(54)【考案の名称】温水循環用導管材

(73)【実用新案権者】住商メタレックス株式会社

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、熱源機で発生した温水を温水往きパイプを経由して放熱器まで搬送し、この放熱器で放熱を終えた温水を温水戻りパイプを経由して前記熱源機へ戻すための温水循環用導管材に関するものである。
【0002】
屋外に設置した熱源機と屋内に設置した放熱器間は、通常温水の往きと戻りから成る2本の循環パイプから成る導管材で結ばれている。
【0003】
また、この導管材は、建物の床下に配管されるため、その断熱性が確保されなければならない。
【0004】
従来のこの種導管材には、引用文献1に示すように、循環パイプには架橋ポリエチレン製のものが使用され、往復2本のパイプを発泡樹脂膜で一体に被覆し、これをコルゲート管内に挿通した構成のものが知られている。
【0005】
しかし、前記構成の導管材の場合、建物の中でも最も気温の低い床下や床スラブ内に配管されることから、外気温がマイナス温度以下となるような条件下においては、配管途中での熱ロスが大きく、省エネの観点から更なる断熱効果の高い導管材の要求が高まっている。
【0006】
特に、この例の場合、循環パイプ2本を発泡樹脂膜で一体に被覆しているため、その外形は楕円形状となり、一方、コルゲート管は略真円のため、コルゲート管内には循環パイプの左右2ヶ所に空間ができる。
【0007】
このため、この空間内に冷気が侵入して循環パイプを冷却してしまうことから、導管の入口と出口側を密封する必要があり、コストと手間がかかる。
【0008】
また、コルゲート管の内面であって、前記空間部分においては結露が発生し、これが発泡樹脂膜の耐久性を阻害するという問題がある。
【0009】

【効果】

【0017】
本考案に係る温水循環用導管材は、以上に説明したように、温水の往きと戻りパイプの2本を並べてこの外にテープを螺旋状に捲きつけて一体化すると共に、この一体化した2本のパイプをコルゲート管内に密接させて挿通し、更にこのコルゲート管の外に発泡樹脂断熱材を密接させて被覆した。
【0018】
この結果、断熱効率を従来例に比較して15〜20%向上させることができる。
【0019】
また、2本のパイプを並べてその外にテープを螺旋状に捲きつけて一体化したことにより、配管時に往きと戻りパイプが長手方向にずれて断熱性能に影響を及ぼすことがないと共にパイプの補修や交換に際してはコルゲート管内から一緒に抜き出したり、挿通したりすることができるため、配管の修理や補修、あるいは交換作業を簡単に行うことができる。
【0020】
また、コルゲート管内には空間が無いため、コルゲート管内に冷気が入り込む心配がないと共に、導管の出入口において密封手段を講じる必要がなく、コルゲート管内には空間が無いため、結露の心配もない。
【0021】
また、パイプに捲きつけるテープには、摩擦係数の小さいものを使用することにより、コルゲート管内に対する挿入や引き出しをスムーズに行うことができる。
【0022】
また、導管材の外形は楕円形状となるため、円形に比較して配管スペースを軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本考案に係る導管材を室外の熱源機と室内の床暖房用温水マット間に使用した例の説明図である。
【図2】本考案に係る導管材の層構造を段階的に表わした説明図である。
【図3】本考案に係る導管材の一部断面構造の説明図である。
【図4】図3A−A’線断面図である。

【0024】
本考案に係る導管材は、熱源機と放熱器間に温水を循環させる形態、例えば熱源機と床暖房用温水マット間、或いは熱源機と各種温水式の加温器間等に用いることができ、この導管材の用途は用途の条件を満たす限り限定されない。
【0025】
温水循環用の往きと戻りパイプの材質は、円曲したり、あるいは耐熱性等の条件を満たすものとして架橋ポリエチレンが適しているが、その他ポリプロイレン、ポリエチレン等の架橋体の使用も可能である。
【0026】
パイプの直径は、搬送する水量、つまり用途により決定されるが、床暖房用温水マット間に用いられるものとしては、内径10mm、外径11.5mmのものを例示できる。
【0027】
コルゲート管(鞘管)は架橋ポリエチレン製のものを使用することができるが、これに限定されるものではない。
【0028】
また、コルゲート管の波ピッチ及び断面形状は任意である。
【0029】
発泡樹脂断熱材としては、発泡成形に従来から用いられている、例えばポリオレフィン系樹脂、塩化ビニール等の発泡体の使用が好適であり、発泡倍率としては最適が40倍であるが、この40倍に限定されるものではない。
【0030】
図1〜4に基いて本考案の実施例を詳細に説明する。
【0031】
図1は、住宅の外に熱源機が設置され、住宅の部屋の床に床暖房用温水マットが敷設された床暖房システムを概念的に表わしたものであり、図2は、導管材の各層構造を段階的に解り易く現わしたものであり、図3は、導管材の一部を断面して表わしたものであり、図4は図3のA−A’線断面を表わしたものである。
【0032】
この図1〜4において、符号の1は住宅の外に設置された熱源機9と床暖房用温水マット7間を結ぶ導管材であって、この導管材1は、図2〜図4に示すように温水往きパイプ2と戻りパイプ3を並列させた上でこの外にテープ4を螺旋状に捲きつけて一体化され、更に、この一体化されたパイプ2と3は、楕円形上のコルゲート管5内に密接して挿通されていると共にこのコルゲート管5の外には40倍発泡樹脂材から成る断熱材6が密接するようにして被覆されていて、全体は楕円形状となっている。
【0033】
熱源機9で発生した約60℃の温水は、導管材1内の温水往きパイプ2を経由して床暖房用温水マット7内に入り、一巡して戻りパイプ3を経由して熱源機9に戻る。
【0034】
図中8は温水マット7内に蛇行配管された放熱管、10は床材である。
【0035】
なお、以上に説明した導管材1は、温水式床暖房装置以外の導管として用いることも可能であり、これらの用途に用いた場合も本考案の技術的範囲に属する。
【0036】
1 導管材
2 温水往きパイプ
3 戻りパイプ
4 テープ
5 コルゲート管
6 断熱材
7 床暖房用温水マット
8 放熱管
9 熱源機
10 床材

(57)【要約】

【課題】温水式床暖房装置等において用いられる断熱性に優れ、配管及び補修等が簡単な温水の導管材を提供する。【解決手段】熱源機で発生した温水を床暖房用温水マットまで搬送し、この温水マットで放熱を終えた温水を前記熱源機へ戻すための温水循環用導管材1において、前記導管材1は、温水往きパイプ2と温水戻りパイプ3を並列させた上で、この2本のパイプの外にテープ4を螺旋状に巻きつけて一体化すると共にこのテープ4を捲きつけた状態で楕円形状のコルゲート管5内に挿通し、更にこのコルゲート管5の外を発泡樹脂断熱材6で被覆する。導管材1の全体の断面形状は楕円形状を呈している。


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