(54)【考案の名称】猫草栽培用具

(73)【実用新案権者】有限会社ナーセリー斎藤

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、紙製の栽培床を備えた、猫草の栽培に用いる猫草栽培用具に関する。

【従来の技術】

【0002】
猫や犬などの動物の胃の中には、グルーミング等によって毛玉が貯まることがある。これを吐き出させることを助けるために、猫草を食させる方法が知られている。
【0003】
従来、猫草の栽培には、栽培床として培養土を用いた鉢が用いられてきた(非特許文献1)。
【0004】
【非特許文献1】“猫草ニャッパの特長”、[online]、環研、[平成25年9月13日検索]、インターネット<URL:http://www.eco-nekokusa.com/nyappa/>

【考案が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、培養土を用いた栽培では、作業中、土埃が舞い上がったり、不注意によりこぼれたりする場合があるため、衛生上の観点から更なる改善の余地があった。また猫草栽培鉢に底土を入れる労力が必要であり、猫草栽培鉢を量産する場合、作業者の負担は大きい。
【0006】
そこで、本考案の課題は、衛生的であり、作業者の負担を軽減できる猫草栽培用具を提供することにある。
【0007】
また本考案の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。

【効果】

【0014】
本考案によれば、培養土を用いないので、衛生的であり、作業者の負担を軽減でき、底土を入れる労力が少なくて済み省力化が図れる猫草栽培用具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本考案の猫草栽培用具の一例を示す断面図
【図2】図1に示した栽培床の斜視図
【図3】図1に示した栽培床の平面図

