(54)【考案の名称】脚折畳テーブル

(73)【実用新案権者】株式会社城取漆器

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、天板の裏面に設けた脚を、その天板の裏面に沿う折畳姿勢に回動させ且つその折畳姿勢に保持し得るようにした脚折畳テーブルに関する。

【従来の技術】

【0002】
特許文献1に記載されている従来の脚折畳テーブルは、図8(a),(b)に示したように、天板100と、その天板100の裏面に蝶番101で取着して起立姿勢と折畳姿勢とに回動させ得るようにした脚102と、その脚102を少なくとも折畳方向に付勢して前記折畳姿勢を維持させる脚保持装置103と、を備えている。
【0003】
この脚折畳テーブルの脚102は、天板100の左右両端にそれぞれ配設されている。左右の各脚102は、起立姿勢のとき垂直方向に向かう二本の脚主部104と、その脚主部104同士の頭部をつなぐ角材状のいわゆる「頭貫/かしらぬき」に相当する頭貫部105と、からなる。
一方、前記脚保持装置103は、脚102が折り畳まれる側に前記頭貫部105から距離を置いて天板100裏面に設けられた軸受部106と、その軸受部106に揺動可能に軸着された揺動腕107と、その揺動腕107を天板100の裏面に向けて付勢する付勢部材108と、揺動腕107の頭貫部105側の端部に形成されると共に脚102が起立姿勢にあるとき図8(a)のように頭貫部105に係合するフック部109と、を備えている。
【0004】
しかして特許文献1の脚折畳テーブルは、脚102が折畳姿勢にあるとき図8(b)のように揺動腕107が頭貫部105に載って付勢部材108の付勢により天板100側に押し付けるようになっている。
この脚102を折畳姿勢から起立姿勢に切り替える場合は、脚折畳テーブルを裏返しにして床に置き、その状態で天板100に沿う脚主部104の反蝶番101側の先を手で握って起立方向に引き上げる。そして、脚主部104が蝶番101を中心に回動すると、図8(a)のように付勢部材108の付勢で脚保持装置103のフック部109が脚102の頭貫部105に自動的に係合する。これにより脚102が起立姿勢に保持される。
【0005】
逆に、起立姿勢の脚102を折り畳む場合は、前記同様、脚折畳テーブルを裏返しにして床に置き、その状態で脚保持装置103の揺動腕107を手動によって図8(a)想像線のように付勢部材108の付勢に抗して回動させ、そうしてフック部109を脚102の頭貫部105から外す。そして、図8(b)のように脚主部104を折畳姿勢に回動させて脚保持装置103の揺動腕107から手を離すと、脚102の頭貫部105に揺動腕107が載り、その状態で付勢部材108の付勢により頭貫部105が揺動腕107で天板100側に押し付けられる。これにより脚102が折畳姿勢に保持される。
【0006】

【効果】

【0012】
本考案の脚折畳テーブルは、折畳姿勢にある脚が付勢部材で強力に折畳保持方向に付勢されているとしても、脚の起立接地面に設けた凹部に指を掛けて回動させることができるため、作業用の手袋を着用したままでも滑ることなく確実に脚を起立させることができる。また、その作業を素手で行って皮脂や手垢が付着したとしても、その場所が脚の起立接地面であるため目立たない。なお、凹部は起立接地面にあってテーブル使用時には人目に晒されないため、外観に殆ど影響を与えない。
【0013】
また、請求項2に記載の脚折畳テーブルによれば、面状ファスナを介して天板の裏面に折畳姿勢の脚が接合されるため、仮に経年劣化により脚保持装置の機能が低下したとしても脚を安定的に折畳姿勢に保つことができる。また、脚の折畳姿勢が面状ファスナと脚保持装置の双方で維持されるため、脚保持装置に掛かる負荷が小さくなる。そのため脚保持装置の寿命を長くすることができる。
【0014】
また、請求項3に記載の脚折畳テーブルによれば、脚主部の内部を中空にしたため脚が軽量になり、その分、脚保持装置に掛かる負担が小さくなるため、脚保持装置の寿命をさらに長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】裏面側から見上げた状態を示す脚折畳テーブルの片側の斜視図である。
【図2】中央から右側の脚を起立姿勢、左側の脚を折畳姿勢にして示す脚折畳テーブルの正面図である。
【図3】中央から右側の脚を起立姿勢、左側の脚を折畳姿勢にして示す脚折畳テーブルの裏面図である。
【図4】起立姿勢にある脚を示す要部の断面図である。
【図5】折畳姿勢にある脚を示す要部の断面図である。
【図6】(a)は脚主部の斜視図、(b)は脚主部の分解斜視図である。
【図7】座卓用の短脚の分解斜視図である。
【図8】従来技術を示すもので、(a)は起立姿勢にある脚を示す要部の断面図、(b)は折畳姿勢にある脚を示す要部の断面図である。

