(54)【考案の名称】手摺用ブラケット

(51)【国際特許分類】

E04F 11/18 ・欄干 手すり

(73)【実用新案権者】住装テック株式会社

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、壁面に手摺棒を取り付ける際に用いる手摺用ブラケットに関するものである。

【従来の技術】

【0002】
特に高齢者向けとして、住宅等の階段、廊下、トイレおよび浴室等に手摺棒を設置することが行われている。高齢者は若年者に比べると身体能力が低く、普段の生活における動作であっても困難であったり、転倒しやすくけがをする危険性が高い。手摺棒を設置することにより、ユーザは楽に動作することができ、転倒の危険性も減少し、安全な生活を送ることができる。
【0003】
例えば、ユーザは手摺棒を持ちながら歩行することにより、廊下等で滑ったり、よろけて転倒することを防ぐことができる。特に、階段の上り下りは足に負荷がかかり、高齢者でなくても大変な作業であり、転落の危険もある。手摺棒が設置されていることにより負担が少なく、転落等の事故を防ぐことができる。また、トイレや浴室等のように立ち座り動作が必要な場所でも、手摺棒が設置されていれば安全かつ楽に動作を行うことができる。また、高齢者は若年者に比べると視力も低下するため、暗い場所での歩行も困難であり、停電等の際も手摺棒が設置されていることは有効である。
【0004】
このような手摺棒は、ユーザが握りやすいことが好ましく、例えば手摺棒を握る手が滑って手摺棒から離れてしまってはかえって危険であり、ユーザがけがをする可能性がある。また、手摺棒は十分な強度を有することが必要である。ユーザの全体重あるいはそれ以上の重量が手摺棒にかかる場合もあるため、手摺棒が簡単に破損しないように十分な強度を有することが必要である。もし、ユーザの全体重がかかった状態で手摺棒が折れてしまっては、大けがにつながる可能性もある。また、手摺棒は住宅内に設置されるものであることから、装飾品としての側面も持ち合わせており、握りやすさや強度といった実用的な面だけでなく、デザイン性が高いことが好ましい。
【0005】
手摺棒は、壁面に手摺用ブラケットを固着し、この手摺用ブラケットに手摺棒を固着することで設置する。つまり、手摺棒は手摺用ブラケットと一体となって壁面に設置される。したがって、手摺棒だけでなく手摺用ブラケットについても、上述したように握りやすいことが好ましく、十分な強度を有することが必要であり、デザイン性が高いことが好ましい。
【考案が解決しようとする課題】
【0006】
従来より、握りやすさ、強度およびデザイン性を考慮した手摺用ブラケットは種々提案されてきている。しかし、ユーザは、現在提案されている手摺用ブラケットでは満足しておらず、さらに握りやすく、十分な強度を有し、デザイン性の高い手摺用ブラケットを求めている。
【0007】
また、手摺用ブラケットを作製する際のコストについてもできるだけ低く抑えることが望まれる。しかし、手摺用ブラケットに用いる材料を単に減少することとすれば、減少した分だけコストが低下するが、強度の低下につながりかねない。そこで、用いる材料が少なくても十分な強度を有する手摺用ブラケットの開発が望まれている。
【0008】
本考案は上述の問題点に鑑みなされたものであり、ユーザが握りやすく、十分な強度を有し、デザイン性が高く、さらに低コストで作製できる手摺用ブラケットを提供することを目的とする。

【効果】

【0023】
本考案によれば、ユーザが握りやすく、十分な強度を有し、デザイン性が高く、さらに低コストで作製できる手摺用ブラケットを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す斜視図である。
【図2】本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットを用いて手摺棒を設置した状態を示す図である。
【図3】本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す側面図である。
【図4】本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す正面図である。
【図5】本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す底面図である。
【図6】本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの曲部の断面について説明するための図である。
【図7】本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの曲部の断面の外形について説明するための図である。
【図8】本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す分解斜視図である。
【図9】本考案の実施形態に係る手摺棒の設置態様を説明するための図である。
【図10】本考案の他の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す斜視図である。

