(54)【考案の名称】ハイデッカバスのルーフ構造

(73)【実用新案権者】株式会社エムビーエムサービス

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、ハイデッカバスのルーフ構造に関する。

【従来の技術】

【0002】
一般に観光バスは、大型化及びデラックス化に伴い、運転席の運転席床面に対して客室の客室床面を高くしたハイデッカバス、或いは客室を2階建て構造としたダブルハイデッカバスが主流となっている。ハイデッカバス及びダブルハイデッカバスは、客室の床が高い位置にあるため、乗客の視界を良好にすることができる。
【0003】
また近年では、ルーフを取り除き、ルーフを開放することにより客室からの視界及び展望を更に向上したオープンルーフタイプのハイデッカバス及びダブルハイデッカバス(オープントップバスと称することもある)が開発されている(特許文献1)。
【0004】

【効果】

【0009】
本考案のある態様によると、ルーフが開口されたハイデッカータイプのバスであってもボディの剛性(強度)を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、ある実施形態であるハイデッカバスのルーフ構造を示す斜視図である。
【図2】図2は、枠状フレームを示す平面図である。
【図3】図3は補強サイドレール半体の接合位置を拡大して示す図であり、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【図4】図4は、フレーム側ルーフボウと補強サイドレールとの接合部を拡大して示す斜視図である。
【図5】図5は、補強リブを拡大して示す斜視図である。

