(54)【考案の名称】知育玩具セット

(73)【実用新案権者】有限会社 大河内

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、ボルトとナットとからなる部品を螺合させてロボットの形状をなす知育玩具セットに関する。より詳細には、組立てに不慣れな初心者や幼児であっても、特徴のある形状の部品を手がかりにして、ロボットの形状に組立てやすい知育玩具セットに関する。また、ねじ軸径の異なる二つのボルトを有する部品を連結させて、多様な形状、大きさのロボットとすることができ、柔軟な思考力を養うことができる知育玩具セットに関する。

【従来の技術】

【0002】
従来から、直方体形状のブロックの天面に凸部を設けると共に、底面に凹部を設け、前記凹部に前記凸部を挿し込んで連結させることのできる知育用のブロック玩具が知られている。このブロック玩具は、複数のブロックを組み合わせることにより、様々な完成形状を得ることができるため、幼児の柔軟な思考力を養うことができるとされている。
【0003】
しかし、従来のブロック玩具は、夫々のブロック部材の長さや凹凸部が設けられた個数は異なるものの、殆どの部材が単純な略直方体とされている。そのため、夫々のブロック部材の組み合わせの自由度が高い反面、幼児が望んだ人や犬といった特定の完成形状に組み立てにくく、玩具から興味を失ってしまうこともあった。同様に、大人が幼児と一緒に遊ぶ際にも、幼児に指導しにくいという課題があった。
【0004】
特許文献1には、外周面がギア形状に形成された連結オス部を有する部品と、内周面がギア形状に形成された連結メス部を有する部品の中から、複数の部品を選択して、オス部にメス部を挿し込むことにより、多様な完成形状の玩具を組立てることが可能な知育用玩具の技術が開示されている。この特許文献1に記載の技術によれば、連結部がギア形状とされるため、連結メス部に連結オス部を噛み合わせる角度を、ギアの歯部形状に応じて段階的に変更できるとされている。
【0005】
しかし、特許文献1に記載の知育用玩具は、従来のブロック玩具と同様に、夫々の部品の長さを変えることができないため、完成体の形状を変えることができても、完成体の大きさを変えることはできなかった。完成体の大きさを変えるには、完成体をなす部品の組み合わせを変えることが必要であり、部品を数多く必要とするという課題があった。
【0006】
また、幼児が組立て玩具で遊ぶ際には、単に玩具を組み立てるだけに留まらず、完成体の腕や脚を動作させながら遊ぶこともある。しかし、特許文献1に記載の技術は、連結部がギア状とされ、夫々の部品を連結させた状態からは、完成体の手足を自由に動作させることができず、幼児が興味を失いやすいという課題があった。
【0007】
特許文献2には、複数のブロックを組み合わせてなる組立玩具の技術が開示されている。特許文献2に記載の技術によれば、各ブロックは、金属製金具、非金属製の蝶番、非金属製の釘、非金属製のネジ、非金属製のナット及び非金属製のワッシャーの中から選択される同種又は異種の2個以上の基本パーツだけで構成されているとされている。
【0008】
そのため、組立部品の構造を容易に理解することができることから、組立過程を通じて、新しい形態や新しいブロックの想像・創作活動が掻き立てられるとされている。また、全てのブロックは他の何れかのブロックに組み合う連結部を備えており、夫々のブロック同士を組み合わせることが可能とされている。
【0009】
しかし、特許文献2に記載の技術によれば、ねじ径の小さいボルト・ナットが使用される小型の基本パーツと、ねじ径の大きいボルト・ナットが使用される基本パーツを別々に揃えた場合には、互いの部品を相互に利用し、新たな形状の組立玩具とするという拡張性がないという課題があった。
【0010】
特許文献1:特開2014−210187号公報
特許文献2:特開2003−225476号公報
【考案が解決しようとする課題】
【0011】
本考案は、組立てに不慣れな初心者や幼児であっても、特徴のある形状の部品を手がかりにして、ロボットの形状に組立てやすく、また、ねじ軸径の異なる二つのボルトを有する部品を連結させて、多様な形状、大きさのロボットとすることができ、柔軟な思考力を養うことができる知育玩具セットを提供することを課題としている。

【効果】

【0034】
