(54)【考案の名称】大気圧膨張式衝撃緩和装置

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、一例として衣服状本体に衝撃緩和機能を与える際には、二輪車、トライク、スノーモービル、ジェットスキー等の車両や船舶の搭乗者、高所作業者、釣人、パラシュートダイバー、スカイダイバー、ハンググライダー、スノーボーダー、スケートボーダー、クライマー等が着用する衣服状本体の外皮と内皮の間、あるいは保護される対象と目的にあわせた本体形状の外皮と内皮の間に真空引きされて圧縮収納される多層構造の充填材を封入した気室を単数あるいは複数室設け、作動時には起動用鍵が本体から引き離される事により起動され、気室内に大気が流入し、気室内の圧縮可能で原形への復元反発力を有する充填材が大気を吸収しながら原形へと復元する際に、大気流出入孔より気室内に流入する大気を、充填材に設けられる特徴的な形状を有する気道が気流を加速することで瞬時に気室を原形へと復元し、気室に衝撃を受けた時点においては、衝撃の圧力により大気流出入孔より気室外へと流出する大気を、気道の形状と羽根型ワンウェイ・コントロールバルブにより制限しつつ気室内部の圧力を逃がす事により人体・物品等への衝撃を吸収し緩和する装置として、意図的に圧縮作業を行うまで、何度でも衝撃を吸収緩和後に復元し完全膨張状態を維持する大気圧膨張式衝撃緩和装置に関するものであり、上記の大気圧膨張式衝撃緩和装置が大気を利用し衝撃を緩和する気室に充填容量の制限が無い事から、本体の規模、形状を目的別の緊急避難テント、緊急時膨張式救命ボート、対車両・対人用の大型バンパーエアバッグ、ライフジャケット・緊急救命用具、雪崩用エアバッグ、セーフティークッションフェンス、等の大型気室を必要とする製品への衝撃緩和装置設定を可能とし、目的にあわせた機能に加え圧縮時のコンパクト性と気室膨張状態の維持構造と緊急起動構造ならびに衝撃緩和機能を有する装置としての大気圧膨張式衝撃緩和装置に関するものであり、同時に外皮・内皮に防水・耐水性能を与える事で、気室内に充填される大気の浮力を利用する緊急救命具として機能を果たす形状と構造に関するものである。
なお、本考案は搭載する本体に通気性能を与えるために気室と充填材を貫通する通気孔を有する構造と形状を特徴とする大気圧膨張式衝撃緩和装置に関するものである。
また、本考案は衝撃を受けた際に一方を固定され、反対の一方に本考案の起動用鍵が装着される起動用ワイヤーが大気圧膨張式衝撃緩和装置本体より外れる事で自動起動を可能とするものであり、起動用鍵の起動用鍵全体形状が半球状を有することと、頂部に凹面状の頂部を有する自動閉止型排気用弁先端に位置する起動用ワイヤーが自動閉止型排気用弁を引くことにより、自動閉止型排気用弁内部を外気が逆流し気室内へ流入することで起動用鍵が大気流入孔底部への吸着力を失い、さらに自動閉止型排気用弁の前進により、起動用ワイヤーの取付位置が前進することで、全方位からの起動を容易に可能とする形状と構造を有するものであるが、起動用鍵内部に気室圧縮時に外部吸引装置により吸引される吸気を起動用鍵内部において、気流の張り付きを妨害し排気流速を加速するための複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面の気流制御壁を設けたマニフォールドを有する自動閉止型排気用弁を内蔵し、吸排気機構を一体化した特徴的な構造と形状の起動用鍵により、従来、別に必要とした排気弁を一体化し気室への大気流出入孔数を削減したエア漏れの条件を削減したものであり、同時に、気室側に設けられる起動用鍵受けシールパッキン、防塵フィルター、羽根型ワンウェイ・コントロールバルブと吸気用サイドダクトにより気室内へ流出入する大気をコントロールする大気流出入孔の構造と形状を特徴とするものである。
この起動用鍵は気室内部が真空引きされている事と充填材の吸引力により大気流出入孔底面のパッキンに密着する形で引き込まれセットされる事で非作動時には気室の密封状態を保つ一体型をなし、軽量で動作の死角を無くし、かつ起動に要する力を軽減する起動用鍵ならびに大気流出入孔の構造と形状に関するものである。
なお、本考案の気室が保護される対象と目的にあわせた本体形状の外皮と内皮の間に固定連結される場合、あるいは気室が気室ケース内に固定収納されて、外皮と内皮、気室ケース間が固定連結されている場合、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は単数あるいは複数の気室が作動時に立体構造物を構成する構造に関するものであり、気室ならびに気室内部の充填材が完成する本体形状に合わせた一体型の立体構造物であっても、また気室ならびに気室内部の充填材がユニットとして本体形状に合わせたケースに収納される場合においても、大気流出入孔の外側面に設けられるコネクターに気室連結装置を装着することで容易に本体増設を可能とする増設用コネクターを有する大気流出入孔の構造と形状を特徴とする大気圧膨張式衝撃緩和装置に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
従来の二輪車等の搭乗者用のガス膨張式衝撃緩和装置は起動用ワイヤーと起動用鍵ならびに起動用ピンにより自動起動し、衝撃を受けた際にガスシリンダーを開封し気室にガスを充填する事で人体への衝撃を吸収し緩和するものである。
【0003】
従来の二輪車等の搭乗者用のガス膨張式衝撃緩和装置には車体あるいはガス膨張式衝撃緩和装置を内蔵する搭乗者の衣服状本体、またはその双方に姿勢変化センサーを設け、車体あるいは搭乗者の姿勢に異常を感知すると、起動装置へと無線で信号が送られる事により自動起動し、衝撃を受けた際にガスシリンダーを開封し気室にガスを充填する事で人体への衝撃を吸収し緩和するものである。
【0004】
最近の登山時における雪崩事故対策用等のエアバッグにはバッテリー駆動のファンにより気室に大気を急速充填する事で人体が雪崩によって埋まる事を防止し衝撃を吸収し緩和する製品が存在するものである。
【0005】
(公序良俗違反につき、不掲載)製エアバッグは、雪崩事故対策用に質量が大きくても表面積が大きな物体ほど、動いているうちに上に浮かんでいく現象を利用した窒素ガスシリンダーを開封し気室にガスを充填する事で人体が雪崩によって埋まる事を防止する製品として開発中である。
【0006】
従来の大気圧膨張式衝撃緩和装置は二輪車等の搭乗者、高所作業者等が着用する衣服状本体の外皮と内皮の間、あるいは保護される対象の物品にあわせた本体形状の外皮と内皮の間に真空引きされ収納される充填材の異なる内室外室の二重構造を持つ気室に2段階に充填することから気室を膨張させ、衝撃時に大気流出入孔と口径の異なるインナーバルブにより大気流出時にバルブの口径差から発生する内室外室の内圧差と内室外室のそれぞれに充填される高密度と低密度の充填材の反発力の差による二重の段階緩衝機構により人体、物品等への衝撃を緩和するものである。
【0007】
従来の大気圧膨張式衝撃緩和装置は起動用鍵と排気弁を独立して有するものであり、充填材を単層構造、気道は内部形状が異なるものである。
【0008】
従来のエアテント等の気室に空気を充填して自立する構造物は災害時あるいは緊急時に耐水、耐風性に優れ、落下物等への対応能力を有し、かつ設置場所を選ばず構築が容易である事から、二重構造の気室と膜構造の組合せ、あるいは二重構造の気室を積上げる方式等が存在する。
【0009】
【実用新案文献】
【0010】
実用新案登録第3048094号/国際公開番号WO97/10028
【0011】
実用新案登録第3063889号/国際公開番号WO00/69292
【0012】
実用新案登録第3175134号

【効果】

【0034】
第一考案によれば、非作動時に大気流出入孔にセットされた起動用鍵が大気流出入孔から引き離される事で真空引きにより圧縮された気室内に流入する大気により、気室内部において、圧縮可能で原形への復元反発力を有する高反発ウレタン素材等の充填材が圧縮から開放され、反発力により瞬時に原形へと膨張すると共に気道としての形状が発生し、気流が抵抗なく気室内に流入する道として大気流入速度を加速するものである。
また、気室に衝撃を受けた時点においては、充填材が対象物による圧力を受け、気道が塞がれる事で気室外への大気流出速度を減速するものであり、さらに次段階において、気室に対する衝撃が去り対象物による圧力が無くなった場合には、充填材が反発力により再び原形へと復元することから大気が吸引され、気室形状を原形状態に復元するものである。
上記のように、気室内部において充填材の形状と機能が変化する際に、大気流出入孔から大気が流入する場合には、圧縮可能で反発力を有する充填材が大気を吸入し原形へと反発膨張する際に形状として発生した気道が、大気が流入する際に最も抵抗が無い道として通過し気流を発生させるものであるが、充填材は瞬時に全体的に膨張し、気道内部壁面の全面から大気を吸引することから、気道の内部において発生する気流の停滞を防ぎ流速を低下させないために、気道内部壁面を滑面化せず、大気流出入孔から気道末端に向かって複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面を設け、気道表面積の拡大ならびに、気道内部壁面近辺で乱流を発生させることで、気道中心部の気流を加速し気流の停滞を防ぐ内壁形状の気道を有する充填材の構造を特徴とする大気圧膨張式衝撃緩和装置である。
また、同時に気道内部壁面の大気流出入孔から気道末端に向かって複数のヒゲ状突起を設けることにより、大気流出入孔から気流が流入する場合には気流の流速を低下させず、大気流出入孔から気流が流出する場合は気流が妨害され流速が落ちる内壁形状の気道を有する充填材の構造を特徴とする大気圧膨張式衝撃緩和装置である。
なお、上記の気道内部壁面に設けられる、複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面ならびに複数のヒゲ状突起は、圧縮から開放された充填材が反発力により瞬時に原形へと復元する際にも気道の形状発生を容易にするものである。
次に、第二考案によれば、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は、作動中に外部より衝撃を受けた場合、気室内部に充填された大気が瞬間的に圧力を受け圧縮されて反発力を発生し、同時に大気流出入孔から気室内部の大気を羽根型ワンウェイ・コントロールバルブによりコントロールしながら排出することで衝撃を吸収する吸収力を発生するものである。この気室が圧力を受ける状態においては気室内部の充填材も衝撃の圧力を受け気道を圧縮し、気室内部の大気流出を抑制するものであるが、充填材の衝撃を受ける面に軟性の別素材シートを加え充填材を多層化することで、充填材が圧力により変形する形状を抑制し衝撃を受けた時点の衝撃を分散する構造と形状を有するものである。
また、本考案は充填材の保護対象面にも、より薄型で軟性の別素材シートを加え多層化することにより、外部より衝撃を受けた場合に気室内部に充填され圧力を受け圧縮されて反発力を発生した大気の気室内部における移動を抑制し保護対象面への衝撃を分散する構造を有し、衝撃を受ける面と保護対象面にそれぞれ別特性を有する軟性の別素材シートを加えた特徴的な構造と形状の多層構造充填材を気室内部に有する大気圧膨張式衝撃緩和装置である。
