(54)【考案の名称】コインロッカーのコイン回収装置

(73)【実用新案権者】株式会社フジ

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図4

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、コインロッカーの各収納庫に設けられているコイン投入口に投入されたコインをコインロッカーの下方側にて纏めて回収するための二重施錠構造付きの集金ボックスを備えたコインロッカーのコイン回収装置に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来、コインロッカーは、収納扉を開けて収納庫内に荷物を入れ、コイン投入口から所定枚数のコインを投入してから収納扉を閉め、予めキーシリンダーに挿入されているカスタムキーを施錠方向に回動してから引き抜き、利用者はこのカスタムキーを所持するものとしている。このとき、コイン投入口から投入されて有料硬貨通路内に一時停留していたコインは、収納扉を閉めてからカスタムキーをカスタムキー挿入シリンダーから引き抜くことで、下方側に設けられたシリンダー錠付きの集金ボックス内に落下されるものとなっている。
【0003】
すなわち、各収納庫の有料硬貨通路は、下方側の集金ボックスにコインシュートを介して連通されており、コイン回収時にはシリンダー錠を解錠してから集金ボックスを前方に引き出すことで、内部のコインが取り出せるようになっている。その後、空となった集金ボックスを収納してシリンダー錠を施錠するようになっている。
【0004】

【効果】

【0010】
本考案によれば、コインロッカーの各収納庫に設けられているコイン投入口に投入されたコインを回収するための集金ボックスを備えたコインロッカーにおいて、シリンダー錠がピッキング等でこじ開けられて集金ボックス内のコインが盗み取られてしまうのを有効に防止することができる。
【0011】
すなわち、本考案は、縦方向に配列された複数段の収納庫の下方側にてコインを纏めて回収するためのボックス用シリンダー錠付きの集金ボックスを前面側から引き出し可能に収容するケーシングと、ケーシングの前面側を開閉するための扉用シリンダー錠付きの回収扉とを備え、前記両シリンダー錠によって内外二重の施錠構造に形成して成るので、回収扉の扉用シリンダー錠がピッキング等でこじ開けられてしまっても、次の段階で再度ボックス施錠手段を解錠しなければ集金ボックスが引き出せないことから、集金ボックス内のコインの盗難防止の効果を極力有効なものとすることができる。要するに、回収扉の扉用シリンダー錠をピッキング等でこじ開けてから、ボックス施錠手段を再度のピッキング等でこじ開けるという二度手間により、盗みに対する諦め感を持たせることで、時間、労力はもとより、心理的にも盗難による被害を極力防ぐことができる。
【0012】
扉用シリンダー錠は、回収扉の開放縁端側に設けられ、これに対応してケーシングの前側壁面端部には係止孔が形成され、扉用シリンダー錠に挿入された扉キーの回転操作によって回動するラッチ片を、ケーシングに形成された係止孔に係合させることで、ケーシングからの回収扉の開放を阻止するものとしたので、扉用シリンダー錠のラッチ片とケーシングの係止孔という簡易な構成によって、回収扉の内側にある集金ボックスの悪意による引き出しを有効に防止することができる。
【0013】
ボックス用シリンダー錠は、集金ボックスの前面側に設けられ、ボックス用シリンダー錠に挿入されたボックスキーの回転操作によって回動するラッチ片を、ケーシングに形成された係止孔に係合させることで、ケーシングからの集金ボックスの引き出しを阻止するものとしたので、前記回収扉の扉用シリンダー錠がピッキング等でこじ開けられてしまっても、次の段階でボックス用シリンダー錠を解錠しなければ集金ボックスが引き出せないことから、集金ボックス内のコインの盗難をかなり確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本考案を実施するための一形態を示すコインロッカーの全体斜視図である。
【図2】同じくコイン回収装置の要部を示し、(a)は回収扉を扉キーによって開放した状態の斜視図、(b)は集金ボックスをボックスキーによって解錠する状態の斜視図、(c)は解錠後の集金ボックスを引き出した状態の斜視図である。
【図3】同じく回収扉の扉用シリンダー錠の構成の一例を示し、(a)は横断面図、(b)は係止孔とラッチ片の係止関係を示す正面図である。
【図4】同じくコイン回収装置の構成の一例を示し、(a)は閉鎖状態にある回収扉を扉キーによって解錠する縦断面図、(b)は施錠状態にある集金ボックスをボックスキーによって解錠する縦断面図、(c)はケーシングから集金ボックスを引き出している状態の縦断面図である。

