(54)【考案の名称】多連型含浸綿および多連型含浸綿の収容キット

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、多連型含浸綿および多連型含浸綿の収容キットに関する。

【従来の技術】

【0002】
病院などで注射、点滴、採血等をする場合、注射部位とその周辺の皮膚を消毒する。この際には、例えば脱脂綿などに、アルコールなどの消毒剤を含浸させた使い捨ての消毒用の含浸綿が使用される。
【0003】
消毒用の含浸綿として、従来は、金属製の容器(万能つぼ)に多数の含浸綿を収容し、これを用いていたが、近年、包装体の内部に消毒剤を含浸させた含浸綿を個別に密閉包装したもの(以下、個別含浸綿という)が多く使用されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
また、個別含浸綿は、複数の個別含浸綿がミシン目部分で切り離し可能に連結された状態(以下、多連型含浸綿という)で、収容容器に収容された状態で市販がされている。
【0005】

【効果】

【0011】
本考案によれば、使用者の利便性および衛生面を向上させることができる多連型含浸綿を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】多連型含浸綿の基本構成例を示す平面図である。
【図2】本考案に係る多連型含浸綿の一実施形態を示す平面図である。
【図3】点滴スタンドに多連型含浸綿が引っ掛けられた様子を示す説明図である。
【図4】(A)壁面のフック部材に多連型含浸綿を引っ掛けた様子を示す説明図、(B)ベッドの手摺部に多連型含浸綿を引っ掛けた様子を示す説明図である。
【図5】フック部の構成例を示す説明図であって、(A)略円形状の一部が開放する形状、(B)穴形状、(C)ナスカン形状の例である。
【図6】包装体が延伸されて、そこに穴部を設けることで、フック部を構成する例である。
【図7】多連型含浸綿の収容キットの斜視図である。