次に、第三考案によれば、起動用鍵はスタンバイ時に気室が真空引きされ、気室内部の充填材が圧縮状態からの反発力により発生する吸気力により大気流出入孔内部底面のパッキンに吸着してセットされるものであり、起動用鍵の起動用鍵全体形状が半球状を有することで、凹面状の自動閉止型排気用弁頂部先端に位置するワイヤーが引かれることにより、引上げられる自動閉止型排気用弁の引上げ長さ分だけ起動用鍵が大気流入孔より抜けることが容易となり、全方位からの起動を可能とする形状を有するものであるが、同時に引上げられた自動閉止型排気用弁内部を外気が逆流して気室内に流入することで起動用鍵の大気流入孔への密着力が失われ容易に起動を可能とするものである。
また、起動用鍵内部に気室圧縮時に外部吸引装置により吸引される吸気を起動用鍵内部において加速するための複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面を設けたマニフォールドを有する自動閉止型排気用弁を内蔵し、吸排気機構を一体化した特徴的な構造と形状の起動用鍵により別体の排気弁を無くし、エア漏れの条件を削減したものであり、同時に、気室側に設けられる起動用鍵受けシールパッキン、防塵フィルター、羽根型ワンウェイ・コントロールバルブと吸気用サイドダクトにより気室内へ流出入する大気をコントロールする大気流出入孔の構造と形状を特徴とする大気圧膨張式衝撃緩和装置である。
次に、第四考案によれば、大気圧膨張式衝撃緩和装置に通気性能を与え、外気を本考案の作動時、非作動時を問わず、衝撃緩和性能を低下させることなく保護対象に導入するために、気室と充填材を貫通する通気孔を有する構造と形状を特徴とする大気圧膨張式衝撃緩和装置である。
第五考案は、気室が気室ケースに固定収納され、外皮と内皮、気室ケース間が固定連結されている場合、起動と同時に立体構造物が構築可能なものであるが、気室ならびに気室内部の充填材が完成する本体形状に合わせた一体型の立体構造物であっても、また気室ならびに気室内部の充填材がユニットとして本体形状に合わせたケースに収納される場合においても、大気流出入孔の外側面に設けられるコネクターに気室連結装置を装着することで容易に本体増設を可能とする、増設コネクターを有する大気流出入孔の構造と形状を特徴とする大気圧膨張式衝撃緩和装置である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置をデパックリュックに搭載した場合の非作動時の概念図。
【図2】この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置をデパックリュックに搭載した場合の作動時の概念図であり、衝撃緩和機能は勿論、浮力体としてのライフジャケット機能、震災発生時の緊急避難パックの収納機能、緊急時就寝用簡易マット等の機能を表示した作動時の概念図。
【図3】この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置を衣服状全身衝撃緩和装置とした場合の非作動時の概念図。
【図4】この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置を衣服状全身衝撃緩和装置とした場合の作動時の概念図。
【図5】この考案の複数気室が気室ケースに固定収納され、外皮と内皮、気室ケース間が固定連結される事により、災害時緊急避難テントとしての立体構造物を構成すると共に、海上における転覆防止機能を有する災害時緊急避難テントとしての立体構造物を構成する概念図。
【図6】この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵する梱包材として使用した場合の概念図。
【図7】この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置がバス、トレーラー、トラック等の大型車両の前面、後面のバンパー内部に装着されることにより、交通事故発生時における車両本体への接触衝撃を緩和し、搭乗者、乗客、積載貨物への衝撃を緩和する大型エアバッグ装置の作動時の概念図。
【図8】この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置の気室ならびに気室内部における充填材と気道の非作動時の概念図。
【図9】この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置が起動され、気室ならびに気室内部で充填材が素材反発力により原形に復元する際に大気が流入する状態における充填材と気道の作動時の概念図。
【図10】この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置の気室が外部より衝撃を受け、気室ならびに気室内部の充填材が圧力を受け、気道が潰される事で気室内部の圧縮された大気を大気流出入孔から排出制限しながら衝撃を吸収緩和する状態における充填材と気道の作動時の概念図。
【図11】この考案の気室内部における充填材中の気道内側壁面に設けられ、気室内への大気流入時に過流を発生し、中心部の気流の加速、ならびに表面積拡大用の凹面形状を複数有する気道形状の概念図。
【図12】この考案の気室内部における充填材中の気道内側壁面に設けられ、気室に衝撃を受け気室外への大気流出時に気流の流れに抵抗を発生するヒゲ状突起を複数有する気道形状の概念図。
【図13】この考案の気室内部における充填材の衝撃を受ける面と保護対象面にそれぞれ別特性を有する軟性の別素材シートを有する多層構造の充填材の概念図。
【図14】この考案の外部吸気装置分離時自動閉止型排気用弁を内蔵する吸排気機構を一体化した起動用鍵、ならびに起動用鍵受けシールパッキン、防麈フィルター、羽根型ワンウェイ・コントロールバルブと吸気用サイドダクトを有する大気流出入孔の概念図。
【図15】上記の[図14]の起動用鍵が外れ、大気圧膨張式衝撃緩和装置が起動された状態における起動用鍵ならびに大気流出入孔、気道、気室の関係を示す概念図。
【図16】上記の[図15]の起動用鍵が外れ、大気圧膨張式衝撃緩和装置が起動された状態において気室が外部より衝撃を受けた場合の大気流出入孔、気道、気室の関係を示す概念図。
【図17】上記の[図15]で起動された大気圧膨張式衝撃緩和装置を作動後に気室圧縮し緊急起動に対応するスタンバイ状態へと再生する際に、起動用鍵が大気流出入孔にセットされ、外部吸気装置を用いて気室内の大気を排気する状態の概念図。
【図18】この考案の気室ならびに充填材を貫通して設けられる通気孔の概念図。
【図19】この考案の大気流出入孔の外側面に設けられるコネクターと気室連結装置の概念図。

【0036】
この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置を自転車・二輪車等の搭乗者、ハイカー・登山者・ツーリスト・通学・通勤者等に利用さているデパックリュック1に搭載し、衝撃緩和機能、救命用ライフジャケット、ならびに緊急時就寝用簡易マット等の装備を与えた場合の非作動時状態を示す概念図であり、非作動時の一実施形態を[図1]に示す。
[図1]は非作動時の前面概念図であり、起動用ワイヤー2の先端は起動用鍵3に内蔵される外部吸気装置分離時自動閉止型排気用弁4の頂部に固定されており、本図では大気流出入孔5に起動用鍵3が挿入され、吸気弁が自動閉止されている状態を示すものである。非作動時にリュックサック本体、リュックサック・ハーネス部の外皮と内皮の内側に充填材と共に圧縮収納されている気室は一体型であり、起動用鍵3が起動用ワイヤー2が引かれることで大気流出入孔5から外れることで同時起動され、作動時には頭部、背中、背骨部、尻部、胸部、首部、肩部、脇部をカバーするものである。
また、リュックサック収納部はリュックサック本来の収納・搬送用として機能するものであり形状は変化しないものであるが、リュックサック収納部の背中に接する部分には気室を有し、さらにリュックサック収納部との間に、任意で起動が可能であり折畳まれて収納される緊急時就寝用簡易マット6を備え、同時に、この気室は雪崩災害発生時には雪崩埋没防止エアバッグ6としての機能を果たすものである。
なお、大気流出入口内にセットされる起動用鍵は気室内部が真空引きされることで圧縮される充填材に吸引力が発生し大気流出入口内底部にパッキンに密着する形で引き込まれセットされているものであるが、リュックサック使用中の起動ワイヤー2ならびに起動用鍵3に対する不用意な取り扱いによる誤作動を防止する安全装置としてハーネス部の外皮に設けられるベルクロテープでとめられるキーカバー7が安全装置となる。
次に、上記のキーカバー7裏面にリュックサック・ハーネス部とショックコードで連結される大気流出入孔キャップ8は起動され気室が膨張後に救命用ライフジャケットとして効果的に機能させるために大気流出入孔の外側面に設けられるコネクター38に嵌め込むことで気室を密閉するキャップである。基本的に原形に復元した充填材は高反発ウレタン等の素材により水を吸収しないものではあるが、水圧で気室内の大気が押し出された場合は、大気流出量分の水の浸入の可能性が有り、かつ浸入した水の排出がただちに困難なことから救命用ライフジャケットとしての使用時にはキャップ8を嵌めることで、気室内への水の浸入を防ぎ、より長時間にわたり浮力体としての機能を果たすものである。
また、救命用ライフジャケットとしての使用時に起動用ワイヤー2を引き、自動閉止型排気用弁4のみを引き上げる事によっても起動可能なものであり、この際には起動後に気室が気室内部の充填材が原形に復元後、再び自動閉止型排気用弁4を押し込むことで気室が密閉され、救命用ライフジャケットとして機能を果たす状態となるものであり、前記の気室を密閉するキャップ8が不要なものである。
【0037】
[図2]は[図1]の大気圧膨張式衝撃緩和装置を緊急時就寝用簡易マット6を有するデパックリュック1に搭載した場合の作動時状態を示す概念図であり、[図1]の作動時の一実施形態を[図2]に示したものである。
気室内部が真空引きされることで圧縮されていた充填材の吸引力を超える力で起動用ワイヤー2が引かれることにより、起動用鍵3が大気流出入孔5から外れた作動時には、リュックサック本体、リュックサック・ハーネス部の外皮と内皮の内側に充填材と共に真空引きされ圧縮収納されていた気室は、気室内部で圧縮されていた充填材が大気を吸入し素材反発力で原形に復元生成することで復元された原形と同形状に生成され、同時に頭部、背中、背骨部、尻部、胸部、首部、肩部、脇部に衝撃緩和用の気室として生成されるものである。
また、[図2]には、[図1]の大気圧膨張式衝撃緩和装置の緊急作動時の状態に加え、リュックサック収納部との間に、必要とされる際に任意に追加エアバッグ起動用ワイヤー42を引くことで起動可能であり折畳まれて収納される緊急時就寝用エアマット6の展開された状態を示したものであり、同時にこの緊急時就寝用エアマットが雪崩災害発生時には埋没防止エアバッグ6としての機能を果たすものである。
なお、[図2]の状態における作動時の気室、充填材、気道、起動用鍵、自動閉止型排気用弁、大気流出入孔、通気性、等については別図で解説するものである。
【0038】
この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置を、高所作業者、スノーモービル・ATV搭乗者、2輪車搭乗者、等の使用に対応する衣服状とし全身衝撃緩和機能を与えた場合の非作動時の前面概念図であり、非作動時の一実施形態を[図3]に示す。
[図3]の起動用ワイヤー2の先端は起動用鍵3に内蔵される外部吸気装置分離時自動閉止型排気用弁4の頂部に固定されており、本図では大気流出入孔5に起動用鍵3が挿入され、吸気弁が自動閉止されている起動準備が整ったスタンバイ状態を示すものである。
非作動時に衣服状本体の外皮と内皮の内側に充填材と共に圧縮収納されている気室は全身一体型であり、起動用鍵3が起動用ワイヤー2が引かれることで大気流出入孔5から外れることで同時起動され、頭部、首部、肩部、胸部、脇部、背中、背骨部、尻部、上腕部、腕部、骨盤部、大腿部、脛骨部に重点的に大きな衝撃緩和気室が存在るものである。
