(54)【考案の名称】液晶表示装置

(73)【実用新案権者】サンテック・ディスプレイ株式会社

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、液晶表示装置に係り、特に反射型カラー液晶表示装置に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来の液晶表示装置において、カラー表示方式はバックライトを使用することが一般的であった。しかし、近年の省エネルギーの要望の高まりを受けて、バックライト用いなくても明るい、反射型カラー液晶表示装置が望まれている。たとえば、昼夜連続運転する自動販売機が持つ料金表示用液晶表示装置では、昼間は日光、夜は普通の照明ランプでも、明るくはっきり見える反射型カラー表示が望ましい。
【0003】
一方で一次電池を使用する携帯型電子機器は、長くバックライトを点灯する電力を確保できず、安価の白黒表示を採用するものがほとんどである。バックライトを点灯しなくても明るい反射型カラー液晶表示が可能となれば、製品の情報表示機能を一層強化することが可能となる。
もちろん、従来の反射型TN、STN液晶表示方式であっても一定のカラー表示機能を持つものの、いずれも反射率が低く、表示色が暗い欠点があり、明るく鮮やかな反射型カラー液晶表示装置が望まれていた。
【考案が解決しようとする課題】
【0004】
本考案は、バックライト型のカラー液晶表示装置に比べ省エネルギー性に優れた反射型カラー液晶表示装置において、従来のものよりも明るく鮮やかな反射型液晶表示装置を提供することを目的とする。

【効果】

【0007】
本考案の液晶表示装置は、前偏光板2、液晶パネル3、拡散層4、反射型偏光フィルム5、インク層6及び反射型偏光フィルム7、反射板8を一体化したことによって、電圧を印加しないとき、液晶パネルを透過した直線偏光が反射型偏光フィルム5によって反射され、明るい白表示ができる。
【0008】
電圧を印加するとき、液晶パネルを透過した直線偏光がそのままインク層を透過し、透過したほとんどの直線偏光が反射型偏光フィルム7によって反射され、僅かに透過した光が裏の反射板に反射され、さらに反射型偏光フィルム7によって直線偏光に変換され、すべて無駄なくインク層に戻り、反射型偏光フィルム5を通して、表にあらわされる。そのため、反射型でも明るいカラー表示を実現することができるようになるという利点を有する。
【0009】
さらに、前偏光板、液晶パネル、反射型偏光フィルム5と反射型偏光フィルム7のお互いの配置角度を調整すれば、電圧の印加/非印加と印刷カラーの表示/非表示の関係を自由に切り替えることができる。特に、カラーインクを反射型偏光フィルム5か7に直接印刷することによって、コントラスト、色味ともに格段によくなった。
【0010】
反射型偏光フィルム7の裏に反射板8を設けなくても、機能の遜色がさほどないのであるが、反射型偏光フィルム7の保護になるので用いたほうがよい。液晶パネル3の裏基板の厚みによって、反射画像の視差が現れる可能性があり、特に画素サイズが小さい場合には、裏基板の厚みを減らす必要があり、そのためフィルム基板を用いるのがよい。
【0011】
さらに、屋内または太陽光下でも明るく表示でき、夜にはフロントライトを点灯させることで明るく表示可能となるので、従来のものよりも明るく鮮やかな省エネルギー反射型液晶ディスプレイを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は実施例1に係る液晶表示装置の断面図である。
【図2】図2は実施例1に係る液晶表示装置の表示画面。
【図3】図3は実施例2に係るフロントライト付の液晶表示装置の断面図である。
【図4】図4は実施例3に係る液晶表示装置の表示画面。
【図5】図3は実施例4に係る液晶表示装置の表示画面。

