(54)【考案の名称】切断器具

(73)【実用新案権者】有限会社 オーラルアカデミー

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、切断器具に係り、特に、刃部表面部を被覆する狭持部を有する切断器具に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
歯科技工学校等において、例えば、矯正装置を作成する場合には、切断器具を用いて様々な太さのステンレス製の線材を切断する。
ここで、従来のニッパ等の切断工具を使用した場合には、線材を切断した瞬間に切断した線材の破断片が飛散してしまい、作業者自身や近くで作業している別の作業者の目に入ったり、顔に当たってしまう危険性がある、という不具合があった。
【0003】
本件出願人は、このような観点から先行技術の調査を行い、特許文献1及び2のような文献を発見した。
【0004】
例えば、特許文献1には、切断刃に沿って立設され、一対の把持部を閉じたときに切断刃の全長にわたって互いに密着する対向面を有する一対の独立した板状の挟持部を有するニッパが開示されている。
【0005】
特許文献2には、線材が切断されるとほぼ同時に線材の切断片を挟持するように挟持部を切断刃よりも外方へ後退して設けている切断工具が開示されている。
【0006】
特許文献3には、刃先同士が衝合したときに互いに当接するようにそれぞれの刃先より僅かに突出する挟持部を有しているニッパが開示されている。
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示されているニッパにあっては、金属板を折り曲げて、切断刃に沿って立設するように構成されている挟持部材を必要とすることから、部品の製造に手間がかかる、という不具合があった。
また、挟持部材は、金属板を折り曲げて製造されていることから、挟持部材として厚みのある金属板を使用することが困難であるため、ステンレス等の固い金属を挟持すると挟持部が変形する、という不具合があった。
【0008】
特許文献2に開示されている切断工具にあっては、挟持部は、ネジを介して刃部に固定されることから、使用するにつれてネジが緩んでしまう、という不具合があった。
また、挟持部が切断刃よりも外方へ後退して設けられているが、切断刃が最初に線材と接触するので、線材の種類によっては、線材が切断されると同時に切断片を挟持部で把持することができずに飛散させてしまう、という不具合があった。
【0009】
特許文献3に開示されている切断工具にあっては、スポンジ製の挟持材を刃部の上面から刃先までの内壁面に取り付けて、刃先より僅かに突出するように構成されているが、挟持部材は十分な厚さを有しておらず、刃部全体を被覆していないため、硬度のある線材を切断する際に突出した部分では線材を保持した状態を維持することができない、という不具合があった。
また、挟持部材はスポンジ製であることから、硬度のある線材を繰り返し切断する耐久性に欠ける、という不具合もあった。
【0010】