【0016】
以下に、本考案の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
まず、実施形態の脚折畳テーブル1は、洋室での使用に適した長い脚2と、和室での使用に適した座卓用の短い脚200とを備えているが、ここでは洋室での使用に適した長い脚2に本考案が適用されている。よって長い脚2を以下単に「脚」といい、短い脚200を「短脚」という。
【0017】
脚折畳テーブル1は、天板3と、その天板3の裏面両側に起立姿勢と折畳姿勢とに回動し得るように蝶番4で取着された脚2と、その脚2を少なくとも折畳方向に付勢して前記折畳姿勢を維持させる脚保持装置5と、を備えている。
【0018】
[天板]
天板3は、長方形の板であり、裏面中央に手持ち用の把手6が形成され、また、その把手6の近傍にペアを構成する面状ファスナ7の一方が貼着されている。なお、この面状ファスナ7とペア関係にある他方の面状ファスナ7は、脚2に貼着されているが、その点については後述する。
【0019】
[脚]
左右の各脚2は、木製であって、起立姿勢のとき垂直方向に向かう二本の脚主部8,8と、その脚主部8,8同士の頭部(天板3側)をつなぐ角材状の頭貫部9と、からなる。なお、前記脚主部8,8は、反頭貫部9側の端部が横底脚10で一体に連結されており、この脚主部8,8と、横底脚10と、頭貫部9で一組の脚2が構成されている。
【0020】
脚2の前記脚主部8は、図6(a),(b)に示したように、断面凹状の脚主部構成材8a,8aを向かい合わせに接合して角筒状に形成すると共にその両端の開口部分に角材8b,8bを装着したものであり、内部が中空になっている。
【0021】
また、脚2には、図1に示したように、起立姿勢のとき床と接する横底脚10の起立接地面11に、指掛可能な幅と深さを有する溝状の凹部12が形成されている。
また、横底脚10の脚主部8との交点部分には、脚2が折畳姿勢にあるとき天板3裏面に対向する対向面に、天板3側の前記面状ファスナ7とペアを構成するもう一方の面状ファスナ7が貼着されている。
【0022】
[脚保持装置]
脚保持装置5は、図3の裏面図の左側に示したように、折畳姿勢にある脚2の脚主部8,8間の領域に二つ並べて設けられている。
各脚保持装置5は、脚2が折り畳まれる側(天板3の中心側)の天板3裏面に頭貫部9から適宜な距離を置いて取り付けられた軸受部13と、その軸受部13に揺動可能に軸着された揺動腕14と、その揺動腕14の内面と軸受部13との間に掛け渡されて揺動腕14を天板3の裏面に向けて付勢する付勢部材15たるコイルスプリングと、揺動腕14の頭貫部9側の端部に形成されると共に脚2が起立姿勢にあるとき図4に示したように頭貫部9に係合するフック部16と、を備えている。
なお、揺動腕14には軸受部13を中心として反フック部16側に回動操作用のてこ腕部17が形成され、また、フック部16の先には指掛用の操作片18が突設されている。また、フック部16が係合する脚2の頭貫部9には、そのフック部16が係合する部分に補強用のカバー19が取り付けられている。
【0023】
実施形態の脚折畳テーブル1は以上のように構成されているため、図4に示した起立姿勢にある脚2を折り畳む場合は、脚折畳テーブル1を裏返しにして床に置き、その状態で脚保持装置5のてこ腕部17を付勢部材15の付勢に抗して手で押し下げるか又は操作片18を引き上げて揺動腕14を図5想像線のように回動させ、そうしてフック部16を脚2の頭貫部9から外す。そして、図5のように脚主部8を折畳姿勢に回動させて脚保持装置5の揺動腕14から手を離すと、脚2の頭貫部9に揺動腕14が載り、その状態で付勢部材15の付勢により脚2の頭貫部9が揺動腕14で天板3裏面に押し付けられる。これにより脚2が折畳姿勢に保持される。
