(54)【考案の名称】携帯型端末装置

(73)【実用新案権者】株式会社アセットオール

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、例えば、バーコード等の二次元コードの光学情報を読み取り、読み取った情報の処理を行うことができる携帯型端末装置に関する。

【従来の技術】

【0002】
商品の発注、棚卸し等の在庫管理の業務において、発生したデータを現場で収集、把握することのできるハンディーターミナルと呼ばれる端末装置が公知である。ハンディーターミナルで収集されたデータは、事務所等に設置されたパソコン等のホストコンピューターに送られて分析、加工され、意思決定や顧客サービスに利用されている。
【0003】
ハンディーターミナルのデータ入力手段として二次元コード、特にバーコードが広く利用されている。バーコードによるデータ入力が、キーボードからの手入力に比して迅速、容易かつ正確だからである。ハンディーターミナルの従来例として、下記特許文献1〜3で提案される発明等が知られている。
【0004】
特許文献1には、電源電池をアダプタ装置に交換して交流を直接電源として使用し、電池寿命の短縮防止及びランニングコストの低減を図ることのできるバーコードスキャナ端末装置に係る発明が提案されている。特許文献2には、市販のPDAを利用して商品の発注、棚卸し等の在庫管理の業務を行うことを可能にする光学情報読取装置に係る発明が提案されている。特許文献3には、端末本体に着脱可能にガイドユニットを配置し、このガイドユニットに設けたハーフミラーを通じて読取対象とするマーク及び照明光を的確に視認可能とする携帯端末装置に係る発明が提案されている。
【0005】

【効果】

【0011】
本考案は、操作によって出射部から出射する光を、端末本体の中央部から先端部へ向かう方向に対して少なくとも上下又は左右に−180度から+180度までの角度で、外部へ向けて出射可能とする出射角度変換機構が、端末本体の先端部又は情報読取ユニットに設けられている構成である。したがって、少なくとも上下又は左右に−180度から+180度までの角度で、出射部から外部へ向けて光を出射することができるので、二次元コードが配設された状態に対応させて、光を出射する方向を柔軟に決定することができる。そうすると、確実に二次元コードを読み取ることができ、操作性が向上した携帯型端末装置を提供することができる。
【0012】
特に、出射角度変換機構が、先端部又は情報読取ユニットに備えられた回転軸によって成立する構成であるので、比較的簡素な仕組みで上記効果を得ることができる。この回転軸を軸とした回転動作に基づく先端部又は情報読取ユニットの角度変換に対し、クリック感を付与するクリック感付与手段が回転軸に設けられている構成によって、光を出射する方向を所定の角度で固定することができ、安定した二次元コードの読み取りが可能となる。すなわち、操作性がより向上した携帯型端末装置を提供することができる。
【0013】
また、本考案は、端末本体の裏面に着脱可能な電源ユニットを備え、電源ユニットに、出射部から光を出射させるトリガとなるスイッチが設けられている。この構成により、使用者が本考案を操作のために把持したときに、人差し指又は中指、或いは薬指が位置する箇所に、光を出射するスイッチを配設することができ、操作性の向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第一実施形態に係る携帯型端末装置について、一の方向から観察して描いた第一斜視図である。
【図2】第一実施形態に係る携帯型端末装置について、他の方向から観察して描いた第二斜視図である。
【図3】第一実施形態に係る携帯型端末装置について、分解して要部を説明する分解要部説明図である。
【図4】第二実施形態に係る携帯型端末装置について、その先端部を拡大して描いた第二実施形態要部拡大斜視図である。
【図5】第三実施形態に係る携帯型端末装置について、その先端部を拡大して描いた第三実施形態要部拡大斜視図である。