【0013】
以下、本考案に係る構成を図1から図7に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0014】
(多連型含浸綿)
先ず、多連型含浸綿の基本構成例(従来例)について説明する。図1は、多連型含浸綿の基本構成例を示す平面図であって、一部を破断して示した図である。図1に示すように多連型含浸綿10は、2以上の個別含浸綿が連結されてなり、ここでは、2つの個別含浸綿1A,1B(以下、区別しないときは個別含浸綿1と称する)からなる。
【0015】
個別含浸綿1A,1Bは、それぞれ予め薬液2が含浸された綿3(含浸綿)を包装体4内部に密閉包装したものである。綿3は、使い捨ての綿状の部材であって、例えば織布、不織布、ガーゼ、あるいは脱脂綿などの部材である。なお、1つの個別含浸綿1が2以上の綿3を収容するものであってもよい。
【0016】
また、薬液2は、エチルアルコールやイソプロピルアルコールなどの消毒剤である。他に、ポビドンヨード、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウムなどの物質、あるいはこれら物質を混合させたものなどであってもよい。また、薬液2は、消毒を目的とするものに限らず、患部に付着した薬液等を払拭するような洗浄を目的とするものであってもよい。
【0017】
包装体4は、一対のフィルムシートの周縁部を貼着することで、内部に綿3の収容部を形成し、綿3を包装している。
【0018】
個別含浸綿1A,1Bは、切り取り部としてのミシン目5を介して分離可能に連結されており、使用時には分離して使用される。
【0019】
しかしながら、図1に示すような多連型含浸綿10を使用する際には、上述したように、利便性および衛生面に課題が残されていた。特に、多数の入院患者に対応する必要がある場合、使用する個別含浸綿1の量も多く、看護師等の使用者の負担も大きいものとなっていた。
【0020】
そこで、本実施形態に係る多連型含浸綿は、薬液(薬液2)を含浸した綿(綿3)を個別に密閉包装した個別含浸綿(個別含浸綿1A〜1E)が、切り取り部(ミシン目5)を介して2以上連結された多連型含浸綿(多連型含浸綿10)であって、該多連型含浸綿の長手方向の少なくとも一端側に、該多連型含浸綿を引っ掛けるフック部(フック部6)を有するものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。これにより、以下に述べるように、患者の近くに個別含浸綿1を常備することができ、使用者の負担を軽減することができる。
【0021】
図2は、本実施形態に係る多連型含浸綿を示す平面図である。図2に示すように多連型含浸綿10は、2以上の個別含浸綿が連結されてなる。ここでは、5つの個別含浸綿1A〜1Eが、ミシン目5を介して分離可能に連結された5連型の例を示しており、使用時に順次分離して使用される。なお、個別含浸綿1A〜1Eそれぞれの構成は、図1と同様であるので説明は省略する。また、個別含浸綿は2以上であればその数は特に限られるものではなく、例えば、7連型、3連型等とすることができる。
【0022】
図2に示すように、多連型含浸綿10は、長手方向の一端側、ここでは、個別含浸綿1A側に、フック部6を備えるものである。
【0023】
フック部6とフック部6に連接する個別含浸綿1Aとは、分離しないようにしてもよいが、図2に示すように、フック部6とフック部6に連接する個別含浸綿1Aとの間にもミシン目5を形成し、分離可能とすることが好ましい。この場合、フック部6のミシン目5側の部分(フック部6の付根部6a)は、包装体4と同様にフィルムシートで形成されていてもよい。包装体4を延伸して、フック部6を設けるものである。これにより、個別含浸綿1Aの使用時も、他の個別含浸綿1B〜1Eの使用時と同様に、個別含浸綿1A単体を分離して使用することが可能となる。
【0024】
フック部6は、外部の棒状の部材等に引っ掛けることが可能な形状を有し、引っ掛けられた状態で、多連型含浸綿10全体を中空で保持するものである。フック部6の材質は、多連型含浸綿10全体を中空で保持可能な剛性を有する材質であればよく、特に限られるものではないが、使い捨ての部材に適した材質であることが好ましく、例えば、合成樹脂で形成される。
【0025】
また、多連型含浸綿10は、フック部6が引っ掛けられた状態で、多連型含浸綿10の本体部(フック部6以外の部分)がフック部6に対し、搖動可能となるように、フック部6と個別含浸綿1Aとは連接されていることが好ましい。すなわち、フック部6と個別含浸綿1Aとの間の任意の位置を支点として、多連型含浸綿10の本体部が搖動するようにするものである。例えば、図2に示すフック部6の付根部6aをフィルムシート、その他の部分を合成樹脂で形成した場合に、その境界部が支点となる。
【0026】
これにより、多連型含浸綿10から個別含浸綿1を切り離して使用する際に、使用者は、自身の側へ多連型含浸綿10の本体部を引っ張ってから、個別含浸綿1を切り離すことができるため、使用者は容易に個別含浸綿1を切り離すことができる。
【0027】
図3(A),(B)は、点滴スタンドに多連型含浸綿が引っ掛けられた様子を示す説明図である。多連型含浸綿10は、図3(A),(B)に示すように、点滴ボトル21等を引っ掛けるための点滴スタンド20にフック部6を引っ掛けることで、中空で保持されるものである。なお、点滴スタンド20の点滴ボトル21の引掛部22は、図3(A)に示すように穴状のものと、(B)に示すように鉤状のものが知られている。
【0028】
なお、図3の例では、点滴ボトル21の掛けられていない引掛部22に多連型含浸綿10が引っ掛けられている例を示しているが、実際には、すべての引掛部22に点滴ボトル21が掛けられていることも多いため、多連型含浸綿10は点滴ボトル21と同一の引掛部22に掛けるようにしてもよい。また、引掛部22に多連型含浸綿10を引っ掛けるためのスペースがない場合は、点滴スタンド20の他の位置(引掛部22の近傍や図示しないハンドル部分等)に引っ掛けるようにしてもよい。