なお、[図1]同様に大気流出入孔内にセットされる起動用鍵は、気室内部が真空引きされることと、真空引きで圧縮される充填材に吸引力が発生し大気流出入孔内底部のパッキンに吸着しているものであるが、リュックサック使用中の起動ワイヤーならびに起動用鍵に対する不用意な取り扱いによる誤作動を防止する安全装置としてハーネス部の外皮に設けられるベルクロテープでとめられるキーカバー7が安全装置となる。
【0039】
この考案の外形形状を高所作業者、スノーモービル・ATV搭乗者、2輪車搭乗者、等の使用に対応する衣服状とし全身衝撃緩和機能を与えた場合の作動時の後面概念図を、[図4]に示す。
[図3]において気室内部が真空引きされることで圧縮されていた充填材の吸引力を超える力で起動用ワイヤー2が引かれることにより、起動用鍵3が大気流出入孔5から外れた作動時には、[図4]に示すように、衣服状本体の外皮と内皮の内側に充填材と共に真空引きされ圧縮収納されていた気室は、気室内部で圧縮されていた充填材が大気を吸入し原形に反発復元することで復元された原形と同形状に膨張し、同時に頭部、首部、肩部、胸部、脇部、背中、背骨部、尻部、上腕部、腕部、骨盤部、大腿部、脛骨部に気室として生成される状態を示したものである。
なお、[図4]の状態における作動時の気室、充填材、気道、起動用鍵、自動閉止型排気用弁、大気流出入孔等については別図で解説するものである。
【0040】
[図5]は、この考案の一実施形態である単数あるいは複数の気室が保護される対象と目的にあわせた本体形状の外皮と内皮の間に固定連結される場合、あるいは気室が気室ケース内に固定収納されて、外皮と内皮ならびに気室ケース間が固定連結されている事により、起動用鍵が大気流出入孔から引き離されて自動的に起動した場合、または起動用鍵を意図的に大気流出入孔から引き離して起動させた場合、起動用鍵内部から自動閉止型排気用弁が引き出された場合のいずれにおいても、気室の膨張により内皮と外皮、ならびに気室、あるいは気室ケースの位置関係に緊張関係が発生するものであり、これにより、起動すれば自動的に自立し立体構造物として構築される大型の災害時緊急避難施設兼用ライフボートの概念図を[図5]に示すものである。
震災・津波・河川氾濫・台風等による海岸近辺において使用する緊急避難施設は、海上に緊急避難施設が漂流した場合、海中における転倒・転回・回転・転覆を考慮し、使用者の判断にて手動起動、あるいは施設頂部が一定時間水没することで自動起動し、施設床面より下部に水面下と水面上で異なる気室に内包される大気と充填材、ならびに気室形状により復元効果を有する艇体デザインを生成することにより、転覆時等の自動復元機能を与えるものである。
ちなみに第一次起動時においては災害時緊急避難施設として[図5]の上部半分が自動的に構築され、床部、壁面、屋根、出入口、内部仕切りの全てが、本考案の構造により構成されるものであり、外皮と内皮間に固定される気室ケースと気室、あるいは外皮と内皮のレイアウトにより、採光窓45・換気孔43はもとより、気室を部分的に省くことで開閉式窓蓋9、開閉式窓部10、シールド式出入口44を設置する事を容易に可能とするものである。
次に、災害時緊急避難施設として使用中に津波等により避難施設が海上に流された状況で、第二次起動時の施設床面よりハルのウォーターライン11下部が起動される状態においては、別途起動システムにより起動生成された水中部分の内部にウエイトとしての水が流入しキール12を構成する船底形状を構成する外皮、内皮、気室、充填材が、内包する大気量の違いによりハルのウォーターライン上部の形状を構成する外皮、内皮、気室、充填材が自動的にウォーターライン上に戻る構造である。
また、本考案において気室が膨張する形状は、充填材が大気を吸入し原形に反発復元することで、復元された充填材の原形と同形状に膨張することから、[図5]のような形状に囚われることなく、球形、円錐、円筒形状等のいかなる形状にも生成可能であり、生成時には外皮と内皮、気室ケース間のテンションで自動的に自立し構築されるものである。
なお、[図5]の状態、あるいは構造物増設におけるコネクターと気室連結装置等については[図19]で解説するものであり、通気性能に関しては後記の[図18]で示すように、気室そのものに通気機能を与えることを可能とするものである。
【0041】
[図6]は、この考案の一実施形態である梱包材としての製品化・使用法の一例であり、物品の搬送時に搬送車両あるいはコンテナー等が何らかの要因において激突、あるいは搬送時の荷物落下等の状況が発生した場合において衝撃を緩和する事で物品価値の損失を防止する目的での大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵するボックスケース13としての一例を[図6]に示すものである。
[図6]の大気圧膨張式衝撃緩和装置内蔵ボックスケース13においては、外皮形状が搬送車両、コンテナー等に合わせたサイズと形状であり、大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵するボックスケースの6面に連続した一体型の気室を有し、ボックスケース外面においては外皮14が伸縮性を有さない素材、ボックスケース内面の内皮15が柔軟・伸縮性を有することで気室はボックスケース内部方向へと膨張するものである。
このボックスケースに搬送する製品を収納し、起動用鍵3を大気流出入孔5から引き離すか、起動用鍵に内蔵される自動閉止型排気用弁4を引き上げて起動し、ボックスケース内部の六面体の全ての面で気室を膨張させ、搬送する製品とボックスケースとの間で衝撃緩和能力を有する緩衝材として生成させることで製品はボックスケース内でエアバッグ16に支えられて浮いた状態となり、ボックスケース13への外部からの衝撃を緩和するものである。
なお、この状況を具体的にするためには、搬送する製品をボックスケースに収納後に起動するため、起動時間に余裕が有る事から、気室内部の充填材の素材に、底面と上面には反発力が強い素材、側面には反発力を有しながらも柔らかい素材を設定することで、ボックスケース内の搬送する製品とボックスケース間の空間を埋め、搬送する製品への緩衝能力を持ちながら柔らかく保持する事が可能である。
この考案は気室内の大気をコントロールする事で衝撃緩和能力を得ている為、気室のサイズや形状に制限がなく、大きく複雑な形状の対象にも対応可能であり、勿論、梱包材として搬送使用後は展開し気室を圧縮することで保管も容易であり、再度の使用が可能なものである。
【0042】
この考案の外形形状を大型のエアバッグ形状とし、バス、トレーラー、トラック等の大型車両の前面、後面のバンパー内部にエアバッグを装着し、センサー部をバンパー前後方に設置することにより、交通事故災害発生時における車両本体への激突衝撃を緩和し、搭乗者、乗客、積載貨物への衝撃を緩和する大型エアバッグ装置の作動時の概念図を、[図7]に示す。
この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は気室内部充填材の原形への反発復元に際し大気を利用することから、気室のサイズに制限が無いものであることから、交通事故災害発生時における車両どうし、あるいは車両と構造物との衝突時においても大容量のエアバッグ16を車両間、車両と人間、あるいは車両と構造物との間にコンマ何秒の起動時間で生成し衝撃を緩和するものである。
当然のことながら大型エアバッグ16の構造は外皮14、内皮、気室、充填材について基本的に同様であるが、これは、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置が、形状、大気流入孔サイズ、気室サイズ、起動速度等の全てを任意に設定可能であることに加え、気室内の緩衝力として大気を利用すること、気室の膨張は圧縮収納されていた充填材が大気の流入により原形に反発復元する際に大気を吸入することから気室が膨張すること、気室内部の充填材に流入する気流を加速する気道の形状と構造で可能となるものである。
なお、[図7]に記したバンパー前後方に設置するセンサー部17とは前後バンパーに装着され、このセンサー部が押されることで起動用鍵が大気流入孔より外れ、バンパーと車体との空間からセーフティークッションフェンスに等しいエアバッグ16を生成することで、装着車両の前面あるいは後面の50%以上をカバーするものである。
また、センサーに一般的に車両用として普及している近接センサーの信号を利用して、本考案の起動装置を作動させるシステムの構築も容易なものである。
【0043】
この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置の気室内部における充填材と気道の非作動時の概念図を[図8]にカットモデル様態で示す。
この状態を形成するには起動用鍵3が大気流出入孔5に挿入されている状態で、真空掃除機等の外部吸気装置のダクトを起動用鍵頂部の自動閉止型排気用弁4に押し当てることにより、自動閉止型排気用弁4が開かれ気室内部の大気を真空引きする事により、気室18ならびに気室内部の充填材19と気道20が圧縮収納されるものである。
この際に、気室内部の大気を真空掃除機等の外部吸気装置を使用して吸引し気室内から排気することで真空引きが完了し、外部吸気装置のダクトを自動閉止型排気用弁4より引き離すと自動的に排気弁は閉止され、同時に気室18内部が真空引きされている事と充填材19の吸引力により、起動用鍵3は大気流出入孔5底面のパッキン21に密着する形で引き込まれセットされるものである。
また、この非作動時には起動用ワイヤー2に繋がる起動用鍵3が大気流出入孔5に挿入されている状態で、気室18が密封されており、大気が気室に流入する事はできない。また、羽根型ワンウェイ・コントロールバルブ22は気室が真空引きされ圧縮状態にある事から大気流出入孔の気流制限位置である防麈フィルター23に密着して位置するものである。
なお、この非作動時とは大気圧膨張式衝撃緩和装置が何時でも起動可能であるスタンバイ状態と同意であり、気室内部の気流の流れはない。
また、[図8]は関係作動概念図であり位置関係を示すものではない。
【0044】
この考案の一実施形態である大気圧膨張式衝撃緩和装置の作動時における気室内部の構成を充填材19と気室18、ならびに気道20形状の関係を作動概念図として、[図9]にカットモデル様態で示したものである。
この状態を形成するには起動用鍵3が大気流出入孔5から引き離され、大気が流入する事により気室18内部で真空引きにより圧縮されていた充填材19が充填材の有する素材反発力により原形に復元し、この充填材が原形に復元する事で気道20ならびに気室18が生成され、充填材19が復元する際の吸引力により、気流が発生するものであるが、この際に、気室内部において充填材の気道内部壁面に設けられている複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面24は起動に際し充填材が復元する際の吸引力により、発生する気流の停滞を防ぎ流速を低下させないために、気道内部壁面を滑面化せず、かつ、大気流出入孔から気道末端に向かって複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面を設け、気道表面積の拡大ならびに、気道内部壁面近辺で乱流を発生させることで、気道中心部の気流を加速し気流の停滞を防ぐ形状を気道に与えており、同様に大気流出入孔から気道末端に向かって複数のヒゲ状突起25を有するものである。
この気流制御内壁形状の気道20を有する充填材19の構造を特徴とする気道形状の概念図は下記の[図11][図12]に示す。