【0025】
本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットについて図を用いて説明する。図1は、本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す斜視図である。図2は、本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットを用いて手摺棒を設置した状態を示す図である。
【0026】
図1に示すように、手摺用ブラケット100は係合部1と、係合部1と一体である曲部2とを備えている。係合部1は手摺用ブラケット100の一端に位置し、曲部2は手摺用ブラケット100の他端を含む。また、曲部2の一部はカバー部4であり、カバー部4は手摺用ブラケット100から着脱自在である。また、手摺用ブラケット100の内部には空洞部21が形成されている。
【0027】
図2に示すように、手摺棒200を壁面300に設置する際に、手摺用ブラケット100がこれらを連結するための部材となる。手摺棒200を壁面300に設置する場合は、手摺棒200が手摺用ブラケット100の係合部1と係合される。また、手摺用ブラケット100における係合部1の反対側の端部(他端)の端面3aが壁面300に当接して固着される。
【0028】
手摺用ブラケット100は、上述したように手摺棒200と壁面300とを連結するための部材であるが、これ以外に手摺棒200と同様に、ユーザが歩行や立ち座りの際につかむ部材である。したがって、ユーザにとって握りやすく、十分な強度を有することが好ましい。また、デザイン性が高いものが好まれる。さらに、低コストで作製できることが好ましい。
【0029】
図3〜5を用いて、さらに、手摺用ブラケット100について詳細に説明する。図3は、本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す側面図である。また、図4は、本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す正面図である。また、図5は、本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す底面図である。
【0030】
特に図3に示すように、手摺用ブラケット100において、一方の端部の端面1aと他方の端部の端面3aとは、略直角に交わっている。なお、端面1aの形状は略円形であり、端面3aの形状は略楕円形である。端面1aおよび端面3aが略直交していることから、手摺棒200を設置した際に、手摺棒200は壁面300と略平行に設置されることになる。
【0031】
また、特に図4に示すように、係合部1は手摺用ブラケット100の一端に位置し、中央部分に凹部15を有している。手摺用ブラケット100が手摺棒200に係合される際には、この凹部15に手摺棒200が嵌まり込む。なお、端面1aは略円形である。係合部1に形成された貫通孔11は、手摺用ブラケット100の内部に形成された空洞部21(図3参照)と外部とを結ぶ孔である。手摺用ブラケット100が手摺棒200に係合される際に、空洞部21側から貫通孔11を貫通したねじを、係合部1の凹部15に嵌まり込んだ手摺棒200に向けてねじ込むことにより、手摺用ブラケット100と手摺棒200とが固着される。なお、手摺用ブラケット100と手摺棒200との係合についての具体的な方法は、後から詳述する。
【0032】
また、特に図5に示すように、端面3aは手摺用ブラケット100の曲部2側の端面である。上述したように、端面3aは略楕円形をしている。端面3aは、端面1aに対して垂直な方向に沿った短軸を有している。端面3aに形成された貫通孔31は、手摺用ブラケット100の内部に形成された空洞部21(図3参照)と外部とを結ぶ孔である。手摺用ブラケット100が壁面300に固着される際には、端面3aが壁面300に当接した状態で、空洞部21側から貫通孔31を貫通したねじを壁面300に向けてねじ込むことにより、手摺用ブラケット100と壁面300とが固着される。なお、手摺用ブラケット100と壁面300との固着についての具体的な方法は、後から詳述する。
【0033】
次に、図を用いて曲部の断面形状について説明する。図6は、本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの曲部の断面について説明するための図である。具体的には、曲部2の断面の位置を説明するための図であり、手摺用ブラケット100の概略側面図である。また、図7は、本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの曲部の断面の外形について説明するための図である。具体的には、図6で示したA−A矢視断面図である。
