(54)【考案の名称】シート分割巻取装置

(73)【実用新案権者】株式会社片岡機械製作所

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、プラスチックフィル、紙、金属箔等の帯状シートをスリッターにより複数条に分割条しながら、その分割シートを個々の巻芯へ振分けて巻き取るシート分割巻取装置に関し、特に巻上がった分割シートの巻取ロールを搬出する機構を改良したものに関する。

【従来の技術】

【0002】
従来、シート分割巻取装置には、設置面積を小さくするために、分割シートを巻取るための巻芯を支持して回転駆動する巻取部を上下2段に配置し、各巻芯と同じ高さに上下のタッチローラを配置し、タッチローラ上に導かれて走行してくる分割シートを巻芯のまわりに巻取ることにより巻取ロールを形成しつつ、その巻取ロールにタッチローラを接触させ、巻取ロールの半径が増大するに従い、巻芯をタッチローラから水平方向に離反させることができるようにした形式のものがある。この形式のシート分割巻取装置としては、上下の巻取部で形成した巻取ロールを、そのシート分割巻取装置の機外に搬出する作業を省力化するために、下側の巻取部のスリッター側に、下側の巻取部で形成した巻取ロールを受け取って巻取ロール中心軸線方向に搬送する下側用コンベアを配設し、更に、この下側用コンベアのスリッター側に、上側の巻取部で形成した巻取ロールを受け取って巻取ロール中心軸線方向に搬送する上側用コンベアを配設したものがある(下記特許文献1に記載の図6の実施例参照)。
【0003】
ところが、このシート分割巻取装置では、上側用コンベア並びに下側用コンベアが、夫々の巻取部より巻取ロールを受け取ってから全ての巻取ロールを機側に搬出し終わり、所定の退避位置に退避するまでの間は、新たな巻取りを再開することができないため、巻取ロールが巻上がってから次の巻取りを開始するまでの待ち時間を短くすることができず、シート分割巻取装置の稼働率の向上を図ることができない。
【0004】
また従来のシート分割巻取装置には、上下2段の巻取部で形成した巻取ロールを機外に搬出する作業を省力化するために、巻取ロールの中心軸線に直角方向かつ水平方向に移動可能な巻取ロール搬送台車を巻取部の反スリッター側に備えたものもある(下記特許文献2参照)。この巻取ロール搬送台車は、昇降可能な受け具を上下2段に備えており、巻取部から解放した巻取ロールを上下の受け具上に受取った後、巻取部から受取台付近まで後退して、上下の受け具から受取台上に巻取ロールを降ろすことができる。そして、このシート分割巻取装置では、巻取ロール搬送台車が巻取部から後退し、搬送台車と巻取部との間に作業空間ができれば、新たな巻芯の装着等の巻取準備作業を行うことができ、その巻取準備作業の終了後、巻取りを再開することができる。
【0005】
ところが、前述の巻取ロール搬送台車は、巻上げた複数の巻取ロールを、上下2段に配置した受け具上に載置して搬送するため、構造的にその安定性を確保するのが容易ではなく、また巻取ロールを受け具上に拘束する力が弱いものとなる。しかも上段の受け具に載置した巻取ロールは高い位置にあり、その巻取ロールが万が一落下すれば痛手を被る可能性が高い。そのため搬送台車の加減速時に巻取ロールに搬送方向に作用する慣性力等によって巻取ロールが受け具から転落することがないように巻取ロール搬送台車の後退速度を小さく抑える必要がある。また上段の受け具を昇降可能に設ける場合、その下方に下段の受け具があるため、上段の受け具はその帯状シート幅方向の両端部においてのみ支持可能となり、両端部のみで支持した受け具はその中央部分が撓み易くなるので、堅牢な受け具を得るのが困難である。
【0006】
しかし大重量の巻取ロールを載せる搬送台車の安定性や安全性を確保するためには、台車や受け具、昇降機構等を大型で堅牢なものするに必要があり、そのようにすると、巻取ロール搬送台車の占有空間が大きくなると共に搬送台車が高価なものになる。そのため、上下2段に受け具を備える巻取ロール搬送車は、通常、処理される帯状シートの幅が広く大径の巻取ロールの形成が要求される大型のシート分割巻取装置には適用されず、比較的重量の小さい巻取ロールを巻上げるシート分割巻取装置に適用されるにとどまっている。
