(54)【考案の名称】携帯型遠隔操作装置

(73)【実用新案権者】アルプス電気株式会社

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図6

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、携帯型遠隔操作装置に関し、特に、落下させても破損しにくい携帯型遠隔操作装置に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
昨今、ドアの施錠及び開錠を、携帯型遠隔操作装置を用いて手動又は自動で行う自動車が多い。このような携帯型遠隔操作装置を手動で操作しドアの施錠及び開錠を行なう場合に、操作者は携帯型遠隔操作装置を誤って地面や床などに落下させてしまうことがある。したがって、誤って落下させても破損しにくい携帯型遠隔操作装置が求められている。
【0003】
携帯型遠隔操作装置としては、下記の特許文献1に記載の遠隔操作携帯機が知られている。
【0004】
以下、図7及び図8を用いて、特許文献1に記載の遠隔操作携帯機900について説明する。図7は、遠隔操作携帯機900の構成を示す分解斜視図である。図8は遠隔操作携帯機900の構造を示す断面図である。
【0005】
従来の遠隔操作携帯機900は、図7に示すように、第1ケース902と第2ケース903とを有し、第1ケース902と第2ケース903との間に各種構成部品905が収容されている。第1ケース902は中空の直方体状に形成され、下方側が開放され開口を有している。第1ケース902は、四方の側壁の開口側端部に、側壁の全周にわたってリブ状に形成された係合部911が形成されている。第2ケース903は中空の直方体状に形成され、上方側が開放され開口を有している。第2ケース903は、開口の内側の全周にわたってリブ状に形成された被係合部916を有している。第2ケース903の開口は、第1ケース902の側壁部分を内部に挿入可能な大きさであり、スナップ係合で挿入可能で、図8に示すように、係合部911と被係合部916とが係合することで、第1ケース902と第2ケース903とは係止される。このとき、第1ケース902の側壁は、第2ケース903の内壁と全周にわたって接触している。
【0006】

【効果】

【0017】
本考案の携帯型遠隔操作装置は、第1係合部及び第2係合部が、少なくとも筐体の角部とは異なる部分に形成されており、角部に位置する上ケースの第2側壁の内面が下ケースとの間に隙間を有するので、第2側壁は内側に弾性的に変形できる。そのため、応力が角部に集中したとしても、上ケースが破損しにくいものとすることができる。したがって、落下させても破損しにくい携帯型遠隔操作装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本考案の実施形態の携帯型遠隔操作装置を示す外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図2】本考案の実施形態の携帯型遠隔操作装置を示す斜視図である。
【図3】本考案の実施形態の携帯型遠隔操作装置を示す分解斜視図である。
【図4】筐体を示す説明図であり、(a)は下ケースの平面図、(b)は上ケースの底面図である。
【図5】携帯型遠隔操作装置を示す断面図であり、(a)は図1(a)のV−V線で切断した断面図であり、(b)は部分拡大図である。
【図6】携帯型遠隔操作装置を示す説明図であり、(a)は筐体の分解斜視図であり、(b)は図1(b)のVI−VI線で切断した断面図である。
【図7】従来の遠隔操作携帯機の構成を示す分解斜視図である。
【図8】従来の遠隔操作携帯機の構造を示す断面図である。

