(54)【考案の名称】医療ガーゼ

(51)【国際特許分類】

A61F 13/00 包帯 被覆用品

(73)【実用新案権者】オオサキメディカル株式会社

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、患者の血液などの体液を吸収したり、患者の創傷面を被覆したりする織布の医療ガーゼに関する。

【従来の技術】

【0002】
織布の医療ガーゼを製造するときは、綿糸の経糸と緯糸を織機で平織して原布を製作する。綿布の原布は、脱脂し、漂白する。そして、原布に異物が含まれているか否かを検査する。原布の異物付着部分は、切り取る。帯状の原布は、所望の寸法に裁断し、折り畳んで包装する。
【0003】
綿布の原布は、脱脂工程で脂肪分を除去して吸収性を高める。漂白工程で白度を高める。検査工程で異物を除去して安全性ないし衛生性を高める。
【0004】
異物は、素材の綿花の収穫運搬時、綿糸の紡績時や原布の製織時に混入する。綿花の収穫運搬時に混入した異物は、その後の綿糸の紡績工程、原布の製織工程、脱脂工程や漂白工程で、大部分が取り除かれるが、少量が残る。異物には、綿埃、他の植物片、他の繊維、昆虫、土砂、人毛、梱包材片、オイルステンなどが例示される。
【0005】

【効果】

【0014】
吸収性能が高くて異物がほとんどない織布の医療ガーゼが安価になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本考案の実施形態の医療ガーゼの中間省略正面図。
【図2】同医療ガーゼの製造法のブロック線図。

【0016】
[医療ガーゼの構成(図1参照)]
実施形態の医療ガーゼは、図1に示すように、平織の織布1にしている。織布1は、経糸2と緯糸3を共に再生繊維糸のレーヨン糸にしている。レーヨン糸は、40番手にしている。経糸2と緯糸3は、それぞれ、1cm当たりの条数を11〜13本にしている。織布1の1cm×1cm内の経糸と緯糸の条数は、23〜26本にしている。織布1は、30cm×100cmの質量を10.3g±8%にしている。
【0017】
実施形態の医療ガーゼは、レーヨンガーゼにしている。実施例の医療ガーゼは、レーヨンガーゼの幅と長さを29.0〜30.5cmにしている。約30cm角にしている。いわゆる尺角ガーゼにしている。質量は、3g位にしている。
【0018】
[医療ガーゼの製造法(図2参照)]
実施形態の医療ガーゼの製造法は、図2に示すように、レーヨン糸の紡績工程、織布の製織工程と漂白工程を順次行う。その後、織布の検査工程、裁断工程、折畳工程と包装工程を順次行う。
【0019】
紡績工程では、木材パルプや綿花を溶解して繊維状に再生したレーヨン繊維を紡績してレーヨン糸を得る。製織工程では、レーヨン糸の経糸と緯糸を織機で平織して織布を得る。脱脂工程は行わない。漂白工程では、レーヨン糸の織布を漂白する。漂白工程は、高い白度を要求されない医療ガーゼには行わない。検査工程では、紡績時や製織時に混入する異物を検出する。織布の異物付着部分は、切断して除去する。裁断工程では、帯状の織布を所望の寸法に裁断する。折畳工程では、所望の寸法にした医療ガーゼを折り畳む。包装工程では、折り畳んだ医療ガーゼを包装する。
なお、滅菌を要求される医療ガーゼには、滅菌工程を設ける。
【0020】
[医療ガーゼの吸収性能の試験]
〔吸水量〕
実施形態の医療ガーゼは、30cm角のレーヨンガーゼを水に所定時間浸ける。吸水したレーヨンガーゼを所定の金網上で所定時間放置する。水が滴る。含水したレーヨンガーゼの質量増加量、吸水量を測定する。比較例として、レーヨン糸を綿糸に替えた同様な綿ガーゼについて同様にして測定する。
吸水量は、レーヨンガーゼでは5枚の検体の平均値が27.31gであった。綿ガーゼでは5枚の検体の平均値が29.31gであった。
レーヨンガーゼは、脱脂しなくても、綿ガーゼの93%強もの吸水量がある。
【0021】
〔沈降速度、初期吸収力、吸収速度〕
実施形態の医療ガーゼは、10gのレーヨンガーゼを所定の試験かごに入れ、試験かごを所定温度の水面上所定高さから静かに落す。試験かごが水面下に沈むまでの沈降時間を測定する。比較例として、レーヨン糸を綿糸に替えた同様な綿ガーゼについて同様にして測定する。
沈降時間は、レーヨンガーゼでは0秒87であった。綿ガーゼでは1秒58であった。
レーヨンガーゼは、綿ガーゼより沈降時間が短い。即ち、沈降速度、初期吸収力、吸収速度が高い。
【0022】
〔試験結果〕
レーヨンガーゼは、綿ガーゼと同様に吸収性能が高い。
【0023】
[変形例]
本考案は、上記の実施形態に限定されない。次のような変形が例示される。
1.上記の実施形態において、織布1は、X線造影糸を織り込んでいないが、X線造影糸付きにする。
2.上記の実施形態において、織布1は、図示例で長さ方向と幅方向に密織部分があるが、長さ方向と幅方向の密織部分の両方又は一方を無くする。
3.上記の実施形態において、織布1の経糸2と緯糸3は、レーヨン糸とレーヨン糸にしているが、レーヨン糸とキュプラ糸、レーヨン糸とポリエステル糸にする。
4.上記の実施形態において、織布1の経糸2と緯糸3は、綿糸とレーヨン糸にする。そして、脱脂工程を設けて、織布を脱脂する。検査工程では、綿花の収穫運搬時に混入する異物も検出する。
5.上記の実施形態において、医療ガーゼは、実施例で30cm角にしているが、他の寸法にする。
【0024】
1 医療ガーゼ、平織の織布、レーヨンガーゼ
2 経糸、レーヨン糸
3 緯糸、レーヨン糸

(57)【要約】

【課題】安価で、体液の吸収性能が高く異物がほとんどない織布の医療ガーゼを提供する。【解決手段】患者の血液などの体液を吸収したり、患者の創傷面を被覆したりする織布の医療ガーゼにおいて、織布1は、経糸2と緯糸3を平織し、経糸と緯糸の両方又は一方を再生繊維糸、レーヨン糸又はキュプラ糸にする。経糸と緯糸はレーヨン糸、キュプラ糸又はポリエステル糸にし、織布は脱脂処理をしなくてもよい。経糸と緯糸は、一方を綿糸にしてもよい。


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