(54)【考案の名称】警告装置

(73)【実用新案権者】株式会社パートナーズ

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、音声出力機能を有する警告装置に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来から、音声出力機能を有する人形玩具やぬいぐるみ玩具が知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、音を検出すると記憶された音声を出力する音声出力装置を内部に有するぬいぐるみ玩具が開示されている。
【0004】

【効果】

【0021】
本考案によれば、電話機への着信のみに反応して犯罪被害に対する注意喚起用の音声を出力することが可能な警告装置を提供することができる。しかし、この効果は本考案を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本考案の一実施形態に係る人形玩具の外観及び当該人形玩具を含むシステムの構成を示した図である。
【図2】上記人形玩具の外観を示す底面図である。
【図3】上記人形玩具の内部に設けられたモジュールボックスの外観を示した図である。
【図4】上記モジュールボックスのハードウェア構成を示したブロック図である。
【図5】上記人形玩具の動作の流れを示したフローチャートである。
【図6】本考案の他の実施形態に係る人形玩具の外観及び当該人形玩具を含むシステムの構成を示した正面図である。
【図7】本考案の他の実施形態に係る人形玩具のモジュールボックスのハードウェア構成の他の例を示したブロック図である。

【0023】
以下、図面を参照しながら、本考案の実施形態を説明する。
【0024】
[人形玩具及びそれを用いたシステムの概要]
図1は、本考案に係る警告装置の一実施形態としての人形玩具の外観を示す正面図及び当該人形玩具を含むシステムの構成を示した図である。また図2は、上記人形玩具の外観を示す底面図である。
【0025】
これらの図に示すように、本実施形態に係る人形玩具100は、人形本体1と、マイクケーブル5と、モジュールボックス10とを有する。人形玩具100は、固定電話回線の電話機Pの近傍に置かれる。
【0026】
本実施形態では、上記マイクケーブル5とモジュールボックス10とによって音声出力装置が構成される。音声出力装置は、電話機Pへの着信時に、ユーザにいわゆる振り込め詐欺等の犯罪被害に対する注意喚起用のフレーズに対応する音声を出力する。ユーザは主に高齢者が対象とされるが、これに限られない。
【0027】
人形本体1は、例えば4歳程度の女児に似せて成型されたぬいぐるみ人形であり、その表面は例えばポリエステル等の布製で、その内部に綿等が詰められている。人形本体1の高さ(座高)は約220mmであるが、これに限られない。
【0028】
マイクケーブル5は、電話機Pへの着信を検出する検出部として機能する。マイクケーブル5は、電話機Pに設置され、電話機Pへの着信時に着信音を検出するマイク本体5aを一端に有する。当該マイク本体5aには、モジュールボックス10に接続される接続端子(図示せず)を他端に有する端子ケーブル5bが接続されている。
【0029】
マイク本体5aは、例えば両面テープや面ファスナー等によって電話機Pの筐体に貼付されることで設置されるが、その他にも、フック等によって係止されることで設置されてもよい。好ましくは、マイク本体5aは、電話機Pの、着信音を発するスピーカSの近傍に設置される。
【0030】
また人形本体1の、例えば胴体部分正面には、電話機Pへの着信時に、上記フレーズに対応する音声の出力に同期して点灯(発光)してユーザに注意を喚起するためのLED7が設けられている。
【0031】
モジュールボックス10は、上記マイクケーブル5によって検出された着信音に応じて音声を出力するための制御ボックスであり、上記人形本体1の内部空間に収容されている。図2に示すように、人形本体1の例えば底部には、上記内部空間に通じる開口部1aが例えばファスナー等を介して開閉可能に設けられており、モジュールボックス10は、当該開口部1aから着脱可能に挿入される。
【0032】
[モジュールボックスのハードウェア構成]
図3は、上記モジュールボックス10の外観を示した図であり、図4は、当該モジュールボックス10のハードウェア構成を示したブロック図である。
