(54)【考案の名称】食品包装用容器

(73)【実用新案権者】株式会社アクタ

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、主として、丼物、パスタ、各種惣菜などの食品を収納するための食品包装用容器に関する。

【従来の技術】

【0002】
このような食品包装用容器として、一体成形した薄い内容器とプラスチック製の発泡枠材を組み合わせたものが広く用いられている。
また、特許文献1(特開平10−77032号公報)には、折り畳まれた縁枠を展開した上から、食品収納用の凹部を形成した薄いプラスチック材からなる内容器を落し込み、内容器の上方外縁を縁枠の上縁に係止して組み立てることのできる簡易包装用食品容器が開示されている。
【0003】
ところが、広く用いられている食品包装用容器や特許文献1に開示されている簡易包装用食品容器は、食品収納用凹部の側面全部が急峻な壁面になっているため、収納されている食品が箸で掴みにくいチャーハン等のパラパラしたご飯等や、麺類や雑炊など流動性の高いものである場合、そして小さな子供等、箸をうまく使えない人の場合、スプーンやレンゲがないと食品を食べるのが難しいという問題がある。また、隅部のご飯等はスプーン等でもすくいづらいという問題がある。
【0004】

【効果】

【0009】
請求項1に係る考案の食品包装用容器は、薄いプラスチック又は紙からなる一体成形の容器が食品収納用凹部を有し、その食品収納用凹部の側壁に他の側壁部分よりなだらかな傾斜となっている緩斜面部が設けてあるので、食品収納用凹部にチャーハン等のパラパラしたご飯等や麺類や雑炊など流動性の高い食品が収納されている場合でも、緩斜面部が低くなるように食品包装用容器を傾けると食品は緩斜面部に集まり、食品包装用容器をさらに傾けると食品が容器の上縁側に導かれるので、容器の上縁から食品を直接口に流し込んだり、箸を底面側から容器の上縁側に移動させることで食品を掻き込んだりし易い、ユニバーサルデザインとなっている。
そのため、収納されている食品がチャーハン等のパラパラしたご飯等や流動性の高いものであっても、また、小さな子供等、箸をうまく使えない人の場合であっても、スプーンやレンゲを使わずに食品を容易に食べることができる。更に、スプーン等でも、ご飯等を残さずよりすくい易くできる。
また、食べ残しの食品や調味料などを捨てる際、緩斜面部が低くなるように食品包装用容器を傾けるだけで、緩斜面部につながる容器の上縁から食べ残しの食品や調味料などをスムーズに排出できるので、食品包装用容器を片付けやすいという利点もある。
【0010】
請求項2に係る考案によれば、緩斜面部が食品収納用凹部の底面から容器の上縁まで連続して設けてあるので、請求項1に係る考案の食品包装用容器よりさらに容易に流動性の高い食品を食べることができ、また食べ残しの食品や調味料などをさらにスムーズに排出することができる。
【0011】
請求項3に係る考案によれば、請求項1又は2に係る考案の食品包装用容器による効果に加えて、食品収納用凹部は3箇所以上の隅部を有し、そのうちの1箇所又は2箇所に前記緩斜面部が設けてあるので、角柱状の食品包装用容器において緩斜面部を設けてある隅部が下になるように傾けることで、収納されている食品や調味料などを緩斜面部に集め易いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1の食品包装用容器の斜視図。
【図2】実施例1の食品包装用容器の平面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】実施例1の食品包装用容器の縁枠の平面図。
【図5】実施例2の食品包装用容器の斜視図。
【図6】実施例2の食品包装用容器の平面図。
【図7】図6のA−A線断面図。

