(54)【考案の名称】飲料水供給システム

(73)【実用新案権者】日本フイルコン株式会社

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、飲料水の供給及び電力の供給システムに関するものであり、本システム単体で家庭用交流電源として電気を供給し、濾過された飲料水を供給することが可能となり、特に地震等の災害時に商用電源を必要とせず、自立して電力供給と飲料水の供給が可能となる飲料水供給システムに関する。

【従来の技術】

【0002】
地震等による災害が発生し、ライフラインが停止した場合、ライフラインの復旧までにかなりの時間がかかることが予想されている。また現在、各自治体等では、災害時における緊急避難所の設置が急務となっている。そして、災害時におけるライフラインの停止によって、水道水や電源の確保が困難となることが問題点として指摘されている。特に緊急避難所における問題点の一つとして、飲料水の調達や配給が深刻な問題として挙げられている。
全国各所に設けられた緊急避難所としては、学校や公民館等が指定されていることも多い。このような施設にはプールが附帯設備として設けられている場合がある。このようなプールは、一年中水が貯蔵されているところも多い。そのようなプールに貯蔵されている水を飲料水として活用することができれば、プールが附帯されている緊急避難所における飲料水の問題を解決することが期待できる。
このような緊急避難所において安全な飲料水を供給するためには、水処理装置が不可欠である。現在、飲料水用の水処理装置としては、種々のものが知られているが、いずれも電源の確保が大きな問題となっている。そのため、特に災害時においては、商用電源を使用せずに水処理装置を稼動させて、飲料水を確保することが課題となっている。
【0003】
商用電源を使用することなく、電源を確保するシステムとしては、特許文献1に開示された考案が知られている。かかる特許文献1には、直接メタノール型燃料電池と二次電池を有する電源システムが開示されている。
例えば、図4は従来の電源システムの一例を示す模式図である。図6に示す如く、従来の電源システム30は、二次電池37に貯蔵する電気を2種類のステップで入力する必要がある。一つは太陽光パネル31等の自然エネルギーによる充電機構より電気を生成し二次電池37に貯蔵する。もう一つは直接メタノール型燃料電池33により電気を生成し二次電池37に貯蔵する。かかる電源システム30を使用することによって、長時間の連続駆動が可能となり、例えば、災害時に水処理システム等の装置35を連続して稼動させることができると考えられる。ここで、水処理システムとしては、特許文献2に開示されたものが知られている。
しかしながら、この電源システム30は、燃料となるメタノールを貯蔵する燃料タンク34を備えているが、電力供給装置を独立して設ける手段は備わっていない。すなわち、直接メタノール型燃料電池33の稼動状況に応じて、メタノールの補給が必要となることから、システム単体として検討した場合、長期間にわたる安定した電力の供給が困難となることが予測される。
さらに他の問題点として、水処理に使用する原水の給水源が、電源システムや飲料水の供給装置から離れた場所にある場合、原水へのアクセスが問題となることも予測される。
また、再生可能エネルギー発電装置から発電した電気を二次電池に充電させ、電力供給を行う場合や、ガソリンなどの化石燃料を用いて発電し、長期間にわたって電力供給をする場合は、二次電池として蓄電容量の大きなものを使用する必要がある。また、化石燃料の貯蔵量も多くする必要があるため、装置が大型化するだけでなく、システムを構成する装置の重量も増加してしまうという問題点があった。
本考案者は、従来技術における電源システムの問題点を検討し、商用電源を使用せずに長期間にわたって飲料水の安定した供給を可能とするシステムを創作した。
【0004】

【効果】

【0011】
本考案に係る飲料水供給システムは、単体で発電と飲料水の供給を可能とし、商用電源を必要とせず、電力と飲料水を長期間にわたって安定して供給することを可能とする。
また本考案に係る飲料水供給システムは、プール水や井戸水を原水として処理し、飲料水や生活水を供給することを可能とする。
また本考案に係る飲料水供給システムは、水処理装置を含むシステムのみを電力供給装置から分離し、さらに水処理装置を含むシステム単体を水源まで搬送可能とする優れた効果を奏する。
また、本考案に係る飲料水供給システムは、ガソリン等の化石燃料を用いて発電して電力供給をする場合と比べて、同じ電力供給の供給量を確保する際に、装置を小型化することができ、重量を抑えることができ、可搬に適したものとする効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本考案の実施形態1に係る飲料水供給システムの一例を示す概念図である。(a)は飲料水供給装置である。(b)は電力供給装置である。
【図2】本考案の実施形態2に係る飲料水供給システムの一例を示す概念図である。
【図3】本考案の実施形態3に係る飲料水供給システムの使用例を示す斜視図である。(a)は飲料水供給装置である。(b)は電力供給装置である。
【図4】従来の電源システムの一例を示す概念図である。