【0029】
また、フック部6を引っ掛ける対象は、点滴スタンド20に限らず、例えば、図4(A)に示すように、壁面に設けられて点滴ボトル21等を引っ掛けるフック部材30に、引っ掛けるようにしてもよい。また、図4(B)に示すように、患者のベッド40の手摺部41等に引っ掛けるようにしてもよい。このように実際に使用される現場において、多連型含浸綿10を吊り下げることができるため、使用者は個別含浸綿1の残りの状況を一目で把握することができる。
【0030】
次に、フック部6の形状について説明する。フック部6は、引っ掛けられた状態で多連型含浸綿10全体を中空で保持可能な形状を有していればよいが、図2に示したように、一部が開放する形状を有するとともに、多連型含浸綿10の長手方向における長さよりも、短手方向における長さが長い形状の横穴を有することが好ましい。
【0031】
フック部6を横広の穴を設けた形状とすることで、多連型含浸綿10の使用時において、使用者は容易に自身の側へ多連型含浸綿10を引っ張ってから、個別含浸綿1を切り離すことができる。
【0032】
図5および図6にフック部6の他の構成例を示す。フック部6は、図2の例に限られるものではなく、例えば、図5(A)に示すように、略円形状の一部が開放する形状を有するものであってもよい。また、図5(B)に示すように、穴形状を有していてもよい。また、図5(C)に示すように、穴の一部を内側へ押し下げると穴が開く形状(ナスカン形状等)であってもよい。
【0033】
また、図6に示すように、包装体4が延伸されて、そこに穴部を設けることで、フック部6を構成することも好ましい。
【0034】
なお、図5(B)、図6に示すように、フック部6が穴状である場合において、点滴スタンド20に引っ掛ける場合は、点滴スタンド20の引掛部22が鉤状(図3(B))であることが必要となる。点滴スタンド20の引掛部22が穴状(図3(A))の場合は、S字フック等を用いることで引っ掛けることができる。
【0035】
以上説明した本実施形態に係る多連型含浸綿10によれば、長手方向の一端側にフック部6を設けるという簡易な構成により、多連型含浸綿10を点滴スタンド20などに吊り下げることを可能とすることで、使用者の利便性および衛生面を向上させることができる。
【0036】
すなわち、使用者は、吊り下げられた多連型含浸綿10の使用具合(あといくつ残っているか)等を一目で把握することができるため、必要な時に個別含浸綿1を切らせてしまい、その都度補充に戻るといった作業上のロスを減らすことができる。また、トレイ等に入れて持ち運ぶ煩雑さを解消することができる。
【0037】
また、個別含浸綿1が中空に吊るされることにより、ポケット内に収納された時のように包装体4の表面にゴミ等の異物が付着するおそれや、ポケット内で破損するといったこともなくなるため、異物の付着や破損に気付かないまま使用して雑菌の混入や薬液の蒸発による効果の低下といった衛生上の問題が生ずることを抑制することができる。
【0038】
また、本実施形態のように、5連型の多連型含浸綿10とすることにより、1回の補充で5個の個別含浸綿1をストックでき、多くの需要に対応することができる。
【0039】
なお、本実施形態では、5連型の多連型含浸綿10の一端側にフック部6を設けた例について説明したが、多連型含浸綿10の両端側にフック部6を設けるようにしてもよい。例えば、10連型の多連型含浸綿10の両端側にフック部6を設けておけば、使用の際に、先ず半分に分離させることで、一端側にフック部6を有した2つの5連型の多連型含浸綿10とすることができる。
【0040】
(多連型含浸綿の収容キット)
次に、複数の多連型含浸綿と、これらを収容する収容容器からなる多連型含浸綿の収容キットについて説明する。
【0041】
図7に多連型含浸綿の収容キット50の斜視図を示す。この多連型含浸綿の収容キット50は、奇数個(図7の例では5個)の個別含浸綿1が連結された多連型含浸綿10を、フック部6側の個別含浸綿1が1つ少なくなる状態で2つに折り畳み、折り畳まれた複数の多連型含浸綿10と、この複数の多連型含浸綿10を収容する収容容器51と、からなるものである。
【0042】
図7に示すように多連型含浸綿10を2つ折りにして収容容器51に収容する際、多連型含浸綿10を形成する個別含浸綿1の個数が偶数であると、フック部6の部分が突出してしまうこととなるが、個別含浸綿1の個数を奇数とした場合、2つに折り曲げることで、フック部6を含む側と、含まない側のサイズを同等とすることができるため、収納性を向上することができる。このとき、フック部6のサイズは、1つの個別含浸綿1のサイズ以下であることが好ましい。
【0043】
なお、上述の実施形態は本考案の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【0044】
1,1A〜1E 個別含浸綿
2 薬液
3 綿
4 包装体
5 ミシン目
6 フック部
10 多連型含浸綿
20 点滴スタンド
21 点滴ボトル
22 引掛部
30 フック部材
40 ベッド
41 手摺部
50 多連型含浸綿の収容キット
51 収容容器

(57)【要約】

【課題】使用者の利便性および衛生面を向上できる多連型含浸綿を提供する。【解決手段】薬液を含浸した綿を個別に密閉包装した個別含浸綿1A〜1Eが、ミシン目5を介して2以上連結された多連型含浸綿10であって、長手方向の少なくとも一端側に、多連型含浸綿を引っ掛けるフック部6を有する。多連型含浸綿を点滴スタンドに吊り下げることで、残存量を一目で把握することができるとともに、トレイ等に入れて持ち運ぶ煩雑さを解消することができる。また、異物付着や破損もなくなるため、衛生上の問題も抑制できる。


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