(54)【考案の名称】携帯基地局設置用架台

(73)【実用新案権者】株式会社ミライト

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、アンテナを備えた携帯基地局を建物の屋上に設置するための携帯基地局設置用架台に関する。

【従来の技術】

【0002】
携帯電話等の携帯端末の普及に伴い、携帯端末との間で無線通信を行う携帯基地局の設置が進められている。例えば、ビル等の建物が密集する都市部などにおいては、既存の建物の屋上に携帯基地局を設置することが行われている。
【0003】
建物の屋上に携帯基地局を設置する場合には、架台を用いるのが一般的である。例えば特許文献1には、屋上の床面に架台本体を配置し、この架台本体に起立姿勢で固定された支持柱にアンテナを装着して支持させるとともに、アンテナに接続される無線通信機等の設備を架台本体上に配置して携帯基地局を構成するようにした技術が記載されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】

【効果】

【0016】
本考案によれば、建物の屋上に設置した携帯基地局に、当該建物に隣接する車道や歩道などの地上部分に対して十分な通信領域を設定させることが可能な携帯基地局設置用架台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本考案の一実施の形態である携帯基地局設置用架台を用いた携帯基地局を建物の屋上に設置した様子を示す側面図である。
【図2】図1に示す携帯基地局設置用架台を用いた携帯基地局の平面図である。
【図3】図1に示す携帯基地局設置用架台の変形例の携帯基地局設置用架台を用いた携帯基地局の側面図である。
【図4】図3に示す変形例の携帯基地局設置用架台を用いた携帯基地局の平面図である。

【0018】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて詳細に例示説明する。
【0019】
図1、図2に示す本考案の一実施の形態である携帯基地局設置用架台1は、例えばビル等の建物の屋上に携帯基地局2を設置するために用いられるものである。図1、図2においては、携帯基地局設置用架台1を用いて携帯基地局2をビル3の屋上に設置した状態を示す。
【0020】
携帯基地局2は、2本の棒状のアンテナ4と、アンテナ4に接続ケーブル等(不図示)によって接続される無線通信機5とを備え、例えば携帯電話や携帯型情報端末などの携帯端末との間で無線通信を行うものである。
【0021】
図示する場合では、2本のアンテナ4は、何れも円柱状の外形形状を有する3.5G共用セクタアンテナとなっている。なお、アンテナ4の上端には略矩形のカバーが装着されている。
【0022】
無線通信機5は、3.5G共用セクタアンテナに対応した構成を有し、3つのボックスに分けて収容されている。このような携帯基地局2を、本実施形態の携帯基地局設置用架台1を用いてビル3の屋上に設置することで、アンテナ4を当該ビル3に隣接する車道や歩道などの地上部分にある携帯端末との間で効率良く無線通信を行うことができるようにして、携帯基地局2に当該地上部分に対して十分な通信領域を設定させることができる。
【0023】
なお、無線通信機5を収容する3つのボックスには、無線通信機5に付随する各種の装置ないし携帯基地局2に必要な他の装置等を収容することもできる。
【0024】
携帯基地局設置用架台1は、ビル3の屋上の床面3aに配置される架台本体10を有している。架台本体10は、平面視で矩形の枠体部分11を有している。枠体部分11は、前側の棒状部材11a、後側の棒状部材11b及び一対の横側の棒状部材11cを備えている。これらの棒状部材11a〜11cは、それぞれ断面C字形状の鋼材で構成されており、C字の開口部分を外側に向けた矩形の枠状となるように配置され、L字の連結鋼材12によって互いに連結されて形成されている。なお、L字の連結鋼材12は、各棒状部材11a〜11cに対してボルトとナットを用いて固定されている。
【0025】
図示する場合では、枠体部分11は平面視で正方形状となっており、その一辺の長さは2000mmである。すなわち枠体部分11の縦横寸法は、何れも2000mmである。
