(54)【考案の名称】段ボール製パレット及び段ボール製パレット用の段ボール製脚体

(73)【実用新案権者】カミコン商事株式会社

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
この考案は、段ボール製パレット及び段ボール製パレットに供する段ボール製脚体に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来、多層構造による段ボール台紙をパレット本体の上板および下板として用い、これらの上板と下板との間に複数個の脚体を取り付けた段ボール製パレットが用いられている。 このような段ボール製パレットは、金属、樹脂、木材などを用いたパレットと比較して、原材料費が安く、加工が容易なため生産工程を簡素化でき、完成品の重量も軽量とすることができるなどの利点が多い。このような従来の段ボール製パレットは、例えば登録実用新案第3063402号公報に記載のものが知られている(特許文献1)。
【0003】
この従来技術の段ボール製パレットは「抗圧ユニット体」と称される部材を用いるものである。抗圧ユニット体10は第一板体11と第二板体12から構成される。第一板体11の頂上板13上には二つの第一はめ込み槽16を設け、その両端を両側壁15上まで伸ばす。第二板体12の底板17上には二つの第二はめ込み槽20を設け、その両端を両側壁19上まで伸ばす。実際にパレットとして使用するときに、第一板体11の頂上板13を上板32に粘着し、第二板体12の底板17を下板31に粘着し、第一はめ込み槽16と第二はめ込み槽20を互いにはめ込んで、堅固にしっかり結合できる。また同時に、構造が単純で、製造と組み立てが容易であり、抗圧ユニット体10の設置数を必要に応じて変え、同一規格の抗圧ユニット体10によって異なる面積の段ボール製パレットを作ることができるので、製造コストを引き下げることができるとされている。
【0004】

【効果】

【0016】
本考案では、上記のように組み立て後の第二板状部材の固定用フラップが、第一板状部材の第一フラップに固定可能とされているので、第一板状部材と第二板状部材とが容易には分離しない。また、第一スリットと第二スリットは、いずれも、第一スリットと第二スリットの先端側に開口されて形成されている。よって、第一スリットと第二スリットとを互いに挿嵌するために第一板状部材の頂上板または第二板状部材の底板の一方に、他方を挿通させるための透し穴は必要無い。このような透し穴が無いので、脚体の強度をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本考案の段ボール製パレットの透視斜視図である。
【図2】本考案の段ボール製パレット用の脚体の斜視図である。
【図3】図2の脚体の第一板状部材の平面図である。
【図4】図2の脚体の第二板状部材の平面図である。
【図5】第一板状部材を折り曲げた状態の斜視図である。
【図6】第二板状部材を折り曲げた状態の斜視図である。
【図7】第一板状部材と第二板状部材とを組み付けた脚体の斜視図である。
【図8】図7の脚体の底面側の斜視図である。
【図9】図7の脚体の固定用フラップを接着する作業状態を説明する図面である。
【図10】図2の脚体の要部端面図である。
【図11】別の実施の形態の脚体の斜視図である。
【図12】図11の脚体の底面側の斜視図である。
【図13】図11の脚体の要部端面図である。