また、[図9]は関係作動概念図であり位置関係を示すものではない。
【0045】
この考案の一実施形態である大気圧膨張式衝撃緩和装置の作動時において気室18に衝撃を受けた場合の気室内部の構成を充填材と気室、ならびに気道20形状の関係を作動概念図として、[図10]にカットモデル様態で示したものである。
[図9]のように気室18が生成された状態において気室が外部より衝撃41を受けると、気室が開放されて大気が流入し膨張した状態に衝撃を受ける事から、気室、ならびに原形へと復元した充填材19と気道20が圧力を受け、気室内部に充填された大気は圧力を受け気道を通じて気流となり大気流出入孔5から気室外部へと流出しようとするものであるが、充填材19と気道20が圧力を受ける事で一時的に圧縮されて気道の形状を失う事で気室内部における気流流動量を制限し、同時に羽根型ワンウェイ・コントロールバルブ22が気室内部よりの気流方向では回転しない構造を有することから、防塵フィルター23に密着する位置で気流の流れを妨害する事で、結果的に気室内部大気の気室外部への流出量を制限し気室18に衝撃吸収緩和能力を与えるものである。
なお、この際に[0036]項で述べた、気室内部において充填材19の気道20内部壁面に設けられている複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面24、ならびに複数のヒゲ状突起25は気流が逆流する際には、気流を妨害し流速が落ちる気道内壁形状として働く。
この気流制御内壁形状の気道を有する充填材の構造を特徴する気道の形状の概念図は下記の[図11][図12]に示す。
また、[図10]は関係作動概念図であり位置関係を示すものではない。
【0046】
[図11]は、この考案の作動時に気室18が生成される状態において、気室内部の充填材19が原形へと反発復元する際に、充填材が大気を吸収し復元することから気室内部で充填材中に生成される気道20内部に気流が発生するものであるが、この気流の停滞を防ぎ流速を低下させないために、気道内部壁面を滑面化せず、大気流出入孔から気道末端に向かって複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面24を設け、気道表面積の拡大ならびに、気道内部壁面近辺で乱流を発生させることで、気道中心部の気流を加速し気流の停滞を防ぐ形状の概念図である。
なお、[0045]項で示したように、気室18への衝撃を受け充填材19と気道20が圧力を受ける事で、気室内部に充填された大気は圧力を受け気道を通じて上記とは逆方向への逆流気流となり大気流出入口から気室外部へと流出しようとするものであるが、この際には、涙滴形状を半分にした形状の凹面を逆流する事から、発生する過流の大きさが中心部へ影響し、気流を妨害し流速を落とす気道の内壁形状である。
【0047】
[図12]は、この考案の作動時に気室18が生成される状態において、気室内部の充填材19が原形へと反発復元する際に、充填材19が大気を吸収し復元することから気室内部で充填材中に生成される気道20内部に気流が発生するものであるが、気道20が生成される初段階において充填材19が圧縮収納されていることから、気道内部壁面の大気流出入孔から気道末端に向かっての方向性を有する複数のヒゲ状突起25を設けることで圧着を防止し気道20の生成時の大気流入を容易にする形状の概念図である。
なお、[0045]項で示したように、気室20への衝撃を受け充填材19と気道20が圧力を受ける事で、気室内部に充填された大気は圧力を受け気道20を通じて上記とは逆方向への逆流気流となり大気流出入口から気室外部へと流出しようとするものであるが、この際には、大気流出入孔5から気道末端に向かって生成する複数のヒゲ状突起25を逆流する事から気流を妨害し排出される流速を落とす気道の内壁形状である。
【0048】
[図13]は、この考案の気室内部における充填材19の衝撃を受ける面26と保護対象面27にそれぞれ別特性を有する軟性の別素材シートを有する多層構造の充填材の概念図である。
気室18が作動中に外部より衝撃を受けた場合、気室内部に充填された大気が瞬間的に圧力を受け圧縮されて反発力を発生し、同時に大気流出入孔5から気室内部の大気を気道20の形状と羽根型ワンウェイ・コントロールバルブ22によりコントロールしながら排出することで衝撃を吸収する吸収力を発生するものである。この気室18が圧力を受ける状態においては気室内部の充填材19も衝撃の圧力を受け気道20を圧縮し、気室内部の大気流出を抑制するものであるが、充填材の衝撃を受ける面に軟性の別素材シート28を加え充填材を多層化することで、充填材19が圧力により変形する形状を抑制し衝撃を受けた時点の衝撃を分散すると共に、保護対象面にも、より薄型で軟性の別素材シート29を加え多層化することにより、外部より衝撃を受けた場合に、気室内部に充填され圧力を受け圧縮されて反発力を発生した大気の気室内部における移動を抑制し、保護対象面への衝撃を分散する構造を有し、衝撃を受ける面と保護対象面にそれぞれ別特性を有する軟性の別素材シートを加えた多層構造の充填材の概念図である。
【0049】
[図14]は、この考案の起動用鍵3と大気流出入孔5の概念図である。
この状態を形成するには起動用鍵3が大気流出入孔5に挿入されている状態で、真空掃除機等の外部吸気装置のダクトを起動用鍵頂部の自動閉止型排気用弁4から気室内部の大気を真空引きする事により、気室18ならびに気室内部の充填材19と気道20が圧縮収納されるものであり、気室内部の大気を真空引きが完了し外部吸気装置のダクトを自動閉止型排気用弁4より引き離すと自動的に排気弁は閉止され、同時に気室18内部が真空引きされている事と充填材19の吸引力により、起動用鍵3は大気流出入孔底面のパッキン21に密着する形で引き込まれセットが完了するものである。
起動用鍵3は起動用鍵全体形状を半球状とすることで、先端に位置する起動ワイヤー2により、全方位からの起動を可能とする形状を有するものであるが、起動用鍵内部に気室圧縮時に外部吸引装置により吸引される吸気を起動用鍵内部において加速するための複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面24を設けたマニフォールド30を有する自動閉止型排気用弁4を内蔵する吸排気機構を一体化した特徴的な構造と形状であり、起動用鍵外周には大気流出入孔のとのシールとなるOリング31を有するものである。この起動用鍵の形状と構造に関しては[図15]図の作動状態を示した図で解説するが、自動閉止型排気用弁4は[図14]においては外見上には起動用鍵3内部に引き込まれ閉止状態にあるものである。
なお、この自動閉止型排気用弁4も起動用鍵3同様に気室18内部が真空引きされている事と充填材19の吸引力により、起動用鍵内部のマニフォールド30上部に引き込まれOリング32でシールされるものである。
また、自動閉止型排気用弁4の頂部は凹面の皿状で外部吸気装置の吸引力を効果的にする形状を有するものである。
次に、[図14]において起動用鍵がセットされる気室側に設けられる大気流出入孔5は大気流出入孔底面の開孔部33周辺で起動用鍵3と底面を接する起動用鍵受けシールパッキン21、防麈フィルター23、羽根型ワンウェイ・コントロールバルブ22ならびに吸気用サイドダクト34を有する構造と形状ならびに位置関係を示す概念図である。
【0050】
[図15]は、この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置が起動された状態における起動用鍵3ならびに大気流出入孔5、気道20、気室18の関係を示す概念図である。
この状態を形成するには起動用鍵3が大気流出入孔5から引き離され、大気流出入孔5より気室18内へと大気が流入する事により、気室内部で真空引きにより圧縮されていた充填材19が充填材の有する反発力で原形に復元し気道20ならびに気室18が生成されるものであり、充填材19が復元する際の吸引力により、気室生成時間を短縮する加速気流が起動内に発生する構造と形状ならびに位置関係を示す概念図である。
この状態において充填材19が復元する際の吸引力により気室内部へと流入する大気は、大気流出入孔5に設けられる防麈フィルター23を通過し、防塵フィルターに密着する羽根型ワンウェイ・コントロールバルブ22を回転させることで気流となり、その多くは抵抗のない気道20を進むものであるが、この気流の停滞を防ぎ流速を低下させないために、[図11][図12]で示したように気道内部壁面は特殊な形状と構造を有するものである。
【0051】
[図16]は、前記の[図15]で示された、起動された状態の大気圧膨張式衝撃緩和装置が、起動された状態において気室18が外部より衝撃を受けた場合の大気流出入孔5、気道20、気室18の関係を示す概念図である。
この状態を形成するには、気室18が作動中に外部より衝撃を受けた場合、気室内部に充填された大気が瞬間的に圧力を受け圧縮されて反発力を発生し、同時に大気流出入孔5から気室18内部の大気を気道20の形状と羽根型ワンウェイ・コントロールバルブ22によりコントロールしながら排出することで衝撃を緩和吸収するものである。
この際に気室18への衝撃を受け充填材19と気道20が圧力を受ける事で、気室内部の充填材19も衝撃の圧力を受け気道20が圧縮され気室18内部の大気の流れを抑制するものであるが、気室内部に充填された大気は圧力を受け気道20を通じて前記の[図15]で示された、起動時の気流の流れとは逆方向への逆流気流となり大気流出入孔5から気室外部へと流出しようとするものであり、大気流出入孔5から気道末端に向かって気道20の内壁面に生成する複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面形状部24とヒゲ状突起25を逆流する事により気流が妨害され、さらに羽根型ワンウェイ・コントロールバルブ22が気室内部からの気流方向では回転しない事から、排出される流速を落とし、気室内部の大気をコントロールしながら排出する構造と形状で気室18への衝撃を吸収する機構である。
さらに、本考案は充填材19の衝撃を受ける面に軟性の別素材シート28を加え充填材19を多層化することで、充填材が圧力により変形する形状を抑制し衝撃を受けた時点の衝撃を分散すると共に、保護対象面にも、より薄型で軟性の別素材シート29を加え多層化することにより、外部より衝撃を受けた場合に、気室内部に充填され圧力を受け圧縮されて反発力を発生した大気の気室内部における移動を抑制し、保護対象面への衝撃を分散する構造を有し、衝撃を受ける面と保護対象面にそれぞれ別特性を有する軟性の別素材シートを加えた多層構造の充填材である。
なお、黒色の矢印は気室内における気流の流れを示すものである。
【0052】
[図17]は、前記の[図16]で示された大気圧膨張式衝撃緩和装置が作動し、気室18に衝撃を受け衝撃が吸収緩和された後に危険状況が去り、大気圧膨張式衝撃緩和装置を再び緊急起動に対応するスタンバイ状態へと再生する状況下において気室18を圧縮しスタンバイ状態へと再生する際に、起動用鍵3が大気流出入孔5にセットされ、真空掃除機等の外部吸気装置を用いることで容易に気室18内の大気を排気可能とする状態を示す概念図である。
この状態を形成するには起動用鍵3が大気流出入孔5に挿入されている状態で、真空掃除機等の外部吸気装置のダクトを起動用鍵頂部に押し当てる事により、外部吸気装置の吸引力により頂部が凹面形状を有する自動閉止型排気用弁4が外部吸気装置方向へと引かれ排気用弁を開放し、自動的に自動閉止型排気用弁4が開放され気室内部の大気が真空引きされる事から、気室18ならびに気室内部の充填材19と気道20が圧縮収納されるものであり、気室18内部の大気の真空引きが完了し真空掃除機等の外部吸気装置のダクトを自動閉止型排気用弁4より引き離すと自動的に排気弁が気室内部の負圧により起動用鍵3内部のマニフォールド30上部に引き込まれOリング32で止栓される。
