(54)【考案の名称】非常用電源・照明器具付き可搬型災害支援装置

(73)【実用新案権者】株式会社共立電照

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図10

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、非常用電源・照明器具を備えた災害支援装置に関し、特に、インフラ・ライフラインが破壊されるような地震、台風、事故等が発生した際に、被災地に簡単に搬入することができる非常用電源・照明器具付き可搬型災害支援装置に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
近年、インフラ・ライフラインが破壊されるような巨大地震、大型台風、大規模事故等の災害発生時に備え、非常用電源装置や非常用照明器具のような被災時に必要とされる各種の備蓄物が格納された災害支援設備・装置等が、公共施設に配置されるようになっている。
しかしながら、災害支援設備・装置等を多数の地域・施設に配置することは、用地の確保が困難であり、また、設備費用が高額となり、現実的に困難である。
【0003】
以下、従来提案されている災害支援用の設備・装置に関する技術を示す。
特許文献1には、「携帯電話の充電池への充電以外にも機能を備え、その機能に対しても蓄電部や乾電池等に蓄えられた電気を利用することができる緊急・災害時対策用携帯型着脱式マルチ動作機器セットを提供する」(特許文献1の段落「0005」参照。)ことを目的とした「長方形状の断面を有する縦長の直方体形状に構成され、その主表面中央を長手方向に被う形態で配置された発電用ソーラーパネルと、前記発電用ソーラーパネルで発電されて電気を蓄える内蔵の蓄電部とを有する電源部とを備え、自身の長手方向先端に形成された給電部から前記電源部からの電気が出力される一方、前記長手方向の後端に形成された直流電源入力部にて外部直流電源に対し電気的接続可能とされ、その外部直流電源による前記蓄電部の蓄電並びに該外部直流電源からの前記給電部への給電も可能とされた手のひらサイズの携帯可能なボディと、前記ボディの先端面に着脱可能に装着され、該装着状態にて前記給電部に接続される動作入力端子と、自身の先端面に電気的機能部としての照明用発光部が取り付けられ、前記動作入力端子によって前記電源部から給電されることにより前記照明用発光部のLEDから照明光を出力するとともに、前記装着状態にて前記給電部を含む前記ボディの先端面を被って保護するキャップに兼用された電気的動作機器をなす照明用のパワーキャップと、前記照明用パワーキャップと交換可能なパワーキャップであって、前記ボディの先端に着脱可能に装着され、該装着状態にて前記給電部に接続される動作入力端子と、前記ボディへの装着状態にて前記動作入力端子によって前記電源部から給電される電気的機能部として、ラジオ受信機又はブザー音発生装置を備え、前記装着状態にて前記給電部を含む前記ボディの先端面を保護するキャップに兼用された電気的動作機器をなす交換用のパワーキャップと、 前記ボディ側の給電部に対して着脱可能に接続されるボディ側端子と、携帯電話機の充電端子部に着脱可能に接続される電話機側端子とが設けられた携帯電話機用コネクタと、前記ボディの直流電源入力部に着脱可能に接続され、外部交流電源の交流電源電圧を直流電源電圧に変換して該直流電源入力部に供給する交流用アダプタと、前記ボディと、前記パワーキャップと、前記携帯電話機用コネクタと、前記交流用アダプタとを含むセット用の全てのパーツを収納可能なケースと、を備えたことを特徴とする緊急・災害時対策用携帯型着脱式マルチ動作機器セット。」(特許文献1の「請求項1」、図1〜図4、図7、図11、図17、図33等参照。)が記載されている。
【0004】
また、引用文献1には、「また、パワーキャップにUSB(Universal Serial Bus)方式による充電・通電用のコネクタ部を設けることもできる。USB方式による通電・充電を可能とすれば、幅広い機器に対する通電・充電が可能となる。この場合も、図30に示すように、USBコネクタ部292に対して、ボディ100の充電池BT1から通電がコード部291を介して行われ、そのUSBコネクタ部292のコネクタ端子293からの通電が可能となる。なお、USBコネクタ部292における出力電圧を変更する場合には、キャップ本体294に電圧変換用の回路を設け、これを介してUSBコネクタ部292に通電を行う」(段落「0062」、図30参照。)と記載されている。
【0005】
特許文献2には、「平時はソーラーパネルユニットを利用して太陽エネルギーを吸収し、或いは外部電源から必要な電力を蓄え、搭載台の機動性と利便性を利用して、求められる場所へと迅速に移動し、各種電源及び照明に電力を提供する携帯式移動電源を提供すること」、および、「ソーラーパネルユニットを利用し、太陽エネルギーを吸収し、無停電効果を提供することができる携帯式移動電源を提供すること」という課題(特許文献2の段落「0005」参照。)を解決するために、「携帯式移動電源は、アダプター、搭載台、ソーラーパネルユニット、外殻、結束ベルトを備え、前記アダプター上方には、バッテリーを搭載し、前記アダプター内には、整流器、電子パーツを備え、前記アダプターは、蓄電、或いは電源供給の伝送作用を実施することができ、前記アダプター周囲側面には、第一、二、三、四制御パネルをそれぞれ設置し、前記搭載台は、前記アダプターを載せることができ、脚部を前記アダプター下方に設置し、伸縮ハンドルを前記アダプター後方に設置し、前記脚部と連接し、前記伸縮ハンドルと前記脚部との間には、少なくとも2個の車輪を設置し、前記伸縮ハンドル上には、少なくとも1個のフックフレーム、係合制御フレームを設置し、前記ソーラーパネルユニットは、前記フックフレームと前記係合制御フレームに置いて収納することができ、前記ソーラーパネルユニットは、折畳み可能な2枚のソーラーパネルで、伝送線は、前記ソーラーパネルコンセントに挿入して設置し、前記アダプター内のバッテリーに蓄電することができ、前記外殻は、前記アダプター上方、及び前記後板の前方に嵌めて設置し、同時に、前記後板により、前記バッテリーを内部に包み覆い、前記結束ベルトは、前記搭載台、前記ソーラーパネルユニットの外周をぐるりとまとめ、前記ソーラーパネルユニットを、前記搭載台上に一体を呈して固定するよう緊密に締結することを特徴とする携帯式移動電源」(特許文献2の「請求項1」、図1〜図7参照。)が記載されている。
【0006】