【0034】
図6に示すように、曲部2においてその中心軸23に対して垂直な面の断面は、図7に示される。図7に示すように、曲部2の断面の外形は略楕円形である。より具体的には、曲部2の中心軸23に対して垂直な面による断面の外形は、曲部2が曲がる方向に沿った短軸を有する略楕円形である。なお、曲部2が曲がる方向とは、図6に示すように、手摺用ブラケット100を側面視した場合に、中心軸23に対して垂直な方向ということもできる。曲部2の断面の外形はこの方向に沿った短軸を有する略楕円形である。
【0035】
また、曲部2の断面の外形の短軸の長さDと、曲部2の断面の外形の長軸の長さWとの間には、以下に示す式(1)の関係があることが好ましい。
0.785≦D/W≦0.9 (1)
短軸の長さDと長軸の長さWとの間に式(1)の関係がある場合は、ユーザが曲部2を握りやすい。また、式(1)の関係がある場合には、手摺用ブラケット100の強度が高い。例えば、曲部2の断面の外形を円形や角形にした場合と同様の強度を有する。そのため、手摺用ブラケット100の材料を減少させても、十分な強度を保つことができる。具体的には、空洞部21の容量を大きくすればよい。材料を減少させることができることから、手摺用ブラケット100は低コストで作製することができる。
【0036】
また、曲部2の断面が略楕円形状であることから、見る方向によって曲部2の厚みが変化することになり、デザイン性も高いといえる。また、見る方向によっては曲部2の厚みが非常に薄く見える。特に、式(1)の関係がある場合には、曲部2は握りやすいように十分な太さがあるにもかかわらず、見かけ上はスリムに見えるため、手摺用ブラケット100のデザイン性が高いといえる。また、強度に優れており、把持もしやすい。
【0037】
また、曲部2の断面の外形の短軸の長さDと、曲部2の断面の外形の長軸の長さWとの間には、以下に示す式(2)の関係があることとしても好ましい。
0.67≦D/W≦0.751 (2)
短軸の長さDと長軸の長さWとの間に式(2)の関係がある場合は、ユーザが曲部2を握りやすい。また、式(2)の関係がある場合には、手摺用ブラケット100の強度が高い。例えば、曲部2の断面の外形を円形や角形にした場合と同様の強度を有する。そのため、手摺用ブラケット100の材料を減少させても、十分な強度を保つことができる。具体的には、空洞部21の容量を大きくすればよい。材料を減少させることができることから、手摺用ブラケット100は低コストで作製することができる。
【0038】
また、曲部2の断面が略楕円形状であることから、見る方向によって曲部2の厚みが変化することになり、デザイン性も高いといえる。また、見る方向によっては曲部2の厚みが非常に薄く見える。特に、式(2)の関係がある場合には、曲部2は握りやすいように十分な太さがあるにもかかわらず、見かけ上はスリムに見えるため、手摺用ブラケット100のデザイン性が高いといえる。より把持しやすく、強度上も問題がない。
【0039】
例えば、長軸の長さWが39mmであり短軸の長さDが32mmとすればよい。これは、式(1)の関係を満たす。また、長軸の長さWが39mmであり短軸の長さDが28mmとすればよい。これは、式(2)の関係を満たす。
【0040】
曲部2の断面の形状は、その位置により多少変化することがあるが、上記式(1)または式(2)の範囲とすることが好ましい。また、端面3aの形状も略楕円であり、この長軸の長さと短軸の長さとの関係も式(1)または式(2)を満たすことが好ましい。それにより、曲部2と端面3aとの形状が大きく異なることがなく、ユーザに美感を起こさせ、デザイン性が高いといえる。なお、端面3aも、曲部2が曲がる方向に沿った短軸を有する略楕円形とすればよい。
【0041】
次に、手摺用ブラケット100を用いて、手摺棒200を設置する方法について、図を用いて具体的に説明する。図8は、本考案の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す分解斜視図である。図9は、本考案の実施形態に係る手摺棒の設置態様を説明するための図である。
【0042】
手摺用ブラケット100において、カバー部4は着脱自在であり、図8に示すように、手摺用ブラケット100からカバー部4をはずすことができる。手摺用ブラケット100においてカバー部4をはずすことにより、手摺用ブラケット100の内部に形成された空洞部21が露呈する。この状態で、手摺用ブラケット100と手摺棒200との固着および手摺用ブラケット100と壁面300との固着を行えばよい。
【0043】