なお、自動閉止型排気用弁4は頂部にワイヤーを有するものであるが、頂部が凹面形状を有することで外部吸気装置の吸気力を効率良く使用するものである。
また、この時点では起動用鍵3も気室内部が真空引きされている事と充填材19の吸引力により、起動用鍵3は大気流出入孔底面のパッキン21に密着し、起動用鍵外周のOリング31で位置決めされる形で引き込まれ、スタンバイ状態のセットが完了するものであり、大気流出入孔5側の防塵フィルター23、羽根型ワンウェイ・コントロールバルブ22は起動用鍵3と密着する。
なお、真空掃除機等の外部吸気装置により気室内大気を排気する際には、起動用鍵内部において加速するための複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面24を設けたマニフォールド30が起動用鍵3内部で外部吸気装置により吸引される気流の流速を加速する構造と形状を特徴とするものであり、気室18と充填材19の圧縮が大気流出入孔周辺での早期圧縮により気室内からの流出気流を妨害しないために大気流出入孔の底面に吸気用サイドダクト34を有するものである。
【0053】
[図18]は、この考案の気室18ならびに充填材19を貫通して設けられる通気孔35の概念図である。
大気圧膨張式衝撃緩和装置に通気性能を与え、外気を本考案の作動時、非作動時を問わず、衝撃緩和性能を低下させることなく保護対象に外気を導入するために、気室18と充填材19を貫通する通気孔35を有する構造と形状を特徴とする大気圧膨張式衝撃緩和装置である。通気孔35は気室18の充填材19中の気道20部分を避けて設けられるものであり、当然のことながら充填材19が圧縮可能で原形への復元反発力を有することと素材の復元方向を考慮して設けられることから、気室18が圧縮されているスタンバイ状態においても通気性能が確保されるものである。
なお、気室ならびに充填材を貫通して設けられる通気孔に対応して外皮、内皮には使用目的に合わせた防水・通気・換気等を意図した素材、通気・換気用孔、フラップ・ジップ等の開閉・流入量・排気量コントロール機能等が設けられるものである。
【0054】
[図19]は、この考案の大気流出入孔5の外側面に設けられるコネクター36と気室連結装置37の概念図である。
この大気流出入孔5の外側面に設けられるコネクター装着用ネジ38にコネクター36により気室連結装置37を装着することで大型の災害時緊急避難用仮設構造物のようなものであっても、容易に本体増設あるいはユニット増設等を可能とするものである。
なお、本考案は起動用鍵3が大気流出入孔5から引き離され、大気流出入孔5より気室18内へと大気が流入する事により、気室内部で真空引きにより圧縮されていた充填材19が充填材の有する反発力で原形に復元し気道20ならびに気室18が生成されるものであることから、一体型気室で一度起動すれば自動的に自立し構築される大型の災害時緊急避難用仮設構造物等においては起動時、作動時、撤収時のいずれの場合も気室連結装置37を必要としないものであるが、気室をユニット型にし、ケース内に収納した場合は、ユニット気室のコネクター間を気室連結装置37で連結することにより、内部仕切り等の設置・撤収を容易としたものである。
気室連結装置37は端部に内部にネジが切られたコネクター36を有し、大気流出入孔5の外側面に設けられるコネクターネジ部38に締めこまれるものであり、気室連結装置側コネクター内部底面のパッキン39でシールされる。
また、気室連結装置37は基本的に3箇所のコネクター36を有することで増設・新設に対応するものであるが、未使用のコネクターがある場合はコネクター36内側に刻まれたネジにシールキャップ40をネジ込んでシールするか、起動用鍵を挿入することでコントロールを容易にしたものである。
【0055】
この実施形態によれば、本考案は大気圧膨張式衝撃緩和装置として、衝撃緩和装置本体の気室内部が真空引きされることで圧縮されていた充填材の吸引力を超える力で起動用ワイヤーが引かれ、起動用鍵が大気流出入孔から外れた作動時には、気室内部で圧縮されていた充填材が素材反発力により原形に復元生成することで大気を吸入し、気室は復元された原形と同形状に生成されるものであり、作動状態において気室が外部より衝撃を受けた場合、気室内部に充填された大気が瞬間的に圧力を受け圧縮されて反発力を発生し、同時に大気流出入孔から気室内部の大気を流出させてコントロールする事で外部よりの衝撃を吸収緩和し、一次衝撃が去った後には、再度、充填材が素材反発力により原形に復元生成し気室を生成し、二次・三次の連続した複数回の衝撃に対応するものである。
したがって、本考案は衝撃吸収緩和に気室内部に充填された大気を使用する事から、一般的な気室内にガス・カートリッジボンベよりガスを充填し気室を膨張する膨張サイズに規制のあるガス膨張式衝撃緩和装置とは異なり、衝撃を緩和しようとする対象のサイズや重量に対応して必要充分な気室サイズを任意に設定可能なものであるが、気室内部への大気の流出流入に際しては使用目的に合わせた形状やサイズの気室を緊急時に生成するのに必要な量の大気の流入、あるいは衝撃を吸収するのに効果的な量の大気の流出が可能な形状と構造を本考案中の起動用鍵、大気流出入孔、気室、充填材、気道等に与え、大気の気室内への流出流入の量と速度をコントロールする事を可能とするものである。
【0056】
この実施形態によれば、本考案は起動用鍵が大気流出入孔から外れた作動時には、気室内部で圧縮されていた充填材が流入する大気により圧縮から開放されると同時に素材反発力により原形に復元生成すると共に気道としての形状を生成するものであり、原形に復元時には気室内部へ大気を吸引し、気室内への大気流入速度を加速するものである。
また、気室に衝撃を受けた時点においては、充填材が対象物による圧力を受け、気道が変形し塞がれる事で、気室外への大気流出速度を減速すると共に流量も減少させるものである。
この構造により、本考案は大気圧膨張式衝撃緩和装置として気室内外への気流のコントロールを可能とするものであり、上記のように、気室内部において充填材の形状と機能が変化する際に、大気流出入孔から大気が流入する場合には、圧縮可能で反発力を有する充填材が大気を吸入し原形へと反発膨張する際に形状として発生した気道が、大気が流入する際に最も抵抗が無い道として通過し気流を発生させるものであるが、充填材は瞬時に全体的に膨張し、気道内部壁面の全面から大気を吸引することから、気道の内部において発生する気流の停滞を防ぎ流速を低下させないために、気道内部壁面を滑面化せず、大気流出入孔から気道末端に向かって複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面を設け、気道内表面積の拡大ならびに、気道内部壁面近辺で乱流を発生させることで、気道中心部の気流を加速し気流の停滞を防ぐ内壁形状を与えると共に、気道内部壁面の大気流出入孔から気道末端に向かって複数のヒゲ状突起を設けることにより、大気流出入孔から気流が流入する場合には気流の流速を低下させず、大気流出入孔から気流が流出する場合は気流が妨害され流速が落ちる内壁形状の気道により、気室内部への大気の流出入のコントロールを可能としたものである。
なお、上記の気道内部壁面に設けられる、複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面ならびに複数のヒゲ状突起は、圧縮から開放された充填材が反発力により瞬時に原形へと復元する際にも気道の形状発生を容易にするものである。
【0057】
この実施形態によれば、気室内にガス・カートリッジボンベよりガスを充填し気室を膨張するガス膨張式衝撃緩和装置は衝撃をガスが充填され膨張した気室が歪み表面積的に伸びて潰された状態で気室内圧の反発力により外部からの衝撃を緩和しているものであり、[0011]の従来の大気圧膨張式衝撃緩和装置もインナーバルブによる内室、外室の気室内部における内圧差、ならびに内室、外室で密度の異なる充填材の反発力の違いにより外部からの衝撃を緩和する構造である。
しかし、使用条件下の多くの場合が、衝撃緩和には衝撃に反発するよりも、衝撃を吸収する機構の方が、より衝撃緩和能力が高く。また反発作用が発生する事が使用条件においては最初の衝撃を受けた後の衝撃緩和装置が生み出す反発力が2段3段の複数回の衝突条件を新たに発生させる可能性が有るものである。
したがって、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は外部から気室が受けた衝撃の圧力を気室から大気をコントロールしつつ流出させる事で衝撃を吸収する構造を有する事で問題を解決するものである。
【0058】
この実施形態によれば、本考案は充填材の衝撃を受ける面と保護対象面にそれぞれ別特性を有する軟性の別素材シートを有する多層構造であり、充填材の衝撃を受ける面に軟性の別素材シートを加え充填材を多層化することで、充填材が圧力により変形する形状を抑制し衝撃を受けた時点の衝撃を分散すると共に、保護対象面にも、より薄型で軟性の別素材シートを加え多層化することにより、外部より衝撃を受けた場合に、気室内部に充填され圧力を受け圧縮されて反発力を発生した大気の気室内部における移動を抑制し、保護対象面への衝撃を分散する構造を有し、衝撃を受ける面と保護対象面にそれぞれ別特性を有する軟性の別素材シートを加えたことで衝撃を分散し気室内部の大気の移動をコントロールするものである。
【0059】
この実施形態によれば、本考案の起動用鍵は気室圧縮時に気室内部の充填材の吸気力により気室内部が真空引きされている事と充填材の吸引力により、起動用鍵は大気流出入孔底面のパッキンに密着し、起動用鍵外周のOリングで位置決めされる形で引き込まれ、大気流出入孔底面のシールパッキンに密着する形で引き込まれスタンバイ状態のセットが完了し、大気流出入孔側の防塵フィルター、羽根型ワンウェイ・コントロールバルブと密着するものであり、全体形状を半球状とすることで、先端に位置するワイヤーにより、全方位からの起動を可能とする形状を有するものであるが、起動用鍵内部に気室圧縮時に外部吸引装置により吸引される吸気を起動用鍵内部において加速するための複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面を設けたマニフォールド、ならびに外部吸気装置の吸引力を効果的に使用する凹面状の頂部を有する外部吸気装置分離時自動閉止型排気用弁を内蔵し、吸排気機構を一体化したことにより気室に大気が流出入する装置を一つとしエア漏れの条件を削減したものである。
【0060】
この実施形態の気室側に設けられる大気流出入孔は起動用鍵受けシールパッキン、防塵フィルター、羽根型ワンウェイ・コントロールバルブと吸気用サイドダクトを有するものであるが、気室圧縮時に真空掃除機等の外部吸気装置により気室内大気を排気する際に、気室と充填材の圧縮が大気流出入孔周辺での早期圧縮により気室内からの流出気流を妨害しないために大気流出入孔の気室内部底面に大気流出入孔に加え吸排気用サイドダクトを有することで気流が通過するスペースを確保し、起動用鍵をセットした状態で、気室圧縮時に自動閉止型排気用弁から大気を排気する際の気流の排気を容易にするものである。
【0061】