【効果】

【0016】
本考案の可搬型災害支援装置によれば、平時は、充電式の電源部(USBコネクタ部を含む。)、太陽光パネル、照明灯、照明灯取付けポール等の複数の災害支援器具が装置内部に一括して収納され、装置を多段に積重して安全に保管することができるので、保管場所の専有面積を狭くすることができ、保管場所の設置費用を低減することができる。また、装置を多段に積重しても安全であるので、一度に多数の装置を搬送することができ、搬送効率を向上させることができる。また、非常時は、装置内部に収納されている災害支援器具を取り出して、照明灯の発光、太陽光発電、この太陽光発電による充電、USBコネクタ部よる外部機器への充電等を行うことができるので、インフラ・ライフラインが破壊されるような災害発生時には、緊急の応急措置として迅速な対応が可能となる。
【0017】
また、本考案の可搬型災害支援装置によれば、平時(保管時)には、照明灯取り付けポールが縮長されて収納されているので装置の大きさをコンパクトにすることができ、非常時には、縮長されて収納された照明灯取り付けポールを伸長して使用することができるので、照明灯を高所に設置して広範囲に照明光の照射を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の収納状態の外観正面図である。
【図2】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の収納状態の外観右側面図である。
【図3】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の収納状態の外観平面図である。
【図4】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の収納状態の外観底面図である。
【図5】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の収納状態の外観斜視図である。
【図6】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置を複数段積重した状態の外観斜視図である。
【図7】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の収納状態の内部構成を示す平面図である。
【図8】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の収納状態の内部構成を示す斜視図である。
【図9】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の使用状態の外観平面図である。
【図10】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の使用状態の外観斜視図である。
【図11】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の使用状態の外観斜視図である。
【図12】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の別の使用状態の外観平面図である。
【図13】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の別の使用状態の外観斜視図である。
【図14】本考案の一実施形態における可搬型災害支援装置の別の使用状態の外観斜視図である。