【0013】
以下、実施例によって本考案の実施形態を説明する。
【0014】
図1は実施例1の食品包装用容器1の斜視図であり、図2は実施例1の食品包装用容器1の平面図である。
また、図3は図2のA−A線断面図であり、図4は実施例1の食品包装用容器1の縁枠2の平面図である。
食品包装用容器1は、折り畳み可能で開いた時に直方体状となる縁枠2と、薄いプラスチック製で一体成形により作製された容器3からなり、図1及び3に示すように、直方体状とした縁枠2の上から容器3を落とし込み、縁枠2の上縁4に容器3の上方外縁5を被せることによって組み立てられるようになっている。
さらに、図3に示すように、縁枠2の内側には上縁4に沿って平行に溝6が設けてあるとともに、容器3の側壁7の外側には上方外縁5に沿って平行に突条8が設けてある。
そして、縁枠2の上縁4に容器3の上方外縁5を被せると、溝6に突条8が嵌合するので、食品包装用容器1を組み立てた後には縁枠2と容器3が分離しにくくなる。
【0015】
縁枠2は、発泡プラスチックの板を環状に接続したものであり、図4に示すように、直方体状としたとき一方の対角線上に位置する隅部には2つのV字状の溝9が設けてあるとともに、他方の対角線上に位置する隅部には多数の楔状の溝10が設けてある。
そのため、縁枠2は2つのV字状の溝9を設けた隅部において折り畳まれ、多数の楔状の溝10を設けた隅部が180°に広げられて、対向する内面同士が密着し、発泡プラスチックの板を2枚重ねた状態にすることが可能となっている。
また、縁枠2は開いた時に回転対称形となるので、容器3を落とし込む際に、方向性を気にすることなく組み立てることができる。
【0016】
容器3は、大きな食品収納用凹部11と小さな食品収納用凹部12を有し、図1及び2に示すように、一方の対角線上に位置する隅部の内側には短めの突起13、他方の対角線上に位置する隅部の内側には長めの突起14が設けてある。
これらの突起13、14は、食品包装用容器1を積み重ねた時、上方にある縁枠2の下部の内側に嵌って、上下の食品包装用容器1がずれるのを抑える機能を有している。
【0017】
長めの突起14が設けてある隅部の側壁には、図1〜3に示すように、食品収納用凹部11、12の底面から突起14の上縁まで、他の側壁部分よりなだらかな傾斜となっている緩斜面部15が設けてある。
この緩斜面部15は、底面の中央寄りから徐々に立ち上がり、途中から約60°の傾斜角を保って突起14の上縁に達しており、その幅は底面側ほど広く上縁側ほど狭くなっている。
このような構造の食品収納用凹部11又は12によれば、流動性の高い食品が収納されている場合に、突起14が設けてある隅部が低くなるように食品包装用容器1を傾けると食品は緩斜面部15に集まり、食品包装用容器1をさらに傾けると食品が突起14の上縁側に導かれるので、突起14の上縁から食品を直接口に流し込んだり、箸を底面側から突起14の上縁側に移動させることで突起14の上縁から食品を掻き込んだりし易い。
そして、突起14は、流動性の高い食品を上縁側に導く際に食品を角部に集中させるように機能するので、食品が外側にこぼれ落ちるのを防ぐ効果がある。
【0018】
図5は実施例2の食品包装用容器21の斜視図、図6は実施例2の食品包装用容器21の平面図、図7は図6のA−A線断面図である。
なお、実施例2の食品包装用容器21の縁枠22は、実施例1の縁枠2と同様の構造であるので、その平面図及び詳細な説明は省略する。
食品包装用容器21の容器23も、材質や製法は実施例1の容器3と同様であり、食品包装用容器21を組み立てる際には、図5及び7に示すように、直方体状とした縁枠22の上から容器23を落とし込み、縁枠22の上縁24に容器23の上方外縁25を被せれば良く、そうすることによって縁枠22の内側に設けてある溝26に容器23の側壁27に設けてある突条28が嵌合するので、食品包装用容器21を組み立てた後には縁枠22と容器23が分離しにくくなる。
【0019】
容器23は、大きな食品収納用凹部31と小さな食品収納用凹部32を有し、図5及び6に示すように、一方の対角線上に位置する隅部の内側に突起33が設けてある。
これらの突起33は、食品包装用容器21を積み重ねた時、上方にある縁枠22の下部の内側に嵌って、上下の食品包装用容器21がずれるのを抑える機能を有している。
また、底面と側壁の境界部は、実施例1と異なり角部ができないように曲面状となっている。
