺している場合もある。
【0028】
発電機300は、機械的回転入力から出力電力を生成するための発電機である。発電機300は、発電機300のステータの基礎を形成する中央軸202を有する。中央軸302は、円筒状であり、細長い。中央軸302は、その各端部の周りに巻かれた2つの軸方向にオフセットされたコイル204、204.1を有する。コイル104、104.1が存在することにより、中央軸102を3つの部分、すなわち、2つのコイル巻回部206と主中央部208に分割する。主中央部208は、各コイル巻回部106の約3倍の長さである。
【0029】
コイル204、204.1は使用時に付勢され、中央軸202を磁化する電磁石として働く。したがって、コイル204、204.1に通電すると、中央軸202は、軸方向に間隔を置いて配置された3つの磁極を形成する。この実施例では、コイル巻回部204、204.1はS極性を有し、主中央部208はN極性を有する。
【0030】
発電巻線210は、中央軸202の主中央部208の周りに設けられる。これらの発電巻線210は本質的に発電層220を構成する。巻線210は、中央軸202に非常に接近していても、それに接していてもよい。
【0031】
発電層220の周りには磁化層222が設けられ、発電層220を通って延びる磁束(概ね符号234で示す)を生成する。磁化層222は、電磁石212によって提供される。磁化層222によって提供される一対の磁極は、磁化層222の反対側の極(S)が極(N)の主中央部208と整列するように放射状に離間配置される。磁束234は、磁化層222と中央軸202の主中央部208との間を真っ直ぐに延びているので、発電層220の巻線210は、全回転の少なくとも2つの点で垂直に磁場234と交差する。
【0032】
さらに、発電機300は、複数の発生及び磁化層220〜228を有する。この実施形態では、N+1個の発電層220、224、228及びN個の磁化層222、226があり、N=2である。中央軸202の主中央部208及び磁化層222、226は、半径方向に交互になる磁極を有し、この磁極は、この実施例ではNSNSNのように配置されるので、中央軸202から外側に向けて(場合によっては内側に向けて)延びる、比較的半径方向に真っ直ぐに伸びる磁場又は磁束234を提供する。磁化層222、226は、電磁石212によって提供される。
【0033】
発電機300は、回転するように構成された磁化層222、226を有し、したがって、発電機300のロータ構造の一部を形成する。図示されていないが、磁化層222、226は、発電機200への回転入力部に接続される。磁化層222、226が発電層220、224、228に対して回転すると、半径方向外側に向いた磁束234が車輪のスポークのように回転し、発電層220、224、228の巻線210と直角に交差する巻線210に電流を誘導する。
【0034】
図示されていないが、電子制御を用いて、中央軸202のコイル204、204.1を含む磁性層222、226の極を変えることができる。磁化層222、226は、同じ方向に回転するように構成することができ、又は各層222、226上の磁極が同じ極性を有すると反対方向に回転させることができる。磁化層222、226は、同じ速度又は異なる速度で反対方向に回転させることもできる。
【0035】
磁束234の生成に積極的に関与する中央コア202が内側磁化層222内に同軸に配置されているので、磁場源間の距離は半分になる。クーロンの法則によれば、電荷に対する力は間接的に電荷間の距離の2乗に比例し、したがってクーロンの法則によれば、この動作(磁場源の位置決め)は、距離の減少に比例して電荷に対する力を増大させ、したがって発電機200の全体効率を増加させる。
【0036】
発電機300もまた、単一の管状組立体310を備える。管状組立体310は、鋼製で中央軸202と同軸の円筒状の管状体312を有する。(図示されていないが、管状体312は、複数の積層された層を含み、発電巻線210は、積層された層の中及び間に画定されたスロット内に巻かれる。)発電巻線210は、中央軸202の主中央部208と半径方向に整列している。
【0037】
管状体312の小さな軸方向断面のみが図示されている。管状体312は、発電機300の中央部を越えて突出しており、中央部は主中央部208及び磁石212と整列している。中央軸202と同様に、管状組立体300は、中央軸202の対応する部分208、206と整列した主中央部とコイル巻回部とに分割される。管状体312の各端部の周囲にはコイル324が設けられているので、管状体312のコイル巻回部はいわゆるものである。