この実施形態の気室側に設けられる大気流出入孔は起動用鍵受けシールパッキン、防塵フィルター、羽根型ワンウェイ・コントロールバルブと吸気用サイドダクトを有するものであるが、起動用鍵が大気流出入孔から外れた作動時には、気室内部で圧縮されていた充填材が流入する大気により圧縮から開放されると同時に素材反発力により原形に復元生成する際に気室内部へと大気を吸入するものであるが、防塵フィルターで外気に混入するゴミが制止された後に、吸引力によって気室内へと流入する大気を羽根型ワンウェイ・コントロールバルブが吸入する方向へと回転し気流をコントロールするものである。
なお、この羽根型ワンウェイ・コントロールバルブは気室から大気が流出する際には回転しないことで、気室外への大気流出速度を減速すると共に流量も減少させるものである。
【0062】
この実施形態によれば、本考案の起動部を構成する起動用鍵ならびに大気流出入口、コントロールバルブが単純な形状と薄型構造で軽量な事から、使用環境における二輪車、トライク、スノーモービル、ジェットスキー等の車両や船舶の搭乗者、高所作業者、釣人、パラシュートダイバー、スカイダイバー、ハンググライダー、スノーボーダー、スケートボーダー、クライマー等が着用する衣服状本体の使用に際して作業バランスの面、着用時の疲労度において優れた効果を提供するものである。
従来のガス膨張式衝撃緩和装置は、ガス・カートリッジボンベを使用する事から、構造上、起動装置部分の構造体に剛性が求められるのみならず、ガス・カートリッジボンベ、開封用スプリングをはじめエアセパレーター等重量物が集中し、使用に際しての重量バランス、ならびに着用時の疲労度に問題を有していたものであり、エアバッグサイズを大きくすると同時にガス・カートリッジボンベや起動装置も大きく重くなってしまうとい悩みを抱えていたものであった。これは、同様に電動ファン、バッテリーを内蔵したモデルにおいても同様であり、電動ファン、バッテリーを強力なものにすればするほど重量増加となり、これを避けるために気室の膨張速度を妥協するという問題が存在した。したがって、結果的に全身運動を必要とするサイクリスト、クライマー、高度のバランスを必要とする高所作業者、二輪車、トライク、スノーモービル、ジェットスキー等の車両や船舶の搭乗者、パラシュートダイバー、スカイダイバー、ハンググライダー、スノーボーダー、スケートボーダー等の使用に際して実用性に問題がある事を指摘されてきたものであり、本考案は衝撃緩和能力、作動時間に影響なくその課題を解決したものである。
【0063】
上記の[0062]の記述どおり、本考案の起動部を構成する起動用鍵ならびに大気流出入口、コントロールバルブが単純な形状と構造で軽量な事は勿論、ガス・カートリッジボンベを使用しない事から機構的に起動に要する力が小さくとも起動する事が可能となっているものである。
従来のガス膨張式衝撃緩和装置は、ガス・カートリッジボンベの密閉栓を開封する自動起動装置の開栓用のニードルピンが装着されスプリングによって押されるシリンダーを抑える球状のボールキーが抜けて起動する為には、約3kgの力を必要とするものであり、これは二輪車等の搭乗者、歩行訓練者、車椅子利用者等が自動起動の為に、起動用ケーブルを装着する対象が自転車、車椅子、あるいは歩行訓練器具のように軽量な対象である場合には、起動できないという問題点があった。本考案はその課題を解決したものであり、起動用ケーブルを装着する対象が軽量でも容易に起動を可能とするものである。
本考案の起動用鍵は[0059]で記したように、スタンバイ時には気室内部の充填材の吸気力により気室内部が真空引きされている事と充填材の吸引力により、起動用鍵は大気流出入孔底面のパッキンに密着し、起動用鍵外周のOリングで位置決めされる形で引き込まれているものであり、基本的に機械的機構でスタンバイ状態を維持している構造ではないが、起動に際して起動用鍵を引き抜くことに要する力は、上記のOリングの素材ならびに潰し量により大気流出入孔内壁への摩擦量を選択する事で容易に変更可能なものである。
なお、本考案が非作動時に起動用鍵が取り扱いを誤って作動することを回避するためには、衣服状外皮の場合、あるいは、その他の形状を有する場合にも、起動用鍵が露出する部分にポケットの蓋状のカバーがベルクロテープで留められることで、容易に解決可能なものである。
【0064】
従来の気室内にガス・カートリッジボンベよりガスを充填し気室を膨張するガス膨張式衝撃緩和装置は、一部のセンサーにより気室の状態を把握可能としているモデルを除き、構造上、非作動時にエアバッグの破損あるいは起動装置の作動不良、またガス・カートリッジボンベ製品不良等が正常時の外観と変化が無い為、作動時に至るまで衝撃緩和能力を失っている事実を発見できないという問題点があった。
この問題解決の為、本考案は気室、起動用鍵等に破損があった場合、非作動時においても気室が膨張し、機構に何等かの問題が発生している事を容易に現認する事が可能である。
なお、当然の事では有るが、気室、起動用鍵に破損が有り、非作動時において気室が膨張した場合においても、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は衝撃緩和能力を失わないものであり、これを単純な機構で解決したものである。
【0065】
従来型大気圧膨張式衝撃緩和装置[0011]は、交換可能なネジ込み式蓋にはめ込み式の喇叭状のワイヤーガイドにより、事故発生時に予測不能である鍵本体正面180度四方の鍵の動作に対応した形状により動作の死角を無くし、かつシールテープを使用する事で起動力の軽減を図ったものであるが、二輪車等の車両搭乗者、高所作業者、あるいは他の保護される対象者による事故の実態としてはワイヤー角度が鍵本体正面180度四方以上の角度による場合、ならびに捻れ現象が発生する場合の起動タイミングも多く、また、開封されたシールテープが気室の大気流入を妨げるという問題点があり、[0012]は、この問題を半球形の起動用鍵がリング状の突起を有する形状により大気流出入口より容易に開錠される事で、起動時初段階よりの大気流入を容易にすると共に鍵本体正面180度四方の鍵の動作をも確保したものであったが、リング状の突起とワイヤー装着部の角度が浅く起動用鍵の側面からの起動には未だ問題が残ったものであった、そこで本考案の起動用鍵は起動時の第一段階で自動閉止型排気用弁が起動用鍵内部から引き出されワイヤー装着部が前進する構造を与えることで大気流出入孔とワイヤー装着部の間隔を伸ばし、ワイヤー引っ張り角度が鍵本体正面180度四方以上の角度にも対応を可能とすることで問題を解決したものである。
なお、当然のことながら起動用鍵内部から自動閉止型排気用弁が引き出された状態においても、自動閉止型排気用弁内部を大気が逆流して気室内部へ大気が流入し、第二段階で気室内部への吸着力を失った起動用鍵は容易に大気流出入孔より外れるものである。
【0066】
また、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置が緊急避難テント、緊急時膨張式救命ボート、ライフジャケット・緊急救命用具、雪崩用エアバッグ、セーフティークッションフェンス、等に使用の場合、状況に応じ緊急自動作動させずに手動でワイヤーを引き作動させ、上記の第一段階である自動閉止型排気用弁が起動用鍵内部から引き出した状態でも気室内部の充填材が流入する大気により圧縮から開放されると同時に素材反発力により原形に復元生成することから気室は膨張するものである。
使用目的が緊急避難テント、緊急時膨張式救命ボート、ライフジャケット・緊急救命用具のように水没を考慮する際には、外皮・内皮に防水をはじめとする使用環境を想定し目的が必要とする素材と製法を選択することは勿論であるが、上記のように気室の膨張後、引き出した自動閉止型排気用弁を起動用鍵内部に押し込むことで気室を密閉し浮力体としての完全な機能を簡単な動作で容易に確保するものである。
なお、本考案において、気室の膨張後は起動用鍵が大気流出入孔底面のパッキンに密着する力を失うため、[0063]に記したポケットの蓋状のカバーで起動用鍵が不用意に外れることを防止可能なものであるが、起動用鍵が何等かの要因で大気流出入孔より外れても、当然のことながら気室の膨張状態は維持されるものである。
また、外皮・内皮に防水をはじめとする使用環境を想定し目的が必要とする素材と製法を選択した場合は、気室側の大気流出入孔と外皮に設けられる大気流出入孔装着孔をシールすることにより、外皮・内皮・気室が気密状態となり、作動状態が、より効率的に維持されるものである。
【0067】
全身運動を必要とするサイクリスト、クライマー、高度のバランスを必要とする高所作業者、二輪車、トライク、スノーモービル、ジェットスキー等の車両や船舶の搭乗者、パラシュートダイバー、スカイダイバー、ハンググライダー、スノーボーダー、スケートボーダー、あるいは歩行訓練者、車椅子利用者等においては、従来のガス膨張式衝撃緩和装置、大気圧膨張式衝撃緩和装置は外皮・内皮間に収納される気室の存在が作動時は勿論、非作動時においても換気性能を著しく妨げるものであり、外気が高温の場合に保護対象が置かれる内部環境の温度上昇は勿論、外気が冷間時であっても身体の発する熱を外部へ排出することが困難なものであった。
この問題を本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は、気室と充填材に気室と充填材を貫通する通気孔を与えることで、本考案の作動時、非作動時を問わず、衝撃緩和性能を低下させることなく保護対象に外部大気を導入すると共に内部の熱を外部へと排出する通気性能を与えることを可能とし解決したものである。
また、当然のことながら、本考案に上記の気室と充填材を貫通する通気孔を与えると共に、外皮・内皮に開閉可能な換気口を必要とされる位置に設けたり、素材に防水透湿性素材を選択したり、通気性に優れる素材を本考案の使用目的に合わせて選択することで容易に換気性能が得られるものである。
なお、[0066]で示したように使用目的が緊急避難テント、緊急時膨張式救命ボート、ライフジャケット・緊急救命用具のように水没を考慮する際にも、気室側の大気流出入孔と外皮に設けられる大気流出入孔装着孔がシールされ、防水素材の外皮・内皮の開閉可能な換気口をつなぐ換気用気道を気室と充填材を貫通する通気孔内で接続加工することで、外皮と内皮の間の空間と気室内部の気密状態を確保し、衝撃緩和性能と浮力体としての機能を有しながら、使用目的の必要な箇所に必要な換気性能を与えることが容易なものである。
この際に本考案の使用目的に応じ、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵する製品全体の、外皮と内皮の間の空間と気室内部の気密状態を確保するか、使用目的の必要な箇所に部分的に外皮と内皮の間の空間と気室内部の気密状態を確保するか、気室内部のみの気密を確保するかは意図的に選択が可能であり、その何れにおいても衝撃緩和性能に影響を及ぼさないものである。
【0068】
この実施形態によれば、本考案の単数あるいは複数の気室が保護される対象と目的にあわせた本体形状の外皮と内皮の間で立体構造物を構成可能な位置に固定連結される場合、あるいは気室が気室ケース内に固定収納されて、外皮と内皮ならびに気室ケース間が立体構造物を構成可能な位置で固定連結されている事により、起動用鍵が大気流出入孔から引き離されて自動的に起動した場合、または起動用鍵を意図的に大気流出入孔から引き離して起動させた場合、起動用鍵内部から自動閉止型排気用弁が引き出された場合のいずれにおいても、気室の膨張により内皮と外皮、ならびに気室、あるいは気室ケースの位置関係に緊張関係が発生するものであり、これにより、自動的に立体構造物を構築するものである。
なお、本考案において気室が膨張する形状は、気室内部で気室と共に圧縮されていた充填材が上記のように大気を吸入し原形に反発復元することで、気室は復元された充填材の原形と同形状に膨張することから、気室の形状は球形、半球、円錐、円筒形状、U字型、等のいかなる形状にも生成可能であり、生成時には外皮と内皮、気室、あるいは気室ケース間の緊張関係で自動的に自立し構築されるものである。