【0007】
また上下の受け具上の巻取ロールを受取台に渡すには、先ず下段の受け具上の巻取ロールを受取台上に渡し、受取台上の巻取ロールを次の工程へ搬送すると共に、下段の受け具を下降、退避させた後、上段の受け具を下降させて上段の巻取ロールを受取台に渡さなければならない。そのため、巻取部から巻取ロール搬送台車上に受取った巻取ロールを全て受取台に渡すまでに長時間を要し、巻取ロール搬送台車による巻取ロールの受渡し工程における作業者の拘束時間が長くなる共に、巻取ロール搬送台車の構造が複雑になる。
【0008】

【効果】

【0015】
本考案によれば、上段の巻取部で巻上げた巻取ロールを上段の巻芯支持装置に支持された状態で、下段の巻取部の反スリッター側に配置した受取部の上方に移動して受取部に直接的に渡すため、受取部と下段の巻取部との間に設けた受渡し装置は、下段の巻取部で巻上げた巻取ロールのみを受取部に渡せばよいから、受渡し装置の高さを低くすることができ、その占有空間を小さくする共にその巻取ロール受渡しのための機構を簡単にすることができ、安全性が高く安価で堅牢なものを比較的容易に得ることができる。また巻芯支持装置は、分割シートの巻取りを停止した後も巻取ロールの巻芯を支持した状態で移動可能であるので、巻取ロールを巻取ロール解放位置まで確実に移送することができると共に、巻取ロールの移送速度の高速化を図ることができる。そして上段の巻取ロールは受取部の受取部材上に直接的に渡すので受取部から素早く搬出することができ、その後、受渡し装置は下段の巻取ロールだけを受取部に渡せばよいので、受渡し装置上の巻取ロールを受取部に渡す時間が半減する。そのため、巻取ロールが巻上がってから、その巻取ロールを全て受取部より搬出するまでの時間を短縮することができ、巻取ロールの受取部への取出し工程における操作者又は作業者の拘束時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は本考案の一実施例に係るシート分割巻取装置の側面図である。
【図2】図2は巻芯支持装置が夫々巻取ロール解放位置に移動した状態を示す側面図である。
【図3】図3は図1に示す上段及び下段の巻芯支持装置の正面図である。
【図4】図4は図1に示す受渡し装置の平面図である。
【図5】図5は受取部材及び可動受台が巻取ロール受取位置まで上昇した状態を示す側面図である。
【図6】図6は上段の巻取ロールが搬出可能な位置まで下降した状態を示す側面図である。
【図7】図7は下段の巻取ロールを受取部への荷渡し位置に移動した状態を示す受渡し装置の側面図である。
【図8】図8は荷渡し位置で可動受台を傾けた状態を示す受渡し装置の側面図である。
【図9】図9は本考案の他の実施例に係るシート分割巻取装置の側面図である。

【0017】
図1乃至図8を参照して本考案の一実施例を説明する。図1に示すシート分割巻取装置は、帯状シートS0をスリッター1により複数条に分割しながら、その複数条の分割シートSを幅方向に並ぶ順に、上下2段に配置した巻取部A、Bへ交互に振分けて個々の巻芯Cのまわりに一斉に巻取るものであり、上段の巻取部A及び下段の巻取部Bで巻取った分割シートSの巻取ロールRを次の工程へ搬出する前に一旦受取る受取部2と、下段の巻取部Bから巻取ロールRを受取って受取部2に渡すための受渡し装置3とを備えている。受取部2は、下段の巻取部Bの反スリッター側つまり下段の巻取部Bの後方(図1では左側)に設置し、受渡し装置3は下段の巻取部Bと受取部2との間に設置してある。
【0018】
上段の巻取部Aは、巻芯Cを支持する上段の巻芯支持装置4を備え、下段の巻取部Bは、巻芯Cを支持する下段の巻芯支持装置5を備える。下段の巻芯支持装置5は、分割シートSの巻取停止後に、図2に実線で示すように、受渡し装置3への巻取ロール解放位置に移動することができ、上段の巻芯支持装置4は、分割シートSの巻取停止後に、図2に実線で示すように、受取部2の上方の巻取ロール解放位置に移動することができる。受取部2は、巻取ロールRを載せる受取部材6の昇降機構7を備え、巻取ロール開放位置に移動した上段の巻芯支持装置4から巻取ロールRを、昇降機構6によって上昇させた受取部材6上に受取ることができる。この実施例の場合、受取部2は、昇降機構6の上に、巻取ロールRを中心軸線方向に搬送して機側へ搬出することができるコンベア装置8を有している。このコンベア装置8は例えば公知のベルトコンベアからなり、受取部材6はコンベア装置8の搬送面上に載置してある。
