(54)【考案の名称】凧揚型波力発電装置

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は波の上昇エネルギーを凧(フロート)で捕捉し、ケーブルで海底に導き電気エネルギーに変換する波力発電に関するものである。

【従来の技術】

【0002】
干満による潮位の変動、波高・波長の変動、台風による風波の破壊力等の環境の激変に対応するのに困難を伴うため波力発電は難易度が高く実用化が遅れている。
【0003】
【非特許文献1】 山口大学(羽田野教授)つるべ式波力発電装置 K.Hadano,P.Koirala,K.Nakano and K.Ikegami:A refined model for float type energy conversion device,ISOPE2007,pp.421−427

【0004】
【非特許文献2】 リニア発電機を用いた直接駆動波力発電 Uppsala Univ. M.Leijon et al., Renewable Energy 31,2006

【考案が解決しようとする課題】
【0005】
現在の主な波力発電は下記のとおり
(1) 2枚のウキの動きを水上の間接で連携し、屈曲で発電する減衰型
(2) ウキの上下運動を横向き振り子で利用する点吸収型
(3) 振り子を上下逆さまにした、振り子式波力発電型
(4) 波の動きを空気の圧力に変換する振動水柱型
(5) 排水路に羽根車を設置した越波型
(6) 波から受ける圧力変化を利用する没水圧力差型
6つの方法の受けやすいトラブルは、水漏れや腐食そして暴風雨による施設の破壊がある。

【効果】

【0007】
(沿岸域・固定式・可動物体型装置、小規模分散型、浮体の動揺低減装置付)凧揚型波力発電装置の特徴は次のとおり。
(1)大洋に存在する波のエネルギーを、水深が浅くなり水面下深くにあるエネルギーが海底で反射されて水面近くの波力を増幅した場所(平均潮位6m前後:海底植生2mプラス干潮含む安全距離1mプラス可動対象最大波高6mの半分)に設置。
(2)ケーブルの動きを垂直から水平に方向を変える主軸受けを固定する基盤及びフロート(スカート付)の横の動きを制限し、縦の動きを誘導する支柱の基盤となるコンクリート構造物はシステムごとに構築するのではなくメガシステムとして構築し、断続的に海岸に直角に押し寄せてくる波の力を取り込むために必要な反作用の力を相互に補完する。
(3)フロートは横からの影響を受けにくい円盤状で、常時水面に顔を出す浮力を持ち且つ波の降下に同調できる重量をも持ち凧の背骨の役割を果たす。
主として波の流体エネルギーを捕捉するのはスカート部分でフロートと支柱に繋がっており凧糸で主ケーブルに連携する。
(4)1つのシステムで捕捉するエネルギーは大きくない。波の断続性を埋め合わせる構成でメガシステムを構築し連続的で大きなエネルギーを集積する。
(5)フロートの水平移動を制限する支柱は補修用足場を介して隣のシステムと連携するようにする。このことにより支柱の強靭性が増す。
上記特性により、暴風雨の破壊力をすり抜けて海岸近くにある波の運動エネルギーを捕捉するシステムを安価な部品で且つ補修の容易な体制で構築し、クリーンエネルギーを供給する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 波力を捕捉するフロートとスカートの概要である。
【図2】 力の働く方向の概要である。

【0009】
六角形の外縁スカートを持つフロートを角々にスライド軸受けで支柱につなぎ1辺を補修足場を介して次のフロートと連携する。これを数回繰り返し数個のフロートを繋ぐ。
この隣に、フロートの径の半分ずらしたフロートの繋がりを足場を共有して構築すると、それぞれ3辺を共有することになる。
同じ繋がりをその横にフロートの径の半分をずらして構築すれば中の列のフロートは6辺を共有することになる。
どこまで拡張するかは、対応を予定する波の波長による。太平洋に直面する海岸では最低波高が1.5mで波長は3mほどであるが、うねりの時は、波高6mで波長は20mぐらいである。これは、システムの対応能力の限界に近いが、この時こそ最大の発電量が得られる時でもある。しかしシステムが破壊される損失を考慮すれば、対応の限界を設定する必要がある。
【0010】
凧(フロートとスカート)で波の力を受け取り凧糸でケーブルに伝達する。伝達された力は主軸受けで方向を変え油圧に変換する。油圧から回転運動に変換し、ミッションで速度を調整して発電機へ運動エネルギーを入力する。
この際、凧糸に一定程度の伸縮性を持たせて衝撃によるスカートの破損を防止するとともに、波の降下に動きが遅滞しないようにする。
【0011】
コンクリートで基盤を構築して下層の波の力をロスなく反射し波力発電のエネルギー捕捉を増強するとともに、システムの機能に影響のない部分を海草が生える材質にして、魚の産卵、稚魚の食餌・捕食者からの避難場所としての役割を付与し水産資源の拡大に資する。
海岸に打ち寄せる波の力の減少により海中植生の増加、砂の堆積も想定されるが、砂は定期的に採取して漁礁作成に利用すれば漁獲量の増加に繋がる。
【0012】
保全対策として、台風避難の時にはフロートはスカート部分の布状部品を巻き取る構造とし、システムの受容能力を越えるときには風波を受け止めないようにする。
また、流木等に施設を破壊されない防護措置を講ずるが、万一上部構造部分が破壊された場合でも部品交換を安価に手早くできる体制を作る。
波は、干渉により15分に1回は1.5倍の波高の波が押し寄せ、2時間に1回は2倍の波高の波が来ると統計が出ている。
補修に携わるものはこのことを熟知し不意に高波に襲われることのない注意力を体得しており、足場の柵を利用して高波の被害を避ける能力を備えていなければならない。
【0013】
1 フロート
2 凧骨
3 凧糸
4 スカート
5 支柱
6 ケーブル
7 主軸受け
8 スライド軸受け
9 足場
10 コンクリート基盤
11 油圧装置
12 発電機

(57)【要約】

【課題】波の上昇エネルギーを凧(フロート)で捕捉し、ケーブルで海底に導き電気エネルギーに変換する凧揚型波力発電装置を提供する。【解決手段】海面に浮かべたフロート1と、フロートに接続され、フロートから下方に垂下されるケーブル6と、コンクリート基盤に固定され、ケーブルの動きを垂直方向から水平方向に換える主軸受け7と、ケーブルの水平方向の動きを油圧に変換する油圧装置11と、油圧装置に接続された発電機12とを備えることを特徴とする。


【パテントレビュー】

あなたの意見を伝えましょう:


【インターネット特許番号リンク】

インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):