【0026】
枠体部分11の内側には、4本の棒状部材13が設けられている。4本の棒状部材13は、それぞれ枠体部分11を構成する棒状部材11a〜11cと同様の断面C字形状の鋼材で構成されており、互いに間隔を空けた状態で横側の棒状部材11cと平行な姿勢で配置されている。4本の棒状部材13は、それぞれ一端において前側の棒状部材11aの中間部分にL字の連結鋼材12を用いて連結されるとともに、他端において後側の棒状部材11bの中間部分にL字の連結鋼材12を用いて連結されている。
【0027】
このような構成の架台本体10は、ビル3の屋上の床面3aに、アンカー等の部材で固定されることなく、当該床面3aに置くことで設置される。したがって、ビル3の屋上の床面3aに設けられた防水シート等をアンカーによって損傷させることなく、架台本体10を床面3aに設置することができる。なお、詳細は図示しないが、架台本体10の下面にはゴムシートが貼り付けられ、床面3aを保護するとともに、架台本体10の床面3aに対する滑りやガタつきを防止するようになっている。
【0028】
架台本体10には、2本の支持柱20が起立姿勢で固定されている。支持柱20は、それぞれ所定の長さの円筒状の鋼材(鋼管)により形成されており、その下端には正方形状の鋼材製のプレート21が溶接よって固定されている。支持柱20の根元部分には、支持柱20をプレート21に支持させる4枚の補強用の三角プレート22が周方向に等間隔に並べて溶接によって固定されている。
【0029】
一方の支持柱20のプレート21は、その一辺部分が前側の棒状部材11aの外側端に沿って配置されるとともに両側辺部分が一方の横側の棒状部材11cの側に並ぶ一対の内側の棒状部材13の上に配置され、4隅においてボルトとナットとにより前側の棒状部材11a及び一対の内側の棒状部材13に固定されている。これにより、一方の支持柱20は、枠体部分11の前側の棒状部材11aの側すなわち前側に偏った位置において架台本体10に起立姿勢で固定されている。同様に、他方の支持柱20のプレート21は、その一辺部分が前側の棒状部材11aの外側端に沿って配置されるとともに両側辺部分が他方の横側の棒状部材11cの側に並ぶ一対の内側の棒状部材13の上に配置され、4隅においてボルトとナットとにより前側の棒状部材11a及び一対の内側の棒状部材13に固定されている。これにより、他方の支持柱20も、枠体部分11の前側に偏った位置において架台本体10に起立姿勢で固定されている。
【0030】
2本の支持柱20は、架台本体10を構成する各棒状部材11a〜11c及び棒状部材13に対して垂直に起立する姿勢で固定されるに限らず、ビル3の屋上の床面3aが、当該ビル3の縁部分に設けられたパラペット3bから離れるに連れて徐々に床面3aが下がるように傾斜して設けられている場合には、プレート21の前側の棒状部材11aに固定される一辺部分とは反対側の部分と内側の棒状部材13との間に高さ調整用のシム等を挟み込んで、架台本体10を床面3aに配置した状態で支持柱20が鉛直方向を向くように調整される。なお、2本の支持柱20は、互いに平行であるのが好ましい。
【0031】
図示する場合では、架台本体10に起立姿勢で固定された2本の支持柱20は、直径が76mm、高さが1660mmである。
【0032】
2本の支持柱20には、それぞれアンテナ4を支持柱20の側方に支持させるためのアンテナ支持部30が取り付けられている。アンテナ支持部30は、支持柱20から側方に向けて突出するアーム状の支持部本体30aを有し、支持部本体30aの一端に設けられた固定部30bにおいて支持柱20の所定位置に固定されている。より具体的には、固定部30bは一対のU字ボルトで構成されており、支持柱20の外面に当接した状態の支持部本体30aの一端に、支持柱20を挟んだ反対側から一対の固定部30bをナットで締結することにより、アンテナ支持部30は支持柱20に固定されている。
【0033】
支持部本体30aの他端には、アンテナ4が装着される装着部30cが設けられている。装着部30cは、アンテナ4の長手方向中央部に固定されるとともに、回動軸30dを介して支持部本体30aに回動自在に連結されている。