【0015】
以下、本考案に係る実施形態のいくつかを、図面を参照しつつ説明する。なお、下記実施形態は本考案を具現化した例示に過ぎない。そして、本考案は実用新案登録請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更が可能である。
【0016】
本考案に係る携帯型端末装置は、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)等と呼ばれ、携帯が可能で、販売管理、在庫管理、或いは仕入れ管理等を行うことのできる小型の機器である。
【0017】
(第一実施形態)
本考案に係る携帯型端末装置1は、図1、図2に示すように、細長矩形状の装置本体10と、この装置本体10の裏面に着脱可能に配設される電源ユニット2とから構成されている。具体的には、装置本体10の表面に、データを操作入力するデータ入力部としてキーボードを表示し、また、入力されたデータを表示して出力する液晶ディスプレイ(LCD)等の表示部11を備えている。また、装置本体10の先端部10aに、バーコード等のコード情報を読み取る情報読取ユニットとしてのスキャンユニット12が搭載されている。
【0018】
スキャンユニット12は、位相の揃った光であるレーザー光を出射する出射部としての光源(図示省略)と、このレーザー光の反射光から所定の情報を読み取る読取部としてのCCD、CMOS等の撮像部(図示省略)とが搭載されて構成されている。
【0019】
装置本体10の内部には、スキャンユニット12の撮像部から送られてきたコード情報や、表示部11で表示されたキーボードから入力された入力されたデータ等を処理するデータ処理部(図示省略)が備えられている。図1、図2に示すように、装置本体10の側面には、スキャンユニット12の光源からレーザー光を出射するためのトリガとなるスイッチ13が設けられている。このほか、データ処理部で処理されたデータ等を出力するための出力部14も装置本体10の側面に設けられている。
【0020】
この出力部14を通じ、例えば、データ処理部で処理されたデータ等を事務所等に設置されたパソコン等のホストコンピューターに有線又は無線で送ることができる。また、データ処理部で処理されたデータ等をプリンタに有線又は無線で送り、これを印刷することができる。出力部14に、メモリーカード又はユニバーサル・シリアル・バス(USB)メモリーを差し込めば、このメモリーカード又はUSBメモリーにデータ処理部で処理されたデータ等を蓄積することもできる。
【0021】
使用者は、装置本体10のスイッチ13を操作することで、物品(商品)又は、この物品(商品)が陳列された棚に付された二次元コード(例えば、バーコード)へ向け、光源からレーザー光を出射し、バーコードからの反射光を撮像部で撮像する。撮像部で撮像されたコード情報はデータ処理部で処理され、その結果が、表示部11に表示される。
【0022】
また、携帯型端末装置1は、図2、図3に示すように、装置本体10の裏面に電源ユニット2を着脱可能に嵌め合わすことができる電源ユニット着脱部10bを備えた構成である。電源ユニット2を電源ユニット着脱部10bに嵌め合わせにより取付けたとき、装置本体10の先端部10側に位置することとなる電源ユニット2の箇所に、スキャンユニット12の光源からレーザー光を出射させるトリガとなるスイッチ21が設けられている。
【0023】
この位置にスイッチ21が設けられることにより、使用者は、装置本体10を把持したときに人差し指又は中指、或いは薬指の指先で、容易に光源からのレーザー光の出射を操作することが可能となる。そうすると電源ユニット2のスイッチ21を設ける構成によって、装置本体10にのみスイッチ13が設けられている場合よりも格段に、携帯型端末装置1の操作性を向上させることができる。また、装置本体10の裏面に電源ユニット2を着脱可能にした構成により、電源ユニット2の交換とともにスイッチ21も交換されるので、長年の使用によってスイッチ21が故障してしまうといったこと事象を回避することができる。
【0024】
ここで、本考案に係る携帯型端末装置1は、図3に示すように、端末本体10の先端部10aに設けられているスキャンユニット12に、レーザー光の出射角度を変換する出射角度変換機構120が設けられている。出射角度変換機構120は、スキャンユニット12の光源から外部へ出射するレーザー光の角度を、矩形箱状の端末本体10の平面に対して、かつ、端末本体10の中央部から先端部10aへ向いた方向に対し、上下に−180度から+180度まで変換可能とする機能を有している。特に、本実施形態として説明する携帯型端末装置1では、端末本体10の中央部から先端部10aへ向いた方向に対し、上下に+45度〜−135度、すなわち図3において上方に135度まで、下方に45度までスキャンユニット12の角度変換をそれぞれ可能としている。
【0025】