【0013】
本考案の飲料水供給システムに係る実施の形態の一例を、図面に則して説明する。ただし、以下の説明は本考案の飲料水供給システムに係る実施の形態の例示であって、本考案の範囲を限定するものではない。
実施形態1
図1は、本実施形態1に係る飲料水供給システム構成の一例を示す概念図である。図1に示す如く、本考案の飲料水供給システムは、飲料水供給装置(a)と、電力供給装置(b)及び再生可能エネルギー発電装置を有する。
飲料水供給装置(a)は、再生可能エネルギー発電装置5で発生した電気を充電する二次電池8と水処理装置9を有している。電力供給装置(b)は再生可能エネルギー発電装置5で発生した電気を充電する二次電池7を有している。
【0014】
実施形態1に係る飲料水供給システムは、太陽光発電を使用している。太陽光パネル5より太陽光を受光し、太陽電池を接続し光起電力効果を応用して電気を発生させる。発生された電気は、電力供給装置(b)に設置された二次電池7及び飲料水供給装置(a)に設置された二次電池8に蓄電される。
電力供給装置(b)に設置された二次電池7に充電された電気は、家庭用交流電源に供給される電気E1として使用できる。家庭用交流電源によって供給される電気は、100〜200Vである。このような家庭用交流電源は、災害時に必要となる携帯端末用の電源や、家庭用テレビ等の家電製品の電源として利用できる。
飲料水供給装置(a)に設置された二次電池8に充電された電気は、2種類の用途に使用できる。一つは、上記の二次電池7と同様に家庭用交流電源に供給される電気E2として使用できる。もう一つの用途としては、水処理装置9を稼動させる電力E3として使用される。
本実施形態1の飲料水供給装置(a)は、水処理装置9の稼動が主な目的である。水処理装置9は、ポンプとろ過装置等から構成されている。本実施形態の水処理装置9は、プールの水をポンプで汲み上げ、ろ過装置によって、プール水をろ過し、飲料用の水W1を精製する。また、図示しない飲料用の水タンクに飲料用の水W1を貯留することもできる。
【0015】
本実施形態1における飲料水供給装置(a)は、100W Max6時間の電力供給が可能であり、水供給量は1.0L/min(Max 3.0L/min)となる。本実施形態1における飲料水供給装置(a)の実際の寸法は、幅300mm×奥行き150mm×高さ500mmである。
このような構成によって、家庭用電源の供給、水処理といった複数の工程を連続して行うシステムを構築することができる。本実施形態1の飲料水供給システムは、上述の構成によって、単体で発電と飲料水の供給を可能とし、商用電源を必要とせず、電力と飲料水を長期間にわたって安定して供給することができ、又、プール水や井戸水を原水として処理し、飲料水や生活水を供給することができる。
【0016】
実施形態2
図2は、本実施形態2に係る飲料水供給システム構成の一例を示す概念図である。図2に示す如く、本考案の飲料水供給システムは、飲料水供給装置(a)と、電力供給装置(b)及び再生可能エネルギー発電装置を有する。
本実施形態2に係る飲料水供給システムにおける飲料水供給装置(a)は、水処理装置19を有している。又、電力供給装置(b)は再生可能エネルギー発電装置15で発生した電気を充電する二次電池17を有している。
【0017】
実施形態2に係る飲料水供給システムは、太陽光発電を使用している。太陽光パネル15より太陽光を受光し、太陽電池を接続し光起電力効果を応用して電気を発生させる。発生された電気は、電力供給装置(b)に設置された二次電池17に蓄電される。 電力供給装置(b)に設置された二次電池17に充電された電気は、家庭用交流電源に供給される電気Eとして使用される。家庭用交流電源によって供給される電気は、100〜200Vである。このような家庭用交流電源は、災害時に必要となる携帯端末用の電源や、家庭用テレビ等の家電製品の電源として利用できる。
電力供給装置(b)に設置された二次電池17に充電された電気には、もう一つの用途が存在する。それは、飲料水供給装置(a)に設置された水処理装置19を稼動させる電力として使用される。
本実施形態2の飲料水供給装置(a)は、水処理装置19の稼動が主な目的である。水処理装置19は、ポンプとろ過装置等から構成されている。本実施形態の水処理装置19は、プールの水をポンプで汲み上げ、ろ過装置によって、プール水をろ過し、飲料用の水W1を精製する。また、図示しない飲料用の水タンクに飲料用の水W1を貯留することもできる。
【0018】
本実施形態2における飲料水供給装置(a)は、100W Max6時間の電力供給が可能であり、水供給量は1.0L/min(Max 3.0L/min)となる。本実施形態2における飲料水供給装置(a)の実際の寸法は、幅300mm×奥行き150mm×高さ500mmである。
本実施形態2の飲料水供給システムは、上述の構成によって、単体で発電と飲料水の供給を可能とし、商用電源を必要とせず、電力と飲料水を長期間にわたって安定して供給することができ、又、プール水や井戸水を原水として処理し、飲料水や生活水を供給することができる。
【0019】
実施形態3
次に本実施形態3の飲料水供給システムの他の使用例を図3に則して説明する。
図3は、本実施形態3に係る飲料水供給システムの使用例を示す斜視図である。本実施形態3に係る飲料水供給システムにおける、飲料水供給装置(a)と電力供給装置(b)とは分離して使用することができる。飲料水供給装置(a)と電力供給装置(b)は、再生可能エネルギー発電装置20で生成された電気を、飲料水供給装置(a)及び電力供給装置(b)内に設置された図示しない二次電池に蓄電されている。飲料水供給装置(a)と電力供給装置(b)とは、蓄電後に個別に移動できる。すなわち、飲料水供給装置(a)をプールP等の水源まで搬送して、水処理装置を稼動することができ、電力供給装置(b)は、所望の場所に設置して、家庭用交流電源として使用できる。
特に本実施形態3に係る電力供給装置(b)は、二次電池に電池を蓄電し、家庭用交流電源として使用されるため、太陽光パネル20などの設備の近傍に配置し、図示しないケーブルにより接続するのが好ましい。ただし、電力供給装置(b)も二次電池による蓄電が可能であることから、底部に車軸と車輪を設けることによって、搬送可能なように構成しても良い