【0034】
図2に示すように、アンテナ支持部30は、平面視において、支持柱20に対して前側の棒状部材11aの長手方向(軸方向)に対して垂直な方向に延びる姿勢で支持柱20に固定されている。これにより、アンテナ支持部30は、平面視において、支持柱20から該支持柱20の側方に向けて突出し、装着部30cは架台本体10の外側すなわち枠体部分11の外側に位置している。装着部30cが架台本体10の外側に位置することにより、装着部30cに装着されているアンテナ4も、平面視において、架台本体10の外側に配置される。
【0035】
また、上記の通り、装着部30cは回動軸30dを介して支持部本体30aに回動自在に連結されている。すなわち、アンテナ支持部30は、アンテナ4の向きを上下方向に変更可能な角度変更機能を備えた構成となっている。アンテナ支持部30が角度変更機能を備えることにより、携帯基地局設置用架台1を用いて携帯基地局2を設置する場所等に応じて、アンテナ4の上下方向の向きを所望の向きに変更することができる。図示する場合では、アンテナ4は、鉛直方向に対して若干下方に向けられた姿勢で支持柱20に支持されている。
【0036】
なお、アンテナ支持部30は、固定部30bを緩めることで支持柱20を中心として回動して、アンテナ4の向きを、支持柱20を中心とした回動方向(左右方向)にも変更することができるようになっている。
【0037】
以上の構成を有する本実施の形態の携帯基地局設置用架台1によれば、当該携帯基地局設置用架台1によりビル3の屋上に設置される携帯基地局2のアンテナ4を、平面視において架台本体10よりも外側に位置するように支持柱20から側方に突出させて支持することができるとともに、アンテナ4の向きを上下方向に変更することができる。したがって、携帯基地局設置用架台1を用いて携帯基地局2をビル3の屋上に設置する際に、架台本体10をビル3の屋上の床面3aの縁部分に設けられたパラペット3bに近接させて配置することで、アンテナ4をビル3の屋上の縁部分に沿って配置するとともに、当該アンテナ4をビル3の縁部分から地上方向に向けた斜め下方に向けた姿勢で支持することができる。これにより、ビル3の屋上に設置した携帯基地局2のアンテナ4が、当該ビル3に隣接する車道や歩道などの地上部分にある携帯端末との間で効率良く無線通信を行うことができるようにして、このビル3に隣接する車道や歩道などの地上部分に対して十分な通信領域を設定することができる。
【0038】
また、携帯基地局2を設置するビル3の高さや当該ビル3に隣接する道路ないし歩道の幅等に応じてアンテナ4の向きを上下方向に変更することができる。これにより、あらゆるビル3の屋上に携帯基地局2を設置する場合において、当該ビル3に隣接する車道や歩道などの地上部分に対して十分な通信領域を設定することができる。
【0039】
平面視における架台本体10の重心位置は枠体部分11のほぼ中心に位置しており、上記の通り、平面視における架台本体10の重心位置を挟んだ前側に支持柱20及びアンテナ支持部30が配置されている。これに対し、平面視における架台本体10の重心位置を挟んだ後側(後側の棒状部材11bが設けられる側)には、バラスト装着部40が設けられている。
【0040】
バラスト装着部40は、等辺山形鋼(アングル)等の棒状部材を複数組み合わせて架台として構成されており、後側の棒状部材11bの長手方向中央部に沿って配置され、ボルトとナットとを用いて架台本体10に固定されている。バラスト装着部40の支持柱20の側を向く前面及び横側の棒状部材11cの側を向く一対の側面には、それぞれバラストとして無線通信機5が装着されている。なお、上記の通り、無線通信機5は、当該無線通信機5に付随する各種の装置等とともに3つのボックスに分けて収容された状態でバラスト装着部40の各面に装着されている。
【0041】