・本考案の第1の考案によれば、ねじ径の規格寸法が1つ異なる2つのボルトを、軸心を一致させた状態で連結させることができ、様々な完成形状のロボットを組立てることができる。また、幼児がロボットを組み立てる際に、従来の組立て玩具よりも、試行錯誤を繰り返しながら組立てを行うことになり、幼児の柔軟な思考力を養うことができる。ねじ径の組み合わせ・螺合深さ等を、常に思考しながら組み立てることが必要になり、組み立てるごとに工夫が必要となり、幼児の知育に寄与する。また、幼児等が素手でロボットを組み立てた後に、手を口に運んだとしても安全である。
・本考案の第2の考案によれば、多数ある部品の中からでも、頭部を表す特徴部品として理解させやすい。また、組立てに不慣れな初心者であっても遊びやすく、親しみのあるロボットを完成させることができる。
【0035】
・本考案の第3の考案によれば、多数ある部品の中からでも、肩部を表す特徴部品として理解させやすい。また、肩幅が広く体格の良いロボットを組立てることができる。
・本考案の第4の考案によれば、多数ある部品の中からでも、胴部を表す特徴部品として理解させやすい。また、ロボットの完成形状や合体形状を多様化させることができる。
・本考案の第5の考案によれば、多数ある部品の中からでも、肩部を表す特徴部品として理解させやすい。また、親しみのあるロボット玩具とすることができる。
・本考案の第6の考案によれば、多数ある部品の中からでも、脚部を表す特徴部品として理解させやすい。また、人体構造に近いロボットの形状とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】二段重ねナットを説明する説明図(実施例1)。
【図2】特徴部品の具体例を説明する説明図(実施例1)。
【図3】ロボットの一例を説明する説明図(実施例2)。
【図4】ロボットの一例を説明する説明図(実施例3)。
【図5】ロボットの一例を説明する説明図(実施例4)。
【図6】大型のロボットと小型のロボットとを合体させる例を説明する説明図(実施例5)。
【図7】大型のロボットと小型のロボットとを合体させる例を説明する説明図(実施例5)。
【図8】複数のロボットを合体させた例を説明する説明図(実施例6)。

【0037】
ロボットをなす連結部品に、組み立てる際の手掛かりとなる特徴部品と、ねじ径の規格寸法が1つ異なる六角ナットを重ねて溶接させた二段重ねナットとを含むようにした。特徴部品があることにより、組立てに不慣れな初心者であっても、組み立て易い知育玩具とした。二段重ねナットがあることにより、ねじ軸径が異なる二つのボルトを連結可能とし、様々な完成形状のロボットを組立てることができるようにした。また、ロボットをなすボルト・ナットをステンレス鋼とすることにより錆びにくく、安全な玩具とした。
【0038】
実施例1では、図1及び図2を参照して、ロボットをなす二段重ねナット10と特徴部品について説明する。図1は二段重ねナット10を説明する説明図を示している。図1の各々の図では、二つの重ね合わされた六角ナット11,12の軸心の想像線を一点鎖線で示している。また、理解を容易にするため、図1(B)図及び図1(C)図では、二段重ねナット10について断面で示すと共に、六角ナットの雌ねじ溝について省略している。図2の各々の図は、ロボットを組立てる際の手掛かりとなる特徴部品を説明する説明図を示している。
【0039】
まず、図1を参照して、二段重ねナット10について説明する。図1(A)図は、二段重ねナット10の斜視図を示し、図1(B)図は、二段重ねナット10により、連結部品20,30を連結させる前の状態を、ナット部を断面図で示した側面図により示している。図1(C)図は、二段重ねナット10により、連結部品20,30を連結させた後の状態を、ナット部を断面図で示した側面図により示している。
【0040】
二段重ねナット10は、ねじ径の規格寸法が小さい一方の六角ナット11に比べて、ねじ径の規格寸法が大きい他方の六角ナット12の方が、ねじ径の規格寸法が1つ大きくされている。より具体的に、六角ナットの規格寸法がISOのメートルねじの規格とされる例で説明すると、一方の六角ナットのねじ孔13の規格寸法がM4とされ、他方六角ナットのねじ孔14の規格寸法がM5の六角ナットとされればよい。外にもM5とM6,M6とM8等の六角ナットを組み合わせてもよいことは勿論のことである。各々の六角ナットは、互いのねじ孔の軸心を一致させるように重ね合わされ、溶接されて一体とされている。