【0018】
本考案の段ボール製パレットおよび段ボール製パレット用の脚体について、図を参照して説明する。図1に示すように、本考案の段ボール製パレット1は、段ボール製の上板2と、段ボール製の下板3と、これらの上板2及び下板3との間に固定される複数の段ボール製の脚体10から構成されるものである。この段ボール製パレット1を用いて貨物を搬送するには、上板2上に貨物を載置した上で、脚体10が配置されてない部位において上板2と下板3との間の隙間に、フォークリフトのフォークを差し込んで段ボール製パレット1ごと持ち上げて運ぶ。なお、上板2および下板3は、平面視において長方形状に形成されるとともに、互いにほぼ同形状に形成されている。後述するように、脚体10においては、第二板状部材20に備えられる固定用フラップ21が、第一板状部材11側に接着等によって固定されるので、第一板状部材11と第二板状部材20とが容易には分離されず、脚体10の強度、および段ボール製パレット1の強度をより向上させることができる。
【0019】
図2に示すように、脚体10は、六面で囲まれたほぼ直方体状に形成されている。直方体状に組み付けられたものとすることにより、使用の際の強度を十分に確保することとしている。脚体10は、図3に示す第一板状部材11と、図4に示す第二板状部材20とが組み付けられて構成されている。本例の脚体10においては、第一板状部材11および第二板状部材20ともに、多層段ボールから構成されており、その厚みは8mmとされている。
【0020】
図3に示すように、第一板状部材11は平面視において長方形状に形成されており、頂上板12と、二つの第一フラップ14とを備えている。頂上板12は、長方形状に形成され、対向する長辺15を折り目として、第一フラップ14が連設されている。
【0021】
二つの第一フラップ14は左右対称に設けられており、それぞれほぼ同形状の長方形状に形成されている。第一フラップ14には、その先端側に向けて開放された直線状の二つの第一スリット16が形成されている。これらの第一スリット16は第一フラップ14の先端から基端側に向けて長辺15と直交する方向に沿って形成されており、第一フラップ14の先端・基端方向におけるほぼ中央付近にまで形成されている。第一スリット16は第一フラップ14のそれぞれの両側寄りに形成されており、これらの二つの第一スリット16の間には、長方形状の第一フラップ本体部18が形成されている。第一フラップ本体部18の両側には、第一スリット16を介して、それぞれ第一フラップ側部19が突設されている。第一フラップ本体部18は、第一フラップ側部19よりもやや短く形成されており、第一フラップ14全体としては、その先端において、第一フラップ本体部18のみが基端側にやや後退した形状とされている。また、第一フラップ本体部18の先端の両角部、および第一フラップ側部19の先端の角部のうち内側の第一フラップ本体部18と向き合う角部については、丸められた面取りが施されている。
【0022】
ついで、第二板状部材20について説明する。図4に示すように、第二板状部材20は平面視において固定用フラップ21を上下に突設させた長方形状に形成されており、底板22と、二つの第二フラップ24とを備えている。底板24は、ほぼ正方形に近い長方形状に形成され、対向する長辺25を折り目として、第二フラップ24が連設され、対向する短辺27を折り目として、固定用フラップ21が連設されている。
【0023】
二つの第二フラップ24は左右対称に設けられており、それぞれほぼ同形状の長方形状に形成されている。第二フラップ24には、その先端側に向けて開放された直線状の二つの第二スリット26が形成されている。これらの第二スリット26は第二フラップ24の先端から基端側に向けて長辺25と直交する方向に沿って形成されており、第二フラップ24の先端・基端方向におけるほぼ中央付近にまで形成されている。第二スリット26は第二フラップ24のそれぞれの両側寄りに形成されており、これらの二つの第二スリット26の間には、長方形状の第二フラップ本体部28が形成されている。第二フラップ本体部28の両側には、第二スリット26を介して、それぞれ第二フラップ側部29が突設されている。第二フラップ本体部28は、第二フラップ側部29よりもやや短く形成されており、第二フラップ24全体としては、その先端において、第二フラップ本体部28のみが基端側にやや後退した形状とされている。また、第二フラップ本体部28の先端の両角部、および第二フラップ側部29の先端の角部のうち内側の第二フラップ本体部28と向き合う角部については、丸められた面取りが施されている。
【0024】
二つの固定用フラップ21は上下対称に設けられており、それぞれほぼ同形状の長方形状に形成されている。固定用フラップ21の先端・基端方向の長さは、第一板状部材11の第一フラップ14の長さよりもやや短く設けられている。また、固定用フラップ21の先端の両角部は丸められた面取りが施されている。また、短辺27は、左右の第二スリット26の幅方向の中心位置に沿って形成されており、少なくとも第二スリット26の延長線上において固定用フラップ21を折り曲げ可能に設けている。また、固定用フラップ21の幅は短辺27よりも僅かに短く形成されており、二つの第二フラップ24と固定用フラップ21との間には短い間隔の隙間Xが設けられている。このように構成することにより、後述するように固定用フラップ21を第二フラップ24間に収めるようにして第一フラップ14に接着する際に、第二フラップ24が邪魔にならず作業性を向上させることができる。
