(54)【考案の名称】操作側端末、機械側端末及び双方向通信操作システム

(73)【実用新案権者】大和機工株式会社

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、操作側端末、機械側端末及び双方向通信操作システムに関する。

【従来の技術】

【0002】
従来、人が容易に機械に近づけない環境下のために、前記機械を無線通信による遠隔操作を行う作業では、単向通信による無線通信制御が多く使われてきている。
【考案が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、単向通信による無線通信制御では、機械側の制御量や、機械負荷の状況が分からず、このため正確且つ効率の良い作業ができていない問題がある。
本考案の目的は、機械側の作動状態情報を得ることができることにより、正確かつ効率のよい作業を行うことができる操作側端末、機械側端末及び双方向通信操作システムを提供することにある。

【効果】

【0008】
本考案によれば、機械側の作動状態情報を得ることができることにより、正確かつ効率のよい作業を行うことができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施形態の双方向通信操作システムの概略図。
【図2】(a)〜(c)は、操作側端末の操作面の正面図。
【図3】MCU13が実行する処理のフローチャート。
【図4】MCU16が実行する処理のフローチャート。
【図5】MCU52が実行する処理のフローチャート。
【図6】MCU60が実行する第1割り込み処理のフローチャート。
【図7】MCU60が実行する第2割り込み処理のフローチャート。
【図8】MCU60が実行する第3割り込み処理のフローチャート。
【図9】MCU60が実行するメインループ処理のフローチャート。

【0010】
図1〜図9を参照して、以下、本考案を具体化した操作側端末、機械側端末及び双方向通信操作システムの一実施形態を説明する。
<産業機械70>
まず、図1を参照して、双方向通信操作システムによって操作が行われる産業機械70について説明する。
【0011】
この産業機械70は、油圧ポンプ72を備え、該油圧ポンプ72の入力軸には周波数を変更することによって回転速度(単位時間当たりの回転数)を調整することができる可変速モータ73が連結されている。前記油圧ポンプ72には油タンク74及びアクチュエータ75が接続されている。そして、前記可変速モータ73の回転によって、油圧ポンプ72が作動されると、油タンク74に貯留された油が配管を通してアクチュエータ75に供給される。このアクチュエータ75として、図示しないが、生コンクリートを供給するグラウトポンプが用いられている。この実施形態では、前記油圧ポンプ72及び可変速モータ73等によって、前記アクチュエータ75を駆動させる駆動機構が構成されている。
【0012】
前記可変速モータ73には制御量調整機構であるインバータ装置76が接続されている。インバータ装置76は後述する操作指令としての増速指令または減速指令によって、前記可変速モータ73の回転速度(単位時間当たりの回転数)を変更する。
【0013】
すなわち、インバータ装置76によって、前記可変速モータ73に供給される交流電流の周波数が変更されて、可変速モータ73の回転速度が調整される。そして、可変速モータ73の回転速度の調整により、前記油圧ポンプ72の油の吐出量が調整されて、アクチュエータ75の作業量、即ち、グラウトポンプの生コンクリートの供給量が調整されるようになっている。
【0014】
この実施形態では、インバータ装置76の周波数の調整範囲は、0Hz〜60Hzに設定され、周波数が0Hzの場合に、可変速モータ73の回転速度は0となる。また、インバータ装置76の周波数分解能が256となっていて、約0.2Hz毎に小刻みに調整されるようになっている。
【0015】
また、産業機械70は、油圧ポンプの油圧を検出する圧力センサ77及び可変速モータ73の回転数を検出する回転数センサ78が設けられている。圧力センサ77及び回転数センサ78の検出信号は、後述する機械側端末50のMCU60に出力されている。前記油圧及び回転数は、機械の作動状態情報に相当する。