【0041】
次に、ステンレス鋼製の六角ナットを溶接させる方法について簡単に説明する。まず、重ね合わせた二つの六角ナット11,12を、周知の保持手段(図示を省略している)により軸心がずれないように仮固定させる。そして、六角ナットを仮固定させた状態で、ねじ孔の小さい六角ナット11と、ねじ孔の大きい六角ナット12とが接した六角端面15の六箇所の角隅部のうち、三箇所の角隅部16を一箇所おきに溶接し、二つの六角ナットを一体とさせる。六角ナットの溶接は限定されず、ステンレス鋼の溶接に適した例えばTIG溶接とされればよい。
【0042】
次に、二段重ねナット10を使用し、ねじ軸径の異なる連結部品20,30を連結させる具体例について説明する。ここでは、ねじ軸径の小さい方の連結部品20は、皿ボルト21の皿面22と、六角ナット24のねじ孔を有する六角端面25が溶接されている。ねじ軸径の大きい方の連結部品30は、皿ボルト31の皿面32と、六角ナット34の六角側面35が溶接されている。二段重ねナット10のうち、ねじ孔径の大きい六角ナット12に、連結部品30の皿ボルトのねじ軸33が螺合され、ねじ孔の小さい六角ナット11に、連結部品20の皿ボルトのねじ軸23が螺合される。これにより、二つの連結部品20,30が連結可能とされる(図1(B)図参照)。
【0043】
そのため、ロボットをなす連結部品は、夫々の部品についてねじ軸径・ねじ孔径が、一律の規格寸法に統一される必要がない。換言すれば、ひとつの玩具セットにおいて、複数のねじ軸径・ねじ孔径を有する連結部品を混在させても、夫々の連結部品を連結させてロボットを組立てることができる。
【0044】
また、二段重ねナット10をなす六角ナット11,12の軸心が一致されているため、二段重ねナットにより連結される連結部品20,30をなす皿ボルトのねじ軸23,33の軸心についても一致される(図1(C)図一点鎖線参照)。そのため、複数の連結部品が有するねじ軸の軸心を一致させたまま、ねじ軸の異なる連結部品を螺合させることができ、人の腕や脚を模した部品を組み立てることができる。具体的には、二段重ねナット10を人の肘関節に見立て、連結部品30を人の上腕部に見立て、連結部品20を人の前腕部に見立てれば、人の腕部を模した腕部部品を得ることができる(図1(C)図,図8参照)。
【0045】
次に、図2の各々の図を参照して、ロボットの組立てる際の手掛かりとなる特徴部品について説明する。図2(A)図は、頭部部品40の正面図を示し、図2(B)図は、頭部部品40の側面図を示している。図2(C)図は、肩部部品50の正面図を示し、図2(D)図は、肩部部品50の平面図を示している。図2(E)図は、胴部部品60の正面図を示し、図2(F)図は、胴部部品60の平面図を示している。図2(G)図は、肩部部品70の正面図を示し、図2(H)図は、肩部部品70の平面図を示している。図2(I)図は、脚部部品80の正面図を示し、図2(J)図は、脚部部品80の平面図を示している。
【0046】
まず、図2(A)図及び図2(B)図を参照して、特徴部品をなす頭部部品40について説明する。頭部部品40は、頭部上部部品41と、頭部下部部品46とからなっている。頭部上部部品41は、六角袋ナット42と、六角袋ナットの六角側面43に溶接された二つの六角ナット45,45からなっている。各々の六角ナット45,45は、ロボットの目を模すように隣り合わされ、夫々のねじ孔を有する六角端面が、六角袋ナットのひとつの六角側面43に溶接されている。なお、溶接方法は上述した二段重ねナットと同様であるため、説明を省略する。
【0047】
頭部下部部品46は、六角袋ナット43のねじ孔よりも、ねじ径の規格寸法がひとつ小さい六角ナット47とされる。頭部下部部品46は、六角袋ナット43のねじ孔を有する六角端面44に、六角ナット47のねじ孔を有する六角端面を、互いのねじ孔の軸心を一致させるように重ね合わせて溶接される。頭部上部部品41をなす六角袋ナット42がロボットの滑らかな頭部を模し、頭部上部部品41をなす二つの六角ナット45,45がロボットの両目を模し、頭部下部部品46をなす六角ナット47がロボットの顎を模し、全体としてロボットの頭部部品40をなしている。
【0048】