【0033】
図3に示すように、モジュールボックス10は、外部から視認可能なハードウェアとして、スピーカ16、音量調整ダイアル16a、マイク入力端子19、感度調整ダイアル19a、電源スイッチ20a、AC−DCアダプタジャック20bを有する。
【0034】
スピーカ16は、犯罪被害に対する注意喚起用の複数の異なるフレーズに対応する複数の音声データのいずれか、及びその他の各種音声データを出力する。
【0035】
音量調整ダイアル16aは、上記スピーカ16から出力される音声データの音量を調整可能である。感度調整ダイアル19aは、上記マイク本体5aの入力感度を調整可能である。電源スイッチ20aは、電源20のON/OFFを切り替え可能である。
【0036】
マイク入力端子19は、上記マイクケーブル5の端子ケーブル5aの端子が接続される端子であり、当該マイク入力端子19には、マイク本体5aが検出した着信音が電気信号として入力される。
【0037】
電源20は、商用電源のコンセントCに接続可能なAC−DCアダプタ、または、上記モジュールボックス10内に設置される一次電池(例えば単4型×4個)であり、モジュールボックス10内の各部に電力を供給する。AC−DCアダプタがコンセントCに接続されている場合には、電源切替部49によってACアダプタからの供給回路が接続され、一次電池からの供給回路は切り離されるため一次電池は消耗しない。
【0038】
また図4に示すように、モジュールボックス10は、内部ブロックとして、マイク音声増幅部41、ベル音認識・再生起動回路42、LEF発光部43、振り込め詐欺アラーム起動部44、電池アラーム起動部45、音声録音・再生IC46、再生音声増幅器47、電池電圧監視部48、電源切替部49及び電圧安定化部50を有する。
【0039】
マイク音声増幅器41は、上記マイク本体5aが受けた周囲音(着信音)の信号を一定レベルに増幅する。
【0040】
着信音認識・再生起動回路42は、人の話し声や衝撃音等の非連続的な音には反応し難く、着信音のように一定期間連続した音に反応しやすいように、例えばフィルタやコンパレータ等で構成されており、上記増幅された信号を着信音として認識すると、音声再生(LED発光)起動信号を振り込め詐欺アラーム起動部44及びLED発光部43へ出力する。
【0041】
LED発光部43は、上記起動信号を受けて、上記LED7を発光(例えば点滅)させる。
【0042】
音声録音・再生IC46は、振り込め詐欺等の犯罪被害に対する注意喚起用の複数のフレーズに対応する警告音声データと、上記一次電池の残量が少なくなった場合に電池の交換を促すフレーズに対応する警告音声データが録音されており、上記起動信号に応じてそれらの音声データを再生可能である。
【0043】
上記注意喚起用の複数のフレーズは、例えば、以下のようなものであり、上記音声データは、上記人形本体1が模した4歳程度の女児の声を模して生成されたものである。
・「この電話、振り込め詐欺からかもしれませんよ。注意してね。」
・「知らない人からの電話は注意してね。」
・「電話でお金の話をしてきたらきっと詐欺だよ。」
・「あのね、『携帯番号が変わった。』って言ってきたら詐欺ですよ〜。」
・「ATMで還付金は受け取れませんよ〜。」
【0044】
また、上記電池の交換を促すフレーズは、例えば、「そろそろ電池がなくなりますよ〜。交換してね。」等である。
【0045】
電池電圧監視部48は、モジュールボックス10が一次電池を電源20として動作している場合において、当該一次電池の電圧を監視しており、当該電圧が所定値(例えば3.9V)を下回った場合に、電池アラーム・振り込め詐欺アラーム起動部45へ起動信号を出力する。
【0046】
振り込め詐欺アラーム起動部44は、上記一次電池の電圧が上記所定値以上である場合に、上記着信音認識・再生起動回路42からの起動信号を受けて、音声録音・再生IC46に録音された音声データのうち、上記注意喚起用のフレーズに対応する警告音声データを、再生音声増幅器47によって増幅させてスピーカ16から出力させる。
【0047】
電池アラーム起動部45は、上記電池電圧監視部48から起動信号を受信した場合に、上記音声録音・再生IC46に録音された、電池交換を促すフレーズに対応する警告音声データを、再生音声増幅器47によって増幅させてスピーカ16から出力させる。
【0048】