【0016】
次に、産業機械70を遠隔制御するための無線通信方式の双方向通信操作システム10について説明する。
この双方向通信操作システム10は、概略的に見て、各種の操作指令を発信する操作側端末11と、該操作側端末11から送信された操作指令を受信するとともに、無線の「通信状態データ」等を送信する機械側端末50とにより構成されている。まず、操作側端末11について説明する。
【0017】
<操作側端末11>
図1に示すように操作側端末11は、ケース12内に送信用のMCU(マイクロコントロールユニット)13、第1無線ユニット14、受信用のMCU16、第2無線ユニット17及び図示しない電池が収納されている。また、図2(a)に示すようにケース12の表面(すなわち、操作面)の右側及び左側には、操作スイッチ部20及びディスプレイ30がそれぞれ配置され、左右方向の中央部には、ステータス表示部40が設けられている。ディスプレイ30は、機械の「作動状態情報」を表示する表示部に相当する。
【0018】
各MCUは、各種の演算処理を行う中央演算処理装置(CPU)、各種の処理プログラムを記憶した読み出し専用のリード・オンリー・メモリ(ROM)及び各種のデータを記憶した読み出し書き込み可能なランダム・アクセス・メモリ(RAM)等を備えている。第1無線ユニット14は、アンテナ15を介して、各種の操作指令を機械側端末50に送信する。第1無線ユニット14は、操作側無線送信部に相当する。
【0019】
なお、前記各種の操作指令は操作側端末11から送信された後、所定時間は、MCU13の図示しない記憶部に格納され、該所定時間内に機械側端末50から再送要求があった場合は、MCU13はその操作指令を再送信し、所定時間内に再送要求がない場合は、該操作指令を消去するようにしている。
【0020】
また、第2無線ユニット17は、アンテナ19を介して機械側端末50からの各種信号を受信する。第2無線ユニット17は、機械側端末50から送信された無線の信号強度(RSSI値)を測定するRSSI測定部18を有している。第2無線ユニット17は、操作側無線受信部に相当する。RSSI測定部18は、操作側受信強度測定部に相当する。
【0021】
図2(a)に示すように、操作スイッチ部20は、電源入スイッチ21、電源切スイッチ22、運転スイッチ23、停止スイッチ24、増速スイッチ25及び減速スイッチ26からなる。
【0022】
電源入スイッチ21及び電源切スイッチ22は、上下に相互に隣接して配置されている。電源入スイッチ21は、操作側端末11の各種回路に電源(図示略)を投入するための操作スイッチである。また、電源切スイッチ22は、操作側端末11の電源をオフするための操作スイッチである。
【0023】
運転スイッチ23及び停止スイッチ24は、電源入スイッチ21及び電源切スイッチ22の右側にそれぞれ隣接して配置されている。運転スイッチ23は、前記油圧ポンプ72(可変速モータ73)を運転するための操作スイッチである。停止スイッチ24は油圧ポンプ72(可変速モータ73)を停止させるための操作スイッチである。運転スイッチ23がオン操作されると、後述するMCU13に操作指令としての運転指令が入力される。停止スイッチ24がオン操作されると、後述するMCU13に操作指令としての停止指令が入力される。
【0024】
また、増速スイッチ25及び減速スイッチ26は、運転スイッチ23及び停止スイッチ24の右側にそれぞれ隣接して配置されている。増速スイッチ25は、インバータ装置76の周波数を増加する方向に調整して、可変速モータ73の回転速度を増速し、油圧ポンプ72の吐出量を増加させ、アクチュエータ75の作業量を段階的に増加させるための操作スイッチである。
【0025】