次に、図2(C)図及び図2(D)図を参照して、特徴部品をなす肩部部品50について説明する。肩部部品50は、ひとつの蝶ナット51と、二つの六角ナット54,54とからなっている。二つの六角ナット54,54は、蝶ナットのねじ孔を挟んで両側に伸びる翼部52,52の外方側面53に、六角ナット54,54のねじ孔を有する六角端面55が、斜め下方に向けられて溶接されている。
【0049】
次に、図2(E)図及び図2(F)図を参照して、特徴部品とされる胴部部品60について説明する。胴部部品60は、ひとつの六角ボルト61と四つの六角ナット64とからなっている。中央に配置された六角ボルト61の軸心を挟んで向かい合う二対の六角頭部側面62,63の夫々に、四つの六角ナット64の六角側面が溶接されている。この胴部部品60の変形例として、六角ナット64の数を二つとし、六角頭部側面62のみに六角ナット64を溶接させ、六角頭部側面63に溶接されている六角ナット64を省略してもよい。
【0050】
次に、図2(G)図及び図2(H)図を参照して、特徴部品とされる肩部部品70について説明する。肩部部品70は、三つの六角ナット72,71,72と、二つの皿ボルト74,74が溶接されてなる。三つの六角ナットのうち、中央に配置される六角ナット71のねじ孔は、両側に配置される六角ナット72,72のねじ孔よりも、ねじ径の規格寸法が1つ大きくされている。
【0051】
また、三つの六角ナット72,71,72は、いずれもねじ孔を有する六角端面が同一方向に向けられている。六角ナット72,72の六角側面73,73の夫々には、皿ボルト74の皿面75が溶接され、六角ナット72,71,72と皿ボルトのねじ軸76,76とが、全体として直線をなすように配列される。この肩部部品70を使用すると、肩幅の広い外観のロボット(図4参照)を得ることができる。
【0052】
次に、図2(I)図及び図2(J)図を参照して、特徴部品とされる脚部部品について説明する。脚部部品は、二つの皿ボルトからなり、互いの皿ボルトの皿面同士が接するように溶接された連結部品となっている。二つの皿面が接するように溶接されているため、脚部部品の中央が球体状に膨らんだ形状となり、人の膝関節を模した連結部品をなしている。
【0053】
実施例2では、図3を参照して、基本的な形状をなすロボット1を説明する。このロボット1は、図2(A)図から図2(E)図に示す、頭部部品40・肩部部品50・胴部部品60を使って組み立てている。図3(A)図は、ロボット1の正面図を示し、図3(B)図はロボット1を各々の部品に分解させた分解図を示し、図3(C)図は、ロボット1の変形例の説明図を示している。実施例2以降では、既に説明した連結部品については同一の符号を付して説明を省略している。
【0054】
ロボット1の組立て手順は、胴部部品60をなす六角ボルト61に、肩部部品50をなす蝶ナット51を螺合させる。次いで、胴部部品60をなす六角ボルト61の先端に、頭部部品40をなす六角ナット47を螺合させる。この時点で、ロボット1の両手・両足以外が組立てられた状態となる。そして、最後に腕部部品をなす連結部品20を、肩部部品50の六角ナット54に螺合させる。同様に、脚部部品をなす4本の円筒ボルト110を、胴部部品60をなす4つの六角ナット64(図2(F)図参照)の夫々のねじ孔に螺合させ、ロボット1が組立てが完了する。
【0055】
ロボット1においては、特徴部品をなす頭部部品40・肩部部品50・胴部部品60の夫々が組立ての手掛かりとなっている。そのため、組立てに不慣れな初心者や幼児であっても、基本となる形状をなすロボット1を直感的に組み立てることができる。また、ロボット1は、肩部部品50の上下方向を反転させることにより全体形状を変更させることができる(図3(A)図,図3(C)図参照)。
【0056】
肩部部品50に対して、連結部品20が斜め下方に向けて螺合されるようにすると、両手を斜め下方に向けて左右に広げた形状となる(図3(A)図参照)。一方、肩部部品50の上下方向を反転させて胴部部品60に螺合させると、ロボット1が万歳をしているように組立てることもでき、コミカルな形状をとらせることができる(図3(C)図参照)。
【0057】