【0011】
次に、添付の図面を参照しながら、本考案の限定的でない例示の実施形態について説明する。
【0012】
なお、添付の全図面の中の記載で、同一又は対応する部材又は部品には、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面は、特に指定しない限り、部材もしくは部品間の相対比を示すことを目的としない。従って、具体的な寸法は、以下の限定的でない実施形態に照らし、当業者により決定することができる。
【0013】
また、以下説明する実施形態は、考案を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述される全ての特徴やその組み合わせは、必ずしも考案の本質的なものであるとは限らない。
【0014】
図1は、本考案のある実施形態であるハイデッカバスのルーフ構造を適用したバスボディ構造を示している。
【0015】
ハイデッカバスは、座席が配設される客室の床面を高い位置にすることにより乗客の視界を良好にしたバスである。また客室は平屋構造(二階建てではない)であり、客室床面にはホイールハウスが突出せず平らな床面構造とされている。また本実施形態では、ハイデッカバスよりも更に床面が高いスーパーハイデッカバスも、ハイデッカバスに含まれるものとする。
【0016】
ハイデッカバスのバスボディは、エンジン等のパワートレインが搭載されるシャーシと、座席等が配設されるフロアボードと、シャーシの上部に配設されバスの骨格となるバスボディ1を有している。
【0017】
図1は、バスボディ1を拡大して示している。バスボディ1は、フロントボディ2、リヤボディ3、サイドボディ4、及びルーフ部5を有している。なお、図1ではシャーシ及びフロアボードの図示は省略している。
【0018】
フロントボディ2は、バスボディ1の運転席側に配設されている。フロントボディ2は、フロントパネル6と運転席上ルーフパネル7とを有している。フロントパネル6にはフロントガラスが装着されるフロントガラス開口8が形成されている。また、運転席の上部を覆う運転席上ルーフパネル7には、後述するフレーム側ルーフボウ23と接合されるパネル側ルーフボウ17が配設されている。更に、リヤボディ3は、バスボディ1の運転席と反対の車両後方に配設されている。
【0019】
サイドボディ4は、窓部13を画成する複数のウィンドウピラー15が立設されている。このウィンドウピラー15の上端部にはサイドルーフレール16が配設されている。サイドルーフレール16は、例えば□60mm×40mmの角パイプが用いられている。
【0020】
なお、リヤボディ3及びサイドボディ4は複数の梁(フレーム)や平板等組み合わせた構成とされている。本実施形態ではリヤボディ3及びサイドボディ4の梁や平板等組み合わせ構造は周知の構造を用いているため、その説明及び図示は省略するものとする。
【0021】
本実施形態に係るバスボディ1は、客室の上部のルーフパネル及びルーフボウを取り除いて開口部12を形成した構成としている。よって本実施形態に係るバスボディ1を適用したハイデッカバスは、客室の上部は解放されたオープンルーフタイプのハイデッカバス構造となっている。なお運転席の上部には、運転席上ルーフパネル7が設けられている。
【0022】
本実施形態にバスボディ1を適用することにより、客室の乗客は窓部13ばかりでなく、開口部12からも景色を見ることができるため、ハイデッカバスの客室からの視界及び展望を更に向上させることができる。
【0023】
しかしながら、視界及び展望の向上のために単にルーフパネル及びルーフボウを取り除いた場合、バスボディ1の上部における剛性が低下するおそれがある。そこで本実施形態では、枠状フレーム20をウィンドウピラー15の上部に配設し、この枠状フレーム20によりバスボディ1の上部における剛性を高めた構造としている。
【0024】
枠状フレーム20は、開口部12の外周(客室の外周に等しい)に沿った枠状の形状とされている。よって、枠状フレーム20は平面視した状態で矩形状となっている。
【0025】
図2は、枠状フレーム20を拡大して示している。図2に示されるように、枠状フレーム20は、補強サイドレール21、フレーム側ルーフボウ23、補強リアレール25、及び補強リブ27を有している。
【0026】
補強サイドレール21は開口部12において車両前後方向に延在する部材であり、バスボディ1の両側部に夫々配設される。この一対の補強サイドレール21は、それぞれ一対の補強サイドレール半体21A,21Bを接合した構成とされている。補強サイドレール半体21A,21Bは、例えば□125mm×75mmの角パイプである。
【0027】
なお、補強サイドレール半体21A,21B(補強サイドレール21)の角パイプの寸法はこれに限定されるものではなく、開口部12に所定の剛性(強度)を持たせることができれば、他の寸法の角パイプを用いることも可能である。
【0028】
この補強サイドレール半体21A,21Bは、図3に示すように、連結部材31,32を用いて連結される。連結部材31,32は、図3(B)に示すように断面コ字状の部材である。
【0029】
この一対の連結部材31,32は、組み合わせて角パイプ状とされた上で、その半体を補強サイドレール半体21Aに挿入され、残りの半体を補強サイドレール半体21Bに挿入する。その上で図3(A)にWで示す位置を栓溶接し、補強サイドレール半体21A,21Bと連結部材31,32を固定する。
【0030】
これにより、補強サイドレール半体21A,21Bは一体化され、補強サイドレール21が形成される。この補強サイドレール21は、サイドルーフレール16に溶接されることによりウィンドウピラー15の上端部に固定される。
【0031】
補強フロント部材となるフレーム側ルーフボウ23は、補強サイドレール21の車両前方において、一対の補強サイドレール21を横架するよう配設される。フレーム側ルーフボウ23は、図4に拡大して示すように、アーチ部23aと接合部23bを有している。
【0032】
