(54)【考案の名称】葬儀用寄せ書きセット

(73)【実用新案権者】株式会社盛栄堂印刷所

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、葬儀用寄せ書きセット等に関する。

【従来の技術】

【0002】
近年、家族、親族、近親者等で行われる葬儀が増加している。また、樹木葬、散骨、宇宙葬など葬儀の多様化や、葬儀に対する意識の変化が報道等されている。
【考案が解決しようとする課題】
【0003】
葬儀は突然の事態であり、葬儀の多様化に即した対応があるとしても、事前の準備やその場での対応には難しい面がある。

【効果】

【0006】
葬儀は突然の事態であり、本考案のような葬儀用寄せ書きセットがあればとても便利であり有用である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本考案に係る葬儀用寄せ書きセットの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】本考案に係る葬儀用の寄せ書きに適した布に絵柄及び文言を印刷した形態を示す平面図である。
【図3】本考案に係る葬儀用の寄せ書きに適した布の周縁にぼかしを印刷した形態を示す部分平面図である。
【図4】本考案に係る葬儀用の寄せ書きに適した布に筆記具で線等を描いた後の布の裏面(底面)を示す斜視図である。
【図5】本考案に係る葬儀用寄せ書きセットにおけるご案内スタンドの一実施形態を示す斜視図である。
【図6】本考案に係る葬儀用寄せ書きセットにおけるご案内スタンドの裏面の一実施形態を示す斜視図である。
【図7】本考案に係る葬儀用寄せ書きセットにおける収納箱の一実施形態を示し、取り出し口が閉じた状態を示す斜視図である。
【図8】本考案に係る葬儀用寄せ書きセットにおける収納箱の一実施形態を示し、取り出し口が開いた状態を示す斜視図である。
【図9】本考案に係る葬儀用寄せ書きセットにおける収納箱の一実施形態を示す側面図である。
【図10】代表的な割繊性複合繊維の横断面形態を示す図である。

【0008】
以下、本考案に係る葬儀用寄せ書きセットについて説明する。
本考案に係る葬儀用寄せ書きセットは、葬儀用の寄せ書きに適した布、葬儀用の寄せ書きに適した筆記具、ご案内スタンド、収納箱からなる。
本考案は、葬儀用の寄せ書きの際、必ず必要な、葬儀用の寄せ書きに適した布や、葬儀用の寄せ書きに適した筆記具等をセットにして収納する、葬儀用の寄せ書きセットを開発し提供するものであり、新規なビジネスを実現するものである。葬儀は突然の事態であり、このようなセットがあればとても便利であり有用である。
【0009】
本考案において、葬儀用の寄せ書きに適した布は、超極細繊維を使用した布が使用される。このような超極細繊維を用いて得られる布を使用すると、にじみを生じにくいので好ましい。
本考案では、単繊維直径が1nm以上8μm以下である超極細繊維を使用した布を使用できる。
本考案では、単繊維直径が1μm以上8μm以下であるマイクロファイバーを使用した布を使用できる。
本考案では、単繊維直径が1nm以上1000nm(1μm)未満であるナノファイバーを使用した布を使用できる。
【0010】
本考案では、有機ポリマーからなるマイクロファイバー及び/又はナノファイバーを使用した布を使用できる。
有機ポリマーとしては、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、生体ポリマーなどが挙げられる。熱可塑性ポリマーとしては、ポリエステルやポリアミド、ポリオレフィン等が挙げられる。
【0011】
単繊維直径が2〜5μmのマイクロファイバーは、めがね拭きやレンズ、電子機器のディスプレイ用のワイピングクロスに好適に利用されている。特に、単繊維直径が1〜3μmのマイクロファイバーは、レンズ、電子機器のディスプレイ用のワイピングクロスに好適に利用されている。本考案では、これらのワイピングクロスを使用できる。
【0012】
本考案では、ワイピングクロスのようにマイクロファイバー及び/又はナノファイバーを含む布や布帛からだけで成り立っているものを使用できる。
本考案では、布帛の緻密化により捕捉機能や寸法安定性を向上させるため、マイクロファイバーと高収縮糸の混繊糸からなるものを使用できる。
【0013】