【効果】

【0031】
請求項1記載の切断器具にあっては、前記切断部材の刃部表面部に夫々設けられると共に刃部から切断方向外方へ突出して配置される狭持部が設けられていることから、線材を切断する際には、前記挟持部で線材を保持した状態を維持しながら前記切断部本体に設けられた刃部で切断することができる。
【0032】
また、前記一対の挟持部の対向面部には複数の凸部が設けられていることから、線材は複数の凸部で把持された状態を維持することができる。
【0033】
また、複数の凸部が設けられていることから、前記切断部本体に設けられた刃部で線材を押圧した際において、線材が挟持部の対向面部から脱落してしまうことを防ぐことができる。
【0034】
その結果、切断時に破断した線材の切断片を飛散させることなく安全に使用することができる切断器具を提供することができる。
【0035】
請求項2記載の切断器具にあっては、前記切断部は切断方向及び先端部方向に沿って夫々テーパ状として形成されていることから、線材を把持して切断しやすく、かつ線材の切断長さが短い場合であっても、切断部の先端部で線材を把持して切断することができる。
【0036】
また、切断する線材が狭い箇所にある場合であっても、切断部の先端部を線材に到達して切断することができる。
【0037】
また、幅方向外側面部と、内方先端部に刃部が形成された底面部と、前記刃部と前記幅方向外側面部の上端部との間に形成される斜面部とを有する切断部本体と前記切断部本体に固定された挟持部とを備え、前記挟持部は前記斜面部の略全域に亘って設けられていることから、前記切断部の先端部から後端部まで挟持部のいずれの面部においても線材を把持することができる。
【0038】
その結果、使用者は切断する線材の長さ、切断する線材が存する場所を問わず、安全に使用することができる。
【0039】
請求項3記載の切断器具にあっては、挟持部の上面部と切断部の上端部とは面一に形成されていることから、挟持部の上面部が切断部の上端部から突出することがなく、使いやすい切断器具を使用することができる。
【0040】
その結果、挟持部の先端部から後端部までのいずれの面部を選択し、線材を把持した場合であっても、一定の押圧を加えて把持し、切断することができる。
従って、使用者は手を傷めることなく、線材を切断することができる。
【0041】
請求項4記載の切断器具にあっては、前記切断部には、幅方向に沿って固定用孔部が開設されると共に、前記挟持部は、挟持部本体と、前記挟持部本体を固定するための固定用突起部とからなり、前記固定用突起部が前記固定用孔部に係合することにより固定されていることから、長期間使用された場合においても、挟持部本体は前記切断部から緩んで外れることを防ぐことができる。
【0042】
また、前記固定用突起部が前記固定用孔部に係合することにより固定されていることから、挟持部本体が磨耗した場合には、切断部から挟持部本体を取り外して、容易に交換することができる。
【0043】
また、挟持部本体は、切断部に接着固定又はネジ留め固定されていないことから、交換時には特殊な工具等を必要とせずに取り外すことができる。
その結果、使用者は誰でも、時間をかけることなく挟持部本体を交換することができる。
【0044】
請求項5記載の考案にあっては、前記挟持部は、樹脂により形成されていることから、線材は挟持部間で弾力的に保持することができる。
【0045】
また、樹脂により形成されていることから、任意の形状に容易に形成することができる。
その結果、一つの金型で同じ形状の挟持部本体を複数製造することができるので、部材の製造コストの削減を図ることができる。
【0046】
請求項6記載の考案にあっては、前記凸部は、前記刃部に沿って前記切断部先端方向へ向う複数の凸条部として形成されていることから、樹脂の硬度に係わらず前記挟持部に弾力性を持たせることができる。
その結果、材料の硬度に係らず、線材を弾力的に保持することができるので、使用者は安全に作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1(a)は、本考案の一実施の形態に係る切断器具を示す平面図である。図1(b)は、本考案の一実施の形態に係る切断器具の挟持部を装着する前の状態を示す平面図である。
【図2】図2(a)は、本考案の一実施の形態に係る切断器具の挟持部を開口した状態を拡大した斜視図である。図2(b)は、本考案の一実施の形態に係る切断器具に挟持部本体を取り付ける前の挟持部を開口した状態を拡大した斜視図である。
【図3】図3(a)は、挟持部本体と切断部が係合する位置を示す斜視図である。図3(b)は、挟持部本体を切断部に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図4】図4は、本考案の一実施の形態に係る切断器具の裏面側からの切断部を拡大した正面図である。
【図5】図5は、本考案の一実施の形態に係る切断器具の切断部の先端部を拡大した正面図である。

(57)【要約】

【課題】切断時に破断した線材の切断片を飛散させることなく安全に使用することができる切断器具を提供する。【解決手段】一対の把持部33と、一対の把持部に夫々連接され、刃部14を有する切断部21、22とを備え、一対の把持部と一対の切断部との間において互いに軸着され相互に回動可能な一対の切断部材と、切断部材の刃部表面部に夫々設けられると共に刃部から切断方向外方へ突出して配置される狭持部15とを備え、挟持部の対向面部18に線材を保持するための複数の凸条部19が設けられている。


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