増速スイッチ25は、電源入スイッチ21及び運転スイッチ23がオンされた後において、一回オンされる毎に、MCU13によって、その操作指令(すなわち、増速指令)が第1無線ユニット14を介して送信される。これにより、機械側端末50で受信した前記操作指令に基づいて、産業機械70のインバータ装置76の周波数が0〜60Hzの範囲内において、約0.2Hzずつ増加され、可変速モータ73の回転速度が小刻みに連続的に増速されるようになっている。また、増速スイッチ25がオンされたままの状態に保持されると、MCU13によって周波数が俊敏に増加するようになっている。
【0026】
減速スイッチ26は、電源入スイッチ21及び運転スイッチ23がオンされた後において、一回オンされる毎に、MCU13によって、その操作指令(すなわち、減速指令)が第1無線ユニット14を介して送信される。これにより、機械側端末50で受信した前記操作指令に基づいて、産業機械70のインバータ装置76の周波数が0〜60Hzの範囲内において、約0.2Hzずつ減少され、可変速モータ73の回転速度が小刻みに連続的に減速されるようになっている。また、前記減速スイッチ26がオンされたままの状態に保持されると、周波数が俊敏に減少するようになっている。
【0027】
図2(a)、図2(b)に示すように、ディスプレイ30は、表示領域31を有している。表示領域31は、可変速モータ73の回転速度表示領域32、操作端末側受信感度表示領域33、圧力表示領域34、通信状態データ表示領域36、受信感度レベル表示領域38及び図2(c)に示す未受信状態表示領域39を有する。回転速度表示領域32は、可変速モータ73の回転速度を表示する領域である。操作端末側受信感度表示領域33は、RSSI測定部18が測定した機械側端末50から送信された無線の信号強度を数値で表示する領域である。
【0028】
圧力表示領域34は、圧力センサ77が検出した油圧ポンプ72の油圧を表示する領域である。通信状態データ表示領域36は、操作側端末11からの無線通信について機械側端末50で行われた監視の結果を示す表示領域である。また、受信感度レベル表示領域38は、操作側端末11からの無線通信についての機械側端末50での受信感度をレベル表示する領域である。未受信状態表示領域39は、機械側端末50との無線通信で操作側端末11が受信していない状態を表示する表示領域である。
【0029】
図2(a)に示すようにステータス表示部40は、電源灯41、無線灯43、及び圧力異常灯47を備え、各灯が上下に列状に配置されている。各灯は、例えば、LED(発光ダイオード)からなるが、LEDに限定するものではない。
【0030】
電源灯41は、電源入スイッチ21がオン操作されたときに図1に示すMCU16により点灯され、電源切スイッチ22がオフ操作されたときに、MCU16により消灯する。
無線灯43は、電源入スイッチ21がオン状態で、機械側端末50との間で送信、または受信が成功している場合に、MCU13、16により、点灯され、そうでない場合には消灯状態となる。
【0031】
圧力異常灯47は、電源入スイッチ21がオン状態で、操作側端末11が、受信した「作動状態情報(油圧)」が異常値である場合に、MCU16により、点灯され、そうでない場合には、消灯状態となる。なお、「作動状態情報(油圧)」が異常値か否かの判定は、本実施形態では、MCU16が基準値と比較して行うが、機械側端末50側で後述するMCU60が異常判定を行って、機械側端末50側から送信された判定結果に基づいて点灯、消灯のいずれかを行うようにしてもよい。
【0032】
<機械側端末50>
次に、機械側端末50について説明する。
図1に示すように、ケース51内には受信用のMCU52、第3無線ユニット54、出力部58、送信用のMCU60、第4無線ユニット62及び図示しない電源が収納されている。各MCUは、各種の演算処理を行う中央演算処理装置(CPU)、各種の処理プログラムを記憶した読み出し専用のリード・オンリー・メモリ(R0M)及び各種のデータを記憶した読み出し書き込み可能なランダム・アクセス・メモリ(RAM)等を備えている。MCU52、60は、監視部及び状況把握部に相当する。
【0033】
