(54)【考案の名称】小物落下防止用クリップ

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】 図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、例えば、携帯電話、携帯音楽プレーヤー、財布等の小物が衣服のポケットから落下することを防止するために用いられる小物落下防止用クリップに関する。

【従来の技術】

【0002】
従来、かがんだとき等に携帯電話が衣服の胸ポケットから落下して紛失してしまうことを防止するために、携帯電話のストラップ取付孔に、先端部にクリップを有するコードの基端部を取り付け、前記クリップで胸ポケットの布地を挟持するようにしたものが知られている。そして、これによれば、万一胸ポケットから携帯電話が落下しても、コードによって宙吊り状態となり、携帯電話の紛失を防止することができる。
【0003】
しかし、上記構成のものでは、コードを胸ポケットから垂らしておくと、諸動作の邪魔になるという不具合があった。一方、コードを一纏めにして胸ポケット内に収容しておくと、着信時に当該コードが邪魔になって携帯電話を胸ポケットから素早く取り出すことができないという不具合があった。
【0004】
そこで、このような不具合を解消するために、以下のような構成の携帯電話落下防止用クリップが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1に開示された携帯電話落下防止用クリップは、衣服のポケットの布地を挟み込む第1のクリップと、前記第1のクリップの裏面に設けられ、携帯電話に取り付けられた携帯ストラップを掛ける第2のクリップとにより構成されている。そして、携帯電話をポケットに収納する場合には、ポケット内に位置する第2のクリップに携帯ストラップを掛け、携帯電話を使用する場合には、第2のクリップから携帯ストラップを外すようにされている。
【0006】

【効果】

【0025】
本考案によれば、衣服のポケットに装着したまま、当該ポケットに収納される小物に取り付けられた紐状部材(ストラップ)を簡単に把持し、解放することができる、操作性に優れた小物落下防止用クリップを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップの、把持部材を開いた状態の構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップの、把持部材を開いた状態の構成を示す側面図である。
【図3】図3は、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップの、把持部材を閉めた状態の構成を示す斜視図である。
【図4】図4は、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップの、把持部材を閉めた状態の構成を示す側面図である。
【図5】図5は、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップを、衣服の胸ポケットに装着し、衣服の胸ポケットから取り外すときの状態を示す側面図である。
【図6】図6は、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップの使用状態を示す斜視図である。
【図7】図7は、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップの、把持部材を開いた状態の他の構成を示す側面図である。