本考案では、上記のような又は後述する超極細繊維、マイクロファイバー、ナノファイバーを使用した布を使用することにより、机上等で寄せ書きを行う際に布がすべりにくい。綿や合成繊維の布は、机上等で相対的にすべりやすい。単繊維直径が1〜3μmの超極細繊維を使用した布や、割繊性複合繊維(分割型超極細繊維)を使用した布は、机上等で寄せ書きを行う際に布がよりすべりにくい。
【0014】
本考案では、上記のような又は後述する超極細繊維、マイクロファイバー、ナノファイバーを使用した布を使用することにより、インク等の捕捉性が高いので、インク等が布の裏面へしみ出さない、あるいはしみ出しが少ないので、机上等をよごさない。あるいは簡単な下敷きを使用することで、机上等をよごす心配がない。また、インク等が布の裏面へしみ出さない、あるいはしみ出しが少ないので、裏から見ても感じが悪くない。これに対し、インク等が布の裏面へ大量にしみ出るおそれがある場合にあっては、厳重な対策が必要であり、かなり大がかりな下敷きを使用する必要ある。
【0015】
本考案では、上記のような又は後述する超極細繊維、マイクロファイバー、ナノファイバーを使用した布は、高密度であることが好ましい。高密度であると、にじみにくく、なめらかに書ける。
高密度の布は、例えば、高密度加工や、高収縮加工によってが得られる。より具体的には、例えば、超極細繊維を、織編した後、特殊加工等により縦横に超高収縮させて、高収縮・高密度加工する。特に、割繊性複合繊維(分割型超極細繊維)を使用した布は、高収縮・高密度加工に適する。
上記に加え、高収縮・高密度加工によると、インク等の布の裏面へのしみ出しをより低減できる。また、耐久性を向上できる。
【0016】
本考案では、上記のような又は後述する超極細繊維、マイクロファイバー、ナノファイバーを使用した布は、布の厚さが厚い(厚手)であることが好ましい。
これにより、インク等の布の裏面へのしみ出しをより低減できる。また、耐久性を向上できる。
なお、布の厚さは、0.5mm以上が好ましく、さらには、1.0mm以上、1.5mm以上、2.0mm以上、2.5mm以上が望ましい。
布の厚さは、下限0.1mm以上、上限10mm以下、であることが好ましい。
【0017】
本考案では、上記のような又は後述する超極細繊維、マイクロファイバー、ナノファイバーを使用した布は、単なる布きれには見えず、重厚感、高級感、存在感、落ち着きがある印象を見る者に与え、これらの雰囲気を演出できる。実際、手に持ったときに、重厚感、高級感、存在感、落ち着き感がある。また、実際、手に持ったときに、なめらかで心地よい手触りの感触がある。
【0018】
本考案では、上記のような又は後述する超極細繊維、マイクロファイバー、ナノファイバーを使用した布は、他の布(例えば合成繊維の布)と肉眼上同一構造と認められるものであっても、切断することによって、又は物理的・化学的分析によって区別でき、構造上の相違が認められる。
【0019】
上記のような超極細繊維、マイクロファイバー、ナノファイバーを使用した布のより詳細な構造や、製造方法等については後述する。
【0020】
本考案において、葬儀用の寄せ書きに適した布は、葬送に適した絵柄や文言等を印刷したものであることが好ましい。文言としては、宗教関連の文言が例示される。例えば、宗教団体指定の絵柄、文言等を印刷できる。
本考案において、葬儀用の寄せ書きに適した布は、「俗名」等の文字を印刷し、俗名等の名前を書き込めるようにしたものであることが好ましい。
絵柄や文言等の印刷位置は、例えば、布の中央部とすることができる。「俗名」の文字は絵柄や文言等の脇に印刷できる。
絵柄、文言等は、葬儀用寄せ書きであることを一目瞭然とする効果がある。また、重厚感、高級感、落ち着き等を演出できる。
上記のような印刷を施すことにより、これを見る者において必ず一定の効果(見やすい、理解しやすい)を生ずる。
印刷は、例えば、昇華転写プリントにより行うことができる。
【0021】
葬儀用の寄せ書きに適した筆記具は、布に対し、にじまない、かきやすい、などの性質を有する筆記具が好ましい。
葬儀用の寄せ書きに適した筆記具としては、例えば、液体ボールペン、水性ボールペン、ゲルインキボールペン、水性染料インクのボールペン、水性顔料インクのボールペン、などが挙げられる。
ボールペンは、ペン先のインクの流出量が一定であるものが好ましい。
本考案では、布用ボールペンや布用ペンなどの布用の筆記具を準備し用いる必要がない。
また、本考案では、布に、にじみ防止のための処理を施す必要がない。
【0022】
