(54)【考案の名称】セグメント表示器

(73)【実用新案権者】有限会社ライク・ア・ウッド

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、セグメントの色の組み合わせによって情報を表示するセグメント表示器に関する。

【従来の技術】

【0002】
デジタル時計などの数字表記には、アラビア数字の「8」を模した配置の7つのセグメントについて、それぞれのセグメントの発光状態をオンとオフで切り換え、0〜9の数字を表示する技術が用いられている。このようなセグメント表示器としては、電気的に発光状態を切り換える以外に、電気を用いずにセグメント形式の情報表示を行う表示器がある。
【0003】
このような表示器では、セグメント形式の表示領域を形成する背板のうち、7つのセグメントに対応する位置それぞれにセグメント板が配されている。セグメント板の両端には、板厚方向にゴム紐を挿通するゴム孔が形成され、背板には、各セグメント板を配置したときに、ゴム孔に対向する位置に貫通孔が設けられている。そして、ゴム紐をゴム孔および貫通孔に挿通して、セグメント板が背板から滑り落ちないようにセグメント板を背板に配置している。表示する数字を切り換えるときは、ゴム紐を引き延ばしながらセグメント板を反転させる(例えば、特許文献1、2)。
【0004】

【効果】

【0010】
本考案によれば、表示の切り換えおよび補修が容易であるとともに、美観および視認性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】セグメント表示器を説明するための説明図である。
【図2】セグメント表示器の右上部分の抽出図である。
【図3】セグメント表示器の裏側を説明するための説明図である。
【図4】セグメント板の製造工程を説明するための説明図である。
【図5】紐部材が挿通されたセグメント板の斜視図である。
【図6】セグメント板の反転の様子を説明するための説明図である。