また、実施形態では、脚2を折畳姿勢にすると、脚2と天板3裏面の面状ファスナ7,7同士が整合して接合されるため、より確実に折畳姿勢が維持される。
また、実施形態では、脚主部8の内部が中空で軽量化されているため、折畳姿勢から起立姿勢に回動しようとする自重によるモーメントが小さい。したがって、さらにより確実に折畳姿勢が維持される。
【0024】
一方、脚2を折畳姿勢から起立姿勢に切り替える場合は、脚折畳テーブル1を前記と同様裏返しにして床に置き、その状態で天板3裏面に沿って倒れている脚2の横底脚10の凹部12に指を掛けて上向きに引き上げる。このとき脚2と天板3を接合する前記面状ファスナ7,7同士は、脚2を強めに引き上げることで自然に離れる。また、脚保持装置5の揺動腕14は、脚2が折畳姿勢から起立姿勢に回動する間、付勢部材15の付勢によりずっと脚2の頭貫部9(カバー19)に押し付けられた状態でカムフォロアの如くに揺動し、最終的に脚2が起立すると、図5のようにフック部16が頭貫部9に自動的に係合する。これにより脚2が起立姿勢に保持される。
【0025】
[その他−短脚]
前記のように実施形態の脚折畳テーブル1には、天板3の裏面であって上記した脚2の外側に和室での使用に適した短脚200が四本取り付けられている。
各短脚200は、図7に示したように内部を中空にして、その中空部分を樹脂製化粧板201で覆った構造になっている。なお、図7において符合202は、樹脂製化粧板201を内側から支える中空部分に設けられた補強突片である。
この短脚200は、天板3裏面に対してロック機構を備えた公知の蝶番金具203で取り付けられており、図2の左側に示した折畳姿勢と、同図の右側に示した起立姿勢とに切り替え得る。
したがって、実施形態の脚折畳テーブル1は、短脚200を起立姿勢にして前記脚2を折畳姿勢にすると和室での使用に適した座卓として使用することができ、逆に短脚200を折畳姿勢にして前記脚2を起立姿勢にすると洋室での使用に適したテーブルとして使用することができる。
なお、前記のように短脚200も中空構造になっているため、中実の従来型の短脚に比べて蝶番金具203への負担が小さく、また、軽量化された分だけ折畳姿勢と起立姿勢の切替操作が行い易い。
【0026】
以上本考案を実施の形態について説明したが、もちろん本考案は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態の脚保持装置5は一例であり、少なくとも脚を折畳方向に付勢して折畳姿勢を維持させるものであればよい。
また、実施形態では、二本の脚主部8を頭貫部9と横底脚10で鳥居形状に枠組みして脚2を構成したが、例えば脚主部8を中心に設けてその両横に頭貫部9を突設したり、或は脚主部8,8同士の間にさらに同様の脚主部を設けるなど、その形態は自由である。
【0027】
1 …脚折畳テーブル
2 …脚
3 …天板
5 …脚保持装置
7,7 …面状ファスナ
8 …脚主部
11 …起立接地面
12 …凹部

(57)【要約】

【課題】折畳姿勢を保持するように付勢された脚を効率的に起立させ得るようにした脚折畳テーブルを提供する。【解決手段】脚折畳テーブル1は、天板3と、天板3の裏面に取り付けられてその天板3を支える起立姿勢とその天板3の裏面に沿う折畳姿勢とに回動し得る脚2と、脚2を折畳方向に付勢して折畳姿勢を維持させる脚保持装置5と、を備え、折畳姿勢にある脚2を手動により起立姿勢に回動させるようになっている。この脚折畳テーブル1の、脚2の起立姿勢時に床と接する起立接地面11に指掛用の凹部12を設けた。これにより、折畳姿勢にある脚が付勢部材で強力に折畳保持方向に付勢されているとしても凹部12に指を掛けて回動させることができるため、作業用の手袋を着用したままでも滑ることなく確実に起立させることができる。


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