第3無線ユニット54は、操作側端末11からの各種の操作指令をアンテナ55を介して受信する。また、第3無線ユニット54は、操作側端末11から送信された無線の信号強度(RSSI値)を測定するRSSI測定部56を有している。RSSI測定部56は、機械側受信強度測定部及び監視部に相当する。出力部58は、MCU52から出力された操作指令をインバータ装置76に出力する。第3無線ユニット54は、機械側無線受信部に相当する。
【0034】
MCU60は、後述する「通信状態データ」及び、産業機械70の圧力センサ77及び回転数センサ78から入力した検出信号(作動状態情報)を、後述する処理を行って、第4無線ユニット62に出力する。第4無線ユニット62は、アンテナ63を介して無線で、操作側端末11へ送信する。第4無線ユニット62は、機械側無線送信部に相当する。なお、MCU52、60の処理の詳細は、後述する。
【0035】
(実施形態の作用)
図3〜図9を参照して、次に、上記のように構成された双方向通信操作システム10の作用を説明する。なお、説明の便宜上、操作側端末11では、電源入スイッチ21がオン操作されているものとする。そして、この状態で、電源切スイッチ22、増速スイッチ25(または、前記減速スイッチ26)が操作されたものとする。
【0036】
<操作側端末11のMCU13の処理>
図3は、MCU13が所定の制御周期で実行する処理プログラムのフローチャートである。S10では、MCU13は、予め設定されている通信プロトコルに従って操作側端末11及び機械側端末50の各機器識別番号及び前記操作に応じた操作指令についての通信データを作成し、同期信号とともに、第1無線ユニット14によりアンテナ15を介して送信処理を行ってこの処理を一旦終了する。
【0037】
第1無線ユニット14では、第1周波数帯域として、429MHz帯域の搬送波を使用して送信する。429MHz帯域は、特定小電力無線局で使用する周波数であって、免許を要しない無線局が使用可能な周波数である。
【0038】
<機械側端末50のMCU52の処理>
図5は、MCU52が所定の制御周期で実行する処理プログラムのフローチャートである。
【0039】
S40では、MCU52は、第3無線ユニット54を制御して受信処理を行う。
S42では、MCU52は、受信データの「入力処理」を行う。この「入力処理」により、操作側端末11及び機械側端末50の各機器識別番号及び操作指令が取得される。
【0040】
S44では、MCU52は、「入力処理」で得られた、操作側端末11及び機械側端末50の各機器識別番号と予めMCU52が格納している各識別番号と整合しているかのエラーチェック、及び、前記同期信号と予めMCU52が格納している同期信号基準データとの整合性等のエラーチェックする。なお、エラーチェックの方法は、公知の方法でよいため、詳細な説明は省略する。
【0041】
MCU52は、エラーチェックの結果、通信エラーがない場合は、正常受信であるとして、S46に移行し、エラーがある場合は、S50に移行する。
S46では、MCU52は、エラー表示に関してリセットする。具体的には、後述するエラー表示フラグ及びエラー表示時間Tを0にリセットする。
【0042】
S48では、MCU52は、出力部58に操作指令を出力する。
S50では、MCU52は、エラーカウンターNをインクリメントする。
S52では、MCU52は、エラーカウンターNが判定基準値Na以上か否かを判定する。エラーカウンターNが判定基準値Naを超えている場合には、判定を「YES」にしてS54に移行し、エラーカウンターNが判定基準値Na未満の場合には、S40に戻る。本実施形態では、判定基準値Naは、「3」としているが、この値に限定するものではなく、例えば、「1」、「2」、或いは「4」以上の値であってもよい。S52の判定処理は、エラーの数が判定基準値Naよりも少ない場合には、再度、S40、S42の処理を行わせるためのものである。
【0043】
なお、詳細な説明はしないが、MCU52がS44において通信エラーを判定した場合、その通信エラーが、操作側端末11及び機械側端末50の各機器識別番号の整合はできているが、操作指令等が不明である場合、操作側端末11に対して、MCU60は第4無線ユニット62を介して再送要求を出す。この後、前記再送要求に応えて操作側端末11から再送信された通信データに対してはS44の判定処理は通信エラーがないとする場合がある。このような場合等を想定して、S52の処理が設けられている。