【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本考案の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、考案の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本考案を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本考案に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0013】
図1は、セグメント表示器1を説明するための説明図であり、図1(a)には、セグメント表示器1の表側の斜視図を示し、図1(b)には、図1(a)中、セグメント表示器1の左上部分を抽出して示す。
【0014】
図1(a)に示すように、セグメント表示器1は、背板2にセグメント板3を取り付けて構成されている。背板2は、図1(a)中、上下方向の縦幅に対して横幅の方が長い板部材であって、背板2の表面2aには、セグメント形式で数字を表示する表示領域2bが複数設けられている。表示領域2bは、背板2の表面2aに配された仕切線2cによって、区画形成されている。仕切線2cは、例えば、黒色となっている。
【0015】
表示領域2bは、背板2の横幅方向に3つずつ並設されるとともに、背板2の縦幅方向に2つずつ並設される。すなわち、表示領域2bは2行3列に配置されている。表示領域2bの行間に位置する仕切線2c上には、表示目的に応じて、例えば、「1ST」「2ND」「TOTAL」の文字が表記されている。
【0016】
セグメント板3は、表裏で色が異なる板部材であって、図中、ハッチングで示す側の面の色は、背板2の表示領域2bと異なる色(視認し易い、例えば黄色)であって、白抜きで示す側の面の色は、背板2の表示領域2bと同色(例えば黒色)である。
【0017】
セグメント板3は、表示領域2bそれぞれに複数配され、セグメント板3の配置は、セグメントによる数字の表示形式に対応しており、7つのセグメント板3ごとに、アラビア数字の「8」の形に配される。そして、各表示領域2bでは、14枚のセグメント板3が2つの「8」の形に配されている。加えて、セグメント表示器1の右側の表示領域2bでは、2枚のセグメント板3がアラビア数字の「1」の形に(図1(a)中、上下方向に直列に)配されている。
【0018】
また、背板2の左側にはスライド板4が設置されている。スライド板4には、表示目的に応じて、例えば、チーム名、団体名などの情報が表記されている。図1(b)に示すように、背板2の表面2aには、左端から右側に向かって延在するガイド溝2dが設けられている。ガイド溝2dは、背板2の表面2aの上下にそれぞれ設けられ、2つのガイド溝2dが対向配置されている。
【0019】
スライド板4は、上下2つのガイド溝2dに、表面2aの左端から右側に向かって嵌入されており、ガイド溝2dを摺動することで、背板2から着脱自在となっている。そして、予め、表記の異なる複数のスライド板4が用意されており、スライド板4を入れ換えることで、チーム名などの切り換えが容易に可能となっている。
【0020】
図2は、セグメント表示器1の右上部分の抽出図であり、図2(a)には、セグメント板3が反転する前の様子を示し、図2(b)には、セグメント板3が反転中の様子を示す。
【0021】
図2に示すように、背板2の上側には、フック部材5が設けられている。フック部材5は、基端側が背板2の裏面2eに固定されるとともに、一部が背板2から、図2(a)中、上側に突出している。フック部材5の突出部位は曲面状に婉曲しており、先端部分が、図2(a)中、斜め下方に向かって延在している。
【0022】
フック部材5を、棒やフェンス上端などの支持器具Sに掛止することで、セグメント表示器1が支持器具Sに対して固定されるので、セグメント表示器1を安定して設置することが可能となる。
【0023】
また、図2に示すように、背板2のうち、セグメント板3それぞれの両端近傍には、表面2aから裏面2eまで貫通する貫通孔2fが設けられており、セグメント板3の両端それぞれから延出する紐部材6が、貫通孔2fに挿通されている。紐部材6は、例えば、ゴム紐などで構成され、弾性変形が可能となっている。
【0024】
図3は、セグメント表示器1の裏側を説明するための説明図であり、図3(a)には、セグメント表示器1の裏側を示し、図3(b)には、図3(a)中、貫通孔2fの近傍を抽出して示す。
【0025】
図3(b)に示すように、背板2の裏面2eには、複数の突起部7が設けられている。突起部7は、例えば、ネジなどで構成され、背板2の裏面2eに形成された不図示のネジ孔に螺合しており、ネジ頭7a側が裏面2eから突出している。突起部7は、背板2の裏面2eにおいて、背板2の表面2aに配されたセグメント板3の両端側それぞれに対応する位置に1つずつ配置されている。
【0026】
紐部材6のうち、貫通孔2fから裏面2e側に延出した部位の末端部には、環状の被係止部6aが形成されている。被係止部6aは、ネジ頭7aが挿通され、ネジ頭7aと背板2の裏面2eの間に係止される。
【0027】
こうして、紐部材6は、両端が貫通孔2fに挿通され、それぞれの先端に形成された被係止部6aが突起部7に係止される。その結果、セグメント板3は、落下することなく背板2の表面2a上に配置される。そして、図2(b)に示すように、セグメント板3を引っ張ると紐部材6が弾性変形し、セグメント板3と背板2との間に、セグメント板3の短手方向の長さの半分以上の隙間を空ける。そして、セグメント板3を図2(b)中、矢印で示すように回転させることで、セグメント板3の表裏を反転可能としており、セグメント板3は、表裏を反転した状態で元の配置に戻る。
【0028】
このように、セグメント表示器1は、背板2に、表裏で色の異なる複数のセグメント板3がそれぞれ表裏の手動反転を可能にして取り付けられ、複数のセグメント板3それぞれの表裏の組み合わせによって、例えば競技の獲得点などの情報を表示する。
【0029】
図4は、セグメント板3の製造工程を説明するための説明図である。図4(a)に示すように、セグメント板3は、2枚の板部材3aから形成される。板部材3aは、例えば、アクリル板などで構成されている。
【0030】
図4(b)には、図4(a)の破線部分の拡大図を示す。まず、図4(b)に示すように、2枚の板部材3aに、それぞれ、短手方向(図4(a)中、両矢印で示す)の中心部分に、板部材3aの長手方向(図4(a)中、左右方向)に延在する溝3bを形成する。
【0031】
そして、2枚の板部材3aのうち、溝3bが形成された面3c同士を対向させて張り合わせ、図4(c)に示す状態とする。このとき、板部材3aの側面のうち、2枚の板部材3aの境界部分に液状の接着剤を塗布すると、接着剤は2枚の板部材3aの面3cの間に浸透する。こうして、2枚の板部材3aが接合される。
