(54)【考案の名称】鏝板

(73)【実用新案権者】井上工具株式会社

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、左官作業等に用いられる鏝板に係る考案であり、詳細には、漆喰や珪藻土などの塗材を壁等に塗る際に、熟練者以外でも仕上げに際して塗りムラを補正し易い鏝板に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来より、珪藻士や漆喰などからなる塗材による壁面などの塗装作業においては、実用新案登録第3162201号の鏝板の様に、必要な粘度に調整した珪藻土や漆喰などからなる塗材を平坦な鏝板を用いて塗装される。
【0003】
この際、一度に壁材に乗せる塗材の量などに応じて、塗材間で波を打つような塗りムラが生じるが、熟練者は鏝板の直線状の端部をうまく使って均し作業を行っている。しかし、不慣れな初心者や未熟な作業者にとっては、均し作業がうまくいかず、作業を困難にしていた。とりわけ、一方向の均し動作の最後で段差が残るが、通常は、段差部分に対して細かな往復の均し動作などで平坦化するものの、経験がないと、うまく平坦化できない等の問題があった。
【0004】
これは、適宜な粘度で調整した珪藻土や漆喰などの塗材を平坦に均す場合、鏝板を宛がう角度の調整や塗材の抵抗により、熟練を要するためである。
【特許文献1】実用新案登録第3162201号公報

【考案が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本考案は、珪藻土や漆喰などの塗材を使用して熟練者でなくても、意識することなく、簡単に且つ段差が残らないように綺麗な仕上がり面を実現できる鏝板を提供することを目的としている。

【効果】

【0009】
本考案は、前述の如く構成したものであり、珪藻土や漆喰などを緩い粘度で調整した塗材を塗装するに際して、平坦部材の側縁の形状を工夫したことで、作業に不慣れな初心者や未熟な作業者にも容易に美しく塗材を均して塗装を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本考案の鏝板の第1実施例の外観図である。
【図2】本考案の鏝板の第2実施例の外観図である。
【図3】本考案の鏝板の実施例の側面図である。
【図4】本考案の鏝板の実施例の平坦部の側端縁の状態を誇張して示した説明図である。

【0011】
以下、本考案の鏝板の実施の形態を添付する図面により説明する。図1は、本考案の鏝板の第1実施例の外観図であり、図2は、本考案の鏝板の第2実施例の外観図であり、図3は、本考案の鏝板の第1実施例の側面図であり、図4は、本考案の鏝板の要部を誇張した説明図である。
【0012】
図1ないし図4に示す実施例1の鏝板は、鏝板となる長さ150〜300mm程度の略長矩形状の平坦部材1の上面中央に円柱状の把持部材2を、L字状または、図示の如く、逆T字状の取付部材4を介して取り付けたものである。
【0013】
上記の各部材は、何れの材質でも構わないが、例えば、塗材を塗装する平坦部材1は、プラスチックや金属等の適度な柔軟性のある材質で形成し、把持部材2を木や硬質のプラスチック等の作業者の手に対してフィット感があり、且つ危険性の少ない材質で形成することが望ましい。また、緩めの粘度の塗材用の場合は、平坦部材1の底面に植毛を施した植毛部を形成しても良い。前記植毛部3、前記平坦部材1の底面に接着剤を塗布して接着性を付与した後にパイルを吹き付けることにより形成することが可能である。
【0014】
また、鏝板の平坦部材1の先端へは、図2に図示の如く略V字状の先端部材3を延設させ、これにより、珪藻土や漆喰等の塗材に対してスコップの如く使用して、塗面に過剰に供給された塗材を移動したり、逆に補充したりすることができるようにしても構わないが、塗材をより多く塗布するためには、図3に図示の如く、矩形状の平坦部材1が良い。本考案は、とりわけ、図1に図示の塗材を多く載せることができる鏝板において、効果を発揮する。つまり、矩形状の平坦部材1の場合、塗材を多く載せられる一方で、均す部分が平坦部材の側縁のみとなるからである。
【0015】
本考案は、平坦部材1の長手方向の少なくとも一方の側端縁、実施例では両方の側端縁の中央辺を外側に向けて極めて緩やかに且つ極めて小さく突出させた突出部1aを設けたことを特徴としている。
【0016】
この突出部1aは、通常の観察では容易に視認される程度のものではなく、図1に図示の如く、視覚的には略直線状の側端縁となっている。
【0017】
より、具体的には、前記平坦部材1の極めて小さく突出させる突出量は、側端縁の最大突出部1aと端部1bとの差aで1mm以上3mm以下である。他の表現としては、前記平坦部材1の側端縁は、平坦部材の長さ150〜300mmに対して曲率半径8000m以上9190m以下、好ましくは9187mの直線に近い円弧曲線として形成している。
【0018】
本考案の鏝板を用いて、塗材を壁面などの被塗材へ塗装する際には、珪藻土や漆喰などを適宜な粘度に調整し、これを鏝板の底面に塗材を載せて塗布する。そして、複数個所に亘ってこれを繰り返すと、通常は、塗材間に山のように隆起した塗りムラが発生することになる。この際、熟練者の場合は、鏝板の平坦部材1の側縁を立てるようにして宛がい、ゆっくりと塗材を均して平坦化していく。
【0019】
従来の鏝板の場合には、塗材の粘度にもよるが、確りと宛がうためには、熟練した力加減と安定的な角度操作が必要となるが、本発明の場合、平坦部材1の側縁に存在する突出部1aが存在するため、山のように隆起した塗りムラ部分を自然に突出部1aの両側に掻き出す様に均していく。このため、作業者は特別な操作意識をすることなく、段差を残さずに平坦化していくので、過度の往復動作を不要にして、上手に塗りムラを調整することが出来る。
【0020】
実施例の各図に図示の如く、本考案に係わる鏝板は、その把持部材2の底部を略T字状の取付部材4の上端を挿設させて固定し、この取付部材4の底面を鏝板を構成する平坦部材1に対して溶接や接着剤等を使用して固定させることができるので、少ない部品点数で且つ簡単に製造することが可能である。
【0021】
1 平坦部材
1a 突出部
1b 端部
2 把持部材
3 先端部材
4 取付部材

(57)【要約】

【課題】適宜な粘度で調整した珪藻土や漆喰などからなる塗装材を平坦に均す場合、鏝板を宛がう角度の調整や塗材の抵抗により、作業に熟練を要するという問題を解消し、初心者でも簡単に塗りムラを補正して、段差が残らないように綺麗な仕上がり面を実現できる鏝板を提供する。【解決手段】塗材を塗装する平坦部材1と、平坦部材の上面に立設させた把持部材2から成る鏝板において、平坦部材の少なくとも一方の側端縁が中央辺を外側に向けて、側端縁の最大突出部1aと端部1bとの差が1mm以上3mm以下で突出させた略直線状の側端縁とした。


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