また、[0067]で示したように、使用目的に応じ、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵する製品全体の、外皮と内皮の間の空間と気室内部の気密状態を確保するか、使用目的の必要な箇所に部分的に外皮と内皮の間の空間と気室内部の気密状態を確保するか、気室内部のみの気密を確保するかの選択と合わせ、必要とする本体形状の立体構造物を構築するための意図的な選択が可能であり、その何れにおいても衝撃緩和性能に影響を及ぼさないものである。
上記を立体構造物として構成する一例としては、気室ならびに充填材の形状が即ち本体形状となることから、これに外皮が気室あるいは気室ケースと接する位置を圧縮・復元方向と直角になる位置で線状に固定され、同様に内皮が固定されていることにより、気室が膨張すると生成時には外皮と内皮、気室、あるいは気室ケース間の緊張関係で自動的に立体構造物が自立し構築されるものである。当然のことながら上記は外皮と内皮、気室、あるいは気室ケース間の緊張関係の理解を容易にするために記したものであり、実際には使用目的に応じ、全て固定・設定され、起動弁を大気流出入孔から引き離すか、自動閉止型排気用弁を起動用鍵内部から引き出すことで、自動的に立体構造物が自立し構築されるものである。
なお、上記のような事柄から、気室と気室内部の充填材は圧縮・復元方向が外周全域となる円筒状のユニットとして気室ケース内に納めるのが緊急避難テントのような壁面・天井・床面等の大面積部を圧縮・復元する場合は容易な方法である。
当然ではあるが、本考案の機構と構造を有する大型の災害対策用仮設構造物・緊急避難テント等は、衝撃緩和能力を有する事は勿論、耐候性に優れ、設置環境を選ばず、生成にあたり、構築作業者が単独でも設置可能であり、他の送風装置や電源を必要とせず、生成後は常時完全膨張状態を維持するものである。
【0069】
[0068]で示したように、本考案の気室が保護される対象と目的にあわせた本体形状の外皮と内皮の間に固定連結される場合、あるいは気室が気室ケース内に収納されて、外皮と内皮、気室ケース間が固定連結されている場合、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は単数あるいは複数の気室が作動時に外皮と内皮、気室あるいは気室ケース間の緊張関係で自動的に立体構造物を構成するものであり、本考案の気室連結装置ならびに気室ならびに増設用コネクターにより、気室内部の充填材が完成する本体形状に合わせた一体型の立体構造物の場合は同時起動する機構の増設を容易にし、また気室がユニットとして本体形状に合わせたケースに収納される場合においても、大気流出入孔の外側面に設けられる増設用コネクターに気室連結装置を装着することで容易に本体増設と連動を可能とするものである。
なお、増設用コネクターは大気流出入孔の外側面に設けられ、気室連結装置をネジ込む事で装着可能なものであるが、大気流出入孔は大気が気室内に流入し、立体構造物が生成された後は基本的に外部からの衝撃を受けて気室に圧力を受けない限り大気が流出しないことから、気室連結装置はユニットタイプの気室や内部仕切り増設部気室の同時起動・同時圧縮時に主に使用されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0070】
この考案は、大気圧膨張式衝撃緩和装置して保護される対象と目的にあわせた本体形状の外皮と内皮の間に真空引きされて圧縮収納される多層構造の充填材を封入した気室を単数あるいは複数室設け、作動時には起動用鍵が本体から引き離される事により気室内に流入する大気を、気室内の圧縮可能で原形への復元反発力を有する充填材が大気を吸収しながら原形へと復元する際に、大気流出入孔より気室内に流入する大気を充填材に設けられる特徴的な形状を有する気道から気流を加速し吸入することで瞬時に気室を原形へと復元し、気室に衝撃を受けた時点においては、衝撃の圧力により大気流出入孔より気室外へと流出する大気を、気道の形状と羽根型ワンウェイ・コントロールバルブにより制限しつつ気室内部の圧力を逃がす事により人体、物品等への衝撃を吸収し緩和する装置であり、何度でも衝撃を吸収緩和後に復元し気室が完全膨張状態を維持する大気圧膨張式衝撃緩和装置であることから、衝撃緩和装置としては勿論、同時に浮力体、あるいは立体構造物の本体としても機能するものであり、気室の膨張に際し大気を使用するため気室の容量・形状に制限がないことから、二輪車、トライク、スノーモービル、ジェットスキー等の車両や船舶の搭乗者、高所作業者、釣人、パラシュートダイバー、スカイダイバー、ハンググライダー、スノーボーダー、スケートボーダー、クライマー等が着用する衣服状衝撃緩和装置としての使用、あるいは本体の規模・形状を目的別の緊急避難テント、緊急時膨張式救命ボート、対車両・対人用の大型バンパーエアバッグ、ライフジャケット・緊急救命用具、雪崩用エアバッグ、セーフティークッションフェンス、等の大型気室を必要とする幅広い製品への広範囲な使用を可能としたものである。
【0071】
この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は気室に衝撃を受け衝撃が吸収緩和された後に、危険状況が去り大気圧膨張式衝撃緩和装置を再び緊急起動に対応するスタンバイ状態へと再生する状況下において気室を圧縮しスタンバイ状態へと再生する際に、起動用鍵が大気流出入孔にセットされ、一般家庭に常備される真空掃除機等の外部吸気装置を用いることで瞬時に容易に気室内の大気を排気可能とするものである。この状態を形成するには起動用鍵が大気流出入孔に挿入されている状態で、真空掃除機等の外部吸気装置のダクトを起動用鍵頂部に押し当てる事により、外部吸気装置の吸引力により、頂部に凹面状の頂部を有する自動閉止型排気用弁が外部吸気装置方向へと引かれ排気用弁を開放し、自動的に自動閉止型排気用弁が開封され気室内部の大気が真空引きされる事から、気室ならびに気室内部の充填材と気道が圧縮収納されるものであり、気室内部の大気の真空引きが完了し真空掃除機等の外部吸気装置のダクトを自動閉止型排気用弁より引き離すと自動的に排気弁が気室内部の負圧により起動用鍵内部のマニフォールド上部に引き込まれOリングで止栓される。
なお、この時点では起動用鍵も気室内部が真空引きされている事と充填材の吸引力により、起動用鍵は大気流出入孔底面のパッキンに密着し、起動用鍵外周のOリングで位置決めされる形で引き込まれ、大気流出入孔底面のシールパッキンに密着する形で引き込まれスタンバイ状態のセットが完了するものであり、従来のガス膨張式衝撃緩和装置・圧縮空気充填式衝撃緩和装置においてはカートリッジボンベ、セット、エアバッグ折畳み等に技術的な技能がユーザーに求められ、かつスタンバイ状態のセットが正しく遂行されたかを確認する手段が無かったものである。
本考案はこの問題を解決し、大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵する製品をユーザーがスタンバイ状態へと再生する作業を容易にしたものであり、真空掃除機等の外部吸気装置が無い場合、手動により気室を押さえて気室内部の大気を排出することも可能である。
【0072】
この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は起動用鍵内部に自動閉止型排気用弁を一体で備えることで、排気専用弁を持たないものである。
これにより、大気が流出入するのは大気流出入孔のみとなり、気室圧縮時すなわちスタンバイ状態におけるシーリング漏れトラブルによる気室内部への気室流入の可能性を半減し、ユーザーメンテナンスを容易にしたものであり、同時に製品生産過程において一つの部品工程を省いたものである。
なお、起動用鍵・大気流出入孔部からのエア漏れ、あるいは気室が何等かの原因により損傷して大気が流入した場合は、ただちに、気室内部の充填材が原形へと復元することから、トラブルの発生をユーザーが肉視により即時に発見・確認し対応することが可能なものであり、当然のことながらトラブル発生時においても衝撃緩和能力は失わないものである。
【0073】
[0072]で示したトラブル発生時において、従来のガス及び圧縮空気膨張式衝撃緩和装置はカートリッジボンベトラブル、起動装置トラブル、エアバッグ破損トラブルの何れの場合においてもエアバッグが膨張しないことから衝撃緩和能力を失う問題があり、バッテリー駆動による送風機でエアバッグに大気を圧入するモデルにおいてはバッテリーあるいはモーター・送風機トラブル、エアバッグ破損トラブルの何れの場合においてもガス膨張式衝撃緩和装置同様にエアバッグが膨張しないことから衝撃緩和能力を失う問題を有し、[0012]の従来型大気圧膨張式衝撃緩和装置は気室破損時に気室は膨張するが気室に外部から衝撃を受けた場合、充填材中の大気が気室の破損箇所より容易に流出し、衝撃緩和能力を充填材の素材反発力に負う部分が多かったものである。
本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置においては、気室が何等かの要因で破損時においても気室内部の充填材が多層構造を有し衝撃を受けた面と保護対象側の充填材内部の大気の動きが抑制されていること、ならびに充填材内部の気道に複数の涙滴形状を半分にした形状の凹面と複数のヒゲ状突起を有することで、充填材内部より気流が流出する場合は気流が妨害され流速が落ちる構造で、衝撃緩和能力を充填材の素材反発力のみならず、充填材内部の大気が圧縮されたことにより発生する外部への気流の流れを活用可能であり、トラブル発生時に同時に衝撃緩和装置が起動した場合においても大きく衝撃緩和能力を失わず、ユーザーを衝撃から守る装置として[0070]に記した製品等に簡単な機構で安全対策を与えることが可能である。
なお当然の事ながら、本考案は、たとえ気室が破損した状況下においても、当然の事ながら気室内部の充填材が原形に復元され、外部より複数回の衝撃を受けた場合においても、衝撃が去るたびに充填材が原形に復元され、衝撃緩和能力を失わないものである。
【0074】
この考案は、大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵する衣服状本体、あるいはリュックサック形状の本体として構成した場合、起動用ケーブルを装着する対象が軽量でも容易に起動を可能とする構造と、起動部を構成する自動閉止型排気用弁を内蔵する起動用鍵ならびに大気流出入孔が単純な形状と構造で軽量な事から、従来のガス膨張式衝撃緩和装置を使用できなかった全身運動を必要とするサイクリスト、クライマー、高度のバランスを必要とする高所作業者、登山者等が何らかの要因において落車、落下、転倒し構造物あるいは路面、壁面に身体を強打し全身打撲、首、脊椎、胸骨等の骨折、内蔵破裂、衝撃による損壊等により重傷または死亡にいたる事故災害に対し、日常経常的に使用するにあたって充分機能的であり、災害発生時に使用者の判断を待たず、自動的に作動することにより、本考案が起動する交通事故災害時、落下事故災害時、歩行中事故時、地震災害発生時等には従来無防備であった身体の首、胸部、腹部、背中、腰部を衝撃より保護し重傷、死亡に至らしめまいとする装置として有用なものである。
また、本考案は浮力体としても機能することから、地震・津波災害発生時の緊急避難用具を収納し衝撃緩和機能ならびに浮力体機能等の緊急避難機能を有しながら日常的に通勤・通学・買い物等に使用可能なデパックリュック、あるいは衝撃緩和機能と浮力体機能を併せ持つライフジャケット、登山用品を収納しながら衝撃緩和機能ならびに雪崩による埋もれ防止機能を有するリュックサックとしても製品化が可能である。