【0013】
以下に、本考案に係る液晶表示装置を説明する。
本考案の液晶表示装置は、液晶パネルの裏基板に、従来の偏光板の代わりに拡散層を持つ反射型偏光フィルム5を設け、そのフィルムの裏にカラーインクで必要なカラーパターンを印刷し、さらにその裏に反射型偏光フィルム7と反射板を設けることを主な特徴とする。
【0014】
ただし、拡散層は液晶パネルの裏基板と反射型偏光フィルム5の間に位置している。上記の反射型偏光フィルムは、ある偏光角を持つ直線偏光しか通らず、それに垂直した偏光角を持つ直線偏光を反射するフィルムを用いている。さらに、上記の反射型偏光フィルム5と反射型偏光フィルム7の偏光軸を互いに直交するように配置する。
【0015】
液晶パネル内の液晶材料の光学物性、パネルのギャップ、拡散層の拡散度とインクの色味をあわせて、もっとも明るく見えるように調整するのが好ましい。また、暗い場所でも使えるようにするために、フロントライトは加工しやすさと視認性のよさを考慮し、製品イメージを損なわないように設計するのが好ましく、光源として導光板、蛍光管、LEDランプなど様々な光源を用いてもよい。
もちろん、バックライトを使うことなく、周囲の照明、あるいは日光を使うのみでも、本考案に係る液晶表示装置は視認性の向上に効果があることは言うまでもない。
【0016】
本発明の液晶表示装置として、自販機の料金表示装置に適用した場合の実施例1について説明する。
図1は本考案の実施例に係る料金表示装置1の断面図である。料金表示装置1は、表示面側から順に、表偏光板2、液晶パネル3、拡散層4、反射型偏光フィルム5、反射型偏光フィルム5に印刷されているインク層6、反射型偏光フィルム7、反射板8が積層されている。前記の拡散層4は反射型偏光フィルム5の表面に塗布しているものである。
本考案の主体は自販機の表示装置の構成方法にあるので、電子、機構系の説明は省略するが、表示される文字や画像の制御は、液晶パネル3を用い電子制御により行われることは言うまでもない。
【0017】
料金表示装置1の組立ては、例えば、以下述べる順に行う。液晶パネル3は、例えば、TNモードの液晶パネルを用いる。透明導電膜を持つ2枚のガラス基板内に液晶材料を密閉し、表側に耐久性のよい偏光板を貼る。液晶パネルの裏側にはまず拡散層4を塗布してある反射型偏光フィルム5を貼り、その裏に、料金表示の色パターンにあわせて、黒インク、赤色インクと青色インクなどを印刷する。さらに、その裏に反射型偏光フィルム7と反射板を貼る。
【0018】
液晶表示装置をこのような構成としたので、外光、例えば太陽光が液晶パネル3を通過し、直線偏光になる。画素電極に電圧が印加されていない場合には、直線偏光の偏光方向が90度回転した後、反射型偏光フィルム5の反射軸と一致するので、光が反射される。画層電極に電圧が印加される場合には、直線偏光が回転せず、反射型偏光フィルム5を通過し、裏の印刷層が見える。さらに一部印刷層を透過した光も、直線偏光が乱されずに反射型偏光フィルム7に反射され、インク色が明るく見える。反射型偏光フィルムはブリュースター角原理を利用し、異なる複屈折率を持つ有機材料を多層化し、反射型偏光フィルムの機能を高めるように作製した。ただし、反射型偏光フィルムは市販の反射型偏光フィルムを用いてもよい。
【0019】
本構成により、明るい反射型の液晶パネルのカラー表示と非表示が実現できる。入射光が無駄なく使われので、従来のものに比べより明るく表示することが可能となる。
図1において、インク層は、赤インク、青インク、黒インクとなるように、表示画面が3つの領域に色分けされるようカラーインクで塗布されている。
【0020】
さらに、それらの印刷領域に対応して、透明導電膜のパターンを設けている。図2に示す表示画面では、文字部は電極のないところである。電極に電圧を印加しなければ、表示画面は白反射になる。電極に電圧が印加されれば、赤色バックに「あたたかい」白文字の表示、青色バックに「つめたい」白文字の表示と黒色バックに白文字料金表示が表示されている。反射型偏光フィルム5と反射型偏光フィルム7の偏光軸を互いに直交させたまま90度回転することにより、それぞれのバックの色と文字色が逆転できる。インク層の色配置は、図1、図2に示す例では、赤、青、黒としたが、本考案がこの色配置に限定されるものではないことは言うまでもない。また、図2では、「あたたかい」「つめたい」「¥120」が表示される文字や料金の例として示されているが、これらを他の文字や料金表示を切り換える必要がある場合は、液晶パネルを用いた電子制御により実現可能であることは言うまでもない。または、上記の文字部をさらに黒インクを印刷すれば、カラーバックで黒文字表示も可能である。反射型偏光フィルム7の裏に反射板を設置するのがより反射率を高める効果がある。