【0019】
受渡し装置3は、巻取ロール解放位置に移動した下段の巻芯支持装置5が支持している巻取ロールRの下方の荷受け位置と受取部2に隣接する荷渡し位置との間を移動可能に設けると共に昇降可能に設けた、巻取ロールRを載せる可動受台9を備えている。図2において、実線で示す可動受台9は荷受け位置についており、二点鎖線で示す可動受台9は荷渡し位置についている。
【0020】
図1において、上段の巻取部Aは、上段の巻芯支持装置4が支持した巻芯Cの回転駆動機構10と、タッチローラ12と、上段の巻芯支持装置4を水平方向に案内するレール14と、上段の巻芯支持装置4をレール14に沿って駆動することができる移動駆動機構16とを備え、下段の巻取部Bは、下段の巻芯支持装置5が支持した巻芯Cの回転駆動機構11と、タッチローラ13と、下段の巻芯支持装置5を水平方向に案内するレール15と、下段の巻芯支持装置5をレール15に沿って駆動することができる移動駆動機構17とを備える。
【0021】
この実施例の場合、帯状シートS0は、図示しない原反ロールから巻戻されてスリッター1に供給され、帯状シート幅方向に所要間隔をおいて並べた4個のナイフKにより製品となる4条の分割シートSと、化粧裁ちされた両側の耳とに分割され、耳は図示しない耳巻取機により巻取られる。
【0022】
図3に示すように、上段の巻芯支持装置4は、間隔調整台18と、間隔調整台18から下方に伸びた、巻芯C毎に一対になる巻取アーム20と、一対の巻取アーム20の下端部に向かい合わせに設けた一対の巻芯チャック22とからなり、下段の巻芯支持装置5は、間隔調整台19と、間隔調整台19から上方に伸びた、巻芯C毎に一対になる巻取アーム21と、一対の巻取アーム21の上端部に向かい合わせに設けた一対の巻芯チャック23とからなる。
【0023】
上段のレール14は左右のフレーム24上に夫々設けてあり、間隔調整台18は左右のレール14にスライド可能に装着してある。移動駆動機構16は、間隔調整台18の両端部に螺合する一対のネジ棒26を備えている。下段のレール15は、この実施例では基盤25上に間隔をおいて少なくとも二つ配設してあり、間隔調整台19は各レール15にスライド可能に装着してある。移動駆動機構17は、間隔調整台19に螺合する一対のネジ棒27を備えている。上段の一対のネジ棒26、下段の一対のネジ棒27は、夫々図示しないモータにより所要の回転速度で同期して正逆両方向に選択的に回転駆動することができるようになっている。
【0024】
巻取アーム20、21は、間隔調整台18、19上の、巻芯Cの中心軸線方向に平行なレール28、29にスライド可能に装着してあり、レール28、29上の所要位置でレール28、29に固定することができるようになっているので、巻芯支持装置4、5は、夫々分割シートの幅や供給位置に応じて必要な長さ巻芯Cを必要な位置に支持することができる。上段の一対の巻芯チャック22、下段の一対の巻芯チャック23は、夫々巻芯Cの軸線方向に進退することにより巻芯Cの両端部に係合離脱可能になっており、巻芯支持装置4、5は夫々必要なときに巻芯チャック22、23を巻芯Cの軸線方向に進退させることにより巻芯Cを支持解放可能である。また回転駆動機構10、11は、巻取アーム20、21上に設けたモータ30、31と、モータ30、31の回転駆動力を巻芯チャック22、23の主軸に伝達する、図示しない伝動装置とからなる。
【0025】
図4に示すように、受渡し装置3は、巻取ロールRを載せるための複数の可動受台9と、複数の可動受台9を巻取ロールRの中心軸線に直交する方向に個別に支持案内する複数の支持腕32と、巻取ロールRの中心軸線方向に平行に伸長した梁部材33と、梁部材33の昇降機構34と、梁部材33上に設けた、梁部材33に沿って伸長すると共に支持腕32の長さより短い幅を有する支持枠35と、複数の支持腕32の後端部を夫々スライド可能に保持する、支持枠35の後部に固設したレール36、並びに支持腕32の下面をスライド可能に支える、支持枠35の前部に設けた案内面37とを備えている。