図9で示すように、係合部1の凹部15に手摺棒200の端部を嵌め込んだ状態で、カバー部4をはずすことにより露呈した空洞部21側からねじ12を貫通孔11に通し、凹部15に嵌まり込んだ手摺棒200の端面にねじ込むことにより、手摺用ブラケット100と手摺棒200とが固着する。また、端面3aを壁面300に当接した状態で、カバー部4をはずすことにより露呈した空洞部21側からねじ32を貫通孔31に通し、壁面300にねじ込むことにより、手摺用ブラケット100と壁面300とが固着する。
【0044】
このようにして、手摺用ブラケット100が手摺棒200および壁面300のいずれとも固着した後、カバー部4を再び手摺用ブラケット100に取り付ける。これにより、ねじ12およびねじ32は外部に露呈することなく、ユーザから見えることはないため、デザイン性が高い。また、手摺棒200の設置作業は容易に行うことができ、作業時間も短くできる。
【0045】
また、ねじ12およびねじ32が外部に露呈していないことから、ねじ12およびねじ32がユーザの着衣に引っかかるといった不具合が生じることがない。なお、本実施の形態では、手摺棒200および壁面300に手摺用ブラケット100を固着させるためにねじ12およびねじ32を用いたが、これら以外の部材で固着させてもよく、例えばネジのかわりに釘等を用いてもよい。
【0046】
以上、本考案の実施形態について説明した。実施形態に係る手摺用ブラケット100は、ユーザが握りやすく、十分な強度を有し、デザイン性が高く、さらに低コストで作製できる。さらに、手摺棒200および壁面300と固着させるためのねじ等の部材が外部に露呈することがない。
【0047】
また、上記実施形態に係る手摺用ブラケット100は、手摺棒200が設置された際に壁面300に当接する端面3aが、曲部2に含まれている。このため、壁面300に手摺用ブラケット100が固着された状態で、手摺用ブラケット100は壁面300に対して略垂直に伸びることはなく、壁面300に対して斜め方向に伸びることになる。これにより、壁面300における手摺用ブラケット100の設置個所近傍の空間における手摺用ブラケット100の占めるスペースが少ない。したがって、手摺用ブラケット100の設置個所近傍に障害物がある場合であっても、手摺用ブラケット100を設置できる可能性がある。つまり、手摺用ブラケット100の設置個所の自由度が増す。
【0048】
また、手摺用ブラケット100は、壁面300から垂直に伸びないことから、手摺用ブラケット100と壁面300との間の空間が狭くなるが、上述したように、曲部2の断面形状が、曲部2が曲がる方向に沿った短軸を有する略楕円形であることから、実際にはそれほど狭くならず、ユーザが手摺用ブラケット100を握るには十分な空間を確保できる。
【0049】
また、手摺用ブラケット100は握りやすいだけでなく、特徴的な形状であるため、例えば停電になった場合等、なんらかの理由でユーザの視界が制限された場合であっても、手探りで容易に手摺用ブラケット100を見つけることができるという効果も有する。
【0050】
本実施形態では、端面3aを略楕円形としたが、図10に示すように端面3aを略円形としてもよい。なお、図10は、本考案の他の実施形態に係る手摺用ブラケットの構成を示す斜視図である。他の実施形態に係る手摺用ブラケット101において、端面3aを略円形とすることで、手摺用ブラケット101と壁面300との固着の強度および安定性が増加するという効果を奏する。
【0051】
なお、上記実施形態において具体的に示した、部品の形状や構造は、あくまでも一例であり、本考案はこれらの具体例のみに限定されるものではない。
【0052】
1 係合部
2 曲部
1a、3a 端面
4 カバー部
11、31 貫通孔
12、32 ねじ
15 凹部
21 空洞部
23 中心軸
24 断面
100、101 手摺用ブラケット
200 手摺棒
300 壁面

(57)【要約】

【課題】ユーザが握りやすく、十分な強度を有し、デザイン性が高く、さらに低コストで作製できる手摺用ブラケットを提供する。【解決手段】手摺用ブラケット100は内部に空洞部21を有し、一端が手摺棒と係合され、他端が壁面に当接されて設置される。この手摺用ブラケット100は、一端に形成された、手摺棒と係合するための係合部1と、係合部1と一体であり、他端を含む曲部2とを備える。手摺用ブラケット100において、一端の端面1aと他端の端面3aとは略直交し、一端の端面1aは略円形であり、曲部2は、その中心軸に対して垂直な面において、曲部2が曲がる方向に沿った短軸を備える略楕円形である断面外形を有する。


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【インターネット特許番号リンク】

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