ご案内スタンドは、寄せ書きのご案内をする文言を記載したスタンド(衝立)である。
ご案内スタンドは、例えば、「故人へのお別れの言葉を頂ければ幸いです 喪主」などと印刷された台紙で、組み立ててスタンドとする。
ご案内スタンドの裏面等に、寄せ書きの文例集を記載するとよい。
文例集のスタンドを別途、1つあるいは複数設けても良い。これにより、記入の順番待ちの際に、各自が参考にできるようにするとよい。
文例集はカード形式とし各自に配布することもできる。
【0023】
収納箱は、葬儀用の寄せ書きに適した布等の収納に適したものを使用できる。
専用の収納箱であれば、葬儀用の寄せ書きに適した雰囲気を演出できる。
【0024】
本考案において、葬儀用の寄せ書きに適した布は、液晶・レンズクリーナー用(ワイピングクロス用)の布地を使用した。
この布の材質(素材)はポリエステル70%、ナイロン30%である。
この布は、白地(無地)で、パール又は絹のような弱い(ゆるい)光沢を有する白地の布で、サイズ約50cm×50cm、重量50.5gで、厚手である。
この布は、肉眼等で拡大してみたときに織り等の方向性が認められない布である。
【0025】
葬儀用の寄せ書きに適した布は、中央部に観音菩薩の絵を印刷。その脇に「俗名」の文字印刷した(図2参照)。
布の周縁に、うす紫色のぼかしで着色(印刷)した。これにより、重厚感、高級感、落ち着き等を演出できる(図3参照)。
上記の印刷は、いずれも、昇華転写プリントにより行った。
【0026】
葬儀用の寄せ書きに適した筆記具としては、水性染料インクのボールペンを使用した。具体的には、セーラー万年筆(株)社製「SAILOR Gel 1.0」(黒色)を使用した。
にじみなく寄せ書きを書くことができた。
なお、図2の左上に示すように布の一部に筆記具で線等を描いた後の布の裏面(底面)を図4に示す。にじみを生じておらず、また、裏面へのインクのしみ出しも認められない。
また、この布は、机上で寄せ書きを行う際に布がすべりにくく、手で滑らないように押さえる労力が小さいものであった。
【0027】
ご案内スタンドは、寄せ書きのご案内をする文言「故人へのお別れの言葉を頂ければ幸いです 喪主」を記載した(図5参照)。ご案内スタンドは、台紙で形成され、折り曲げてスタンドとし、凸部を切り欠きに挿入して固定できるものとした(図6参照)。
ご案内スタンドの他方の面に、寄せ書きの文例集を記載した。
【0028】
収納箱は、オフセット印刷で、窓の部分を除いて(窓抜きして)銀色で塗り、窓に黒墨印刷で「観音菩薩布」と印刷したものである(図7参照)。図8は、収納箱の取り出し口が開いた状態を示す。開け閉め容易であり、蓋が無いので蓋を紛失するおそれがない。図9は、側面図である。
上記収納箱によれば、コンパクトに収納でき、持ち運び、ネット販売、郵送、保管に便利である。
【0029】
使用方法の一例について説明する。
観音菩薩の絵を印刷した布を「観音菩薩布」と称する。
(1)観音菩薩布の「俗名」に故人のお名前等を書き込む。
(2)ご遺族、ご親族、または葬儀参列者等に、故人に対する想いを観音菩薩布に書き込んでいただく。
(3)書き込んでいただいた観音菩薩布を故人のご遺体の胸の部分におおいかぶせるようにして掛けて納棺し、ご遺体と共に火葬する。
火葬する前に観音菩薩布の写真を撮っておくと良い思いでになる。
納棺も火葬もせず、観音菩薩布を保管することも故人の良い思いでとなる。
【0030】
観音菩薩布は、個人を偲ぶ想いを寄書きし、ご遺体の胸に覆いかぶせ、ご遺体と共に火葬することにより観音菩薩布と共に極楽浄土へと導かれる、ことを想起させる。
【0031】
葬儀用の寄せ書きに適した布は、燃焼性が高いので火葬時には残焼なく良好に焼却でき、且つ燃焼温度が低いから炉内を傷める畏れもない。
【0032】
本考案は、上記実施例に限定されない。
例えば、葬儀用の寄せ書きに適した筆記具として、下記筆記具を使用した。
セーラー万年筆(株)社製「SAILOR IC GEL No.150」(黒色、ゲルインク、ボール径0.7mm)を使用した。にじみなく書くことができた。
三菱鉛筆(株)社製「ユニボール プロテック 0.5mm黒インク ボールペン UB-155 黒」を使用した。このとき、顔料インクを使っているので、くっきりと鮮やかに書けた。また、ペン先のインクの流出量が一定なので、にじみなく書くことができた。
【0033】