【0020】
図3に示す如く、飲料水供給装置(a)を、給水ダクト22の近傍まで搬送し、給水ダクト22と飲料水供給装置(a)を接続することによって、プール水Pをろ過装置によってろ過し、飲料水を得ることができる。なお、飲料水供給装置(a)に給水ダクトを付加する構成にしても良い。その場合は、給水ダクト22を設けることなく、飲料水供給装置(a)で直接プール水Pをろ過することが可能となる。この際、飲料水供給装置(a)によって、プール水Pを濾過するために必要となる電力は、飲料水供給装置(a)に内蔵されている図示しない二次電池によって供給される。
本実施形態3に係る飲料水供給システムは、このような構成を採用することによって、再生可能エネルギー発電装置から離れた水源へ、水処理装置を含むシステム単体のみを搬送して使用することができる。
ここで本実施形態3に係る飲料水供給システムを構成する装置としては、以下のものを使用することができる。例えば、二次電池としてはYT−B24R(オプティマ製)を使用できる。また、太陽光パネルとしては、CS6P−250P(Canadian Solar製)を使用できる。また、水処理装置として、X−1DS(SEAGULL IV製)と更に、PCF−PC Aタイプ(日本フイルコン株式会社製)を使用できる。もちろん、これらの装置としては、同等の機能を有するものであれば、他の装置を使用することも可能である。
【0021】
(a) 飲料水供給装置
(b) 電力供給装置
7,8,17 二次電池
5,15 再生可能エネルギー発電装置
9,19 水処理装置

(57)【要約】

【課題】単体で発電と飲料水の供給を可能とし、商用電源を必要とせず、電力と飲料水を長期間にわたって安定して供給し、またプール水や井戸水を原水として処理し、飲料水や生活水を供給することができる飲料水供給システムを提供する。【解決手段】少なくとも飲料水供給装置(a)と再生可能エネルギー発電装置5を有する飲料水供給システムであって、前記飲料水供給装置が二次電池8及び水処理装置9とを有する。


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