(54)【考案の名称】ラチェットスパナ

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、ラチェットスパナ構造に関するものであり、さらに詳しくは、構造が簡素化され、強度が強化され、安定的に操作できる回転方向の方向転換可能なラチェットスパナに関するものである。

【従来の技術】

【0002】
従来のラチェットスパナ構造は、図9のように、スパナ50の一端に、回転部材60が組み立てられ、上記回転部材60が、スパナ50端部において回転し、ナット及びボルトを締結し又は弛緩することができるように構成されたものである。また、上記回転部材60の外縁に、歯状リング61が形成され、上記歯状リング61の一側において、対応して、ラチェット部材70が噛合し、上記ラチェット部材70が、スパナ50の内部に設けてある第一槽室51において可動状態になる。そして、上記ラチェット部材70において、回転部材60とに噛合する端面の他端面に、円弧面71が形成される。上記スパナ50には、第一槽室51に連通する第二槽室52を設けてある。上記第二槽室52に、制御ブロック80が実装される。上記制御ブロック80に、挿入孔81が形成され、また、挿入孔81に、バネ82が実装される。バネ82の頂端に、当接ヘッド83が嵌設され、当接ヘッド83が、バネ82の附勢により、ラチェット部材70の円弧面71に当接し、制御ブロック80で、当接ヘッド83を制御することにより、ラチェット部材70が、第一槽室51の異なる側面に当接する事が選択され、そのため、一方向に駆動する回転効果が得られる。
【0003】
上記のように、従来構造は、
1.上記ラチェット部材70と制御ブロック80との間に、バネ82と当接ヘッド83とが設置されて、上記当接ヘッド83の一端が、バネ82によって附勢され、当接ヘッド83の他端が、摺動的にラチェット部材70の円弧面71に当接するため、ラチェット部材70は、スパナ50を回転させることにより、振動した場合、或いは、制御ブロック80で切り替える場合、上記当接ヘッド83の一端が、ラチェット部材70の円弧面71を摺動すると、他端が、側方向に、制御ブロック80の挿入孔81を摩擦することから、当接ヘッド83とバネ82とが、容易に挿入孔81から、弾み出し、或いは、変形する。そのため、抵抗が形成されて、操作安定性が低下する。また、明らかに、構造の強度不足の問題がある。
【0004】
2.上記スパナ50の組み立てステップは、まず、制御ブロック80を第二槽室52に実装し、制御ブロック80を係合して固定することにより、制御ブロック80が、回転操作だけできることに制限される。また、第一槽室51端部からバネ82を挿入孔81に設置して、バネ82の頂端に、上記当接ヘッド83が嵌設される。第一槽室51の開口が、回転部材60へ向かうため、バネ82を実装することが、容易ではなく、そして、上記バネ82と当接ヘッド83の体積が比較的に小さいため、組み立てる過程において、紛失及び落下が容易に発生する。そのため、組み立て工程の難しさがより高くなり、簡単に組み立てることができず、また、部材が多すぎる問題がある。
【0005】
3.上記ラチェット部材70と制御ブロック80との間に、バネ82と当接ヘッド83とが設置され、上記当接ヘッド83の一端が、バネ82により附勢され、当接ヘッド83の他端が、摺動的にラチェット部材70の円弧面71に当接し、ラチェット部材70が作動する時、上記当接ヘッド83が、バネ82を押さえて伸縮させ、ラチェット部材70と制御ブロック80との間に、ラチェット部材70の可動空間が維持されるため、当接ヘッド83とバネ82とが、過度に、挿入孔81の外へ突出して、当接ヘッド83とバネ82との位置付け効果が低減するという問題がある。
【0006】
かかる背景技術の状況下において、実用新案登録第3114109号公報(以下、「特許文献1」という。)には、ラチェットレンチのレンチ本体中に溝孔とスプリングが嵌め込まれた改良構造が記載されている。しかし、特許文献1には、スパナについては記載がなく、特に回転方向転換可能な構造のスパナについては十分開示がなく、操作の安定性についても改良の余地がある。

