(54)【考案の名称】拭き取り具

(73)【実用新案権者】楽プリ株式会社

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】 図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、テレビなどの家電製品、パソコンなどのOA機器等におけるディスプレイ、鏡等に付着した汚れを拭き取る拭き取り具に関する。

【従来の技術】

【0002】
特許文献1〜3には、薄い樹脂フィルムの一面に拭き取り性を有する極細繊維布を積層し、他面に吸着層を積層したシート状の拭き取り具が開示されている。吸着層を有するため、携帯電話や携帯型ゲーム機などの任意部位に貼着しておき、ディスプレイにほこり、手指の脂などが付着した際に、貼着していた部位から剥がし、極細繊維布の面をディスプレイに指先で押しつけるようにしてそれらの汚れを拭き取る。
【0003】

【効果】

【0013】
本考案によれば、拭き取り機能を有するシート状物がクッション材と共に、それらの少なくとも一部がケース部材内に収容されている。このケース部材は把持部として機能するため、使用者は、このケース部材を把持し、シート状物を拭き取り対象のディスプレイや鏡に当接して前後左右に動かせばよい。従来のようにシート状物を直接手指で押しつけるようなことを行う必要がないため、抵抗も小さく、小さな力で前後左右に動かすことができ、拭き取り作業の作業性の向上に資する。従って、携帯電話や携帯型ゲーム機などの表示画面と比較して大きい15インチ以上のディスプレイやそれに相当する大きさの鏡等の拭き取り作業を行うのに適している。
【0014】
また、シート状物はクッション材に積層されている。このため、シート状物をディスプレイなどに押しつけた際の押しつけ力を緩和でき、液晶ディスプレイ等に適している。しかも、本考案の拭き取り具は、ケース部材に、吸着シート等の接合層が一体に設けられている。従って、使用していない時には、拭き取り対象の物品であるディスプレイ等の近くに、例えば、ディスプレイの側面や裏面、あるいは、ディスプレイの置台の側面等に付着させておくことができるため、必要なときに素早く手にとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本考案の一の実施形態に係る拭き取り具を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1の分解斜視図である。
【図3】図3は、クッション材の他の態様を説明するための図である。
【図4】図4は、拭き取り具の他の態様を説明するための図である。
【図5】図5は、拭き取り具のさらに他の態様を説明するための図である。
【図6】図6は、クッションローラを使用した拭き取り具の態様を説明するための図である。
【図7】図7は、拭き取り具のさらに他の態様を説明するための図である。