【0026】
この受渡し装置3では、そして支持腕32をレール36に沿って移動することにより、支持腕32上の可動受台9の位置を巻取ロール幅方向に変えることができ、巻取ロールRを、その位置と幅に応じて一つ又は複数の可動受台9で支持することとができる。帯状シートの分割位置が変わって巻取ロールRの幅やその支持位置が変更されたときは、可動受台9の位置を下段の巻芯支持装置5上の巻取ロールRに対応するように変更しておく。この可動受台9の位置の変更は作業者の労力によって支持腕32をレール36沿いに移動させることにより行う。可動受台9は支持腕32に装着してあり、小さな力で支持腕32の長手方向に移動できるように支持腕32の案内面にころがり接触している。可動受台9の支持腕32沿いの移動は、この実施例では作業者の労力によって行う。
【0027】
また、荷渡し位置についた可動受台9を傾け可能にするために、支持枠35は、梁部材33の長手方向に平行な支軸33aを中心に揺動可能に該梁部材33に装着しあり、受渡し装置3は、支持枠35を揺動駆動するアクチュエータ38を備えている。
【0028】
梁部材33の昇降機構34は、梁部材33の中央部分の撓みを抑えるために、この実施例では3基の公知のネジジャッキ装置39で構成しており、各ネジジャッキ装置39は夫々同時に作動して同じ量だけ梁部材33を昇降させることができるようにしてある。
【0029】
上段の巻芯支持装置4を巻取ロール解放位置に移動可能にするために、図2示すようにレール14及びネジ棒26は、受取部2の上方まで延びている。レール14は、フレーム24の上部から反スリッター側の柱40上に延設された支持梁41に固着してあり、ネジ棒26の反スリッター側の端部は支持梁41上の軸受42によって支持してある。また下段の巻芯支持装置5を巻取ロール解放位置に移動可能にするために、レール15及びネジ棒27は、受渡し装置3付近まで延びている。また移動駆動機構16、17は、分割シートSの巻取中の駆動速度に比べて速い駆動速度で巻芯支持装置4、5を前進方向及び後退方向に駆動することができるようにしてある。
【0030】
上述のように構成したシート分割巻取装置により帯状シートSの分割巻取りを行うには、上段の巻取部A、下段の巻取部Bにおいて、上段の巻芯支持装置4、下段の巻芯支持装置5により夫々巻芯Cを支持する。その後、移動駆動機構16、17によって上段の巻芯支持装置4、下段の巻芯支持装置5を、支持した巻芯Cがタッチローラ12、13に接触するまで前進方向に駆動して巻取開始位置につける。そして各分割シートSの先端部を夫々巻芯Cに係止した後、帯状シートS0の供給を開始すると共に、回転駆動機構10、11による巻芯Cの回転駆動を開始する。分割シートSの巻取中、タッチローラ12、13は、夫々分割シートSの巻取中に分割シートSを巻芯Cへ導くと共に、巻芯Cのまわりに形成される分割シートSの巻取ロールRに接触し、分割シートSを巻芯C上に巻取るに従い巻取ロールRの半径が増大するので、巻取ロールRの半径の増大に応じて上下の巻芯Cがタッチローラ12、13から離反するように、移動駆動機構16、17によって上段の巻芯支持装置4、下段の巻芯支持装置5をレール14、15に沿って後退方向に駆動する。巻芯C上に所定量の分割シートSが巻取られると、帯状シートS0の供給を停止すると共に、回転駆動機構10、11による巻芯Cの回転駆動、並びに、移動駆動機構16、17による巻芯支持装置4、5の駆動を停止することにより、分割シートSの巻取りを停止する。その後、移動駆動機構16、17により巻芯支持装置4、5を駆動して、それらを図2に二点鎖線で示す位置に移動し、巻取ロールRとタッチローラ12、13間で分割シートSを切断する。なお、この実施例では、巻取部A、巻取部Bには夫々巻取ロールRが巻上がった後、分割シートSを幅方向に切断する公知の切断装置44、45と、切断装置44、45による分割シート切断前に上下の分割シートSの切断位置より僅かに上流側の部分をタッチローラ12、13上に押付けて保持する公知の分割シート保持装置46、47が備えてある。