実施例3では、図4を参照して、基本的な形状をなすロボット2を説明する。このロボット2は、図1(A)図に示す二段重ねナットよりも夫々ねじ径が小さい2つのナットからなる二段重ねナット18と、図2(G)図から図2(J)図に示す、肩部部品70・脚部部品80とを使って組み立てている。図4(A)図は、ロボット2の正面図を示し、図4(B)図はロボット2を各々の連結部品に分解した分解図を示し、図4(C)図は、ロボット2の変形例の説明図を示している。
【0058】
まず、二段重ねナット18と特徴部品とされた連結部品以外で、ロボット2の組立てに使用される連結部品について説明する(図4(B)図参照)。頭部部品210は、同一のねじ孔径の六角ナット211が二つ重ねられて溶接された連結部品とされる。前腕部部品220は、実施例1で説明した連結部品30(図1(B)図参照)と同一とされるが、理解を容易にするため別の符号を付している。腰部部品230は、中央に配置された六角ナット231のねじ孔の軸心を挟んで対向する一対の六角側面の夫々に、同一の規格寸法の六角ナット232,232を接しさせて溶接し、全体として三つの六角ナットが直線状に配置された連結部品とされる。
【0059】
ロボット2の組立て手順は、組立ての手掛かりとなる肩部部品70の中央に配置された六角ナット71に、胴部部品240の一方のねじ軸241を、六角ナット71を貫通するように螺合させる(図4(A)図及び図4(B)図参照)。ここでは、実施例1で説明した脚部部品80を、胴部部品240としても利用している。次に、肩部部品70の六角ナットを貫通するように螺合された胴部部品240のねじ軸241に、頭部部品210を螺合させる。そして、胴部部品240の他方のねじ軸242に、腰部部品230をなす六角ナット231が螺合される。
【0060】
更に、腰部部品230をなす両側の六角ナット232の夫々に、脚部部品80を螺合させ、脚部部品80の先方に、二段重ねナット18が螺合される。ここでは、二段重ねナット18は、人の足首から先の部分を模した部品として使用される。最後に、肩部部品70をなす両側の皿ボルト74のねじ軸76に、前腕部部品220をなす六角ナット221が螺合されると共に、抜け止め用の六角ナット250が螺合され、ロボット2の組立てが完成される(図4(A)図参照)。
【0061】
この場合も、特徴部品をなす肩部部品70、脚部部品80が組立ての手掛かりとされるため、組立てに不慣れな初心者であってもロボット2を組立てることができる。また、直線状に長く延びた形状の肩部部品70が使用されることにより、肩幅が広く体格のよいロボットを組立てることができる。
【0062】
次に、図4(C)図を参照して、夫々の連結部品の螺合深さを変えて、ロボットの大きさを変更した例を説明する。螺合深さを変更した箇所は、胴部部品240と腰部部品230、腰部部品230と脚部部品80、二段重ねナット18と脚部部品80、肩部部品70と前腕部部品220としている。これらの螺合深さを変えることにより、ロボットの身長が小さくなり、同じ連結部品からなるロボットの完成形状の印象を変更させることができる。
【0063】
また、肩部部品と前腕部部品の螺合深さを変えることにより、前腕部を前方に突き出させた形状とすることも、上方に掲げた形状とすることもできる。前腕部部品の向きを変更する際には、抜け止め用の六角ナット250の外面に、前腕部部品220をなす皿ボルトの外縁部223を引っ掛けるようにすれば、前腕部部品を動かした状態のまま留め置くこともできる(図4(C)図参照)。
【0064】
実施例4では、図5を参照して、基本的な形状をなすロボット3を説明する。このロボット3は、図1(A)図に示す二段重ねナット10と六角ナットのねじ径のみが異なる二段重ねナット19と、実施例1で説明した胴部部品60の変形例である胴部部品350を使って組み立てている。図5(A)図は、ロボット3の正面図を示し、図5(B)図はロボット3の分解図を示し、図5(C)図は、ロボット3の変形例の説明図を示している。
【0065】
まず、二段重ねナット19と特徴部品をなす連結部品以外に、ロボット3の組立てに使用される連結部品について説明する(図5(B)図参照)。頭部部品310は、蝶ナットとされる。上腕部部品320は、トラスボルト321と六角ナットが溶接された連結部品とされる。六角ナット323の六角側面は、トラスボルト頭部のねじ軸が延設されている平坦面322に溶接されている。肩部部品330は、ねじ孔の大きい中央の六角ナット331と、二つのねじ孔の小さい六角ナット332,332が溶接された連結部品とされる。二つの小さい六角ナット332は、夫々の六角端面が中央の六角ナットの向かい合う一対の六角側面に接するようにして溶接されている。