【0019】
以下、本考案の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本考案の実施形態の携帯型遠隔操作装置1を示す外観図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は正面図である。図2は、本考案の実施形態の携帯型遠隔操作装置1を示す斜視図である。図3は、本考案の実施形態の携帯型遠隔操作装置1を示す分解斜視図である。図4は、筐体2を示す説明図であり、図4(a)は下ケース21の平面図、図4(b)は上ケース22の底面図である。図5は、携帯型遠隔操作装置1を示す断面図であり、図5(a)は図1(a)のV−V線で切断した断面図であり、図5(b)は部分拡大図である。図6は、携帯型遠隔操作装置1を示す説明図であり、図6(a)は筐体2の分解斜視図であり、図6(b)は図1(b)のVI−VI線で切断した断面図である。
【0020】
携帯型遠隔操作装置1は、図1〜図3に示すように、合成樹脂材からなる筐体2と、筐体2内に設けられた通信回路部品3と、筐体2から露出する操作部4と、を備えている。携帯型遠隔操作装置1の筐体2は、図1のZ1−Z2方向から見て、互いに対向する一対の長辺部2a、2bと互いに対向する一対の短辺部2c、2dとを有する略四角形状をなしている。また、略四角形状の筐体2は、角部2e、2f、2g、2hを有している。
【0021】
図3に示すように、筐体2は、下ケース21と上ケース22とを組み合わせた構造である。通信回路部品3には、プリント配線基板30に実装されたスイッチ31、32、33と、無線送受信装置36と、電池37と、が用いられている。操作部4は、スイッチ31、32、33をそれぞれ押圧操作可能な押圧部材41、42、43を備えている。スイッチ31、32、33と押圧部材41、42、43との間には、可撓性のシール部材45が配置されている。
【0022】
本実施形態の携帯型遠隔操作装置1は、車両のドアの開錠を行う携帯型電子キーである。本実施形態では、3個のスイッチ31、32、33を有しているので、開錠以外に2種類の遠隔操作が可能である。また、本実施形態では、筐体2内に格納されたエンジンキー5を有しており、必要に応じてエンジンキー5を突出させることが可能である。なお、本考案の携帯型遠隔操作装置は、本実施形態に記載された携帯型電子キーに限定されるものではない。
【0023】
次に、本実施形態の携帯型遠隔操作装置1における筐体2について、図3〜図6を用いて詳しく説明する。
【0024】
下ケース21は、底壁部21aと、底壁部21aを囲むように設けられた第1側壁21bと、を有して、上方側が開放された形状である。第1側壁21bの外周側には、図4(a)に示すように、第1係合部21cが形成されている。第1係合部21cは、第1側壁21bの角部2e、2f、2g、2hとは異なる部分に、長辺部2a、2b及び短辺部2c、2dのそれぞれ複数箇所に分割して設けられている。
【0025】
上ケース22は、天井壁部22aと、天井壁部22aを囲むと共に第1側壁21bの外周側に位置する第2側壁22bと、を有して、下方側が開放された形状である。第2側壁22bの内周側には、図4(b)に示すように、第2係合部22cが形成されている。第2係合部22cは、第2側壁22bの角部2e、2f、2g、2hとは異なる部分に、長辺部2a、2b及び短辺部2c、2dのそれぞれ複数箇所に分割して設けられている。さらに、上ケース22の一方の短辺部2cに対応した第2側壁22bに沿って位置する天井壁部22aの中央部には、短辺部2cに沿う方向における両側の部分よりも肉厚が薄い凹部22dが形成されている。凹部22dは肉厚が薄いので、短辺部2cに沿う方向に段差22eを有している。
【0026】
図5及び図6(a)に示すように、本実施形態の筐体2は、天井壁部22aが底壁部21aに対向すると共に、第2側壁22bが第1側壁21bを囲むように、上ケース22が下ケース21に被せられる。そして、筐体2の複数個所に設けられている第1係合部21cと第2係合部22cとによって、図5(b)に示すように、スナップ係合がなされる。
【0027】
このとき、第1係合部21cと第2係合部22cとの係合部では、第1係合部21cが外周側から第2係合部22cによって押されて、内側に弾性的に変形している。一方、第2係合部22cには、その反作用による応力が生じている。図5(b)に示すような係合部は筐体2の複数個所に分割して設けられているので、第1係合部21cと第2係合部22cとの係合の独立性が増すため、係合部の追従性が向上し、スナップ係合を確実なものとすることができる。これにより、筐体2は通常の取り扱いでスナップ係合が外れることはない。