このように、本実施の形態の携帯基地局設置用架台1では、平面視における架台本体10の重心位置を挟んだ前側に支持柱20及びアンテナ支持部30を配置し、平面視における架台本体10の重心位置を挟んだ後側に設けたバラスト装着部40に無線通信機5を装着するようにしている。したがって、アンテナ4を平面視において架台本体10よりも外側に位置するように支持柱20から側方に突出させて支持する構成としても、アンテナ4が架台本体10に加える回転モーメントとは反対向きの回転モーメントを、バラスト装着部40に装着された無線通信機5によって架台本体10に加えるようにして、携帯基地局2を設置した携帯基地局設置用架台1の前後方向に向けた安定性を高めることができる。また、架台本体10のみで安定性を確保する場合に比べて、架台本体10の枠体部分11の前後方向の寸法を小さくすることができるので、携帯基地局設置用架台1を小型化することができる。また、携帯基地局設置用架台1を小型化することにより、携帯基地局設置用架台1を用いた携帯基地局2の設置性を高めるとともに、携帯基地局設置用架台1のコストを低減することができる。
【0042】
さらに、本実施の形態においては、枠体部分11を、断面C字形状の鋼材で形成された棒状部材11a〜11c及びL字の連結鋼材12で構成するようにしたので、枠体部分11を簡素な構成として、この携帯基地局設置用架台1のコストを低減することができる。
【0043】
さらに、本実施の形態の携帯基地局設置用架台1では、バラスト装着部40にバラストとしてアンテナ4に接続される無線通信機5を装着するようにしたので、別途コンクリートウエイト等のバラストを用いる場合に比べて、部品点数を低減して携帯基地局設置用架台1のコストを低減することができる。
【0044】
架台本体10のバラスト装着部40に装着された無線通信機5の両側部分(左右の横側部分)には、それぞれウエイト50が配置されている。それぞれのウエイト50は、所定厚みを有する矩形のコンクリート板により構成されているが、例えば金属製のものなど、他の部材をウエイト50として用いることもできる。架台本体10の横側の棒状部材11cとこれに隣接する内側の棒状部材13との間には、一対の等辺山形鋼14が、その底辺を下側として垂直辺を外向きとした姿勢で所定の間隔を空けて固定され、ウエイト50は、対応する側の一対の等辺山形鋼14に両端を支持された状態で配置されている。また、横側の棒状部材11cと内側の棒状部材13との間には、一対の等辺山形鋼14の中間部分において棒状の抑え金物15が固定されており、この抑え金物15によってウエイト50は上側から抑えられた状態となって架台本体10に固定されている。
【0045】
このように、本実施の形態の携帯基地局設置用架台1では、バラスト装着部40に装着された無線通信機5の両側部分に、それぞれウエイト50を配置するようにしたので、バラスト装着部40に装着された無線通信機5とともにアンテナ4が架台本体10に加える回転モーメントと反対向きの回転モーメントを架台本体10に加えるようにして、携帯基地局2を設置した携帯基地局設置用架台1の前後方向に向けた安定性を高めることができるとともに、横方向に向けた携帯基地局設置用架台1の安定性をも高めることができる。また、架台本体10のみで安定性を確保する場合に比べて、架台本体10の枠体部分11の前後方向及び横方向の寸法を小さくすることができるので、携帯基地局設置用架台1を小型化することができる。また、携帯基地局設置用架台1を小型化することにより、携帯基地局設置用架台1を用いた携帯基地局2の設置性を高めるとともに、携帯基地局設置用架台1のコストを低減することができる。
【0046】
枠体部分11の前後方向及び横方向の寸法すなわち縦横寸法は、架台本体10に配置される全ての部材が基準風速の風を受けたときに携帯基地局設置用架台1を含んだ携帯基地局2が受ける風圧荷重を計算し、当該風圧荷重を考慮した設計を行うことで、架台本体10に配置される全ての部材に加わる風圧荷重が所定値以上となっても携帯基地局設置用架台1が転倒しない値に設定されている。
【0047】
本実施の形態では、地表面粗度区分を(II)、基準風速を34m/s、携帯基地局設置用架台1の接地高さを30mとして、当該風圧荷重を考慮した設計を行った。
【0048】
また、枠体部分11の縦横寸法は、所定の震度の地震が発生したときに携帯基地局設置用架台1を含んだ携帯基地局2が受ける地震荷重を計算し、当該地震荷重を考慮した設計を行うことで、所定の震度の地震が発生しても携帯基地局設置用架台1が転倒しない値に設定されている。
【0049】