【0044】
S54では、MCU52は、「エラー表示処理」してS56に移行する。具体的には、「エラー表示処理」は、エラー表示フラグのセットと、エラー表示時間Tのカウントアップを含む。
【0045】
S56では、MCU52は、エラー表示時間Tが、第1判定基準時間Ta以上か否かを判定する。エラー表示時間Tが第1判定基準時間Ta以上の場合には、判定を「YES」にしてS58に移行し、エラー表示時間Tが第1判定基準時間Ta未満の場合には、S40に戻る。本実施形態では、第1判定基準時間Taは、3秒としているが、この値に限定するものではなく、他の数値であってもよい。
【0046】
S58では、MCU52は、出力部58への出力操作を全て停止し、S60に移行する。
S60では、MCU52は、出力部58への出力操作を全て停止した時からの全出力停止時間T1をカウントアップし、S62に移行する。なお、全出力停止時間T1は初期値「0」である。出力部58への出力操作が全て停止されることにより、インバータ装置76による前記可変速モータ73の駆動が停止される。
【0047】
S62では、MCU52は、全出力停止時間T1が第2判定基準時間Tb以上か否かを判定する。MCU52は、全出力停止時間T1が第2判定基準時間Tb未満の場合には、S40に戻り、全出力停止時間T1が第2判定基準時間Tb以上の場合には、判定を「YES」にしてS64に移行する。本実施形態では、第2判定基準時間Tbは、3秒としているが、この値に限定するものではなく、他の数値であってもよい。
【0048】
S64では、MCU52は、インバータ装置76を初期の稼働状態である電源投入状態に戻し、エラーカウンターN、エラー表示時間T、及び全出力停止時間T1を0にリセットする。
【0049】
ここで、MCU52の不良処理について説明する。MCU52の不良処理は、下記の通りである。MCU52が図5に示すS44で、通信エラーがあったと判定した場合であっても、これらの通信エラーがあったものの全てをMCU52は、不良処理として扱うのではない。
【0050】
例えば、前述したように再送要求に応えて再送信された通信データに関して通信エラーがなかったときは、MCU52は前記通信エラーによる不良処理としては扱わないようにしている。すなわち、この場合は、MCU52は通信状態は正常状態であるとする「通信状態データ」をMCU52が備えている図示しない記憶部に格納する。
【0051】
ここで、不良処理となる例は、S52での判定が「YES」となった場合が典型的な例として挙げられる。このような場合は、MCU52は通信状態はエラー状態(不良)であるとする「通信状態データ」をMCU52が備えている図示しない記憶部に格納する。
【0052】
<機械側端末50のMCU60の処理>
図6〜図9を参照して、次に、MCU60の処理を説明する。
<第1割り込み処理について>
まず、図6を参照して、最優先処理である第1割り込み処理について説明する。この割り込み処理は、所定の制御周期で行われる。
【0053】
S70では、MCU60は、MCU52の受信状態の監視を行う。
S72では、MCU60は、MCU52が受信状態のときは、S74に移行し、MCU52が受信状態でないときはS76に移行する。
【0054】
なお、MCU52は、受信状態のときは、その受信状態であることを示す状態フラグをセットし、受信状態でないときは、状態フラグをリセットしている。MCU60は、その状態フラグに基づいて、MCU52の受信状態を判定している。
【0055】
S74では、MCU60は、後述するMainループ稼働モード処理を行う。
S76では、MCU60は、Mainループ稼働モードをリセットし、出力部58を介してインバータ装置76を初期の稼働状態である電源投入状態に戻して、この処理を一旦終了する。なお、Mainループ稼働モードで実行するMainループ処理については後述する。
【0056】
<第2割り込み処理>