【0016】
以下、図面に示した実施形態に基づき、本考案をさらに詳細に説明する。図1及び図2は本考案の一の実施形態に係る拭き取り具1を示す。この拭き取り具1は、クッション材10、シート状物20、ケース部材30及び接着層40を備えて構成される。
【0017】
クッション材10は、ディスプレイ等の物品に押しつけた際の押しつけ力を緩和する弾性を有するものでればよく、その素材等は限定されるものではないが、例えば、発泡ポリウレタン、織編物や不織布等からなる布材を複数積層したもの等を用いることができる。厚みも限定されるものではないが、通常、5〜50mm程度のものが選択される。
【0018】
シート状物20は、ディスプレイや鏡の表面に付着したほこり、手指の脂等の汚れを拭き取ることができる、例えば、1.1デシテックス以下の極細繊維により構成された織編物、不織布等からなるワイピングクロスを用いることができる。厚さは特に限定されるものではないが、例えば、50〜1000μmのものを用いることができる。
【0019】
シート状物20は、上記したクッション材10に積層されて用いられる。積層方法は、単にクッション材10の周囲を包むようにして行ってもよいし、クッション材10においてディスプレイ等の拭き取り対象部分と対向する面(対向面11)のみに接着等により積層するようにしてもよい。本実施形態では、クッション材10において対向面11と反対側の面(反対面12)側から切り込み12aを形成しておき、シート状物20を対向面11側に当てた後、両端縁を反対面12側に回して切り込み12a内に挟み込むこんで積層している。このようにすると、シート状物20がクッション材10に対して着脱可能となるため、シート状物20が汚れた場合などに、新たなシート状物20に交換して使用することが可能になる。
【0020】
ケース部材30は、図1及び図2に示したように、平面視で略長方形で、底壁部31の周囲に所定高さの周壁32を備えた断面略凹状に形成されている。周壁32に取り囲まれた凹部33内に、上記したクッション材10にシート状物20を積層したものを配置する。本実施形態では、クッション材10の反対面12側を凹部33内に収納している。反対面12側に形成した切り込み12a内にシート状物20の端縁20aが挟み込まれているため、凹部33内に配置することで反対面12側に回り込んでいる部分がケース部材30の底壁部31との間に挟まれ、クッション材10に対してシート状物20が固定されることになる。なお、凹部33は、このようにしてクッション材10及びシート状物20の一部を収納するが、収納状態で該クッション材10及びシート状物20が脱落したりすることがないように、凹部33の方がクッション材10よりも、幅若しくは長さ、あるいはその両方において小さいサイズで形成される。
【0021】
ケース部材30の凹部33内にシート状物20が積層されたクッション材10が配置されるため、所定高さの周壁32は、平面視で、クッション材10及びシート状物20の外方に突出することになる。従って、使用者は、このケース部材30を手で持つことが可能であり、ケース部材30は使用時における把持部として機能する。ケース部材30の形状や周壁32の高さ等は、手で持ちやすくするために種々の形状、高さのものを選択することができる。例えば、ケース部材30の形状は平面視で略楕円形にしたり、後述の図3に示したもののように一部を鋭角な形状としたり、あるいは、周壁32を、クッション材10の対向面11付近まで立ち上げ、シート状物20における拭き取り対象との拭き取り面21のみがケース部材30から露出するようにしてもよい。
【0022】
ケース部材30における底壁部31の裏面31aには、接合層40が設けられている。接合層40は、拭き取り対象であるディスプレイ等の近くの部位、例えば、ディスプレイの側面や裏面、あるいは、ディスプレイの置台の側面等に付着でき、使用の際に付着している部位から剥離して使用し、使用後、再び、所定部位に付着できるようなものであればよい。接合層40はかかる機能を有するものでれば、公知の粘着シートや吸着シート等を用いることができる。例えば、表面に微細気泡を有するアクリル製のポリマーシート、具体的には、表面に微細気泡を有する発泡倍率が1.5倍の低発泡フォームからなり、厚さ0.5mm程度で、対ガラスで0.15kg程度のピーリング剥離強さを示し、500μmから800μmの厚みを有するポリマーシートを用いることが高い接着性が得られることから好ましい。
【0023】
本実施形態によれば、使用していない時は、接合層40を任意の部位、例えば、液晶テレビの側面に接合し、拭き取り具1を保持しておく。接合層40は、上記のように、任意の部位に付着させたり剥離させたりすることができる粘着性、吸着性を有するため、使用者が手にとりやすい所望の位置(例えば、液晶テレビの側面)に接合し、保持させておくことができる。
【0024】
使用する際には、把持部として機能するケース本体30を手でつかみ、接合層40を液晶テレビの側面から剥離し、ケース本体30を把持した状態で、シート状物20の拭き取り面21を液晶テレビのディスプレイに接触させ、上下方向あるいは左右方向に動かしてほこりや手指の脂等を拭き取る。この際、本実施形態によれば、ケース本体30を持って動かすことができるため、大きな力を必要とせずに容易に作業をすることができる。従って、15インチ以上のディスプレイやそれに相当する大きさの鏡等、比較的面積の大きい拭き取り対象物の拭き取り作業を行うのに適している。また、拭き取る際には、押しつけ方向に若干の力を加えるが、シート状物20はクッション材10に積層されているため、クッション材10の弾性により力が緩和され、それにより、ディスプレイへのダメージが防止される。
【0025】
なお、液晶テレビのディスプレイ(画面)は、外周の枠体の中に設けられており、ディスプレイと枠体との境界には通常段差がある。従って、シート状物20でディスプレイを拭いた場合、この枠体との間の段差付近にほこり等がたまってしまう場合がある。そこで、段差付近にたまりがちなほこり等も拭き取ることができるように、図3に示したように、クッション材10の少なくとも対向面11側の外形の一部に鋭角部11aを形成しておくことが好ましい。シート状物20のうち、この鋭角部11aを被覆する部分も鋭角になるため、段差の間際まで届き、段差付近にたまりがちなほこり等を容易に拭き取ることができる。