【0066】
ロボット3の組立て手順は、特徴部品とされる胴部部品350をなす六角ボルト351のねじ軸に、六角ナット340、肩部部品330をなす中央の六角ナット331、頭部部品310をなす蝶ナットの順で螺合させる。そして、肩部部品330の両側の小さな六角ナット332に、上腕部部品320をなすトラスボルトのねじ軸が螺合され、上腕部部品320をなす六角ナット323に、前腕部部品360をなす円筒ボルトが螺合される。
【0067】
最後に、胴部部品350をなす六角ナット352に、脚部部品370をなすねじ軸371の一端が螺合され、他端に二段重ねナット19が螺合され、ロボット1が完成される(図5(A)図参照)。このロボット1も、実施例3と同様に、それぞれのボルト・ナットの螺合深さを変更することにより、完成形状の大きさや腕の向きを変更させることができる(図5(C)図参照)。
【0068】
実施例5では、図6及び図7を参照して、二段重ねナット10を使用し、大型のロボット3と、大きさのみが異なる小型のロボット4との二体を合体させる例について説明する。図6(B)図では、二段重ねナット10を破線で示している。また、図7(G)図では夫々の連結部品が螺合される向きを矢印で示している。
【0069】
図6(A)図は、小型のロボット4の正面図を示し、図6(B)図は大型のロボット3の正面図を示している。図6(C)図は、小型のロボット4から取り出された肩部部品410の正面図を示し、図6(D)図は、その平面図を示している。図6(E)図は、小型のロボット4から取り出された前腕部部品420の平面図を示し、図6(F)図は、その側面図を示している。肩部部品410、前腕部部品420はねじ孔径・ねじ軸径が異なる以外は、肩部部品70、前腕部部品220と同一の連結部品とされる。
【0070】
図7(G)図は、武器部品400を組み立てる前の状態を示し、図7(H)図は、小銃を模した武器部品400を組立てた後の状態を示している。図7(I)図は、大型のロボット3に武器部品400を装着させた状態を側面図により示している。
【0071】
武器部品400は、小型のロボット4を分解し、肩部部品410(図6(C)図参照)と前腕部部品420(図6(E)図参照)とを取り出し、これらと二段重ねナット10とを螺合させて組立てられる(図7(G)図参照)。前腕部部品420は、皿ボルト411の皿面に六角ナット412の六角側面が溶接されている。二段重ねナット10は、実施例1で説明しているため、ここでは説明を省略する。
【0072】
武器部品400の組み立て手順は、前腕部部品420をなす皿ボルトのねじ軸を、肩部部品410をなす三つの六角ナットのうち、外側に位置する六角ナット412のねじ孔413に螺合させる。同様に、肩部部品をなす皿ボルト421の一方に、二段重ねナット10を螺合させる(図7(G)図参照)。そうすると、前腕部部品420をなす六角ナット422のねじ孔423が、小銃の照準器を模し(図6(F)図参照)、細長く延びる肩部部品410が小銃の本体を模し、二段重ねナット10が銃床を模し、全体として小銃に模した武器部品400が組立てられる(図7(H)図参照)。
【0073】
大型のロボット3をなすボルト・ナットのねじ径は、小型のロボット4をなすボルト・ナットよりもねじ径の規格寸法が1つ大きくされている。そのため、前腕部部品220のねじ軸は、肩部部品をなす皿ボルト411のねじ軸よりも、ねじ径の規格寸法が1つ大きくなっている。
【0074】
そうすると、単なる六角ナットでは武器部品400を、大型のロボット3には螺合させることができない。しかし、二段重ねナット10を使用すれば、武器部品400を大型ロボット3に装着させることができるようになる。このように、二段重ねナットがあることにより、連結部品をなすボルト・ナットのねじ径の規格寸法のみが異なる二つのロボットであっても、互いを合体させて新たな完成形状のロボットとすることができる(図7(I)図参照)。
【0075】
実施例6では、図8を参照して、ねじ径の異なる二段重ねナット10,18,19を使用して、実施例2から実施例4で説明した三体のロボット1,2,3を合体させて合体ロボット5を組立てる例について説明する。理解を容易にするため、図8では、実施例2で示したロボット1に含まれる部品を一点鎖線で囲って示し、実施例4で示したロボット3に含まれる部品を破線で囲って示している。
