(54)【考案の名称】太陽光発電設備の監視装置

(73)【実用新案権者】株式会社ティ・アイ・エス

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図3

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、多数のパワーコンディショナーが設置される産業用の太陽光発電設備に関し、詳しくは、多数の太陽電池モジュールとパワーコンディショナーの中から不良の機器を容易に特定できるようにするための技術に関する。

【従来の技術】

【0002】
既存の一般的なパワーコンディショナーは、その内部に太陽電池モジュールの発電量や状態を表示する表示盤が設けられており、正面の扉を開けることで確認できる構造となっている(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
ところで、産業用の太陽光発電設備は、前記のパワーコンディショナーが数多く設置されているから、これらの表示盤をそれぞれ扉を開けて確認する作業は煩雑であった。また、個々の表示盤の確認を省略して設備全体の電力値を表示する手段(例えば売電メーター等)で確認するようにした場合、特定のパワーコンディショナーが故障しても、売電メーターの数値の変化が小さくて気づかないことがあった。
【0004】
【非特許文献1】”インバータ PV1000 特徴|安川電機の製品・技術情報サイト”、[online]、株式会社安川電機、[平成25年4月18日検索]、インターネット<URL:http://www.e-mechatronics.com/product/inverter/pv1000/index.jsp>

【考案が解決しようとする課題】
【0005】
本考案が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、多数のパワーコンディショナーが設置される産業用の太陽光発電設備において、多数の太陽電池モジュールとパワーコンディショナーの中から不良の機器を一箇所で容易に特定できるようにすることにある。

【効果】

【0007】
本考案によれば、太陽光発電設備の稼働中、監視装置の電力値取得回路で複数のパワーコンディショナーからそれぞれの瞬間電力値が常時取得され、その取得した各瞬間電力値とそれを出力した各パワーコンディショナーの機器情報が表示回路で表示される。異常情報取得回路で異常情報を取得した場合は、その異常情報とそれを出力したパワーコンディショナーの機器情報が表示回路で表示され、警報回路で警報される。
【0008】
したがって、パワーコンディショナーが数多く設置されていても、従来技術のように個々のパワーコンディショナーを見回る煩雑な作業を必要とせず、一つの監視装置の表示を見るだけで一元的に管理できるようになり、故障による長期の売電量の低下を防止できるようになる。また、特定のパワーコンディショナーが故障した場合でも、前記と同様にその不良の機器の情報が監視装置に表示されて警報されるから、故障を見逃すことがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例の監視装置の外観図である。
【図2】実施例の監視装置の回路ブロック図である。
【図3】実施例の監視装置と太陽光発電設備の説明図である。
【図4】実施例の監視のフローである。