【0031】
この実施例のシート分割巻取装置において、上段及び下段の巻取部A、Bで巻取った巻取ロールRを搬出するには、分割シートSが切断した後、移動駆動機構16、17により巻芯支持装置4、5を後退方向に再び駆動して、それらを図2に実線で示すように夫々の巻取ロール開放位置に移動する。このとき、巻取ロールRの巻芯Cは巻芯支持装置4、5によって支持しているので、その巻取ロールRは、巻芯支持装置4、5と一緒に移動し、上段の巻芯支持装置4が巻取ロール開放位置につくと、その上段の巻芯支持装置4上の巻取ロールRは、受取部材6の真上に位置し、下段巻芯支持装置4が巻取ロール開放位置につくと、その下段の巻芯支持装置5上の巻取ロールRは可動受台9の真上に位置する。
【0032】
受取部2は、上段の巻芯支持装置4が巻取ロール開放位置につく前に、昇降機構7により受取部材6を上昇させて、図2に実線で示す受取待機位置につけておく。それによって、上段の巻芯支持装置4から巻取ロールRを受取部材6上に素早く受取ることができる。
【0033】
受渡し装置3は、下段の巻芯支持装置5が巻取ロール解放位置に移動する前に、昇降機構34により梁部材33を下降させておき、アクチュエータ8により支持腕32に水平姿勢をとらせておき、可動受台9を支持腕32の先端の荷受け位置につけておく。
【0034】
上段の巻芯支持装置4が巻取ロール開放位置につくと、図5に示すように、受取部2は、昇降機構7によってコンベア装置8と共に受取部材6を巻取ロール受取位置まで上昇させる。これによって、受取部材6は巻取ロールRの外周面の下部に当接し、又は巻取ロールRの外周面との間に僅かな隙間をおいて接近し、巻取ロールRを上段の巻芯支持装置4から受取可能な状態になる。
【0035】
受取部材6が巻取ロール受取位置まで上昇すると、上段の巻芯支持装置4は、巻芯Cを開放し、その直後に移動駆動機構16により前進方向に駆動され図6に2点鎖線で示す巻芯装着位置に移動する。そして、この巻芯装着位置において、新たな巻芯Cが供給され、その巻芯Cを支持した後、図6に実線で示す巻取開始位置に移動する。
【0036】
図5において上段の巻芯支持装置4が巻芯Cを開放すると、受取部2は、昇降機構7によりコンベア装置8と共に受取部材6を、図6に示す位置に下降させる。それによって、巻取ロールRは受取部材6と共に下降して受取部2から搬出可能になる。その後、コンベア装置8により受取部材6と共に巻取ロールRを機側に搬出する。
【0037】
また、図5に示すように、下段の巻芯支持装置5が巻取ロール開放位置に移動すると、受渡し装置3は、昇降機構34によって梁部材33を上昇させ、それによって梁部材33上の支持枠35や支持腕32と共に可動受台9を巻取ロール受取位置まで上昇させる。これによって、可動受台9は巻取ロールRの外周面の下部に当接し、又は巻取ロールRの外周面との間に僅かな隙間をおいて接近し、巻取ロールRを下段の巻芯支持装置5から受取り可能な状態になる。可動受台9が巻取ロール受取位置まで上昇すると、下段の巻芯支持装置5は、巻芯Cを開放し、その直後に移動駆動機構17により前進方向に駆動され、図6に二点鎖線で示す巻芯装着位置に移動する。そして、この巻芯装着位置において新たな巻芯Cが供給され、その巻芯C支持した後、図6に実線で示す巻取開始位置に移動する。
【0038】
上段及び下段の巻芯支持装置4、5が夫々巻取開始位置につき、各々が支持する新たな巻芯Cに分割シートSの先端が係止されると、シート分割巻取装置は、次の分割巻取り運転を開始する。
【0039】
図5において、下段の巻芯支持装置5が巻芯Cを解放した後、受渡し装置3は、昇降機構34により梁部材33を下降させ、それによって、支持腕32上の可動受台9と共に巻取ロールRを図6に示す位置につける。そして、受取部2から上段の巻取ロールRが搬出された後、下段の巻取ロールRが載っている可動受台9を支持腕32沿いに受取部2側へ移動し、図7に示すように下段の巻取ロールRが載っている可動受台9を荷渡し位置につける。その後、図8に示すように、アクチュエータ38により支持枠35を揺動駆動して各支持腕32に、先端側が高くなる傾斜姿勢をとらせることによって、各可動受台9から巻取ロールRを受取部2へ転出させる。そうすると、その転出した巻取ロールRは、受取部2のコンベア装置8上に準備した受取部材6上に受取部材6上に載る。その後、コンベア装置8により巻取ロールRを受取部材8と共に搬送して受取部2から搬出する。また、可動受台9から巻取ロールRが転出した後、アクチュエータ38により、支持枠35を揺動駆動して支持腕32に、それが略水平方向に伸長した水平姿勢をとらせ、可動受台9を支持腕32の先端部へ移動して荷受け位置につけておく。