【0027】
以下、好適な実施の形態を用いて本考案をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本考案を具現化した例に過ぎず、本考案はこれに限定されるものではない。
【0028】
[小物落下防止用クリップの構成]
まず、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップの構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。
【0029】
図1は、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップの、把持部材を開いた状態の構成を示す斜視図、図2は、当該小物落下防止用クリップの、把持部材を開いた状態の構成を示す側面図、図3は、当該小物落下防止用クリップの、把持部材を閉めた状態の構成を示す斜視図、図4は、当該小物落下防止用クリップの、把持部材を閉めた状態の構成を示す側面図である。
【0030】
図1〜図4に示すように、本実施の形態の小物落下防止用クリップ(以下、単に「クリップ」ともいう)1は、一対の挟持部2a、2bを有し、衣服の胸ポケットの布地を、前記胸ポケットの内側と外側から挟持するクリップ本体2と、前記胸ポケットの外側に位置される挟持部2aの外面に、ヒンジ3を介して開閉可能に設けられ、前記胸ポケットに収納される携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10(図6参照)を把持する把持部4と、前記胸ポケットの外側に位置される挟持部2aと把持部4とに対向して設けられ、把持部4を閉めた状態に保持する係止手段5と、を備えている。
【0031】
本実施の形態のクリップ1は、上記のように、前記胸ポケットの外側に位置される挟持部2aの外面に開閉可能に設けられ、前記胸ポケットに収納される携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10を把持する把持部4を備えている。すなわち、本実施の形態のクリップ1は、携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10を把持する把持部4が胸ポケットの外側に位置されるように構成されている。従って、本実施の形態のクリップ1によれば、クリップ本体2を、胸ポケットの布地に挟持させたまま、前記胸ポケットの外側で、携帯ストラップ10を把持し、解放することが可能となる。すなわち、本実施の形態によれば、衣服の胸ポケットに装着したまま、当該胸ポケットに収納される携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10を簡単に把持し、解放することができる、操作性に優れた小物落下防止用クリップ1を提供することができる。
【0032】
クリップ本体2は、略U字状に折り曲げ成形され、胸ポケットの布地を挟持する向きに弾性付勢された板状部材からなっている。折り曲げ部を挟んだ両側部分が、挟持部2a、2bである。そして、クリップ本体2の折り曲げ部近傍の対向面間には、一対の挟持部2a、2bの開きを抑えるための補強杆6が渡架されている。尚、補強杆6は、クリップ本体2を構成する板状部材に穿孔した貫通孔に嵌合させた状態で渡架されている。かかる構成によれば、一対の挟持部2a、2bによる挟持力を長持ちさせることが可能となる。
【0033】
クリップ本体2を構成する板状部材の材料としては、樹脂、金属、合金、竹等の任意の材料を用いることができる。特に、ポリ塩化ビニル板(塩ビ板)は、熱湯で容易に曲げ加工ができるため好ましい。本実施の形態においては、長さ約150mm、幅約18mm、厚み約2mmの塩ビ板を用いた。また、補強杆6の材料としても、樹脂、金属、合金、竹等の任意の材料を用いることができる。本実施の形態においては、長さ約13mm、直径約3mmの竹製の棒体を用いた。
【0034】
胸ポケットの外側に位置される挟持部2aの内面には、前記胸ポケットの布地との間に摩擦を生じさせる摩擦部材7が固着されている。かかる構成によれば、すべすべした感じの胸ポケットの布地に装着して使用する場合であっても、かがんだとき等にクリップ1自体が前記胸ポケットから落下してしまうことはない。その結果、携帯電話9がクリップ1と共に胸ポケットから落下して紛失してしまうことを防止することができる。尚、このように、摩擦部材7を、胸ポケットの外側に位置される挟持部2aの内面に固着させれば、胸ポケットの内側に位置される挟持部2bを前記胸ポケットの布地の内側に入れ、挟持部2aを、前記胸ポケットから離間する方向へ引っ張ることにより(図5の矢印B参照)、摩擦部材7を前記胸ポケットの布地から離すことができるので、当該摩擦部材7が、クリップ1の前記胸ポケットへの装着、及び、クリップ1の前記胸ポケットからの取外しの妨げとなることはない。
【0035】
摩擦部材7の材料としては、天然ゴム、合成ゴム、樹脂等の任意の材料を用いることができる。本実施の形態においては、摩擦部材7として、長さ約33mm、幅約18mm、厚み約4mmの天然ゴム製の部材を用いた。
【0036】