【0019】
以下、好適な実施形態を用いて本考案をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施形態は本考案を具現化した例に過ぎず、本考案はこれに限定されるものではない。
【0020】
(実施形態)
本考案の一実施形態におけるに可搬型災害支援装置1について、図1〜図14を参照しながら説明する。まず、図1〜図8において、可搬型災害支援装置1に、複数の災害支援器具が収納された構成について説明する。図1〜6は、可搬型災害支援装置1の外観を示しており、図7、図8は、可搬型災害支援装置1の内部構成を説明する図である。
【0021】
本考案の可搬型災害支援装置1は、外観が略平箱形状に構成されており、前面部2、背面部3、左側面部4、右側面部5、上面部6、底面部7、4つの隅部8a,8b,8c,8dを備えている。前面部2と背面部3、左側面部4と右側面部5、上面部6と底面部7は、それぞれ、略平行に対向して設けられている。前面部2と左側面部4は隅部8aを介して連設されており、前面部2と右側面部5は隅部8bを介して連設されており、背面部3と左側面部4は隅部8cを介して連設されており、背面部3と右側面部5は隅部8dを介して連設されている。隅部8a〜8dは、可搬型災害支援装置1の四隅が丸みを持つように、それぞれ、曲面が形成された構成をなしている。隅部8a〜8dを設けることで、面取りの効果と、意匠性の向上を図ることができる。前面部2の左右両端部近傍には、ラッシング用金具2a,2bが設けられ、背面部3の左右両端部近傍であって、ラッシング用金具2a,2bに対応する位置には、ラッシング用金具3a,3bが設けられている。また、背面部3の略中央部には、取手部13bが設けられており、可搬型災害支援装置1の組立、運搬等に使用される。
【0022】
上面部6は、固定蓋部9と開閉蓋部10とで構成されている。固定蓋部9は、可搬型災害支援装置1の上面に固定的に取付けられた蓋であり、上面部6の略中央部から背面部3にかけて、開閉蓋10を装着可能な矩形状の開口部が設けられている。固定蓋部9の背面部3側端部と、開閉蓋部10とは、3つの蝶番11a,11b,11cで連結され、開閉蓋部10は、この蝶番11a〜11cにより開閉自在に構成されている。可搬型災害支援装置1は、内部に複数の災害支援器具(詳細は、後述する。)を収納するために災害支援器具収納部26が形成されており、開閉蓋部10を開閉することで、災害支援器具の収納・取り出しを容易に行うことができる。固定蓋部9と開閉蓋部10との前側境界部には、開閉蓋部10の閉蓋状態中に不用な開蓋を防止するため、固定蓋部9と開閉蓋部10の両方にストッパー部10a,10bが設けられている。
【0023】
固定蓋部9の前面部2との境界付近中央部には、後述する照明灯取り付けポールの下端部を挿入して固定するためのポール装着部12が形成されている。開閉蓋部10の前端部には、蓋の開閉を容易にするため取手部13aが形成されている。底面部7は、強度向上のため、正面視で畝形状の凹凸が形成されており、この凹部には、災害支援器具が収納される構成にされている。底面部7には、四隅に凸状の脚部14a,14b,14c,14dが取り付けられている。この脚部14a〜14dに対応した位置の固定蓋部9の上面四隅には、脚受け部15a,15b,15c,15dが設けられており、図6に示すように、可搬型災害支援装置1を複数段積重したときに、上側の可搬型災害支援装置1の脚部14a〜14dが、下側の可搬型災害支援装置1の脚受け部15a〜15dに係合するように構成されているので、可搬型災害支援装置1を複数段積重したときに安定した状態にすることができる。なお、複数の可搬型災害支援装置1を、ラッシング用金具2a,2b,3a,3bを用いてラッシングベルト等で締結することで、さらに安全性を向上することができる構成とされている。
【0024】
本考案の可搬型災害支援装置1は、上記のような構成とされているので、図6に示すように、例えば、可搬型災害支援装置1を安定した状態で5段に積重することができる。したがって、災害発生時には、一度に大量の可搬型災害支援装置1を被災地に搬送することができる。
【0025】
図7、図8は、可搬型災害支援装置1の内部構成を示す。可搬型災害支援装置1の内部には、災害支援器具収納部26が形成されている。この災害支援器具収納部26には、災害支援器具としての照明灯20、照明灯取り付けポール21、充電部22、および、USBコネクタ部23、バッテリー部24が収納されている。充電部22は、バッテリー部24からの電力を適切なレベルに変換してUSBコネクタ23を介して、外部の電気機器に電力を供給する構成にされている。また、充電部22には、外部のUSBコネクタを挿着する端子が設けられている。従来は、USBコネクタで充電可能な電気・電子機器は種類が限られていたが、近年は、多種多様の電子・電気機器、その他の機器にUSBコネクタで充電することができるので、本発明の可搬型災害支援装置1は、非常時の有用性が高い。
【0026】