電圧安定化部50は、電源20から供給された電力の電圧を、例えば3.3V等の一定電圧に安定化して各回路に供給する。ただし、再生音声増幅器47には、スピーカ16に最大電力を供給できるよう、電源20から当該電圧安定化部50を経由せずに電力が直接供給される。
【0049】
[人形玩具の動作]
次に、以上のように構成された人形玩具100の動作について説明する。図5は、当該人形玩具100(モジュールボックス10)の動作の流れを示したフローチャートである。
【0050】
同図に示すように、モジュールボックス10は、上記マイクケーブル5及び着信音認識・再生起動回路42により、電話機Pへの着信音が検出されたか否かを判断する(ステップ51)。
【0051】
電話機Pへの着信音が検出されたと判断した場合(Yes)、モジュールボックス10は、上記着信音認識・再生起動回路42及び振り込め詐欺アラーム起動部44により、上記音声録音・再生ICに記憶された注意喚起用のフレーズに対応する複数の音声データの中から、例えばランダムに1つの音声データを選択し(ステップ52)、当該音声データを再生音声増幅器47を介してスピーカ16から出力させる(ステップ53)。
【0052】
これによりユーザは、電話の相手が振り込め詐欺犯である可能性を意識し注意して電話に出ることになるため、万が一、当該着信が振り込め詐欺犯であったとしても、それに気付くことができ、犯罪被害が防止される。
【0053】
複数の異なる音声データがランダムに選択されることで、ユーザが1つの音声データの出力に慣れてしまい注意喚起効果が薄れてしまうのを防止することができる。
【0054】
続いてモジュールボックス10は、上記着信音認識・再生起動回路42により、上記電話機Pへの着信音が検出されなくなったか否かを判断する(ステップ54)。
【0055】
着信音が検出されていると判断した場合(No)、モジュールボックス10は、上記振り込め詐欺アラーム起動部44による上記スピーカ16からの上記音声データの出力を継続させる。この際、モジュールボックス10は、1つのフレーズに対応する音声データの出力が終わった場合、同じフレーズに対応する音声データを繰り返し出力させてもよいし、他のフレーズに対応する音声データを選択して出力させてもよい。
【0056】
一方、着信音が検出されなくなったと判断した場合(Yes)、モジュールボックス10は、上記振り込め詐欺アラーム起動部44による上記スピーカ16からの音声データの出力を停止する(ステップ55)。着信音が検出されなくなる状況としては、ユーザが受話器Rを上げて着信に応答した場合や、ユーザが着信に応じる前に着信が止んだ場合が考えられる。したがって、ユーザが着信に応じた場合に音声データが通話の邪魔になったり、着信が止んでも音声データが無駄に出力され続けたりするのを防ぐことができる。
【0057】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、人形玩具100は、それを電話機Pの傍らに置いてマイクケーブル5を電話機Pに設置しておくだけで、電話機Pへの着信のみに反応して犯罪被害に対する注意喚起用の音声を出力することができ、ひいては犯罪被害を未然に防ぐことができる。
【0058】
[変形例]
本考案は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0059】
上述の実施形態では、電話機Pへの着信を検出する検出部として、着信音を検出するマイクケーブル5が用いられた。しかし、人形玩具100は、着信音を検出する代わりに、着信時に電話機Pに交換機から送られる呼出信号(16Hzの交流)を検出することで、着信を検出してもよい。図6は、この場合の人形玩具の外観及び当該人形玩具を含むシステムの構成を示した図である。
【0060】
同図に示すように、この例では、人形玩具100は、上記検出部として、電話機P用のモジュラーコンセントMと人形玩具100のモジュールボックス10とを接続する第1のモジュラーケーブル51と、当該モジュールボックス10と上記電話機Pとを接続する第2のモジュラーケーブル52とを有する。
【0061】
すなわち、人形玩具100は、モジュラーコンセントMと電話機Pとの間に2本のモジュラーケーブル51及び52を介して接続され、電話機Pへの着信(呼出信号)は、それらケーブルにより当該人形玩具100を介して電話機Pへ送信される。
【0062】