【0028】
図6(b)は、第2側壁22bと第1側壁21bとが当接している位置で切断した横断面図である。本実施形態における筐体2は、図6(b)に示すように、角部2e、2f、2g、2hに位置する上ケース22の第2側壁22bの内面が下ケース21との間に隙間GSを有している。また、上ケース22の短辺部2cに沿った中央部において第2側壁22bの内面が下ケース21との間に隙間GSを有している。この隙間GSの位置は、図4(b)に示す天井壁部22aに形成された凹部22d及び段差22eに対応している。なお、これら複数個所の隙間GSは、同じ符号で図示しているが、それぞれ異なる大きさであっても構わない。
【0029】
携帯型遠隔操作装置1は、その取り扱い上、誤って操作者の身長程度の高さから地面や床などに落下させてしまうことがある。筐体2は、この落下による衝撃が加わって破損しにくいことが要求されている。携帯型遠隔操作装置1が落下したときには、筐体2の角部2e、2f、2g、2hのうちの一箇所が最初に衝突する可能性が高い。また、角部2e、2f、2g、2h以外では、短辺部2cの中央部が最初に衝突する可能性が高い。
【0030】
本実施形態の携帯型遠隔操作装置1は、筐体2の角部2e、2f、2g、2hのうちの一箇所が最初に衝突する衝撃に対して、以下の対策が施されている。筐体2の角部2e、2f、2g、2hにおいて、上ケース22の第2側壁22bの内面とその内側に位置する下ケース21との間に隙間GSが形成されているので、落下等により衝撃が加わったときに、第2側壁22bは内側に弾性的に変形できる。隙間GSを形成しておくことにより、衝撃が加わったときに、第2側壁22bが弾性的に変形して瞬間的な最大衝撃が緩和される。そのため、衝撃が緩和され、応力が角部2e、2f、2g、2hに集中したとしても、肉厚を厚くすることなく上ケース22が破損しにくいものとすることができる。
【0031】
また、本実施形態の携帯型遠隔操作装置1は、短辺部2cの中央部が最初に衝突する衝撃に対して、以下の対策が施されている。短辺部2cに対応した部分における天井壁部22aの中央部に肉厚の薄い凹部22dを設けたので、凹部22d近傍の上ケース22が撓みやすくなっている。そのため、この短辺部2c側から落下した場合において、肉厚を厚くすることなく上ケース22をより破損しにくいものとすることができる。さらに、凹部22dが天井壁部22aに段差22eを有して形成されていると、肉厚の異なる段差22eの部分に衝撃に伴う応力が集中しやすいものとなるが、この段差22eに対応する部分における第2側壁22bは、下ケース21との間に隙間GSを有している。この段差22e及び凹部22dに対応した隙間GSにより、この部分の第2側壁22bが弾性変形可能となる。このため、天井壁部22aに段差22eを有した凹部22dを形成しても、肉厚を厚くすることなく上ケース22が破損しやすくなるのを抑制することができる。
【0032】
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
【0033】
本実施形態の携帯型遠隔操作装置1は、角部2e、2f、2g、2hを有する筐体2が、下ケース21と、上ケース22と、により構成されている。そして、第1側壁21bの外周には、第1係合部21cが形成されると共に、第2側壁22bの内周には、第2係合部22cが形成されており、第2側壁22bが第1側壁21bを囲むように、上ケース22が下ケース21に被せられている。これにより、第1係合部21cと第2係合部22cとがスナップ係合している。そして、第1係合部21c及び第2係合部22cが、筐体2の角部2e、2f、2g、2hとは異なる部分に形成されており、角部2e、2f、2g、2hに位置する上ケース22の第2側壁22bの内面が下ケース21との間に隙間GSを有することを特徴とする。
【0034】
この態様によれば、筐体2の角部2e、2f、2g、2hにおいて、上ケース22の第2側壁22bの内面とその内側に位置する下ケース21との間に隙間GSが形成されているので、落下等により衝撃が加わったときに、第2側壁22bは内側に弾性的に変形できる。そのため、応力が角部2e、2f、2g、2hに集中したとしても、上ケース22が破損しにくいものとすることができる。
【0035】