次に、図7を参照して、最優先処理である第2割り込み処理について説明する。この割り込み処理は、所定の制御周期で行われる。この制御周期は、例えば、100msec間隔であるが、この値に限定されるものではない。
【0057】
S80では、MCU60は、第3無線ユニット54のRSSI測定部56が測定したRSSI値をMCU52を介して監視する。
S82では、MCU60は、前記RSSI値を、後に行われる送信に適するようにデータ化処理して、このフローチャートを一旦終了する。
【0058】
<第3割り込み処理>
図8を参照して、次に、第3割り込み処理について説明する。この割り込み処理は、所定の制御周期で行われる。この制御周期は、1sec周期で、100msec間隔であるが、この値に限定されるものではない。
【0059】
S90では、MCU60は、MCU52の不良処理を監視する。
S92で、MCU60はMCU52の記憶部が格納している「通信状態データ」にエラー状態(不良)であるとする「通信状態データ」がある場合には、S94に移行する。
【0060】
S94では、その「通信状態データ」を、後に行われる送信に適するようにデータ化処理して、MCU60が備えている図示しない記憶部にそのデータを格納した後、このフローチャートを一旦終了する。
【0061】
S92でMCU60は、正常状態であるとする「通信状態データ」がある場合には、S96に移行する。
S96では、その「通信状態データ」を、後に行われる送信に適するようにデータ化処理して、MCU60が備えている図示しない記憶部にそのデータを格納した後、このフローチャートを一旦終了する。
【0062】
<Mainループ処理>
図9を参照して、次にMainループ稼働モードで実行するMainループ処理について説明する。Mainループ処理は、所定の制御周期で行われる。
【0063】
S100では、MCU60は、MCU52により出力部58が入力した操作指令を産業機械70(すなわち、インバータ装置76)に出力させる。
インバータ装置76は、例えば、操作指令が増速指令の場合は、その増速指令に基づいて可変速モータ73を増速させる。また、操作指令が減速指令の場合は、インバータ装置76は、その減速指令に基づいて可変速モータ73を減速させる。なお、操作指令が運転指令の場合には、インバータ装置76は、初期の稼働状態である電源投入状態となる。電源投入状態とは、電源は投入されているが、可変速モータ73は停止している状態である。操作指令が停止指令の場合には、インバータ装置76に対する電力の供給が遮断されて、前記可変速モータ73を停止させる。
【0064】
S102では、MCU60は、産業機械70のセンサ監視処理を行う。具体的には、産業機械70の圧力センサ77及び回転数センサ78がそれぞれ検出した「作動状態情報(油圧及び回転数)」を入力する。
【0065】
S104では、MCU60は、前記センサの出力値である「作動状態情報」を、後に行われる送信に適するようにデータ化処理を行う。
S106では、MCU60は、前述した第2割り込み処理及び第3割り込み処理でデータ化処理されたデータとの連結処理を行う。
【0066】
S108では、MCU60は、S44で、整合がとれた操作側端末11及び機械側端末50の各機器識別番号、及びS106で連結処理されたデータを同期信号とともに、第4無線ユニット62によりアンテナ63を介して送信処理を行ってこの処理を一旦終了する。本実施形態では、第4無線ユニット62では、第2周波数帯域として、920MHz帯域の搬送波を使用して送信する。920MHz帯域は、特定小電力無線局で使用する周波数であって、免許を要しない無線局が使用可能な周波数である。
【0067】
<操作側端末11のMCU16の処理>
図4を参照して操作側端末11のMCU16の処理について説明する。図4は、MCU16が所定の制御周期で実行する処理プログラムのフローチャートである。
【0068】
S20では、MCU16は、機械側の第4無線ユニット62からの受信があったか否かを判定する。ここで、MCU16は、図5でMCU52がS44で行っている処理と同様の処理を行っており、受信した結果、通信エラーがない場合は、MCU16はS22に移行し、通信エラーがあった場合及び受信自体がない場合は、S26に移行する。