葬儀用の寄せ書きに適した布として、布の材質(素材)はポリエステル80%、ナイロン20%であり、白地(無地)で、パール又は絹のような弱い(ゆるい)光沢を有する白地の布で、サイズ約50cm×50cm、重量50.5gで、厚手である布を使用したときも上記と同様の作用効果が得られた。
【0034】
葬儀用の寄せ書きに適した布として、サイズ約50cm×50cmで、重量30g以上、更には重量40g以上、重量45g以上が好ましく、重量80g以下、更には重量70g以上、重量60g以下が好ましい。
【0035】
葬儀用の寄せ書きに適した布として、KBセーレン(株)社製の使用原糸「べーリーマX」、「べーリーマSX」、「べーリーマ」を使用した布や、「べーリーマX」使用のワイピングクロスである「ザヴィーナMX」、「ザヴィーナCK」、等を使用した。にじみなく書くことができた。
【0036】
ご案内スタンドにおける寄せ書きのご案内をする文言は、「故人へのお別れの言葉や、お名前などを記して頂ければ幸いです 喪主」、「故人へのお別れのご署名や思い出をお書き頂ければ幸いです 喪主」、「故人へのお別れのご署名や、お言葉をお書き頂ければ幸いです 喪主」、等と記載できる。
【0037】
収納箱は、ハンカチ等の収納箱と類似の厚みが小さい収納箱とすることもできる。保管収納に便利である。
【0038】
前記葬儀用の寄せ書きに適した布及び上記葬儀用寄せ書きセットは、例えば、「手向け布(たむけぬの)」と称することができる。
前記観音菩薩の絵を印刷した布についても、「手向け(たむけ)布」と称することができる。
【0039】
おためし書き用の布を有する態様としてもよい。この布は、葬儀用の寄せ書きに適した布に比べ、小さいサイズとすることができる。この布は、布の切れ端を使用できる。また、この布は、絵柄や文言等を印刷せず、縁のぼかし等も印刷しない、無地の布を使用できる。
【0040】
上記葬儀用寄せ書きセットは、葬儀用の寄せ書きに適した布の下に敷いて使用する下敷きを備えるものとすることができる。
この下敷きにおける前記布からはみ出した箇所(即ち布を敷いても見える箇所)に「故人へのお別れの言葉や、お名前などを記して頂ければ幸いです 喪主」などの文言を記載することができる。
上記葬儀用寄せ書きセットは、適宜構成を追加、省略できる。
【0041】
昇華プリントは、例えば、180〜190℃の加熱によって繊維分子の結合が離れ、加熱停止に伴い繊維分子が再結合するポリエステル繊維の性質を利用し、加熱加圧することで気化させた昇華インクをその分離したポリエステル分子間に入れ込み、冷却後の分子の再結合によってその昇華インクを分子間に固定し染色するプリント技法のことをいう。具体的には、例えば、PCで作成したデータをRIPサーバーで反転や独自のカラープロファイリングで色調整を行い昇華インク専用インクジェットプリンターで出力された転写紙と対象となる被染色物のポリエステル生地を重ね合わせ、約1分間の加熱圧着を行なったのちに転写紙を剥がし作られる。
【0042】
本考案は、上記実施形態等に限定されない。
【0043】
本考案では、多成分紡糸法を用いて得られる布を使用できる。このような布を使用すると、にじみをより生じにくいので好ましい。
多成分紡糸法には複合紡糸法と混合紡糸法があり、複合紡糸法はさらに溶解型と剥離分離型とに分けられる。
溶解型では、まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)とポリスチレンのように溶解性の異なる2種類のポリマーで芯鞘型繊維を作り、この繊維を多数引き揃え、ロート状の口金を用い、繊維径20μm程度のモノフィラメントとして製糸し、海島構造型繊維(高分子相互配列体繊維)とする。この繊維の海成分であるポリスチレンを溶解除去すると超極細繊維が得られる。この手法では、0.1μm(0.0001デニール)のナノファイバーを作製することができる。
剥離分離型では、PETやナイロンなどのように相溶性のない2種類のポリマーを複雑な口金を用いて、放射型、中空型あるいは多層型の剥離分離型複合紡糸繊維として紡糸する。この複合紡糸繊維を織物にした後、機械的な刺激や化学処理によって2成分を剥離分離し、繊維を極細化している。
混合紡糸法では、海成分の中に島成分が多数分散している混合紡糸繊維の海成分を溶解除去すると、ファブリル状の極細繊維が得られる。この極細繊維の直径や長さは不均一であり、高分子相互配列体繊維とは異なる。
【0044】