【0021】
図3は本考案の実施例2に係る料金表示装置1の断面図である。料金表示装置1は、表示面側から順に、表偏光板2、液晶パネル3、拡散層4、反射型偏光フィルム5、反射型偏光フィルム5に印刷されているインク層6、反射型偏光フィルム7、反射板8のほかにフロントライト導光板とランプが設置された。フロントライトは液晶パネルの表にフロントライト導光板とLEDランクを組み合わせて、照明を構成した。導光板表面は、約0.2mmピッチの三角形溝を均一に形成し、LEDランプの入射光方向はほぼ三角形溝と垂直するように導光板のサイド側にLEDを配置した。導光板は透明なPC材料を使用した。導光板を用いることで、フロントライトの光が夜でも明るく、より均一な照度で液晶パネルを照らすことができる。昼間にはフロントライトが点灯させず、外光すなわち太陽光の反射によって明るい表示を得ることができる。夜にはフロントライトが点灯されるので、夜間でも明るい表示ができる。図3のように、フロントライトとしては、例えば、導光板、蛍光管、または、LEDランプを用いる。
【0022】
図4は本考案の別の実施例に係る電子書籍表示装置の断面図である。実施例1と基本構成はほぼ同じであるが、液晶パネルの基板は表にガラス基板、裏にフィルム基板、または両側にフィルム基板を使用した。さらに基板上に、400×600の画素を配置し、各画素にTFT駆動素子を配置した。カラーインク層は各画素に対応したRGBの3色カラーフィルターを設置した。この電子書籍表示装置を外部の駆動回路と接続し、明るいカラー表示を可能とするのに加えて、バックライトを必要としないので、視認性及び省エネルギー性の高い電子書籍を実現することができる。
【0023】
図5は携帯用電子時計の表示装置のイメージ図である。実施例1と基本構成はほぼ同じであるが、表示画面に、アラーム表示の赤色アイコンが設置され、その他の時計表示は普通の白黒表示で、赤いアイコン表示は必要なときに点灯することが可能である。
【0024】
本考案は、家電製品と携帯用電子機器、たとえば炊飯器、冷蔵庫、電子レンジ、血圧計、ラジオ、携帯電話、電子書籍などのサブディスプレイのほかに、屋外で使用される省エネルギー自販機、道路、店舗、駅、ガソリンスタンド等において使用される屋外用広告、看板等の表示装置にも広く適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
バックライト型のカラー液晶表示装置に比べ省エネルギー性に優れた反射型カラー液晶表示装置において、従来のものよりも明るく鮮やかな反射型液晶表示装置を提供することが可能となる。
【0026】
1 反射カラー液晶表示装置
2 表偏光板
3 液晶パネル
4 拡散層
5 反射型偏光フィルム
6 カラーインク層
7 反射型偏光フィルム
8 反射板
9 フロントライト導光板
10 LEDランプまたは蛍光管

(57)【要約】

【課題】バックライト型のカラー液晶表示装置に比べ省エネルギー性に優れ、従来のものよりも明るく鮮やかな液晶表示装置を提供する。【解決手段】液晶表示装置は、表偏光板2と、2枚の透明導電膜を有する基板の間に液晶材料が封止された液晶パネル3と、拡散層4と、ある偏光角を持つ直線偏光しか通さず、ある偏光角を持つ直線偏光に垂直な偏光角を有する直線偏光を反射する2枚の反射型偏光フィルム5、7と、インク層6と、反射板8と、を有する液晶表示装置において、表偏光板2、液晶パネル3、拡散層4、反射型偏光フィルム5、インク層6、反射型偏光フィルム7、反射板8の順に積層して構成されることを特徴とする。


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