【0010】
以下、本考案を実施するための形態を実施例と図面に基づいて具体的に説明する。
【0011】
本実施例の監視装置10を図1〜3に示す。図中、11はシーケンサ(電力値取得回路、異常情報取得回路)、12は表示パネル(表示回路)、13は警報ランプ(警報回路)、14はデータロガーユニット(情報蓄積回路)、20はUSBメモリ(補助記憶装置)、30はパワーコンディショナー、40は太陽電池モジュールである。監視装置10は、太陽光発電設備から離れた場所(例えば事務所等)に設置される。
【0012】
シーケンサ11は、パワーコンディショナー30から情報を受信するためのRS−485通信ユニット11aと、受信した情報を記憶するためのメモリ11bと、記憶した情報をデータロガーユニット14に送信するためのRS−232C通信ユニット11cと、表示パネル12と警報ランプ13に表示及び点灯の信号を送信するためのI/Oユニット11dと、これらを制御するためのCPU11eで構成されている。
【0013】
CPU11eは、機器情報IDのパワーコンディショナー30への瞬間電力値W・積算電力値W・異常情報の要求及び受信と、積算電力値Wの合算及びメモリ11bへの記憶と、機器情報IDと瞬間電力値Wの受信に基づいた表示パネル12の表示と、異常情報の受信に基づいた表示パネル12の表示及び警報ランプ13の点灯と、機器情報ID別の瞬間電力値W及び前記合算した総積算電力値Wのデータロガーユニット14への送信を行うものであって、これらのプログラムはROM等(図示は省略)に記憶されている。
【0014】
表示パネル12は、パワーコンディショナー30の機器情報ID・瞬間電力値Wと異常情報を表示するための上段パネル12aと、接続した全パワーコンディショナー30の1日の総積算電力値Wとパワーコンディショナー30に不具合が生じた際に出力されるエラーコードを表示するための下段パネル12bで構成されている。
【0015】
警報ランプ13は点灯だけでなく点滅させても良いし、スピーカーを設けて警報音を発音させても良い。
【0016】
データロガーユニット14は、USBメモリ20を脱着可能に装着して蓄積した情報をコピーできるようになっている。
【0017】
本実施例の監視装置10は、基本的に以下のような動作をする(図4参照)。
a)機器情報IDのパワーコンディショナー30に瞬間電力値W・積算電力値W・異常情報の要求を送信し、受信する。
b)上段パネル12aに受信した機器情報を1秒間表示する。この間、下段パネル12bは非表示にする。
c)受信した積算電力値Wを総積算電力値Wに合算してメモリ11bに記憶する。
d)受信した瞬間電力値Wを上段パネル12aに表示すると共に、総積算電力値Wを下段パネル12bに表示する。これらを4秒間継続する。
e)機器情報ID・瞬間電力値Wと総積算電力値Wをデータロガーユニット14へ送信する。
以上のa)〜e)の工程をパワーコンディショナー30別に循環的に繰り返す。
【0018】
ここで、太陽電池モジュール40の発電量が劣化等で低下した場合は、それに接続されているパワーコンディショナー30の瞬間電力値Wが大きく低下する。また、パワーコンディショナー30が故障した場合は、その瞬間電力値Wは0(又は受信不能)となる。
【0019】
これらが発生すると、そのパワーコンディショナー30から異常情報(エラーコードやアラーム等:意味はパワーコンディショナー30のメーカーによって異なる)を受信してデータロガーユニット14に送信し、上段パネル12aにその機器情報IDを表示すると共に、下段パネル12bに前記の異常情報を表示し、警報ランプ13を点灯して作業者に報知する。これらの表示及び点灯は異常が解消されるまで継続してその後の処理を中断し、異常が解消されると自動復帰させるか、作業者がブレーカーを操作して手動でリセットする。
【0020】
データロガーユニット14では、パワーコンディショナー30別の瞬間電力値Wと総積算電力値Wを取得時の時間情報(異常情報を受信した場合はその情報も)と共に時系列に蓄積する。これらの情報は脱着可能なUSBメモリ20にコピーされ、これを他のコンピュータに読み込ませて表計算ソフトウェア等で分析することで、太陽光発電設備の小さい不具合も発見できるようになる。また、監視装置10はパワーコンディショナー30とシリアル通信をして異常を監視しているので、配線も信号線と電源のみの簡素なものとなり、設置が容易で、低コストで実施できる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本考案の技術は、多数のパワーコンディショナーが設置される産業用の太陽光発電設備に有用である。
【0022】
10 監視装置
11 シーケンサ(電力値取得回路、異常情報取得回路)
11a RS−485通信ユニット
11b メモリ
11c RS−232C通信ユニット
11d I/Oユニット
11e CPU
12 表示パネル(表示回路)
12a 上段パネル
12b 下段パネル
13 警報ランプ(警報回路)
14 データロガーユニット(情報蓄積回路)
20 USBメモリ(補助記憶装置)
30 パワーコンディショナー
40 太陽電池モジュール

(57)【要約】

【課題】多数のパワーコンディショナーが設置される産業用の太陽光発電設備において、多数の太陽電池モジュールとパワーコンディショナーの中から不良の機器を一箇所で容易に特定できるようにした太陽光発電設備の監視装置を提供する。【解決手段】複数のパワーコンディショナー30と接続してそれらの瞬間電力値と異常情報を取得するためのシーケンサ11と、取得した瞬間電力値とそれを出力したパワーコンディショナー30の機器情報を表示するための表示パネル12と、異常情報を取得した場合にその異常情報とそれを出力したパワーコンディショナー30の機器情報を表示パネル12で表示して警報するための警報ランプ13を備える。よって、多数のパワーコンディショナー30を見回ることなく、一箇所で不良の機器を容易に特定できるようになる。


【パテントレビュー】

あなたの意見を伝えましょう:


【インターネット特許番号リンク】

インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):