【0069】
S22では、MCU16は、RSSI測定部18で測定したRSSI値を入力し、S24に移行する。
S24では、MCU16は、受信した「通信状態データ」及び「作動状態情報」に基づいて、ディスプレイ30、及びステータス表示部40を表示動作させて(図2(a)、図2(b)参照)、S20に戻る。
【0070】
S26では、MCU16は、ディスプレイ30、及びステータス表示部40に未受信状態の表示動作をさせて(図2(c)参照)、S20に戻る。
図2(a)は、「通信状態データ」が正常状態の場合であって、油圧が正常である場合のディスプレイ30及びステータス表示部40の表示状態の一例を示している。同図に示すように、ディスプレイ30の回転速度表示領域32及び圧力表示領域34には、作動状態情報である回転数及び油圧(圧力)がそれぞれ表示される。また、通信状態データ表示領域36には、正常状態であることを示すアイコンが表示される。また、操作端末側受信感度表示領域33は、RSSI測定部18が測定したRSSI値が表示される。また、電源灯41及び無線灯43は点灯され、圧力異常灯47は、消灯状態となり、圧力異常が無いことを知らせる。
【0071】
図2(b)は、「通信状態データ」がエラー状態の場合であって、油圧が異常である場合のディスプレイ30の表示状態の一例を示している。同図に示すように、ディスプレイ30の回転速度表示領域32及び圧力表示領域34には、作動状態情報である回転数及び油圧(圧力)がそれぞれ表示される。また、通信状態データ表示領域36には、エラー状態であることを示すアイコンが表示される。また、操作端末側受信感度表示領域33は、RSSI測定部18が測定したRSSI値が表示される。なお、図2(b)では、電源灯41及び無線灯43は点灯される。また、圧力異常灯47は、点灯状態となり圧力異常を知らせる。
【0072】
図2(c)は、機械側端末50からの無線通信を待機している場合のディスプレイ30の表示状態の一例を示している。同図に示すように、ディスプレイ30の回転速度表示領域32、圧力表示領域34、操作端末側受信感度表示領域33、通信状態データ表示領域36、及び受信感度レベル表示領域38は、表示されない状態となり、その代わり、未受信状態表示領域39に、待機している旨の「SCAN」が表示される。
【0073】
また、ステータス表示部40の電源灯41及び無線灯43は、点灯され、一方、機械側端末50からの受信がされていないため、圧力異常灯47は、消灯状態となる。
ここで、操作者は、未受信状態表示領域39の表示がされていることから、圧力異常灯47の消灯の理由が、機械側端末50からの受信がされていないことであることが分かる。
【0074】
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態の双方向通信操作システム10では、操作側端末11は、特定小電力無線である第1周波数帯域の無線で操作指令を送信する第1無線ユニット14(操作側無線送信部)と、特定小電力無線であって第1周波数帯域とは異なる第2周波数帯域の無線を受信する第2無線ユニット17(操作側無線受信部)を備えている。また、操作側端末11は、産業機械70の油圧ポンプ72の油圧(作動状態情報)を表示するディスプレイ30(表示部)を備えている。機械側端末50は、第1周波数帯域の無線を受信する第3無線ユニット54(機械側無線受信部)と、操作指令を配下の産業機械70に出力する出力部58を備えている。また、操作側端末11は、産業機械70の油圧ポンプ72の油圧(作動状態情報)及び可変速モータ73の回転速度(作動状態情報)を第2周波数帯域の無線で送信する第4無線ユニット62(機械側無線送信部)を備えている。この結果、本考案の操作側端末、機械側端末及び双方向通信操作システムでは、産業機械側の作動状態情報を得ることができることにより、正確かつ効率のよい作業を行うことができる。
【0075】
また、本実施形態によれば、機械側端末で通信状態を監視し、その監視結果(無線通信状態情報)を操作側端末へ送信するようにしているので、操作側端末へでは無線通信状態情報を得ることもできる。