【0025】
第一板状部材11の第一フラップ14および第二板状部材20の第二フラップ24の各部の詳細な寸法については以下の通りとされている。第一フラップ本体部18の先端・基端方向の長さは、第一フラップ側部19の長さよりも、第二板状部材20の底板22の厚みの分だけ短く設けられている。本例では底板22は第二板状部材20全体とともに8mmの厚さとされているので、第一フラップ本体部18は第一フラップ側部19よりも8mm短く設けられている。
【0026】
同様に、第二板状部材20の第二フラップ本体部28の先端・基端方向の長さは、第二フラップ側部29の長さよりも、第一板状部材11の頂上板12の厚みの分だけ短く設けられている。本例では頂上板12は第一板状部材11全体とともに8mmの厚さとされているので、第二フラップ本体部28は第二フラップ側部29よりも8mm短く設けられている。
【0027】
また、第一板状部材11の第一フラップ14と第二板状部材20の第二フラップ24の先端・基端方向の長さは同一とされており、図7および図8に示すように第一板状部材11と第二板状部材20とが組み付けられた際に、第一スリット16および第二スリット26の長さと相まって、第一フラップ側部19と第二フラップ側部29とが、その挿嵌方向において上下が同位置に揃うように設けられている。このために、第一フラップ側部19の先端から第一スリット16の基端までの長さと、第二フラップ側部29の先端から第二スリット26の基端までの長さの合計は、第一フラップ14および第二フラップ24の長さと同一に設けられている。例えば本例では、第一フラップ14および第二フラップ24の長さは、それぞれ9cmとされているが、第一フラップ側部19の先端から第一スリット16の基端までの長さと、第二フラップ側部29の先端から第二スリット26の基端までの長さはいずれも4.5cmに設けられている。
【0028】
また、以上のような寸法とすることにより、後述するように第一板状部材11と第二板状部材20とが組み付けられた際に、図8に示すように、第一フラップ本体部18の先端に当接されるとともに二つの第一フラップ側部19の間に挿嵌される第二板状部材20の底板22の下面が、脚体10の上下方向において第一フラップ側部19の先端と同位置となるように設けることができる。また同様に、図7に示すように、第一板状部材11と第二板状部材20とが組み付けられた際に、第二フラップ本体部28の先端に当接されるとともに二つの第二フラップ側部29の間に挿嵌される頂上板12の上面が、脚体10の上下方向において第二フラップ側部29の先端と同位置となるように設けることができる。
【0029】
また、第一スリット16の幅は挿嵌される第二フラップ24の厚みとほぼ同じか、または圧入可能な程度にわずかに小さく、同様に、第二スリット26の幅は挿嵌される第一フラップ14の厚みとほぼ同じか、または圧入可能な程度にわずかに小さく設けられており、第一スリット16と第二フラップ24、および第二スリット26と第一フラップ14とが密接し、堅固に嵌合可能となるように構成されている。なお、本例においては、上記の通り第一フラップ14および第二フラップ24はいずれも8mmの厚さに設けられており、したがって、第一スリット16および第二スリット26の幅も、8mmまたはこれより僅かに小さく設けられている。
【0030】
このように構成された第一板状部材11および第二板状部材20は、以下のように組み立てられて脚体10を構成する。まず、図5に示すように、第一板状部材11の第一フラップ14を、長辺15を折り目として折り曲げる。一方、図6に示すように、第二板状部材20についても、第二フラップ24を長辺25を折り目として折り曲げる。そして、図7に示すように、第一板状部材11と第二板状部材20とを組み付ける。この際には、第一板状部材11の第一スリット16と、第二板状部材20の第二スリット26とを、互いに挿嵌するようにして組み付ける。第一スリット16の奥端と第二スリット26の奥端とが当接するまで挿嵌すると、上記したように、頂上板12の上面と第二板状部材20の第二フラップ側部29の先端とは同一面上に位置することになる。また同様に、第一スリット16の奥端と第二スリット26の奥端とが当接するまで挿嵌すると、図8に示すように、上記したように、底板22の下面と第一板状部材11の第一フラップ側部19の先端とは同一面上に位置することになる。なお、底板22の下面は、第二フラップ側部の基端とも同一面上に位置する。そして、図9に示すように第二板状部材20の固定用フラップ21を第一板状部材11の第一フラップ14方向に折り曲げて、図2および図10に示すように、固定用フラップ21を第一フラップ14の第一フラップ本体部18の外表面に接着して固定する。このように接着することにより、第一スリット16と第二スリット26を互いに挿嵌して組み付けた第一板状部材11と第二板状部材20とが容易には分離しないようにすることができる。また、頂上板12および底板22には透し穴などは存在せず、脚体10のすべての外表面が閉塞されているので、組み付けられた脚体10の強度をより向上させることができる。