なお、本考案は起動用鍵・大気流出入孔部からのエア漏れ、あるいは気室が何等かの原因により損傷して大気が流入した場合は、ただちに、気室内部の充填材が原形へと復元することから、トラブルの発生が肉視により即時に発見・確認し対応することが可能なことから、ユーザーにとって作動確認、メンテナンスの労力が大幅に省かれるものであり、また当然のことながらトラブル発生時においても衝撃緩和能力は失わないものである。
【0075】
この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置はガス及び圧縮空気カートリッジボンベ、バッテリー、モーター等を使用しないことから、航空機等を使用しての移動中も危険物としての対象とはならないものである。
したがって、航空機等を使用しての登山等の海外遠征、バイクツーリング、自転車旅行等に際して携帯が可能であり、かつ金属パーツを使用せずとも製品製作が可能なことからユーザーの通関作業が容易なものであり、同時に製品の輸出入あるいは航空機を使用しての運送をスタンバイ状態の完成品で可能とするため、製品の事業化にあたっても大きなメリットを生むものである。
【0076】
この考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は、スタンバイ状態から起動する際に、自動で起動用鍵を大気流出入孔から引き離し気室内部へ大気を流入させ気室を緊急膨張させる方法と、手動でワイヤーを引き起動用鍵内部の自動閉止型排気用弁を引き上げて自動閉止型排気用弁内部を大気が逆流することで起動し気室を膨張させる方法が存在し、緊急自動起動は二輪車、トライク、スノーモービル、ジェットスキー等の車両や船舶の搭乗者、高所作業者、クライマー等が使用する衣服状衝撃緩和装置として、あるいは起動センサーを前後のバンパー部に有する対車両・対人用の車両用大型バンパーエアバッグとして、使用者の判断による手動起動は釣人、パラシュートダイバー、スカイダイバー、ハンググライダー、スノーボーダー、スケートボーダー、緊急避難テント、緊急時膨張式救命ボート、対車両・対人用の大型バンパーエアバッグ、ライフジャケット・緊急救命用具、雪崩用エアバッグ、セーフティークッションフェンス等としての使用目的と使用環境にあわせた形状と作動方法、起動時間を同じ機構により任意に設定可能であることから、製品の事業化にあたって製品群を開発・構築することが容易なものである。
【0077】
この考案を大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵する緊急避難テントや災害対策用仮設構造物等の緊急避難用仮設構造物として構成した場合、本考案の複数の気室の表皮を保護される対象と目的にあわせた本体形状の外皮と内皮間の複数個所に固定し連結する構造により、スタンバイ時には気室が圧縮されることによりコンパクトに収納が可能であり、緊急時には起動用鍵を大気流出入孔から引き離すか、あるいは起動用鍵内部の自動閉止型排気用弁を引き上げて自動閉止型排気用弁内部において大気を逆流させることで起動し気室に大気を吸入し膨張する事により、自動的に自立し生成される緊急避難テントや大型の災害対策用仮設構造物等の構築が可能なものである。
本考案の機構と構造を有する大型の災害対策用仮設構造物等は、床部、壁面、屋根、内部仕切りの全てが本考案の構造により構成される事により、衝撃緩和能力を有する事は勿論、基本的に床から天井までの一体型で、雨、雪、湿地等の悪条件下においても外皮による防水性能は勿論、気室と内皮が断熱効果を有するため耐候性、居住性に優れ、構築に電気等の動力を必要としない事から電源等のインフラを供給できない場所等の設置環境を選ばず、構築にあたり、構築作業者が単独でも設置可能であり、構築後は常時完全膨張状態を維持するものである。
また、本考案は起動にあたり他の送風装置や電源を必要とせず、機械設備を有さない為メンテナンスが容易である事から導入後のランニング・コストがほぼかからない事も重要な特徴である。
なお、本考案の特徴であるが、構築後に外皮、気室、内皮に破損が発生した状況下でも充填材が原形に復元生成されていることから、充填材の特徴的な多層構造と気道形状により充填材内部の大気の移動が制限されていることに加え、充填材の原形への素材復元反発力と充填材外部への大気流出が制限されていることにより全体形状は維持されるものであり、従来型の大気圧膨張式衝撃緩和装置が充填材の原形への素材復元反発力にほぼ委ねられていた事と比較して、当然のことながら衝撃緩和能力も大きく失わないものである。
【0078】
上記の[0077]に示した緊急避難テントや災害対策用仮設構造物等の大型緊急避難用仮設構造物以外にも、本考案を屋内で使用する、大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵した一般家庭あるいは病院等における就寝時の地震・津波災害対策用緊急救命装置として構成するには、本考案の複数の気室の表皮を保護される対象と目的にあわせた起動後の本体形状がバスタブ形状の外皮と内皮間の複数個所に固定し連結する構造により、スタンバイ時はカーペットあるいはベットマット状であり、地震災害発生時に自動的に起動用鍵を大気流出入孔から引き離すか、あるいは起動用鍵内部の自動閉止型排気用弁を引き上げて自動閉止型排気用弁内部において大気を逆流させることで起動し、気室に大気を吸入し膨張する事により、自動的に自立し生成し気室が膨張する事で自動的に自立し、倒壊物等の衝撃に対応すると共に浮力体として機能する就寝時の地震・津波災害対策用緊急救命装置の構築が可能なものである。
本考案の機構と構造を有する就寝時の地震・津波災害対策用緊急救命装置は、床部、側面、内部の仕切りの全てが本考案の構造により構成される事により、地震災害発生時に自動的に自立膨張し、衝撃緩和能力を有する事は勿論、基本的に一体型である事から、雨、雪、湿地等の悪条件下においても外皮による防水性能は勿論、気室と内皮が断熱効果を有するため耐候性、居住性に優れ、勿論ではあるが浮力体として浮き、津波災害時には救助を待つ間の緊急筏としても機能するものである。
また、本考案は作動・構築に他の送風装置や電源を必要とせず、機械設備を有さない為、電源等のインフラを供給できない場所等の設置環境を選ばず、停電時にも作動・機能し、メンテナンスが容易である事から導入後のランニング・コストがほぼかからず、作動後は常時完全膨張状態を維持するものである。
なお、本考案の大気圧膨張式衝撃緩和装置は気室および気室内部の充填材を貫通する換気用通気孔を有することから、就寝時においても快適な就寝環境を提供可能なものである。
【0079】
この考案では起動時に大気が気室内に流入する事から充填材が原形に復元生成し、膨張した気室を本体形状の外皮と内皮間の複数個所に固定し連結する構造から、自動的に自立し立体構造物を構築するものである。
本考案は起動用鍵を大気流出入孔から引き離すか、充墳材が原型に復元生成し膨張した後に、気室の大気圧流出入孔に付属のキャップを嵌め、気室内を密閉するか、起動用鍵に内蔵される自動閉止型排気用弁を引き上げて自動閉止型排気用弁内部において大気を逆流させることで起動し、気室に大気を吸入し膨張させ、自動的に自立し生成し気室が膨張する事で自動的に自立した後、自動閉止型排気用弁を起動用鍵に押し込み、気室内を密閉する事で、気室は外皮・内皮との緊張関係により緊急搬送用ストレッチャー、移動浴槽等に使用した場合、搬送対象者、利用者に対する衝撃緩和能力を有する事は勿論、耐候性に優れ、作業環境を選ばず、作業にあたり作業者が単独でも作業可能であり、何よりも軽量で未使用時に圧縮されコンパクトに収納が可能な作業性に優れた緊急搬送用ストレッチャー、移動浴槽等への利用として有効なものである。
なお重量物に対応するには本考案は充填材を多層構造とすることで充填材の歪みを抑制している事から、気室サイズを大きくし、気室形状にリブ構造を与えることで容易に荷重に対応が可能である。
【0080】
この考案は、大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵する梱包材として構成した場合、物品の搬送時に搬送車両あるいはコンテナー等が何らかの要因において激突、あるいは搬送時の荷物落下等の状況が発生した場合において衝撃を緩和する事で物品価値の損失を防止するものである。
なお、この考案は気室内の大気をコントロールする事で衝撃緩和能力を得ている為、気室のサイズや形状に制限がなく、大きく複雑な形状の対象にも対応可能であり、勿論、梱包材として搬送使用後は圧縮し再度の使用が可能なものである。
製品化の一例としては、現在、家具等の搬送用にはダンボール箱、気泡緩衝材等を使用して梱包されているが、外皮形状が搬送車両、コンテナー等に合わせたサイズの大気圧膨張式衝撃緩和装置を内蔵するボックスケースに家具等を収納し、起動用鍵の自動閉止型排気用弁を引き上げて起動し、ボックスケース内部の六面体の全ての面で気室を膨張させ、製品とボックスケースとの間で緩衝材とすることで製品はボックスケース内で浮いた状態となり、製品そのものを厳重に梱包せずとも梱包作業、搬送を容易にし、使用後は展開し気室を圧縮することで保管スペースを必要とせず、複数回の使用により梱包材に必要とする費用を削減し、省エネルギー化に貢献するものである。
【0081】
1 デパックリュック
2 起動用ワイヤー
3 起動用鍵
4 自動閉止型排気用弁
5 大気流出入孔
6 緊急時就寝用簡易マット
7 キーカバー
8 大気流出入孔キャップ
9 開閉式窓蓋
10 開閉式窓部
11 ウォーターライン
12 キール
13 ボックスケース
14 外皮
15 内皮
16 エアバッグ
17 センサー部
18 気室
19 充填材
20 気道
21 大気流出入孔底面パッキン
22 羽根型ワンウェイ・コントロールバルブ
23 防塵フィルター
24 半涙滴形状凹面
25 ヒゲ状突起
26 衝撃を受ける面
27 保護対象面
28 衝撃を受ける面側 軟性の別素材シート
29 保護対象面側 軟性の別素材シート
30 マニフォールド
31 起動用鍵外周Oリング
32 起動用鍵内部Oリング
33 大気流出入孔底面開孔部
34 吸気用サイドダクト
35 通気孔
36 コネクター
37 気室連結装置
38 コネクター装着用ネジ部
39 気室連結装置側コネクター内部底面パッキン
40 シールキャップ
41 衝撃方向
42 追加エアバッグ起動用ワイヤー
43 換気孔
44 シールド式出入口
45 気室膨張時気流方向
46 排気時気流方向

(57)【要約】

【課題】エアバッグに必要充分な気室のサイズを確保し、エアバッグの膨張に要する起動時間をコントロール可能とし、膨張時のエアバッグに衝撃を複数回受けた場合の衝撃緩和能力維持を可能とする大気圧膨張式衝撃緩和装置を提供する。【解決手段】起動用ワイヤー2の先端は起動用鍵3に内蔵される外部吸気装置分離時自動閉止型排気用弁4の頂部に固定されており、大気流出入孔5に起動用鍵3が挿入され、吸気弁が自動閉止されている状態から、非作動時にリュックサック本体、リュックサック・ハーネス部の外皮と内皮の内側に充填材と共に圧縮収納されている気室は一体型であり、起動用鍵3が起動用ワイヤー2が引かれることで大気流出入孔5から外れることで同時起動され、作動時には頭部、背中、背骨部、尻部、胸部、首部、肩部、脇部をカバーするものである。


【パテントレビュー】

あなたの意見を伝えましょう:


【インターネット特許番号リンク】

インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):