アーチ部23aは、一対の補強サイドレール21を横架する部位であり、弓状の形状を有している。接合部23bは、アーチ部23aの両端部に配設されている。接合部23bは、アーチ部23aとの接合位置から端部に向けて幅広となる略扇形形状とされている。
【0033】
アーチ部23aと接合部23bは、溶接により接合されている。また接合部23bは、補強サイドレール21に溶接により接合される(図4参照)。これにより、フレーム側ルーフボウ23は、一対の補強サイドレール21の間を横架するよう配設される。
【0034】
補強リアレール25は、車両後部において、一対の補強サイドレール21を横架するよう配設される。補強リアレール25は、例えば□100mm×50mmの角パイプを用いることができる。この補強リアレール25は、両端部を補強サイドレール21に溶接することにより接合される。
【0035】
補強リブ27は、図5に拡大して示すように、車両後部において補強サイドレール21と補強リアレール25との間に配設される。即ち、補強リブ27は、枠状フレーム20の車両後部のコーナ部分に配設されている。
【0036】
補強リブ27の一端部は補強サイドレール21に溶接され、他端部は補強リアレール25に溶接される。よって、補強サイドレール21、補強リアレール25、及び補強リブ27は、枠状フレーム20の車両後部のコーナ部分において三角形の構造を呈する。この補強リブ27は筋交いと同様な機能を奏し、よって補強リブ27を設けることにより車両後部における枠状フレーム20の剛性を高めることができる。
【0037】
上記のように補強サイドレール21、フレーム側ルーフボウ23、補強リアレール25、及び補強リブ27からなる枠状フレーム20は、バスボディ1の開口部12に固定される。
【0038】
補強サイドレール21は、サイドルーフレール16に溶接される。サイドルーフレール16は□60mm×40mmの比較的細い角パイプであるため、バスボディ1の開口部12を補強するには十分な剛性を得ることが困難である。しかしながら、このサイドルーフレール16に、□125mm×75mmの大型の角パイプである補強サイドレール21を接合することにより、バスボディ1の開口部12の剛性をルーフパネルが設けられたバスボディと同等の剛性を得ることができる。
【0039】
フレーム側ルーフボウ23は、運転席の上部を覆う運転席上ルーフパネル7の後端部に配設されたパネル側ルーフボウ17に溶接される。またパネル側ルーフボウ17は、運転席上ルーフパネル7の後端部においてサイドルーフレール16に溶接される。
【0040】
このように本実施形態では、車両前方において二つのルーフボウ17,23が並んだ状態で溶接される。このため、枠状フレーム20の車両前方における剛性を高めることができ、これに伴いバスボディ1の剛性を高めることができる。
【0041】
補強リアレール25は、リヤボディ3の上部に溶接により固定される。前記のように、補強リアレール25が補強サイドレール21に固定される車両後部は、補強サイドレール21と補強リアレール25の間に補強リブ27が設けられることにより剛性が高められている。
【0042】
バスボディ1の車両後部はエンジン等の重量物が搭載されており、特に高い剛性が必要とされる部位である。枠状フレーム20は、このように高い剛性が必要とされる車両後部の剛性が高められているため、バスボディ1の安定性及び安全性を高めることができる。
【0043】
上記のように本実施形態によれば、開口部12が形成されたバスボディ1を有したオープンルーフタイプのハイデッカバスであっても、開口部12に枠状フレーム20を設けることにより、バスボディ1にルーフパネルを有するハイデッカバスと同等の剛性(強度)を持たせることができる。よって、客室の展望を良好にしつつ、バスボディ1の安定性及び安全性を高めることができる。
【0044】
更に本実施形態では、枠状フレーム20を構成する補強サイドレール21、フレーム側ルーフボウ23、及び補強リアレール25として捩じり剛性の高い角パイプを用いたため、開口部12に捩じれが発生することを防止することもできる。
【0045】
以上、本考案の好ましい実施形態について詳述したが、本考案は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
【0046】
例えば、本実施形態ではウィンドウピラー15の上端部にサイドルーフレール16が配設されているため、サイドルーフレール16に補強サイドレール21を溶接する構成とした。しかしながら、サイドルーフレール16を設けない場合には、ウィンドウピラー15の上端部に直接補強サイドレール21を接合した構成としてもよい。
【0047】
1 バスボディ
2 フロントボディ
3 リヤボディ
4 サイドボディ
5 ルーフ部
6 フロントパネル
7 運転席上ルーフパネル
8 フロントガラス開口
12 開口部
15 ウィンドウピラー
16 サイドルーフレール
17 パネル側ルーフボウ
20 枠状フレーム
21 補強サイドレール
21A,21B 補強サイドレール半体
23 フレーム側ルーフボウ
25 補強リアレール
27 補強リブ
30 連結部
31,32 連結部材

(57)【要約】

【課題】ルーフが開口されたハイデッカータイプのバスにおいて車体強度の確保を図ったハイデッカバスのルーフ構造を提供する。【解決手段】ハイデッカータイプのバスのルーフ構造であって、バスボディ上部のルーフを取り除いて開口部12を形成し、開口部の外周に沿った形状の枠状フレーム20をバスボディのウィンドウピラー15の上部に配設する。枠状フレームは、開口部の両端部において車両前後方向に延在する補強サイドレール21と、補強サイドレールの車両前方部および後方部において、一対の補強サイドレールを横架するよう配設される補強フロント部材23と、補強リアレール25とをそれぞれ有し、補強サイドレールと補強リアレールとの間に補強リブ27を設けるのが好ましい。


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