把持部4は、フラットな板状部材からなっている。そして、当該把持部4の上端が、胸ポケットの外側に位置される挟持部2aに、真鍮製のヒンジ3を介して回動可能に取り付けられている。かかる構成によれば、クリップ本体2を、胸ポケットの布地に挟持させた状態で、把持部4の下端を、前記胸ポケットから離間する方向へ引っ張ることにより(図4の矢印A参照)、把持部4を開き(図2参照)、携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10(図6参照)を、その自重によって落下させて解放することができる。その結果、着信時に携帯電話9を胸ポケットから素早く取り出すことが可能となる。尚、図示していないが、ヒンジ3は、挟持部2aと把持部4にビス止めされている。
【0037】
把持部4を構成する板状部材の材料としては、クリップ本体2を構成する板状部材と同様に、樹脂、金属、合金、竹等の任意の材料を用いることができる。本実施の形態においては、長さ約50mm、幅約18mm、厚み約2mmのポリ塩化ビニル板(塩ビ板)を用いた。
【0038】
本実施の形態においては、係止手段5として面ファスナーが用いられている。胸ポケットの外側に位置される挟持部2aには、面ファスナーのメス材(ループテープ)5aが固着されている。また、把持部4の下端には、面ファスナーのオス材(フックテープ)5bが固着されている。かかる構成によれば、簡単な構成で把持部4を閉めた状態に保持することが可能となる。
【0039】
胸ポケットの外側に位置される挟持部2aと把持部4とに対向して係止手段5が設けられると、クリップ本体2と把持部4との間に隙間が生じて、携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10(図6参照)をしっかりと把持することができなくなる虞がある。このため、本実施の形態のクリップ1においては、把持部4の、クリップ本体2と対向する側の面に、嵩上げ部材8が固着されている。かかる構成によれば、クリップ本体2と把持部4との間の隙間を小さくして、携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10をしっかりと把持することが可能となる。
【0040】
嵩上げ部材8の材料としては、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン、スポンジ、綿等の任意の材料を用いることができる。本実施の形態においては、長さ約32mm、幅約18mm、厚み約1mmのコットンシールを用いた。
【0041】
[小物落下防止用クリップの使用方法]
次に、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップの使用方法について、図5、図6をも参照しながら説明する。
【0042】
図5は、本考案の一実施の形態における小物落下防止用クリップを、衣服の胸ポケットに装着し、衣服の胸ポケットから取り外すときの状態を示す側面図、図6は、当該小物落下防止用クリップの使用状態を示す斜視図である。
【0043】
図6に示すように、クリップ1は、クリップ本体2の一対の挟持部2a、2bによって胸ポケットの布地を、当該胸ポケットの内側と外側から挟持することにより、前記胸ポケットに装着される。ここで、挟持部2aが前記胸ポケットの布地の外側に位置し、挟持部2bが前記胸ポケットの布地の内側に位置する。クリップ1の胸ポケットへの装着は、図5に示すように、クリップ本体2の挟持部2bを前記胸ポケットの布地の内側に入れ、もう一方の挟持部2aを、前記胸ポケットから離間する方向へ引っ張ることにより(図5の矢印B参照)、摩擦部材7を挟持部2bから離間させ、挟持部2bをそのまま前記胸ポケットの布地に沿って滑らせることによって行われる(図5の両矢印C参照)。そして、挟持部2aの引っ張りを解除すれば、摩擦部材7が胸ポケットの布地の外表面に圧接され、クリップ1がしっかりと前記胸ポケットの布地に固定される。
【0044】
クリップ1を胸ポケットに装着したら、携帯電話9を前記胸ポケットに収納する。次いで、図4に示すように、把持部4の下端を、前記胸ポケットから離間する方向へ引っ張ることにより(図4の矢印A参照)、係止手段(面ファスナー)5による係止状態を解除して把持部4を開く(図2参照)。そして、前記胸ポケットの外側に位置する挟持部2aと把持部4との間に、携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10を位置決めして、把持部4を閉める。把持部4を閉めると、係止手段(面ファスナー)5によって把持部4が閉めた状態に保持され、携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10が、前記胸ポケットの布地に固定されたクリップ1と一体になる。これにより、かがんだとき等に携帯電話9が胸ポケットから落下して紛失してしまうことを防止することができる。
【0045】
着信時には、図4に示すように、クリップ本体2を、胸ポケットの布地に挟持させた状態で、把持部4の下端を、前記胸ポケットから離間する方向へ引っ張る(図4の矢印A参照)。これにより、係止手段(面ファスナー)5による係止状態を解除して把持部4を開き(図2参照)、携帯電話9に取り付けられた携帯ストラップ10(図6参照)を、その自重によって落下させて解放することができる。その結果、携帯電話9を前記胸ポケットから素早く取り出すことができる。
【0046】