【0076】
三体のロボット1,2,3を合体させる手順は、ロボット3を分解して、胴部部品350、脚部部品370、六角ナット340を連結させた状態のままとする(図8破線参照)。次に、ロボット2の肩部部品70及び前腕部部品220を連結させた状態のまま、ロボット3の胴部部品350に螺合させる。同様に、示したロボット2の脚部部品80と二段重ねナット18を連結させた状態のまま、ロボット3の二段重ねナット19に連結させる。
【0077】
そして、ロボット1の頭部部品40(図8一点鎖線参照)を、ロボット3の胴部部品350に螺合させる。更に、ロボット1の腕部部品をなす連結部品20(図8一点鎖線参照)を、二段重ねナット10を介して、ロボット2の前腕部部品220の先端部に連結させると、三体のロボット1,2,3を合体させた合体ロボット5が組立てられる。このように、二段重ねナットを使用することにより、複数のロボットを合体させることもでき、様々な完成形状のロボットを組立てられるようになる。
【0078】
(その他)
・各々の実施例では、人型を模したロボットを例示して説明したが、ロボットは人型に限定されず、四足歩行の動物型、戦車型等の人型以外のロボットを組立ててもよいことは勿論のことである。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本考案の技術的範囲は、上記した説明に限られず実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0079】
1,2,3…ロボット、4…小型のロボット、5…合体ロボット、
10,18,19…二段重ねナット、11、12…六角ナット、13,14…ねじ孔、15…六角端面、16…角隅部、
20…連結部品、21…皿ボルト、22…皿面、23…ねじ軸、24…六角ナット、25…六角端面、
30…連結部品、31…皿ボルト、32…皿面、33…ねじ軸、34…六角ナット、35…六角側面、
40…頭部部品、41…頭部上部部品、42…六角袋ナット、43…六角側面、44…六角端面、45…六角ナット、46…頭部下部部品、47…六角ナット、
50…肩部部品、51…蝶ナット、52…翼部、53…外方側面、54…六角ナット、55…六角端面、
60…胴部部品、61…六角ボルト、62,63…六角頭部側面、64…六角ナット、
70…肩部部品、71,72…六角ナット、73…六角側面、74…皿ボルト、75…皿面、76…ねじ軸、
80…脚部部品、81…皿ボルト、82…皿面、
110…円筒ボルト、
210…頭部部品、211…六角ナット、220…前腕部部品、221…皿ボルト、222…六角ナット、223…外縁部、230…腰部部品、231,232…六角ナット、240…胴部部品、241…ねじ軸、242…他方のねじ軸、250…六角ナット、
310…頭部部品、320…上腕部部品、321…トラスボルト、322…平坦面、323…六角ナット、330…肩部部品、331…中央の六角ナット、332…小さい六角ナット、340…六角ナット、350…胴部部品、351…六角ボルト、352…六角ナット、360…前腕部部品、370…脚部部品、371…ねじ軸、
400…武器部品、410…肩部部品、411…皿ボルト、412…六角ナット、413…ねじ孔、420…前腕部部品、421…皿ボルト、422…六角ナット、423…ねじ孔

(57)【要約】

【課題】組立てに不慣れな初心者や幼児であっても、特徴のある形状の部品を手がかりにして、ロボットの形状に組立てやすく、また、ねじ軸径の異なる二つのボルトを有する部品を連結させて、多様な形状、大きさのロボットとすることができ、柔軟な思考力を養うことができる知育玩具セットを提供する。【解決手段】ボルトとナットとを溶接してなり、ロボットをなす連結部品20、30に、ロボットを組み立てる際の手掛かりとなる特徴部品と、ねじ径の規格寸法が1つ異なる六角ナット11、12を重ねて溶接させた二段重ねナット10とを含むようにした。特徴部品があることにより、組立てに不慣れな初心者であっても、遊びやすいロボット型の知育玩具とした。二段重ねナットがあることにより、ねじ軸径が異なる二つのボルトを連結可能とした。


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