【0038】
使用時には、コイル314は、効果的に付勢され、管状組立体310を軸方向に離間した極を有する電磁石に変換する(ここでも中央軸202の操作方法と同様)。(この実施例の)極はN−S−Nであり、中央軸202の磁極形状S−N−Sとは反対のコイル巻回部ではN、管状組立体310の主中央部ではSである。
【0039】
本出願人は、管状組立体310を追加することにより、発生した磁場234の強度が著しく向上すると考えている。したがって、発電層222、226がより強い磁場234を通って(又はその逆に)移動するとき、発電層222、226はより多くの電流を生成する。
【0040】
管状組立体310自体がステータの一部を形成することができるが、本出願人は、ロータが例えば180°ごとに回転するときに、管状組立体310の極性を切換えるためにスイッチング装置が必要であることに気づいた。公知のスイッチング装置を使用することができる。
【0041】
図1の発電機300と同様の発電機350を図2に示すが、((第1の)管状組立体310に加えて)第2の管状組立体320を含む点で異なる。第2の管状組立体320は、第1の管状組立体310とほぼ同じ構成を有するが、半径方向外側の発電層228として機能する、より大きな直径を有する。第2の管状組立体320は、各端部に巻線324を有する管状体322を有するので、軸方向に離間した磁極を形成する。この構成では、極は、第1の管状組立体310の極とは反対のS−N−Sである。
【0042】
図3は、単一の管状組立体330が設けられているという点では図1のものと同様の発電機400を示しているが、管状組立体330が軸方向に非対称であり、一端のみが、単一のコイル巻回部とコイル334のみを有する管状体332を有するという点では異なる。ここでも、部分又は管状組立体330及び中央軸202は半径方向に整列される。
【0043】
図4は、図3の実施例に基づく発電機450を示しているが、発電機450の支持フレーム(図示せず)を伴う金属スリーブ250も設けられている。最外発電層252は、スリーブ250の内側及び中央軸202の少なくとも一端に取り付けられている。これは、その中の磁束234を分離して強化する機能を有する。中央軸202の一端を外側発電層252の最外面に接続することによって、磁気戻り経路が提供される。
【0044】
この場合も、図2〜4のそれぞれの発電機350、400、450において、スイッチング装置を備えてコイル314、324、334を通る電流の方向を反転させて、管状組立体310、320、330によって生成された極の極性を、ロータがそれらに相対的に回転するにつれ、(例えば、発電機300、350、400、450が周方向に極を何個有するかにより、90度又は180度ごと)に切換えることができる。
【0045】
図1〜4の管状組立体310、320、330は、磁場234の強度又は密度を増加させる機能を有し、磁場234は、磁性スリーブ250の使用によってさらに強化されることができる。これは相応して、より大きな電流を発電巻線210に発生させる。しかし、それは機械の複雑性が増すという結果になるかもしれない。よって、正確な構成は、コスト、寸法、発電機出力及び効率などに応じて設計選択の問題となるであろう。

(57)【要約】

【課題】中央磁性軸を有する発電機の効率を高める。【解決手段】発電機300はステータとロータとを有し、ステータは、中央軸202の主中央部208がコイル204、204.1によって取り囲まれないように軸方向端部に少なくとも1つの軸方向にオフセットされたコイルを有する中央軸を備え、コイルは中央軸を磁化するように構成されている。ステータは、複数の発電層220、224、228を備え、それぞれが、中央軸の周りに円周方向に設けられた発電巻線210を有し、ロータは、主中央部と整列した磁化層222、226を含む。少なくとも1つの発電層は、中央軸と同軸である管状体312と、軸方向端部に少なくとも1つの軸方向にオフセットされたコイル314とを含む管状組立体310の形態であり、管状体の主中央部は、コイルによって囲まれておらず、コイルは管状体を磁化するように構成されている。


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