【0031】
そして、図1に示すように、複数の脚体10について、頂上板12を上板2に、底板22を下板3に接着して段ボール製パレットが完成する。なお、上記したように、脚体10は、その上部において、頂上板12および第二フラップ側部29の先端が上下方向において同位置に配置され、下部において、底板22、第一フラップ側部19の先端および第二フラップ側部29の基端が上下方向において同位置に配置されている。したがって、頂上板12とともに第二フラップ側部19の先端が上板2に当接して支持し、また、底板22とともに第一フラップ側部19の先端および第二フラップ側部29の基端が下板3に当接して支持することにより、上板2および下板3にかかる荷重を、脚体10が確実に支持することができる。
【0032】
ついで本考案の別の脚体110について説明する。なお、以下において第一の実施の形態の脚体10と共通する構成については、第一の実施の形態と同一の符号を図面中に付してその説明を省略する。図11から図13に示すように、この脚体110は、固定用フラップ21を第一フラップ114に固定する点では第一の実施の形態と共通するが、第一の実施の形態のように第一フラップ14の外表面に接着するのではなく、第一フラップ114の内表面に接着するものである。固定用フラップ21は、図13に示すように、第一フラップ114の内表面に沿うように折り曲げられて接着されている。本例のように一定以上の厚みのある段ボール製の固定用フラップ21では、折り曲げられた固定用フラップ21は元の状態に復元しようとするので、その接着面が第一フラップ114内表面に対して密着し易く、接着作業を容易にすることができる。また、固定用フラップ21が脚体110内部に収まっているので、段ボール製パレットに取り付けて用いる際に、固定用フラップ21が邪魔になることが無い。
【0033】
また、図11に示すように、脚体110の第一フラップ114の第一フラップ本体部118は、その先端が第一フラップ側部19と同じ長さに形成されている。よって、図12に示すように、本例においては脚体110の外部に露呈される第一フラップ本体部118の先端は、第一フラップ側部19および底板22と同一平面上に位置するように構成することができる。よって、本例においては、底板22および第一フラップ側部19とともに、第一フラップ本体部118の先端も下板3に当接可能とされ、下板3にかかる荷重を支持することができる。
【0034】
本考案は上記した実施の形態に限られず、本考案の主旨の範囲内で適宜変更することができる。例えば、固定用フラップの第一フラップへの固定は接着に限らず他の手段によっても良い。例えば、固定用フラップと第一フラップとを係止固定するクリップなどで固定することを妨げるものではない。また、第一板状部材および第二板状部材の厚みなどについては適宜別のものに変更することができる。また、頂上板12および底板22の形状・面積は、上板2または下板3との固定に必要な接着面積とされ、また、フォークリフトなどの使用の際の利便性を考慮して適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本考案は、段ボール製パレット及び段ボール製パレット用の脚体に広く利用することができる。
【0036】
1;段ボール製パレット、2;上板、3;下板、10;脚体、11;第一板状部材、12;頂上板、14;第一フラップ、15;長辺、16;第一スリット、18;第一フラップ本体部、19;第一フラップ側部、20;第二板状部材、21;固定用フラップ、22;底板、24;第二フラップ、25;長辺、26;第二スリット、27;短辺、28;第二フラップ本体部、29;第二フラップ側部、110;脚体、114;第一フラップ、118;第一フラップ本体部、X;隙間。



(57)【要約】

【課題】強固に組み付けられ、荷崩れなどのおそれの少ない段ボール製パレット及び段ボール製パレットの脚体を提供する。【解決手段】頂上板12と、頂上板12の長辺にそれぞれ連設される第一フラップ14とが備えられた第一板状部材11と、底板と、底板の長辺にそれぞれ連設される第二フラップ24と、短辺にそれぞれ連設される固定用フラップ21とが備えられた第二板状部材20とを組み付けた段ボール製パレット用の段ボール製脚体において、第一スリットとと第二スリットが互いに挿嵌されて第一板状部材11と第二板状部材20とが組み付けられるとともに、固定用フラップ21を第一フラップ14にそれぞれ接着固定した。


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【インターネット特許番号リンク】

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