布としては、織物、編物、不織布などが挙げられる。織物としては、平織、綾織、朱子織などが挙げられる。編物としては、経(タテ)編、緯(ヨコ)編、丸編、横編などが挙げられる。
布としては、縦横斜めなどあらゆる方向に対し、にじみを生じにくく、かつ、書き味がなめらかとなる(「ひっかかり」を生じない)、ような織編又は不織布の構造を有していることが好ましい。例えば、肉眼等で拡大してみたときに織り等の方向性が認められない布が好ましい。もちろん、より微視的な構造(光学顕微鏡・電子顕微鏡等で拡大してみたとき)においても、織り等の方向性が認められない布(例えば一方向に強い方向性が認められない布)が好ましい。
布としては、例えば、平織などは、にじみを生じにくく、好ましい。
布としては、起毛の少ない構造、又は起毛が実質的にない構造が好ましい。起毛等は、にじみの原因となることがある。布生地の表面にパイル(ループ)を出した織物(ループパイル製品)や、そのループをカットしたカットループ製品、等は、にじみの原因となることがある。
布としては、短繊維製品よりも連続フィラメント製品が好ましい。
【0045】
繊維は、1g当り5000cm以上の表面積を有することが好ましい。このような繊維を用いて得られる布を使用すると、にじみをより生じにくいので好ましい。
繊維の単位重量当りの表面積を大きくする一手段は、繊維の単糸繊度を小さくすることである。
繊維の単位重量当りの表面積を大きくする他の手段は、繊維の横断面形状を非円形、特に扁平状にすることである。
更に、繊維の横断面形状が非円形で扁平状であってシャープエッジが得られる繊維(三角、4角等の多角形、くさび型、扇型などの断面形状の繊維)を含むものであると、それらの繊維間の隙間にインク(染料や顔料)を捕捉でき、にじみを生じにくいので好ましい。
にじみを生じにくくする等の観点から、使用する繊維の表面積は、5000cm/g以上が好ましく、より好ましくは7000cm/g以上、更に好ましくは10000cm/g以上、最も好ましいのは15000cm/g以上の範囲である。
【0046】
繊維は、断面形状は、扁平率が1.5以上の多角形又はそれに類似の形状、扁平率が1.5以上の扁平な形状、又は扁平率が1.5以上の扁平な部分を組み合わせた形状、から選ばれる1つ以上の断面形状を有するものであることが好ましい。
扁平率とは、単糸の横断面において、最大の長さと、その長さ方向と直角方向の厚みとの比をいう。矩形では長辺と短辺との比である。
扁平率が1.5以上でその効果が明確に現れ、5以上が好ましいが実用的には4から6が限界と考えられる。扁平率を大きくすると、捕捉性が向上するためと考えられる。扁平糸と同様に扁平な部分が組み合わされた形状、扁平な枝を有する形状、例えばH型、放射型(図10のa、b参照)などの横断面形状を有するものも好ましい。
【0047】
繊維束を構成する合成繊維の使用比率は100%が最も好ましいが、にじみが生じにく
いのであれば100%でなくとも問題はない。合成繊維を使用した布は速乾性の点ですぐれ、にじみが生じにくい。
また、合成繊維が10万本以上の繊維束であれば良く、にじみが生じにくい布が得られる。
【0048】
繊維又は繊維束は、親油性ポリマー及び親水性ポリマーからなる合成繊維から構成されることが好ましい。
使用できる親油性ポリマーは、ポリオレフィン、ポリエステルが好ましい。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)及びこれらを主成分とする共重合オレフィン等が挙げられる。
ポリエステルとしては、芳香族ポリエステル、脂肪族ポリエステルがある。芳香族ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートあるいはこれらにイソフタル酸、スルホイソフタル酸、アジピン酸等の2塩基酸、トリメチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジオール類を少量共重合したものが使用できる。脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸やポリグリコール酸のようなポリ(α−ヒドロキシ酸)、又はこれらを主成分とした共重合物が挙げられる。
【0049】
親水性ポリマーとしては、各種ポリアミドが使用できる。ポリアミドとしては、例えば4ナイロン、6ナイロン(6N)、11ナイロン、12ナイロン、66ナイロン、610ナイロン、612ナイロン及びそれらを成分とする共重合ナイロンが含まれる。