【0032】
その後、図4(d)に示すように、接合された板部材3aのうち、図4(d)中、破線で示す部位を切断すると、図4(e)に示すように、セグメント板3が形成される。ここでは、2枚の板部材3aで3枚のセグメント板3を製造するため、溝3bの形成工程、板部材3aの接着工程などを、3枚のセグメント板3の分だけ同時に行えることから、製造コストを低減することが可能となる。
【0033】
図4(f)は、図4(e)の破線部分の拡大図を示す。2枚の板部材3aの段階で形成された溝3bは互いに対向し、図4(f)に示すように、セグメント板3の両端に開口するとともに開口同士が連通し、セグメント板3の長手方向に貫通する挿通孔3dを形成している。この挿通孔3dに、図4(e)に示す紐部材6が挿通される。その後、紐部材6の両端をそれぞれ湾曲した状態でかしめて固定し、被係止部6aが形成される。
【0034】
図5は、紐部材6が挿通されたセグメント板3の斜視図である。図5に示すように、紐部材6は、セグメント板3の挿通孔3dの一端3eから他端3fまで挿通されている。挿通孔3dの内径は、図5中、両矢印で示すように、紐部材6が挿通孔3dの内壁に対して挿通孔3dの延在方向に摺動可能な寸法となっている。
【0035】
続いて、このように形成されたセグメント板3の手動反転の様子について詳述する。図6は、セグメント板3の反転の様子を説明するための説明図である。図6(a)、(b)に示すように、1枚のセグメント板3の両端側を把持して手前に引っ張ると、紐部材6が伸長する。紐部材6は、弾性変形により伸長されると、セグメント板3の表裏の手動反転を可能とする。図6(c)に示すように、セグメント板3を手前に引っ張りながら図6(c)中、矢印で示すように回転させ、セグメント板3の表裏を反転させる。そして、図6(d)に示すように、セグメント板3を引っ張る前の位置まで戻すと、図6(e)に示すように、紐部材6が縮小してセグメント板3が背板2の表面2aに配置される。紐部材6は、弾性変形により縮小されると、セグメント板3を背板2の表面2a側に押さえ付ける向きの付勢力を、セグメント板3に作用させる。
【0036】
このとき、セグメント板3と背板2は面接触していることから、セグメント板3は、紐部材6による付勢力を受けると、背板2との接触面の摩擦力によって、背板2に対する位置ずれが抑えられる。
【0037】
また、紐部材6は、挿通孔3dの内壁に対して、挿通孔3dの延在方向に摺動することで、図6(b)〜(d)に示すように伸縮可能である。例えば、挿通孔3dが設けられておらず、2本の紐部材6がそれぞれセグメント板3の両端に個別に固定されている場合に比べ、本実施形態では、紐部材6のうち、挿通孔3dの内部に位置する部位も伸縮することとなり伸縮幅が大きい。その結果、セグメント板3を十分に背板2から離隔させることができることから、セグメント板3の反転が容易となる。また、紐部材6を背板2の裏面2e側に長く突出させることで、伸縮幅を確保する構成も考えられるが、この場合、背板2の裏面2e側の外観を著しく損なう。
【0038】
さらに、本実施形態では、セグメント板3や紐部材6が破損した場合、破損していない他の部材をほとんど取り外すことなく、破損した部材の交換ができ、補修の作業性が向上する。さらに、セグメント板3は、挿通孔3dや紐部材6がセグメント板3の側面に位置している。そのため、セグメント板3は、板厚方向に貫通孔が形成されていたり表裏から紐部材6が突出したりする場合に比べて、本来、表示すべきセグメントの形状が維持され、数字などの情報の視認性および美観を向上することが可能となる。
【0039】
以上、添付図面を参照しながら本考案の好適な実施形態について説明したが、本考案はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、実用新案登録請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本考案の技術的範囲に属するものと了解される。
【0040】
例えば、上述した実施形態では、セグメント表示器1は、セグメント板3の表裏の組み合わせによって数字を表示する場合について説明したが、数字以外の情報を表示してもよい。
【0041】
また、上述した実施形態では、セグメント板3は、セグメント板3の一端3gから他端3h(図5参照)まで延在する溝3bを有する2枚の板部材3aを、それぞれの溝3bを対向させた状態で張り合わせて形成され、溝3bが挿通孔3dを構成する場合について説明した。しかし、1枚の板部材に、一端から他端まで貫通する挿通孔を形成して構成されてもよい。
【0042】
また、上述した実施形態では、セグメント板3を構成する2枚の板部材3aの両方に溝3bが形成される場合について説明したが、2枚の板部材3aのいずれか一方にのみ溝3bを設けて、この溝3bに他方の板部材3aを合わせることで、挿通孔3dを形成してもよい。ただし、2枚の板部材3aの両方に溝3bを設けることで、2枚の板部材3aのいずれか一方にのみ溝3bを設ける場合に比べ、板部材3aそれぞれの板厚を薄くでき、材料コストを低減することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本考案は、セグメントの色の組み合わせによって情報を表示するセグメント表示器に利用することができる。
【0044】
1 セグメント表示器
2 背板
2a 表面
2e 裏面
2f 貫通孔
3 セグメント板
3a 板部材
3b 溝
3d 挿通孔
3e 一端
3f 他端
3g 一端
3h 他端
6 紐部材
6a 被係止部
7 突起部
7a ネジ頭

(57)【要約】

【課題】表示の切り換えおよび補修が容易であるとともに、美観および視認性を向上することができるセグメント表示器を提供する。【解決手段】セグメント表示器は、背板に設けられ、背板の表面2aから裏面2eまで貫通する複数の貫通孔2fと、背板の裏面に設けられた複数の突起部と、セグメント板3の両端それぞれから延出するとともに、貫通孔に挿通されて背板の裏面側に延出した末端部それぞれに設けられた被係止部が突起部に係止される紐部材6と、を備える。紐部材は、弾性変形により伸長されると、セグメント板の表裏の手動反転を可能にさせ、弾性変形により縮小されると、セグメント板を背板の表面側に押さえ付ける付勢力を、セグメント板に作用させる。セグメント板には、セグメント板の両端に開口し、開口同士が連通する挿通孔が形成され、紐部材が、挿通孔の一端から他端まで挿通されるとともに、挿通孔の内壁に対して摺動することで伸縮可能である。


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