照明灯20は、複数個のLEDを備えており、LED発光用の電力は、後述するバッテリー部24から供給されている。照明灯取り付けポール21は、例えば、テレスコピック型に構成されており、縮長されて収納されている。縮長された照明灯取り付けポール21は、使用時には伸長することができ、照明灯20を先端部に装着することで、高所の設置が可能である。このように、照明灯取り付けポール21は、伸縮自在に構成されている。照明灯取り付けポール21は、中空に形成され、内部に照明灯20に電力を供給するための電気ケーブルを挿通することができる構成にされており、側面の所定位置には、照明灯20の制御スイッチが設けられている。
【0027】
また、災害支援器具収納部26には、複数のバッテリー部24が収納されている。バッテリー部24は、USBコネクタ部23を介して、照明灯20や外部の電気機器(不図示)に電力を供給することができ、また、太陽光発電により発電された電力を蓄電(充電)することができる。バッテリー部24は、取り外して交換可能に設置されている。なお、バッテリー部24と、充電部22と、USBコネクタ部23とで、充電式の電源部を構成する。
【0028】
開閉蓋部10の裏側には、太陽光パネル25が取り付けられており、開閉蓋部10を開けることで、太陽光パネル25が太陽光を受光可能な構成にされている。太陽光パネル25には、複数のセル25aが接続されて格子状に配設されており、受光した太陽光によって発電し、発電した電力は、バッテリー部24に蓄電される構成にされている。なお、太陽光発電の制御部(不図示)を充電部22に設けてもよい。
【0029】
次に、図9〜図14において、可搬型災害支援装置1の使用状態の構成を説明する。図9〜図11は、太陽光発電を行うときの可搬型災害支援装置1の外観を示しており、図12〜図14は、太陽光発電に加え、照明灯を使用するときの可搬型災害支援装置1の外観を示している。
【0030】
前述したように、開閉蓋10を開くと、裏側に取り付けてある太陽光パネル25が、太陽光を受光することができるように、開閉蓋10の開角度(仰角)が設定されている。太陽光を受光するための最適方位は、可搬型災害支援装置1自体の向きを動かして設定する必要がある。図9〜図11に示す状態では、照明灯20、照明灯取り付けポール21、USBコネクタ部23灯は、収納したままの状態である。
【0031】
図12〜図14は、太陽光発電に加え、照明灯20を使用する状態を示している。災害支援器具収納部26に縮長して収納されていた照明灯取り付けポール21を取り出して伸長し、先端部に照明灯20を連結し、照明灯取り付けポール21の下端部をポール装着部12に装着して固定する。照明灯取り付けポール21を伸長することで、照明灯20の位置を高所に設定することができるので、照明光を広範囲に照射することができる。なお、太陽光発電と照明灯20の使用を併用することができる。また、本実施形態では、可搬型災害支援装置1の幅を1.0m、長さを1.4m、高さを0.35m、照明灯取り付けポール21の伸長時の長さを3.0mに設定している。
【0032】
以上、本考案の可搬型災害支援装置は、特に、インフラ・ライフラインが破壊されるような地震、台風、事故等が発生した際に、被災地に簡単に搬入することができる非常用電源・照明器具付き可搬型災害支援装置に関するものとして説明したが、平時においても、例えば、商用電源設備の確保が困難な施設・会場等でイベントが開催されるときの電源としても利用することができ、また、夜間に限定されずに、日中の曇天時に照明が必要な場合でも利用することができる。
【0033】
1 可搬型災害支援装置
2 前面部
2a,2b,3a,3b ラッシング用金具
3 背面部
4 左側面部
5 右側面部
6 上面部
7 底面部
8a,8b,8c,8d 隅部
9 固定蓋部
10 開閉蓋部
11a,11b,11c 蝶番
12 ポール装着部
13a,13b 取手部
14a,14b,14c,14d 脚部
15a,15b,15c,15d 脚受け部
20 照明灯
21 照明灯取り付けポール
22 充電部
23 USBコネクタ部
24 バッテリー部
25 太陽光パネル
26 災害支援器具収納部

(57)【要約】

【課題】装置の形状を平箱型に形成し、平時は、複数の支援器具を装置内部に一括して収納し、装置を多段に積重して保管・搬送しても安全であり、また、非常時は、装置内部に収納されている支援器具を取り出して、外部機器への充電等を行うことができる可搬型災害支援装置を提供する。【解決手段】非常用電源・照明器具付きの可搬型災害支援装置であって、可搬型災害支援装置1は、平箱形状に形成されており、前面部2と、背面部と、左右の側面部と、上面部6と、底面部7とを備え、上面部は、固定蓋部9と開閉蓋部10を有し、可搬型災害支援装置内部に、少なくとも、照明灯20と、照明灯取り付けポール21と、バッテリー部24、充電部22、USBコネクタ部23で構成される充電式の電源部と、太陽光パネル25とを含む災害支援器具が収納されている。


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