尚、上記実施の形態においては、クリップ本体2が、略U字状に折り曲げ成形され、胸ポケットの布地を挟持する向きに弾性付勢された板状部材からなる場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。クリップ本体は、一対の挟持部を有し、衣服の胸ポケットの布地を、前記胸ポケットの内側と外側から挟持する構成のものであればよい。また、上記の例の場合に、クリップ本体2の折り曲げ部近傍の対向面間に、一対の挟持部2a、2bの開きを抑えるための補強杆6が渡架されている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。何らかの手段によって一対の挟持部2a、2bの開きが抑えられていればよい。また、クリップ本体の形状、材質等を適切に選ぶことによっても、一対の挟持部の開きを抑えることが可能となる。
【0047】
また、上記実施の形態においては、胸ポケットの外側に位置される挟持部2aの内面に、前記胸ポケットの布地との間に摩擦を生じさせる摩擦部材7が固着されている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。胸ポケットの布地の表面がざらついたタイプのものである場合には、必ずしも摩擦部材を設ける必要はない。また、胸ポケットの外側に位置される挟持部2aの内面をざらざらの状態に加工して、前記胸ポケットの布地との間に摩擦を生じさせるようにしてもよい。
【0048】
また、上記実施の形態においては、把持部4がフラットな板状部材からなる場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。胸ポケットの外側に位置される挟持部の外面に開閉可能に設けることができれば、把持部は、例えば、棒状部材等からなっていてもよい。
【0049】
また、上記実施の形態においては、把持部4の上端が、胸ポケットの外側に位置される挟持部2aに回動可能に取り付けられている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。例えば、図7に示す小物落下防止用クリップ11のように、把持部4の下端が、胸ポケットの外側に位置される挟持部2aに回動可能に取り付けられていてもよい。かかる構成によれば、把持部4の上端を親指で胸ポケットから離間する方向へ押しやるだけで、係止手段(面ファスナー)5による係止状態を解除して把持部4を開くことができるので、操作性の点では良好となる。
【0050】
また、上記実施の形態においては、把持部4を閉めた状態に保持する係止手段5が面ファスナーである場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。係止手段としては、例えば、ホック、マグネット等を用いてもよい。
【0051】
また、上記実施の形態においては、把持部4の、クリップ本体2と対向する側の面に、嵩上げ部材8が固着されている場合を例に挙げて説明したが、本考案は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。例えば、係止手段5が設けられる部位を除いた把持部4の、クリップ本体2と対向する側の面自体を凸状に加工してもよい。また、係止手段の高さが低いタイプのものである場合には、必ずしも嵩上げ部材を設ける必要はない。
【0052】
また、上記実施の形態においては、携帯電話9の落下を防止する場合を例に挙げて説明したが、本考案の小物落下防止用クリップは、例えば、携帯音楽プレーヤー、財布等の落下を防止するために使用することもできる。財布等の落下を防止するために本考案の小物落下防止用クリップを使用する場合には、財布等に紐状部材(ストラップ)を取り付ければよい。
【0053】
また、上記実施の形態においては、小物落下防止用クリップ1を衣服の胸ポケットに装着して使用する場合を例に挙げて説明したが、本考案の小物落下防止用クリップは、尻ポケットに装着して使用してもよい。革財布等は、通常、尻ポケットに収納されるからである。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本考案によれば、衣服のポケットに装着したまま、当該ポケットに収納される小物に取り付けられた紐状部材(ストラップ)を簡単に把持し、解放することができる、操作性に優れた小物落下防止用クリップを提供することができる。従って、本考案の小物落下防止用クリップは、かがんだとき等に携帯電話が胸ポケットから落下して紛失してしまうことを防止する携帯電話落下防止用クリップ等として有用である。
【0055】
1、11 小物落下防止用クリップ
2 クリップ本体
2a、2b 挟持部
3 ヒンジ
4 把持部
5 係止手段
5a 面ファスナーのメス材(ループテープ)
5b 面ファスナーのオス材(フックテープ)
6 補強杆
7 摩擦部材
8 嵩上げ部材
9 携帯電話
10 携帯ストラップ

(57)【要約】

【課題】 衣服のポケットに装着したまま、当該ポケットに収納される小物に取り付けられた紐状部材(ストラップ)を簡単に把持し、解放することができる、操作性に優れた小物落下防止用クリップを提供する。【解決手段】 小物落下防止用クリップ1は、一対の挟持部2a、2bを有し、衣服の胸ポケットの布地を、当該胸ポケットの内側と外側から挟持するクリップ本体2と、前記胸ポケットの外側に位置される挟持部2aの外面に開閉可能に設けられ、前記胸ポケットに収納される携帯電話に取り付けられた携帯ストラップを把持する把持部4と、前記胸ポケットの外側に位置される挟持部2aと把持部4とに対向して設けられ、把持部4を閉めた状態に保持する係止手段(面ファスナー)5と、を備える。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):