【0040】
図9は本考案の他の実施例を示す。この実施例では、下段の巻取部Bの反スリッター側に下段の巻取部Bに向けて前進後退することができる走行台車48が設けてあり、この走行台車48上に受取部2と受渡し3が設置してある点が主に前述の実施例と相違している。走行台車48は、巻取部A、Bで巻取った巻取ロールRを搬出するとき、図8に二点鎖線で示す搬出位置から実線で示す積載位置に前進し、積載位置で受取部2の受取部材6及び受渡し装置3の可動受台9上に巻取ロールRを受取ると後退して搬出位置につき、搬出位置において巻取ロールRを次の工程へ搬出する。図8において実線で示す上段、下段の巻芯支持装置4、5は、夫々巻取ロール解放に位置ついており、上段の巻芯支持装置4が支持する巻取ロールRは、積載位置についた搬送台車48上の受取部材6の真上に位置し、下段の巻芯支持装置5が支持する巻取ロールRは受取位置についた搬送台車48上の受渡し装置3の可動受台9の真上に位置する。二点鎖線で示す上段の巻芯支持装置4は巻取ロール解放位置についており、下段の巻芯支持装置5の巻取ロール解放位置は、シート切断位置及び巻芯供給位置と同じ位置である。走行台車48が後退後、巻芯供給位置の巻芯支持装置4、5には、例えば特開2003−267603号公報に開示されるような巻芯供給装置によって自動的に巻芯Cが供給されるようになっている。
【0041】
以上、本考案を二つの実施例により説明したが、本考案の実施態様は必要に応じて考案の要旨を変えることなく多様に変化し得る。例えは、受取部が昇降機構上にベルトコンベアを有する場合は、その搬送面となる搬送用ベルトを巻取ロールの受取部材としてもよい。また受取部は、昇降機構上にコンベア装置の代わりに単なる板状の台を設けたものでもよく、巻取ロールを中心軸線に直交する方向に搬出するためのものでもよい。
【0042】
A 上段の巻取部
B 下段の巻取部
C 巻芯
R 巻取ロール
S0 帯状シート
S 分割シート
1 スリッター
2 受取部
3 受渡し装置
4 上段の巻芯支持装置
5 下段の巻芯支持装置
6 受取部材
7 昇降機構
8 コンベア装置
9 可動受台
10、11 回転駆動機構
12、13 タッチローラ
14、15 レール
16、17 移動駆動機構
18、19 間隔調整台
20、21 巻取アーム
22、23 巻芯チャック
26、27 ネジ棒
32 支持腕
33 梁部材
34 昇降機構
35 支持枠
36 レール
37 案内面
38 アクチュエータ
48 走行台車

(57)【要約】

【課題】上下2段に配置した巻取部を巻上がった巻取ロールを、それが大重量のもであっても下段の巻取部の後方に比較的簡単な機構によって確実に取出し可能にする共に、その取出し時間の短縮が可能なシート分割巻取装置を提供する。【解決手段】巻取ロールRを他の工程へ搬出する前に一旦受取る受取部2を下段の巻取部Bの後方に設け、下段の巻取部Bから巻取ロールRを受取って受取部2に渡す受渡し装置3を下段の巻取部Bと受取部2との間に設ける。下段の巻取部Bが備える巻芯支持装置5は、巻取停止後、受渡し装置3への巻取ロール解放位置に移動可能であり、上段の巻取部Aが備える巻芯支持装置4は、巻取停止後、受取部2の上方の巻取ロール解放位置に移動可能である。受取部2は、巻取ロール開放位置に移動した上段の巻芯支持装置4から巻取ロールRを、昇降機構7によって上昇させた受取部材6上に受取る。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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