【効果】

【0014】
本考案は、上記の通りの構成からなるものであり、詳しく後述するように、簡素な構造であり、強度及び耐用性能にも優れ、操作上の安定性にも優れたものである。
【考案を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本考案の特徴や技術内容について、詳しく説明するが、それらの図面等は、参考や説明のためであり、本考案は、それらによって限定されるものではない。
【0016】
図1乃至図3に示すように、本考案に係る方向転換可能なスパナは、スパナ本体10と制御部材20、ラチェット部材30及び回転部材40が備えられたものである。スパナ本体10は、一端に、ラチェット部11が形成され、ラチェット部11に、作動口12と円形孔13とが形成され、上記作動口12と円形孔13との間に、連通する円弧ラチェット槽14が形成される。また、上記ラチェット部11は、作動口12の内縁に、固定溝121が形成される。制御部材20は、円盤部21の一端において、摘部22が形成され、上記の円盤部21の他端に、ブロック23が形成される。上記ブロック23の頂端に、U形部24が形成され、U形部24に、バネ25が実装され、上記円盤部21とU形部24との間に、位置制限欠部26が形成される。また、上記制御部材20が、スパナ本体10の円形孔13に実装されて、摘部22が、露出し、制御部材20のU形部24と位置制限欠部26とが、ラチェット槽14に向かって、上記制御部材20において、U形部24の開口に、同じ方向に定位孔241が形成され、バネ25の一端が定位孔241に収納されることにより、バネ25の定位効果が得られる。
【0017】
ラチェット部材30は、一端に、円弧状歯部31が形成され、他端に、位置制限部32が形成される。また、上記位置制限部32から円柱33が突出し、上記ラチェット部材30の位置制限部32と円柱33とが、一体成型によってもよいし、挿設によって形成されて固定されてもよい。上記ラチェット部材30は、スパナ本体10のラチェット槽14内に実装され、上記ラチェット部材30の円弧状歯部31が、作動口12に向かって、上記位置制限部32が、制御部材20の位置制限欠部26に収納され、円柱33で、制御部材20のバネ25に当接するように、また、上記U形部24において、バネ25の両側の外縁に、ともに、円弧面242が形成され、上記ラチェット部材30において、円柱33の近くに、円弧空間321が形成され、円弧空間321で、円弧面242に合わせて、ラチェット部材30とU形部24とが、互いに退避できる。回転部材40は、スパナ本体10の作動口12に組み立てられ、上記回転部材40の外縁に、リング状溝41が形成され、リング状溝41に、C係合部材42が係合され、C係合部材42により、作動口12の固定溝121に弾性結合され、これにより、スパナ本体10と回転部材40とが、結合されて固定され、また、上記回転部材40の外縁に、歯状リング43が形成され、上記歯状リング43が、ラチェット部材30の円弧状歯部31に噛合する。
【0018】
本考案によれば、図2乃至図5のように、上記制御部材20において、U形部24の定位孔241に、ややU形部24から突出するように、バネ25が実装され、制御部材20のブロック23端部が、スパナ本体10の円形孔13内に収納されて、制御部材20の摘部22が、スパナ本体10の外部に設置される。上記U形部24とバネ25及び位置制限欠部26が、ともに、ラチェット槽14に向かうように、ラチェット部材30を、スパナ本体10の作動口12から、ラチェット槽14内に設置され、ラチェット部材30の位置制限部32が、制御部材20の位置制限欠部26に設置され、円柱33で、バネ25の一端に当接する。これにより、バネ25が、円柱33と定位孔241との間に設置される。そして、バネ25の両側が、同時に、U形部24によって位置制限され、この時、上記制御部材20が、ラチェット部材30の位置制限部32によって当接され、制御部材20が、円形孔13から取り出されることができなくなり、最後に、回転部材40を、スパナ本体10の作動口12に組み立て、C係合部材42により、回転部材40のリング状溝41と作動口12の固定溝121との間に弾性的に組み立てられる。そのため、スパナ本体10と回転部材40とが、結合され、また、回転部材40の歯状リング43が、上記ラチェット部材30の円弧状歯部31に噛合して、スパナ本体10とラチェット部材30とが、組み立てられる。
【0019】
本考案によれば、図2と図3、図5及び図6のように、上記制御部材20は、U形部24に装填してあるバネ25で、斜めにラチェット部材30の円柱33に当接し、ラチェット部材30が、ラチェット槽14の一側に位置し、また、ラチェット部材30の円弧状歯部31が、回転部材40の歯状リング43に噛合する。この状態で、上記バネ25の両端が、それぞれ、定位孔241と円柱33によって固定される。また、上記バネ25の両側が、完全に閉鎖されるように、U形部24が設けられるため、制御部材20で切り替える時、上記バネ25が、側方向の力による変形や弾みだされることなく、より安定的な操作効果が得られる。また、制御部材20が、摘部22によって、時計回りに切り替えられて当接する時、時計回りにスパナ本体10を回転すると、回転部材40が、反作用力を発生し、上記回転部材40の歯状リング43が、逆時計回りに、ラチェット部材30の円弧状歯部31を駆動し、ラチェット部材30が、ラチェット槽14の一側に当接し、これにより、ナットやボルトを締めることができる。