具体的には、スキャンユニット12は、光源及び撮像部を収容した筐体121が、矩形箱状の端末本体10の平面に対して平行で、かつ、端末本体10の中央部から先端部10aへ向けた方向に対して垂直な回転軸122によって、端末本体10の先端部10aに軸支されて収容されている構成である。スキャンユニット12は、端末本体10の先端部10aにおいて、この回転軸122を中心にして回転可能とされる。
【0026】
さらに、スキャンユニット12の回転軸122は、断面円形の軸部分と断面矩形の軸部分とからなる等により、所定角度(例えば、45度)ごとに回転するためのトルクが急激に増大するように構成され、使用者にクリック感を付与する構成である。これにより、スキャンユニット12は、所定角度毎に回転が固定され、その固定された角度毎に光源からレーザー光が安定的に出射される。すなわち、スキャンユニット12は、矩形箱状の端末本体10の平面に対し、かつ、端末本体10の中央部から先端部10aへ向いた方向に対し、上下に−180度から+180度までの範囲で所定角度毎(例えば、上下に+45度〜−135度の範囲で、45度毎)に、その角度を変えてレーザー光の外部へ安定して出射することができる。
【0027】
なお、スキャンユニット12が−180度から+180度までの広い範囲の角度で回転動作する構成は、回転軸122の調整等により比較的容易に実現することが可能である。しかしながら、端末本体10自体がレーザー光の邪魔となる場合や、携帯型端末装置1の操作性等を考慮すれば、例えば、−150度から+150度までの角度で回転動作させる構成で十分である。このほか、例えば、−135度から+90度まで、−45度から+135度まで等とし、端末本体10の中央部から先端部10aへ向けた方向に対して非対称な範囲でスキャンユニット12が回転動作するように構成することも可能である。また、クリック感を付与する所定角度も45度毎という例示以外に、15度毎、30度毎、60度毎等、携帯型端末装置1の操作性の観点から適宜決定すればよい。
【0028】
以下、本考案に係る携帯型端末装置1の使用方法について簡単に説明する。下記の説明は、奥まった箇所に設置される等し、商品又は、この商品の商品棚に付されたバーコードを読み取るのに、ハンディーターミナルの読取部をバーコードに密着させることができないケースを想定した例である。
【0029】
携帯型端末装置1の使用者は、まず、端末本体10の裏面の電源ユニット着脱部10bに電源ユニット2を装着する。このとき、電源ユニット2のレーザー光を出射させるスイッチ21は、使用者が端末本体10を把持したときに、その手の人差し指又は中指、或いは薬指の指先に位置するように配設されている。
【0030】
次に、目的の商品又は、この商品の商品棚に付されたバーコードへ向けて、端末本体10の先端部10aに設けられているスキャンユニット12を操作する。すなわち、スキャンユニット12の筐体121を回転軸122を中心に、上下に−180度から+180度の範囲で所定角度毎に回転させて、目的の商品又は、この商品の商品棚に付されたバーコードに対応させた角度で光源からレーザー光を出射するのを可能な状態とする。スキャンユニット12は回転軸122によって、所定角度(例えば、45度)毎に回転が固定される。このため、その固定された角度で、光源からレーザー光が安定的に出射される。
【0031】
最後に、端末本体10を把持している手の人差し指又は中指、或いは薬指の指先で、電源ユニット2のスイッチ21を押す。これにより、目的の商品又は、この商品の商品棚に付されたバーコードへ向けて適切に、スキャンユニット12の光源からレーザー光が出射されることとなり、その反射光からコード情報を確実に読み取ることができる。
【0032】
このように本考案では、端末本体10の平面に対し、かつ、端末本体10の中央部から先端部10aへ向いた方向に対して上下に、−180度から+180度までの範囲で所定角度毎に、その角度を変えてレーザー光の外部へ光源から出射することができる。したがって、バーコード等の二次元コードが配設された状態に対応させて、レーザー光を端末本体10から出射する方向を柔軟に決定することができるので、確実にバーコード等を読み取ることができ、操作性が向上した携帯型端末装置を提供することができる。特に、レーザー光の外部への出射が所定角度毎に安定して行われるので、二次元コードの読み取り精度が向上する。すなわち、操作性がより向上した携帯型端末装置を提供することができる。なお、本考案に係る携帯型端末装置1はもちろん、スキャンユニット12をバーコードに密着させても、そのコード情報を読み取ることができる。
【0033】
また、本考案では、端末本体10の裏面に着脱可能な電源ユニット2を備え、この電源ユニット2に関し、使用者が本考案を操作のために把持したときに、人差し指又は中指或いは薬指の指先が位置する箇所に、スイッチ21が配設される構成としている。この構成により、レーザー光の出射を簡便にし、さらなる操作性の向上を実現している。
【0034】