本実施の形態では、地域係数Zを1.2、設計水平震度Ksを1.2として、当該地震荷重を考慮した設計を行った。
【0050】
このように、枠体部分11の縦横寸法を、風圧荷重及び地震荷重を考慮して設定することにより、携帯基地局設置用架台1を、所定の風速の風ないし所定の震度の地震によっては転倒しない程度の安定性を有するものとしつつ、その小型化を図ることができる。また、携帯基地局設置用架台1を小型化することにより、携帯基地局設置用架台1を用いた携帯基地局2の設置性を高めるとともに、携帯基地局設置用架台1のコストを低減することができる。
【0051】
詳細は図示しないが、携帯基地局設置用架台1の安定性をさらに高めるために、携帯基地局設置用架台1に屋上に設けられたパラペット3bに係止可能な振止め用フックを設けるようにしてもよい。この場合、振止め用フックは、基端部において架台本体10に固定され、先端側のフック状の部分においてパラペット3bに当該パラペット3bを跨ぐように係止可能な構成のものとすることができる。このような振止め用フックを設けることで、地震が発生したときなどに、携帯基地局設置用架台1が床面3aに沿って移動して位置ずれを生じたり、転倒したりすることを防止して、携帯基地局2を設置した携帯基地局設置用架台1の安定性をさらに高めることができる。
【0052】
図3は、図1に示す携帯基地局設置用架台1の変形例の携帯基地局設置用架台100を用いた携帯基地局200の側面図であり、図4は、図3に示す変形例の携帯基地局設置用架台100を用いた携帯基地局200の平面図である。なお、図3、図4においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号を付してある。
【0053】
図1、図2に示す本実施の形態の携帯基地局設置用架台1は、2本のアンテナ4を備えた携帯基地局2に対応したものとなっているが、図3、図4に示す変形例の携帯基地局設置用架台100のように、1本のアンテナ4のみを備えた携帯基地局200に対応した構成とすることもできる。なお、図示する場合では、変形例の携帯基地局設置用架台100により設置される携帯基地局200のアンテナ4は、外形が円柱状の4波共用アンテナとなっている。
【0054】
携帯基地局200が1本のアンテナ4のみを備えるのに対応して、変形例の携帯基地局設置用架台100では、架台本体10に1本の支持柱20のみが固定されている。
【0055】
また、変形例の携帯基地局設置用架台100においては、支持柱20には、上下に分けた2つのアンテナ支持部30が設けられ、これら2つのアンテナ支持部30によってアンテナ4が支持されている。この場合、アンテナ支持部30の支持部本体30aは、それぞれ固定部30b及び装着部30cに対して回動軸30eにより回動自在に連結されるとともに、それ自体がヒンジ軸30fを有するヒンジ構造に構成され、ヒンジ軸30fを中心として開閉動作することで固定部30bと装着部30cとの間隔を調整できるように構成されている。そして、上側のアンテナ支持部30を下側のアンテナ支持部30よりも開いた状態とすることで、アンテナ4はある程度下を向いた姿勢とされている。なお、このような2つのアンテナ支持部30の構成によれば、アンテナ4の角度を上下方向に変更可能であるとともに、アンテナ4の支持柱4に対する距離をも合わせて変更可能である。
【0056】
また、アンテナ4及び支持柱20が1本であることに対応して、架台本体10に配置される一対のウエイト50は、バラスト装着部40に装着された無線通信機5の両側部分ではなく、架台本体10の前後方向の略中間位置に配置されている。
【0057】
さらに、無線通信機5として、1本の4波共用アンテナであるアンテナ4に対応した種類のものが用いられている。
【0058】
このように、携帯基地局設置用架台100は、アンテナ4の本数や、アンテナ4ないし無線通信機5の種類が相違する携帯基地局200に対しても、平面視における架台本体10の重心位置を挟んだ前側に支持柱20及びアンテナ支持部30を配置し、平面視における架台本体10の重心位置を挟んだ後側に設けたバラスト装着部40に無線通信機5を装着する構成を有することで、携帯基地局200を設置した携帯基地局設置用架台100の前後方向の安定性を確保することができる。