本実施形態の携帯型遠隔操作装置1において、筐体2は、平面視において、互いに対向する一対の長辺部2a、2bと互いに対向する一対の短辺部2c、2dとを有する略四角形状をなしている。一方の短辺部2cに対応した第2側壁22bに沿って位置する天井壁部22aの中央部には、当該短辺部2cに沿う方向における両側の部分よりも肉厚が薄い凹部22dが形成されている。
【0036】
この態様によれば、短辺部2cに対応した部分における天井壁部22aの中央部に肉厚の薄い凹部22dを設けたので、凹部22d近傍の上ケース22が撓みやすくなる。このため、この短辺部2c側から落下した場合において、上ケース22をより破損しにくいものとすることができる。
【0037】
本実施形態の携帯型遠隔操作装置1では、凹部22dは短辺部2cに沿う方向に段差22eを有して天井壁部22aに形成されており、凹部22d及び段差22eに対応する部分において、第2側壁22bの内面が下ケース21との間に隙間GSを有している。
【0038】
凹部22dが天井壁部22aに段差22eを有して形成されていると、肉厚の異なる段差22eの部分に衝撃に伴う応力が集中しやすいものとなるが、この段差22eに対応する部分における第2側壁22bは下ケース21との間に隙間GSを有している。この段差22e及び凹部22dに対応した隙間GSにより第2側壁22bが弾性変形可能となる。このため、天井壁部22aに段差22eを有した凹部22dを形成しても、上ケース22が破損しやすくなるのを抑制することができる。
【0039】
本実施形態の携帯型遠隔操作装置1において、一対の長辺部2a、2b及び一対の短辺部2c、2dにそれぞれ対応する部分における第2側壁22bには、第1係合部21cと係合する前記第2係合部22cが複数箇所に設けられている。
【0040】
この態様によれば、長辺部2a、2bと短辺部2c、2dのそれぞれに対応する部分の第2側壁22bには、第2係合部22cが複数箇所に設けられているので、第1係合部21cと第2係合部22cとの係合の独立性が増す。このため、係合部の追従性が向上し、スナップ係合を確実なものとすることができる。
【0041】
以上のように、本考案の実施形態の携帯型遠隔操作装置1を具体的に説明したが、本考案は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらも本考案の技術的範囲に属する。
【0042】
(1)本実施形態において、筐体2の外形は平面視において略四角形状をなし、角部2e、2f、2g、2hを有する形状としたが、外形の形状や角部の個数は変更してもよい。
【0043】
(2)本実施形態において、筐体2の短辺部2cに対応した部分における天井壁部22aの中央部に肉厚の薄い凹部22dを設けたが、短辺部2d側や長辺部2a、2bにも凹部を設けることができる。
【0044】
(3)本実施形態において、操作部4は、スイッチ31、32、33をそれぞれ押圧操作可能な押圧部材41、42、43を備えているとしたが、スイッチの個数は2個であってもよい。また、操作部はスイッチを用いるものに限らず、例えば、タッチパネルを用いたものでもよい。
【0045】
1 携帯型遠隔操作装置
2 筐体
2a、2b 長辺部
2c、2d 短辺部
2e、2f、2g、2h 角部
3 通信回路部品
4 操作部
5 エンジンキー
21 下ケース
21a 底壁部
21b 第1側壁
21c 第1係合部
22 上ケース
22a 天井壁部
22b 第2側壁
22c 第2係合部
22d 凹部
22e 段差
30 プリント配線基板
31、32、33 スイッチ
36 無線送受信装置
37 電池
41、42、43 押圧部材


(57)【要約】

【課題】落下させても破損しにくい携帯型遠隔操作装置を提供する。【解決手段】筐体2が、底壁部21aを囲むように設けられた第1側壁21bを有し上方側が開放された下ケース21と、底壁部21aに対向する天井壁部22aを囲むと共に第1側壁21bの外周側に位置する第2側壁22bを有して下方側が開放された上ケース22と、により構成され、第2側壁が第1側壁を囲むように、上ケースが下ケースに被せられ、第1係合部21cと第2係合部22cとがスナップ係合している携帯型遠隔操作装置において、第1係合部及び第2係合部が、少なくとも筐体2の角部2e、2f、2g、2hとは異なる部分に形成されており、これら角部に位置する上ケースの第2側壁22bの内面が下ケースとの間に隙間GSを有する。衝撃が加わったときに、第2側壁は内側に弾性的に変形するので破損しにくい。


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