【0050】
繊維束は構成する2種類の極細繊維を混合収束してもいいが、効果的に繊維束を作製するには割繊性複合繊維を使用できる。割繊性複合繊維を構成するポリマーは、相互親和性の乏しい2種類の繊維形成性ポリマーの組合せが好ましい。例えばポリオレフィンとしては、ポリプロピレンが耐熱性の点から好ましい。また、ポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレートあるいはこれらにイソフタル酸、スルホイソフタル酸、アジピン酸等の2塩基酸、トリメチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジオール類を少量共重合したものが使用できる。ポリエチレンテレフタレートにスルホイソフタル酸を酸成分に共重合したポリエチレンテレフタレートが好ましく、特に紡糸、延伸操業性に対しても効果的である。スルホイソフタル酸を共重合させる場合はその量は酸成分に対して1.5モル%以内とすることが好ましい。この範囲の共重合PETは、ポリアミドと適度な接着性を有し、割繊むらが生じにくいので好ましい。
【0051】
最も好ましいポリマーの組合せとしては、PPと6N、PETと6Nである。
【0052】
割繊性複合繊維の形態は少なくとも4個以上のセグメントが好ましい。更に好ましくは4から32個のセグメント、特に好ましくは5から17個のセグメントからなる(図10のa〜c)。割繊性複合繊維のセグメント数を4個以上とすることで、にじみがより生じにくい布が得られる。また、セグメントを17程度のとどめることで、紡糸時の毛羽立ちを抑えることができる。
【0053】
割繊性複合繊維のポリオレフィンとポリアミドの接合比率は、セクション数や割繊後の単糸繊度により適宜決めれば良い。ポリオレフィン: ポリアミドの比率は1:1 〜5:1であることが好ましい。あられる極細繊維の繊度は、0.5 デシテックス(dtex)以下で0.001dtex以上が好ましい。捕捉機能(にじみ防止機能)、強度及び生産性から更により好ましくは、0.3dtex以下で0.01dtex迄である。
【0054】
割繊性複合繊維の割繊方法としては、例えば、一方のポリマーの溶剤や分解剤による一部溶解除去、膨潤剤による膨潤収縮、加熱による変形や収縮、外力による摩擦や打撃などの方法が挙げられる。
溶剤を用いて割繊させる場合、構成される一方のポリマーを完全に溶解・分解させて他方のポリマーの極細セグメントを得られるものよりも、両方のポリマーが残っているものの方が、微細な空隙が多い緻密な繊維束を得やすいので好ましい。好ましくは、アルカリ性水溶液によるポリエステル減量割繊方法が処理剤の残留も少なく好ましく、ポリプロピレンと6Nから構成される極細繊維は沸騰水に浸漬することにより割繊され洗浄工程も比較的簡単でありコストの面からも非常に有利である。
【0055】
図10に本発明に使用できる割繊性複合繊維の形態の一例を示す。aは、一種のポリマーが他のポリマーを分割する繊維横断面形態を示したものである。bは、2種類のポリマーが交互に積層し中央部に中空部を有する繊維の横断面形態を示したものである。cは、2種類のポリマーが交互に積層した繊維横断面形態を示したものである。このような複合繊維を分割すると、扁平率が1 .5 以上の多角形、それに類似の形状、扁平形状、扁平な部分を組合わせた形状の繊維が得られる。この形状は捕捉機能が非常に高く、にじみが生じにくい。
図10のa、bでは、周囲のくさび状又は扇状の部分と、放射状部分とからなる。
【0056】
A:ポリエステル成分
B:ポリアミド成分

(57)【要約】

【課題】突然の事態である葬儀用に便利で有用な葬儀用の寄せ書きセットを提供する。【解決手段】単繊維直径が1nm以上8μm以下である超極細繊維を使用したにじみを生じにくい布は、相溶性のない2種類のポリマーを複雑な口金を用いて、剥離分離型複合紡糸繊維として紡糸し、この複合紡糸繊維を織物にした後、機械的な刺激あるいは化学処理によって2成分を剥離分離し、繊維を極細化して得られたものであることが好ましい。葬儀用の寄せ書きに適した布と筆記具をセットにして収納する。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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