【0059】
また、架台本体10に配置する一対のウエイト50の位置を調整することで、携帯基地局200を設置した携帯基地局設置用架台100の前後方向に向けた安定性を高めつつ、横方向に向けた安定性をも高めることができる。
【0060】
さらに、この変形例の携帯基地局設置用架台100においても、所定の風速の風ないし所定の震度の地震によっては転倒しない程度の安定性を有するものとして設計することで、携帯基地局設置用架台100の小型化を図り、そのコストを低減することができる。
【0061】
本考案は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0062】
例えば前記実施の形態においては、アンテナ支持部30は円柱状のアンテナ4を支持する構成とされているが、これに限らず、アンテナ支持部30は、アンテナ4を支持柱20の側方に支持させることができるものであれば、支持するアンテナの形状ないし種類に対応した種々の構成のものとすることができる。
【0063】
また、前記実施の形態においては、枠体部分11を矩形に構成するようにしているが、これに限らず、架台本体10をパラペット3bに可能な限り近接させて配置したときに、アンテナ4を枠体部分11よりもパラペットの側に突出して配置することができれば、枠体部分11の形状は種々変更可能である。
【0064】
さらに、前記実施の形態においては、支持柱20を枠体部分11の縁部分に固定するようにしているが、これに限らず、支持部本体30aを長くするなどしてアンテナ支持部30の装着部30cが枠体部分11の外側に配置されていれば、支持柱20を枠体部分11の内側にずらして固定するようにしてもよい。本実施の形態では、棒状部材13に長手方向に沿って複数のボルト通し孔を設けておくことで、支持柱20のプレート21を枠体部分11の内側にずらして固定することが可能に構成されている。
【0065】
さらに、前記実施の形態においては、バラスト装着部40に無線通信機5を装着するようにしているが、無線通信機5に替えてコンクリートウエイト等のバラストを装着してもよい。この場合、無線通信機5を携帯基地局設置用架台1の他の部分に装着してもよく、携帯基地局設置用架台1以外の部分に設置するようにしてもよい。
【0066】
さらに、前記実施の形態においては、バラスト装着部40に無線通信機5を3つに分けて装着するようにしているが、無線通信機5の構成及び当該無線通信機5に付随する設備等に応じて、その配置は種々変更可能である。
【0067】
1 携帯基地局設置用架台
2 携帯基地局
3 ビル(建物)
3a 床面
3b パラペット
4 アンテナ
5 無線通信機
10 架台本体
11 枠体部分
11a 前側の棒状部材
11b 後側の棒状部材
11c 横側の棒状部材
12 連結鋼材
13 棒状部材
14 等辺山形鋼
15 抑え金物
20 支持柱
21 プレート
22 三角プレート
30 アンテナ支持部
30a 支持部本体
30b 固定部
30c 装着部
30d 回動軸
30e 回動軸
30f ヒンジ軸
40 バラスト装着部
50 ウエイト
100 携帯基地局設置用架台
200 携帯基地局

(57)【要約】

【課題】建物の屋上に設置した携帯基地局に、当該建物に隣接する車道や歩道などの地上部分に対して十分な通信領域を設定させることが可能な携帯基地局設置用架台を提供する。【解決手段】アンテナ4を備えた携帯基地局2を建物3の屋上に設置するための携帯基地局設置用架台1であって、屋上の床面3aに配置される架台本体10と、架台本体10に起立姿勢で固定された支持柱20と、支持柱20に固定される固定部30bとアンテナ4が装着される装着部30cとを備え、アンテナ4を支持柱20の側方に支持するアンテナ支持部30とを有し、アンテナ支持部30は、平面視において装着部30cが架台本体10の外側に位置するように支持柱20から支持柱20の側方に向けて突出するとともに、アンテナ4の向きを上下方向に変更可能な角度変更機能を備えていることを特徴とする携帯基地局設置用架台1。


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