(第二実施形態)
ここで、本考案に係る携帯型端末装置1Aは、図4に示すように、端末本体10の先端部10aに設けられているスキャンユニット12Aの筐体の形状を第一実施形態と異ならせ、端末本体10の中央部から先端部10aへ向けて360度回転させることが可能な構成とすることができる。
【0035】
具体的には、スキャンユニット12Aの光源及び撮像部を収容した筐体を、例えば、電球様の形状とし、その口金部分で端末本体10と接続するとともに、口金部分に出射角度変換機構120Aを配設する。出射角度変換機構120Aの構成は、端末本体10の中央部から先端部10aへ向けて360度回転させることが可能な構造である限り、公知の手段を採用すればよい。また、公知の手段により、回転させる所定角度(例えば、45度)毎にトルクを急増させて、使用者にクリック感を付与する構成を付することも可能である。このような構成によっても、レーザー光の外部への出射が所定角度毎に安定して行われるので、二次元コードの読み取り精度が向上し、操作性がより向上した携帯型端末装置を提供することができる。
【0036】
(第三実施形態)
また、本考案に係る携帯型端末装置1Bは、図5に示すように、端末本体10の先端部10a自体を折れ曲がる構造とし、この折れ曲がる構造によって出射角度変換機構120Bを達成する構成とすることができる。例えば、端末本体10の先端部10aに軸を配設し、この軸を中心に回転動作(折れ曲がり動作)をさせることで出射角度変換機構120Bを成立させる。すなわち、先端部10aを、回転する軸を中心に回転動作させ、先端部10aが端末本体10に対して折れ曲がることを通じて、スキャンユニット12Bの光源から外部へ出射するレーザー光の角度を、端末本体10の平面に対し、かつ、端末本体10の中央部から先端部10aへ向いた方向に対し、上下に−180度から+180度まで変換可能とするのである。先端部10aの折れ曲がる角度に関し、所定角度(例えば、45度)ごとにトルクを急増させて、使用者にクリック感を付与することもできる。そして、この構成においても、レーザー光の外部への出射が所定角度毎に安定して行われるので、二次元コードの読み取り精度が向上し、操作性がより向上した携帯型端末装置を提供することができる。
【0037】
以上、本考案についていくつかの実施形態を説明したが、本考案はこれらの実施形態に限定されることなく、実用新案登録請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
【0038】
上記実施形態では、光源から出射される光をレーザー光として説明したが、用いる光の種類はレーザー光に限定されない。例えば、LEDであってもよい。なお、レーザー光は、光の位相が揃っているため、例えば、レンズを用いて平行な光を遠方まで送ることが可能であるので、離れた位置のバーコードを読み取る場合には、レーザー光が有利であるといえる。
【0039】
また、上記実施形態では、読み取る二次元コードとしてバーコードを対象として説明したが、これに限らず、例えば、線図、文字、又は図形、或いはQRコード(登録商標)等を対象とすることができる。
【0040】
1・・・・携帯型端末装置(第一実施形態)
1A・・・携帯型端末装置(第二実施形態)
1B・・・携帯型端末装置(第三実施形態)
10・・・端末本体
10a・・先端部
10b・・電源ユニット着脱部
11・・・表示部
12・・・スキャンユニット(第一実施形態)
120・・出射角度変換機構(第一実施形態)
121・・筐体
122・・軸
12A・・スキャンユニット(第二実施形態)
12B・・スキャンユニット(第三実施形態)
120A・出射角度変換機構(第二実施形態)
120B・出射角度変換機構(第三実施形態)
13・・・スイッチ
14・・・出力部
2・・・・電源ユニット
21・・・スイッチ

(57)【要約】

【課題】商品の陳列状態に対応させて、スキャンユニットの読取角度を変更可能とする携帯型端末装置を提供する。【解決手段】前後方向にやや長い矩形箱状の装置本体10の表面に液晶ディスプレイ(LCD)等の表示部11を備え、装置本体10の先端部10aにレーザー光を出射し、バーコード等のコード情報を読み取るスキャンユニット12が搭載されている携帯型端末装置1において、スキャンユニット12の筐体を、端末本体10の平面に対して平行であって、かつ、端末本体10の中央部から先端部10aへ向けた方向に対して垂直な回転軸によって軸支させることともに、この回転軸を出射角度変換機構とすることで、外部へ出射するレーザー光の角度を端末本体10の平面に対し、かつ、端末本体10の中央部から先端部10aへ向いた方向に対し、上下に−180度から+180度まで変更可能とする。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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