【0016】
本考案の猫草栽培用具は、猫草栽培用栽培床の上に、猫草の種子を蒔き、肥料のような栄養源を用いずに、猫草を栽培するに好適である。
【0017】
本明細書において、「猫草」とは、猫や犬などの動物が、グルーミングによって胃の中に貯まった毛玉を吐き出すために食する草の総称である。猫草の具体例は、格別限定されないが、例えば燕麦を好適に用いることができる。
【0018】
図1は、本考案の猫草栽培用具の第1の態様を示す断面図である。
【0019】
猫草栽培用具1は、猫草栽培用鉢2と猫草栽培用栽培床3とにより構成されている。
【0020】
猫草栽培用鉢2は、紙製の方形状の鉢であり、下部に排水口20を複数設けている。
【0021】
猫草栽培用鉢2は、着脱可能な紙製の栽培床3を備えている。栽培床3を構成する紙の材質は格別限定されないが、例えば、古紙やクラフトパルプ等を好ましく例示できる。猫草栽培用鉢2にも、これらの材質を用いることができる。
【0022】
猫草栽培用鉢2に未装着時の栽培床3の幅は、猫草栽培用鉢2内の装着部位の幅より大きいことが好ましく、装着部位に軽く押し込んで、水平方向に圧縮された状態で装着されることが好ましい。これにより、猫草が成長しても安定に保持できるようになる。なお、本明細書において、猫草栽培用鉢2に栽培床3を圧縮した状態で装着するというのは、例えば、少なくとも猫草栽培用鉢2を逆さにしても栽培床3が落下しない程度のものであればよい。
【0023】
図2は、図1に示した栽培床3の斜視図、図3は、図1に示した栽培床3の平面図である。
【0024】
図示の例において、栽培床3は、立方体または直方体をなしており、平板状の紙33と、波状の紙34とが、交互に複数配置され、段ボール様の圧縮された形態をなす。
【0025】
図3に示すように、波状の紙34によって複数の透孔30が形成される。
【0026】
透孔30は、図1のように栽培用具として猫草を栽培する際に、上下方向になるように配置される。
【0027】
透孔30の径ないし断面積は格別限定されないが、猫草の種子が入り込み難い程度の大きさであることが好ましい。栽培床3の上面31に蒔かれた種子を該上面31に保持するためである。例えば、猫草が燕麦であれば、透孔30の最大径(径が最大となる部分の径)が、1mm〜10mmの範囲であることが好ましく、3mm〜7mmの範囲であることがより好ましい。
【0028】
また、栽培床の厚さ(上面31と下面32との間の厚さ)は、5mm〜100mmの範囲であることが好ましく、10mm〜50mmの範囲であることがより好ましい。
【0029】
本実施態様において、複数の透孔30は、それぞれ、波状の紙34の波の形状に沿って、栽培床3の上面31から、該上面に対向する下面32まで直線状に貫通する貫通孔である。
【0030】
栽培床3に、上面31から下面32まで貫通する貫通孔、特にこれら面間を直線状に貫通する貫通孔である透孔が設けられることにより、栽培床3内の通気性を好適に確保できる。貫通孔の径ないし断面積を、上面31から下面32まで一定となるように形成することも好ましいことである。
【0031】
このような栽培床3としては、例えば、段ボール材を複数重合して積層体としたものを好ましく例示できる。即ち、段ボールにおけるライナを平板状の紙33とし、中芯を波状の紙34とし、これらを交互に複数積層して栽培床3とすることができる。
【0032】
積層体からなる栽培床3は、積層方向に圧縮して、側面の空隙率を小さく(透孔30の積層方向の径を小さく)した上で用いられることも好ましい。例えば、容器本体2内の装着部位に軽く押し込むことによって栽培床3を積層方向に圧縮し、側面の空隙率を小さく(孔30の積層方向の径を小さく)することも好ましく、これにより、猫草の更なる安定な保持や、保水性の更なる向上を実現できる。
【0033】
以上に説明した猫草栽培用具の使用例について説明する。
【0034】
まず、栽培床3の上面31上に、猫草の種子を播種して種子が見えない程度にバーミュキライトで覆土する。この覆土は培養土ではない、この栽培では培養土は一切用いない。
猫草は、一般的に栽培そのものが目的ではなく、猫や犬に食させるのが目的である。従って、猫草栽培容器1は、比較的短期間の栽培が可能であればよい。本考案では、培養土を用いなくても、種子に含まれる養分と、栽培床3内に蓄えられた水により、猫や犬に食させるまでの期間、猫草を好適に栽培することができる。
【0035】
また、実際に、培養土を用いた栽培と比較して、発芽状態及び草丈も含めて、外観・品質の遜色がほぼ生じず、出荷時期の遅延もほぼ生じないことが確認されている。
【0036】
本考案において、猫草栽培用具1は、培養土を栽培床として含む必要がないため、培養土(底土)を入れる労力や作業スペースを削減でき、生産性を高めることが可能になる。また、培養土が舞ったりこぼれたりする心配もないため、衛生的である。更に、猫草栽培用鉢2に排水口20を設けても、培養土がこぼれ落ちる心配がない。
【0037】
この栽培において、給水は必ずしも行なう必要はない。覆土に保持された水分を利用できるからである。
覆土を行わない場合には、播種時に、給水を行うことができる。
成長して猫草となる過程で、猫草の根は、水のある方向に向かう。栽培床3が水分を含む場合には、複数の透孔30内に根を伸ばしていく。
【0038】
また、栽培床3が紙製であること、好ましくは猫草栽培用鉢2も紙製であることにより、使用後に、リサイクルしたり、あるいは焼却等により処分したりすることも容易である。また、紙製であれば、微生物により分解されるため、仮に投棄されても環境適応性が高い。
【0039】
本考案において、猫草栽培用鉢2は、上述した紙製の方形状の鉢に限定されず、栽培床3を備えるものであれば、何れの形態であってもよい。猫草栽培用鉢2の材質は、紙製に限定されず、例えば樹脂製等であってもよい。
【0040】
また、猫草栽培用鉢2の形状は、方形状の鉢に限定されず、例えば円筒状等の種々の形態の鉢であってもよい。転倒防止や取扱い性の観点では、方形状の鉢等が特に好適である。
【0041】
次に、本発明の第2の実施態様について説明する。
【0042】
すなわち、猫草栽培用具は、猫草栽培用栽培床と、該猫草栽培用栽培床を収納してなる容器本体とからなる態様でもよい。
【0043】
容器本体2は、鉢である場合に限定されず、例えば袋状であってもよい。本考案では、栽培床3自体に強度を持たせることが容易であるため、袋の内部に栽培床3を備えたものであっても好適に用いることができる。
【0044】
また、容器本体2が有する排水口20は、適宜省略することができる。本考案では、紙製の栽培床3の吸水性を高くすることができるため、排水口20を省略しても、容器本体2の下部に過剰な水が貯まることを好適に防止できる。
【0045】
以上の説明では、容器本体2が、紙製の栽培床3を、着脱可能に備えている場合について示したが、必ずしも着脱可能である必要はなく、例えば接着されていてもよい。
【0046】
また、本考案の更なる他の実施態様において、1つの猫草栽培用鉢あるいは容器本体2は、2以上の栽培床3を備えていてもよい。
【0047】
以上の説明において、一つの実施態様についてした説明は、適宜、他の実施態様に援用できる。
【0048】
以下に、本考案の実施例について説明するが、本考案はかかる実施例により限定されない。
【0049】
(実施例1)
図1に示した本考案の猫草栽培用鉢を用いて、猫草(燕麦)の栽培を行った。
【0050】
平成25年9月7日に、紙製の栽培床3の上面31上に、猫草の種子を播種した。給水は播種時のみとした。
【0051】
発芽状態及び草丈の経時変化を観察した結果を表1に示す。
【0052】
(比較例1)
実施例1において、紙製の栽培床3を、培養土に代えた以外は実施例1と同様の猫草栽培用鉢を用い、実施例1と同時に播種を行った。給水は播種時のみとした。
【0053】
発芽状態及び草丈の経時変化を観察した結果を表1に示す。
【0054】
【表1】[fig000003]


【0055】
<評価>
総合的な観察により、培養土に代えて紙製の栽培床3を用いた実施例1と、従来の培養土を用いた比較例1とで、発芽状態及び草丈も含めて、外観・品質の差異は認められなかった。
【0056】
また、猫草の草丈は2〜5cmが出荷に好適である。従って、出荷時期に関しても、差異が生じないことがわかる。
【0057】
1:猫草栽培用具
2:猫草栽培用鉢、容器本体
20:排水口
3:栽培床
30:透孔
31:上面
32:下面
33:平板状の紙
34:波状の紙

(57)【要約】

【課題】培養土を用いないので、衛生的であり、作業者の負担を軽減でき、底土を入れる労力が少なくて済み省力化が図れる猫草栽培用具を提供する。【解決手段】猫草栽培用具1は、平板状の紙と、波状の紙とが、交互に複数配置されると共に、波状の紙によって複数の透孔が形成され、かつ透孔が上下方向になるように配置された猫草栽培用栽培床3と、猫草栽培用栽培床3を収納してなる猫草栽培用鉢2とからなり、好ましくは、猫草栽培用鉢2は、紙製の方形状である。


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