【0076】
(2)本考案では、第1周波数帯域は、429MHz帯域としている。この結果、この周波数帯域は、特定小電力無線局で使用する周波数であって、免許を要しない無線局として使用できる。
【0077】
(3)本考案では、第2周波数帯域は、920MHz帯域としている。この結果、この周波数帯域は、特定小電力無線局で使用する周波数であって、免許を要しない無線局として使用できる。
【0078】
なお、本考案の実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように変更しても良い。
・前記実施形態では、第1周波数帯域として、429MHz帯域の搬送波を使用したが、第1周波数帯域として、1.2GHz帯域等の特定小電力無線局で使用する他の周波数としてもよい。
【0079】
・前記実施形態では、第2周波数帯域として、920MHz帯域の搬送波を使用したが、第2周波数帯域として、特定小電力無線局で使用する他の周波数帯域としてもよい。
・前記実施形態では、受信感度レベル表示領域38として受信感度をレベル表示するようにしたが、数値で表示する受信感度表示領域に変更してもよい。
【0080】
・前記実施形態では、作動状態情報として、油圧及びモータの回転速度としたが、機械の作動を行う場合にその作動状態を示すものであれば、油圧、回転速度に限定するものではなく、他の作動状態を示すものであってもよい。また、作動状態情報は、本実施形態では、2つとしたが、2つに限定するものではなく、1つ以上あればよい。
【0081】
10…双方向通信操作システム、11…操作側端末、12…ケース、
13…送信用のMPU、14…第1無線ユニット(操作側無線送信部)、
15…アンテナ、16…受信用のMPU、
17…第2無線ユニット(操作側無線受信部)、
18…RSSI測定部(操作側受信強度測定部)、
19…アンテナ、20…操作スイッチ部、21…電源入スイッチ、
22…電源切スイッチ、23…運転スイッチ、24…停止スイッチ、
25…増速スイッチ、26…減速スイッチ、
30…ディスプレイ(表示部)、31…表示領域、
32…回転速度表示領域、33…操作端末側受信感度表示領域、
34…圧力表示領域、36…受信データ状態表示領域、
38…受信感度レベル表示領域、39…未受信状態表示領域、
40…ステータス表示部、41…電源灯、43…無線灯、
47…圧力異常灯、50…機械側端末、51…ケース、
52…受信用のMCU(監視部、状況把握部)、
54…第3無線ユニット(機械側無線受信部)、55…アンテナ、
56…RSSI測定部(機械側受信強度測定部、監視部)、
58…出力部、60…送信用のMCU(監視部、状況把握部)、
62…第4無線ユニット(機械側無線送信部)、63…アンテナ、
70…産業機械、72…油圧ポンプ、73…可変速モータ、
74…油タンク、75…アクチュエータ、76…インバータ装置、
77…圧力センサ、78…回転数センサ、
N…エラーカウンター、Na…判定基準値、
T…エラー表示時間、Ta…判定基準時間、T1…全出力停止時間。

(57)【要約】

【課題】機械側の作動状態情報を得ることができることにより、正確かつ効率のよい作業を行うことができる操作側端末と、機械側端末とを備えた双方向通信操作システムを提供する。【解決手段】操作側端末11は、特定小電力無線である第1周波数帯域の無線で操作指令を送信する第1無線ユニット14と、特定小電力無線であって第1周波数帯域とは異なる第2周波数帯域の無線を受信する第2無線ユニット17と、産業機械70の油圧ポンプ72の油圧及び可変速モータ73の回転速度を表示するディスプレイ30を備えている。機械側端末50は、第1周波数帯域の無線を受信する第3無線ユニット54と、操作指令を配下の産業機械70に出力する出力部58と、産業機械70の油圧ポンプ72の油圧及び回転速度を第2周波数帯域の無線で送信する第4無線ユニット62を備えている。


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