【0026】
一方、使用していると、シート状物20の拭き取り面21にほこり等の汚れが堆積して汚れるなどして拭き取り性能が劣化してくる。そこで、シート状物20として予め長尺なものを準備してクッション材10に巻き付け、余剰部分を切り込み12a内に挟み込んでおく。そして、拭き取り面21として使用していた部分に汚れが堆積したならば、シート状物20をクッション材10から取り外してずらし、汚れていない面をクッション材10の対向面11上に位置させ、その面を新たな拭き取り面とする。これにより、一枚のシート状物20を無駄なく使用できる。
【0027】
また、シート状物20だけをずらすのではなく、クッション材10毎、ケース部材30の凹部33内に収納される面を変更することにより、シート状物20のうちの未使用の面をディスプレイを拭き取る新たな拭き取り面として使用することも可能である。
【0028】
また、図4に示したように、クッション材10とシート状物20とを積層した積層体100,100aを複数連接しておき、最も外方に位置する最初の組に係る積層体100のシート状物20が汚れたならば、最初の組の積層体100を次の組の積層体100aから分離して、次の組の積層体100aのシート状物20を露出させるというようにしてもよい。これにより、未使用のシート状物20を次々に簡易に露出させることができる。なお、積層体100,100a同士は、例えば、周縁の一部のみを連結するなどして、簡易に分離できるようにしておくことが好ましい。
【0029】
また、図5に示したように、クッション材10は一つとし、その対向面11に複数枚のシート状物20を相互に剥離可能に積層した構成とすることもできる。この場合には、最も外方に位置するシート状物20が汚れたならば、そのシート状物20を分離し、次のシート状物20を露出させるようにして使用する。
【0030】
図6は、ケース部材30に、ローラ形状で形成したクッション材(クッションローラ50)を設けたものであり、ケース部材30は端壁面が開口しており、その開口部分からクッションローラ50の一部(前面)が露出している。また、ケース本体30内には、クッションローラ50に対して所定間隔をおいて支持ローラ60が配置され、ケース本体30の側面に支持ローラ60を回転させることができる操作部61を設けておく。そして、クッションローラ50と支持ローラ30との間に、シート状物20をループ状に掛け渡す。
【0031】
通常の使用時においては、操作部61をロックして支持ローラ60が回転しないようにしておき、その状態で、シート状物20のうち、ケース部材30から露出しているクッションローラ50の前面に位置する部分(拭き取り面21)をディスプレイに押し当てて拭き取りを行う。一方、使用していた拭き取り面21が汚れたならば、操作部61のロックを解除して操作部61を操作して支持ローラ60及びクッションローラ50を回転させ、シート状物20のうちの未使用面をクッションローラ50の前面に位置させ、新たな拭き取り面として使用する。このようなクッションローラ50を使用すると、シート状物20の未使用面を新たな拭き取り面とすることが極めて容易に行える。
【0032】
図7は、さらに他の態様に係る拭き取り具を示したものであり、この態様においては、略直方体形状のケース部材30内に、支持ローラ70,80を所定間隔をおいて配置し、2本の支持ローラ間にシート状物20をループ状に掛け渡したものである。ケース部材30の表面(図7の上面)は開口面になっており、この開口面からループ状に掛け渡されたシート状物20の一部が露出し、その部分が拭き取り面21となっている。また、拭き取り面21の裏面側には、クッション材10が配置されている。
【0033】
図7の態様においてはも、図6の態様と同様に、通常の使用時においては、操作部81をロックして支持ローラ80が回転しないようにしておき、その状態で、シート状物20のうち、外部に露出している拭き取り面21をディスプレイに押し当てて拭き取りを行う。一方、使用していた拭き取り面21が汚れたならば、操作部81のロックを解除して操作部81を操作して支持ローラ70,80を回転させ、シート状物20のうちの未使用面をクッション材10前面に位置させ、新たな拭き取り面として使用する。この態様によれば、図6の場合よりも広い面積の拭き取り面を確保できる。
【0034】
なお、図示しないが、図3から図7に示した態様においても、使用していないときの保持のため、ケース部材30の外面に吸着シート等の接合層を設けておくことは図1及び図2の態様と同様である。
【0035】
また、上記したクッション材10、ケース部材30等の形状はあくまで例示であり、図示したものに限定されるものではない。また、シート状物20の拭き取り面21を変更する手段も上記した態様に限定されるものではない。
【0036】
さらに、上記した説明では、主として液晶テレビのディスプレイに使用した場合を例に挙げているが、これに限定されるものではなく、パソコン用のディスプレイはもちろんのこと、鏡等の拭き取り作業に使用することも可能である。
【0037】
1 拭き取り具
10 クッション材
20 シート状物
21 拭き取り面
30 ケース部材
40 接合層
50 クッションローラ
60,70,80 支持ローラ

(57)【要約】

【課題】 拭き取り作業の行いやすい拭き取り具を提供する。【解決手段】 拭き取り機能を有するシート状物20がクッション材10と共に、ケース部材30内に収容されている。ケース部材30は把持部として機能するため、使用者は、このケース部材30を把持し、シート状物20を拭き取り対象のディスプレイや鏡に当接して前後左右に動かせばよい。従来のようにシート状物を直接手指で押しつけるようなことを行う必要がないため、抵抗も小さく、小さな力で前後左右に動かすことができ、拭き取り作業の作業性の向上に資する。従って、携帯電話や携帯型ゲーム機などの表示画面と比較して大きい15インチ以上のディスプレイやそれに相当する大きさの鏡等の拭き取り作業を行うのに適している。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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