【0020】
更に、逆時計回りにスパナ本体10を回転させる場合、上記回転部材40が、反作用力を発生し、回転部材40の歯状リング43が、時計周りにラチェット部材30の円弧状歯部31を駆動し、バネ25の弾性と、ラチェット槽14のもう一側が中空になることとにより、ラチェット部材30が、斜めに制御部材20端部へ向かって変位して、ラチェット部材30の円柱33を、U形部24内へ変位させる。その結果、回転部材40とラチェット部材30とが、分離する。また、上記ラチェット部材30が、バネ25によって押し出されて、往復に振動させるため、スパナ本体10のアイドルの操作効果が得られる。即ち、一方向に、ナットやボルトを締める効果が得られる。
【0021】
逆に、制御部材20の摘部22が、逆時針周りに切り替えられて当接する時、図7と図8のように、逆時針周りにスパナ本体10を回転させると、回転部材40が、反作用力を発生し、上記回転部材40の歯状リング43が、時針周りにラチェット部材30の円弧状歯部31を駆動し、同じように、ラチェット部材30が、ラチェット槽14の一側に当接でき、これにより、ナットやボルトを緩める効果が実現される。また、上記の時針周りにスパナ本体10を回転する時、回転部材40の歯状リング43が、逆時針周りにラチェット部材30の円弧状歯部31を駆動し、バネ25の弾性と、ラチェット槽14のもう一側が中空になることとにより、ラチェット部材30が、斜めに制御部材20端へ向かって変位し、一方向に、ナットやボルトを回転させる効果が実現される。
上記実施形態の構造によれば、次のような利点が得られる。
【0022】
1.上記ラチェット部材30は、位置制限部32に、円柱33が固定され、円柱33で、バネ25の一端に当接し、これにより、ラチェット部材30と制御部材20とが、連動し、また、上記バネ25の両側に、更に、完全に、U形部24によって囲まれ、制御部材20で切り替えを行う時、上記バネ25が、側方向からの力により、変形することや弾みだされることを防止でき、そのため、安定的に操作することや構造強度の強化が実現され、耐用性能を向上させることができる。
【0023】
2.上記制御部材20は、定位孔41に、バネ25が直接に挿設され、また、U形部24が、バネ25の両側を囲むため、直接に、制御部材20のブロック23端部を、スパナ本体10の円形孔13に設置でき、また、作動口12端から、ラチェット部材30をラチェット槽14内に設置し、ラチェット部材30の位置制限部32が、制御部材20の位置制限欠部26に挿設され、円柱33が、バネ25の他端に当接するため、簡単に、スパナ本体10の組み立てステップを終了でき、構造の簡素化や快速的に組み立ての効果が得られる。
【0024】
3.上記U形部24は、バネ25の両側の外縁に、ともに、円弧面242が形成され、上記ラチェット部材30は、円柱33の近くに、円弧空間321が形成され、円弧空間321で、円弧面242に合わせて、ラチェット部材30とU形部24とが、互いに退避できる効果が得られる。即ち、ラチェット部材30と制御部材20との距離が短縮され、U形部24が、円柱33の両側に当接でき、ラチェット部材30の定位効果が向上する。
【0025】
以上は、本考案の好適な実施形態であり、本考案は、それらによって限定されるものではなく、本考案に係わる実用新案請求の範囲や明細書の内容に基づいて行った等価の変更や修正は、全てが、本考案の範囲内に含まれる。

(57)【要約】

【課題】方向転換可能なラチェットスパナを提供する【解決手段】スパナ本体10と、スパナ本体の内部に備えられた制御部材20と、ラチェット部材30と、回転部材40とからなる方向転換可能なラチェットスパナである。スパナの一端に、ラチェット部11が形成され、作動口12と円形孔を設け、その間に連通する円弧ラチェット槽が形成される。制御部材の円盤部21の一端に摘部22が、その他端にブロック23が、その頂端にU形部24がそれぞれ形成される。さらに、バネ25が実装され、円盤部とU形部との間に、位置制限欠部が形成され、U形部と位置制限欠部とがラチェット槽14に向かって、摘部が露出するように、スパナ本体の円形孔に実装される。チェット部材の一端に円弧状歯部31が、他端に、位置制限部32が形成され、回転部材の外縁に、歯状リング43が形成され、ラチェット部材の円弧状歯部に噛合するように構成される。


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