【0015】
以下、図面を参照して本考案の実施の一形態を詳細に説明する。
本実施形態におけるコインロッカー1は、図1、図2および図4に示すように、例えば縦1列5段等の収納庫1A、1B、1C、1D、1Eを備えており、各収納庫1A、1B、1C、1D、1Eには取っ手2a付きの収納扉2を設け、その収納扉2に対応して各々に料金表示用の液晶表示パネル3、コイン投入口4、収納庫用シリンダー錠5等が設けられている。また、コインロッカー1の最下部には、各段の収納庫1A、1B、1C、1D、1Eのコイン投入口4から投入されたコインPを、不図示の有料硬貨通路から下方のコインシュートSを介して下方側にある集金ボックス14内に落下回収するための後述する扉用シリンダー錠13aとボックス用シリンダー錠21との内外二重の施錠構造によるコイン回収装置11が設けられている。
【0016】
コイン回収装置11は、図2乃至図4に示すように、最下段の収納庫1Aの下側の台座となる部分において、上方の各コイン投入口4の直下に対応した箇所に設けられており、このコイン回収装置11は、コインPを纏めて回収するための集金ボックス14を引き出し形態で収容するケーシング12と、ケーシング12の前方側を開閉するための扉用シリンダー錠13a付きの回収扉13とを備えている。
【0017】
扉用シリンダー錠13aは、図2および図3に示すように、回収扉13の開放縁端側に設けられ、これに対応してケーシング12の前側壁面端部には係止孔12bが形成されている。扉用シリンダー錠13aは、その後側に突出した軸部13bにラッチ片13cがナット13dによって固定されており、ラッチ片13cは扉キーK1によって軸部13bを介し回動操作される。
【0018】
回収扉13が扉キーK1によって解錠されている状態で、ケーシング12が回収扉13によって閉鎖された際には、ラッチ片13cは係止孔12bの内奥側に挿入される。そして、回収扉13が扉キーK1によって施錠操作されると、ラッチ片13cの先端が係止孔12bの斜下に形成されている円弧状縁部の内側に係止されることで、回収扉13の開放を阻止したロック状態となる。こうして、扉キーK1の操作によって、閉鎖した回収扉13の施錠、解錠が行えるものとなっている。
【0019】
集金ボックス14には、図4(a)に示すように、ケーシング12からの集金ボックス14の悪意による引き出しを防止するための例えばボックス用シリンダー錠21を設けてある。このボックス用シリンダー錠21は、集金ボックス14の前面中央に設けられ、このボックス用シリンダー錠22に対応すべくケーシング12の上壁前方側には係止孔12aが形成されている。
【0020】
すなわち、ボックス用シリンダー錠21は、その後側に突出した軸部22にラッチ片23がナット24によって固定されており、ラッチ片23はボックスキーK2(図4(b)および(c)参照)によって軸部22を介し回動操作される。また、集金ボックス14の前面上縁は後方に折り曲げられて補強用のフランジ部14aとなっており、このフランジ部14aには、回動するラッチ片23を上方へ突出させるためのスリット14bが形成されている。さらに、集金ボックス14内側には、ボックス用シリンダー錠21の取付側とコインPの収納側とを区画するための仕切部14cが立脚形成されている。
【0021】
図2(b)、図4(b)に示すように、回収扉13が開放された状態で、ボックス用シリンダー錠21にボックスキーK2を挿入し、このボックスキーK2の操作によってラッチ片23を解錠方向に回動すると、ラッチ片23は、ケーシング12の係止孔12aから離脱解放され、これによりケーシング12からの集金ボックス14の手前への引き出しが可能となるものとしている。
【0022】
次に、以上のように構成された形態についての使用の一例について説明する。
上記コイン回収装置11において、コインPを回収する場合には、先ず、図2(a)、図3(a)、図3(b)、図4(a)に示すように、扉用シリンダー錠13aに扉キーK1を挿入し、この扉キーK1の操作によってラッチ片13cを解錠方向に回動する。すると、ラッチ片13cの先端は、係止孔12bの斜下に形成されている円弧状縁部の内側から離脱し、ラッチ片13cは係止孔12bから解放可能な状態となる。これにより回収扉13を開くことでケーシング12の前面部が解放される。
【0023】
図2(b)、図4(b)に示すように、回収扉13が開放された状態で、集金ボックス14のボックス用シリンダー錠21にボックスキーK2を挿入し、このボックスキーK2の操作によってラッチ片23を解錠方向に回動する。すると、ラッチ片23は、ケーシング12上壁の係止孔12aから離脱解放される。
【0024】
図2(c)、図4(c)に示すように、ボックス用シリンダー錠21がボックスキーK2によって解錠された状態のままで、ケーシング12から集金ボックス14を引き出し、内部のコインPを回収する。
【0025】
コインP回収後には、ケーシング12に空の集金ボックス14を挿入し、ボックス用シリンダー錠21をボックスキーK2によって施錠し、ボックスキーK2を取り外す。そして、回収扉13を閉めてから扉用シリンダー錠13aを扉キーK1によって施錠操作すると、ラッチ片13cの先端が係止孔12bの斜下に形成されている円弧状縁部の内側に係止されることで、回収扉13の開放を阻止したロック状態となる。その後、扉キーK1は取り外してボックスキーK2と共に保管する。
【0026】
また、悪意により回収扉13の扉用シリンダー錠13aをピッキング等でこじ開けても、ボックス用シリンダー錠21を再度のピッキング等でこじ開けなければ集金ボックス14を引き出すことができない。このように内外二重の施錠構造をピッキングしてこじ開けるという二度手間を要することにより、盗みに対する諦め感を持たせることができ、盗難による被害が従来品と比べて一層有効に防止される。
【0027】
P コイン
S コインシュート
1A、1B、1C、1D、1E 収納庫
K1 扉キー
K2 ボックスキー
1 コインロッカー
2 収納扉
2a 取っ手
3 液晶表示パネル
4 コイン投入口
5 収納庫用シリンダー錠
11 コイン回収装置
12 ケーシング
12a 係止孔
12b 係止孔
13 回収扉
13a 扉用シリンダー錠
13b 軸部
13c ラッチ片
13d ナット
14 集金ボックス
14a フランジ部
14b スリット
14c 仕切部
21 ボックス用シリンダー錠
22 軸部
23 ラッチ片
24 ナット

(57)【要約】

【課題】回収扉の扉用シリンダー錠がピッキング等でこじ開けられてしまっても、集金ボックス内のコインの盗難を有効に防ぐことができるようにしたコインロッカーのコイン回収装置を提供する。【解決手段】縦方向に配列した複数段の収納庫の下方側にてコインPを纏めて回収するためのボックス用シリンダー錠21付きの集金ボックス14を前面側から引き出し可能に収容するケーシング12と、ケーシング12の前面側を開閉するための扉用シリンダー錠13a付きの回収扉13とを備え、前記両シリンダー錠21、13aによって内外二重の施錠構造に形成する。


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