【0020】
突起33の設けられていない隅部の側壁には、図5及び6に示すように、食品収納用凹部31、32の底面から隅部の上縁まで、他の側壁部分よりなだらかな傾斜となっている緩斜面部35が設けてある。
この緩斜面部35は、底面の中央寄りから徐々に立ち上がり、途中から約60°の傾斜角を保って隅部の上縁に達しており、その幅は底面側ほど広く上縁側ほど狭くなっている。
このような構造の食品収納用凹部31又は32によれば、流動性の高い食品が収納されている場合に、緩斜面部35が設けてある隅部が低くなるように食品包装用容器21を傾けると食品は緩斜面部35に集まり、食品包装用容器21をさらに傾けると食品が隅部の上縁側に導かれるので、隅部の上縁から食品を直接口に流し込んだり、箸を底面側から隅部の上縁側に移動させることで隅部の上縁から食品を掻き込んだりし易い。
また、実施例1と異なり底面と側壁の境界部は、角部ができないように曲面状となっているので、食品をスプーンやレンゲですくい取り易いという効果がある。
【0021】
実施例1及び2の変形例を列記する。
(1)実施例1及び2の食品包装用容器1は直方体状となっているが、直方体状に限らず角柱状、円柱状、楕円柱状等どのような形状であっても良い。
なお、食品包装用容器1が円柱状や楕円柱状である場合、緩斜面部を任意の位置に設けることができるが、楕円柱状の場合、曲率の最も大きい箇所に設けるのが最適である。
(2)実施例1及び2の容器3は、一体成形により作製された薄いプラスチック製のものであるが、プラスチック製に限らず紙製のものであっても良い。
(3)実施例1及び2の食品包装用容器1は、縁枠2の上縁4に容器3の上方外縁5を被せることによって組み立てられるようになっているが、組み立て式でなくても良い。
要するに、容器3又は23の少なくとも1箇所に他の側壁部分よりなだらかな傾斜となっている緩斜面部が底面の中央寄りから突起の上縁側に向けて設けてあれば良い。
(4)実施例1及び2においては緩斜面部15、35を食品収納用凹部11、12、31、32の底面から突起14又は隅部の上縁まで連続して設けたが、緩斜面部は底面から側壁の途中まで設けても良い。
(5)実施例1及び2においては緩斜面部15、35を底面の中央寄りから徐々に立ち上がり、途中から約60°の傾斜角を保って突起14又は隅部の上縁に達するものとしたが、底面の中央寄りから突起14又は隅部の上縁まで同じ傾斜角でも良いし、傾斜角が徐々に大きくなるようにしても良い。
要するに、緩斜面部は容器の内部側からみて、平面状又は凹面状になっていれば良い。
また、緩斜面部の平面になっている部分又は全体が平面状である緩斜面部の傾斜角は45°〜75°の範囲が良く、55°〜70°の範囲であればより良い。
(6)実施例1及び2においては緩斜面部15、35を2箇所設けたが、1箇所だけ設けても良い。
また、短めの突起13又は突起33が設けてない方の隅部の側壁に緩斜面部15、35を設けたが、短めの突起13又は突起33が設けてある隅部の側壁に緩斜面部を設けても良い。
(7)実施例1の容器3には短めの突起13及び長めの突起14を設けたが、これらの突起は設けなくても良く、いずれか一方のみを設けても良い。
また、実施例2の容器23には突起33を設けたが、これらの突起は設けなくても良い。
【0022】
1、21 食品包装用容器 2、22 縁枠 3、23 容器
4、24 上縁 5、25 上方外縁 6、26 溝
7、27 側壁 8、28 突条 9 V字状の溝
10 楔状の溝 11、31 大きな食品収納用凹部
12、32 小さな食品収納用凹部 13 短めの突起
14 長めの突起 15、35 緩斜面部 33 突起

(57)【要約】

【課題】スプーンやレンゲを使わずに食品を容易に食べることができる、ご飯を残さずよりすくい易い食品包装用容器を提供する。【解決手段】食品包装用容器1は、薄いプラスチックからなる一体成形の容器3を備え、容器は2つの食品収納用凹部11、12を有するとともに、それぞれの食品収納用凹部の隅部に、底面から上縁まで連続して、他の側壁部分よりなだらかな傾斜となっている緩斜面部15が1箇所ずつ設けられている。


【パテントレビュー】

あなたの意見を伝えましょう:


【インターネット特許番号リンク】

インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):