電話機Pへ着信があった場合、モジュールボックス10は、モジュラーコンセントM及びモジュラーケーブル51を介して交換機から送信された呼出信号(16Hzの交流)を検出することで、上記記憶された注意喚起用のフレーズに対応する音声データを出力するとともに、モジュラーケーブル52を介して当該呼出信号を電話機Pへ転送する。当該呼出信号の転送により電話機Pから着信音が出力される。
【0063】
ここで、第1のモジュラーケーブル51と第2のモジュラーケーブル52のうちいずれかとして、電話機Pに元々備えられていたモジュラーケーブルが使用されてもよい。
【0064】
このように、着信音ではなく呼出信号を検出することによっても、電話機Pへの着信のみに反応して犯罪被害に対する注意喚起用の音声を出力することができる。
【0065】
上述の実施形態では、犯罪被害に対する注意喚起用のフレーズとして、いわゆる振り込め詐欺に対する注意喚起用のフレーズが示された。しかし、振り込め詐欺以外の犯罪被害に対する注意喚起用のフレーズに対応する音声データが着信時に出力されてもよい。
【0066】
上述の実施形態では、モジュールボックス10の機能は、上記図4に示したようなアナログ回路によって実現されたが、当該機能は、例えば図7に示すようなデジタル回路(マイコン)によって実現されてもよい。すなわち、図7に示すように、モジュールボックス10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。入出力インタフェース15には、上記スピーカ16及びマイク入力端子19のほか、操作受付部17、記憶部18、電源20が接続される。
【0067】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら、モジュールボックス10の各ブロック全体を統括的に制御する。特に本実施形態では、CPU11は、マイクケーブル5による着信音の検出に応じた、スピーカ16からの音声データの出力処理及びLED7の発光処理を制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOSその他のプログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、実行中のプログラム、処理中の各種データを一時的に保持する。記憶部18は、例えばフラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、上記振り込め詐欺に対する注意喚起用のフレーズに対応する音声データや電池交換を促す音声データ等、各種データが記憶される。
【0068】
このようなデジタル回路の構成によっても、上記実施形態と同様に、着信音に応じた注意喚起用の音声出力処理が実現可能である。
【0069】
上述の実施形態においては、警告装置(本体)の一例として人形玩具が示された。しかし、これ以外にも警告装置は、単に上記モジュールボックス10のような筐体で構成されていてもよいし、例えば置物や置時計等、電話機の近傍に載置可能なあらゆる形態の物として構成され得る。
【0070】
上述の実施形態では、電話機Pとして固定電話機が示されたが、スマートフォンや携帯電話機、電話機の子機等の携帯型の電話機についても本考案は同様に適用可能である。
【0071】
1…人形本体
5…マイクケーブル
5a…マイク本体
5b…端子ケーブル
7…LED
10…モジュールボックス
11…CPU
16…スピーカ
18…記憶部
19…マイク入力端子
51…第1モジュラーケーブル
52…第2モジュラーケーブル
P…電話機
S…電話機スピーカ
R…受話器
M…モジュラーコンセント

(57)【要約】

【課題】電話機への着信のみに反応して犯罪被害に対する注意喚起用の音声を出力し犯罪を未然に防ぐことが可能な警告装置を提供する。【解決手段】警告装置は、警告装置本体と、上記警告装置本体に収容された音声出力装置とを有する。上記音声出力装置は、電話機Pへの着信を検出する検出部と、犯罪被害に対する注意喚起用のフレーズに対応する音声データを記憶する記憶部と、スピーカSと、上記着信が検出された場合に、上記記憶された音声データを出力するように上記スピーカを制御する制御部とを有する。


【パテントレビュー】

あなたの意見を伝えましょう:


【インターネット特許番号リンク】

インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):