(54)【考案の名称】全頭カツラ

(51)【国際特許分類】

A41G 3/00 かつら

(73)【実用新案権者】株式会社インクリーズヘアー

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、自毛がない人や短い自毛をカバーするために用いる全頭カツラに関する。

【従来の技術】

【0002】
従来、カツラには、部分カツラと頭全体をカバーする全頭カツラがあり、部分カツラは特に頭の髪の薄い天頂部のみを補い裾の髪(自毛)となじませて使用している。それとは異なり、全頭カツラは頭に自毛がない人や短い自毛をカバーするために頭全体に被るようにして用いられている。
【考案が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、部分カツラの場合、裾周りの髪が自毛のため部分カツラを着けても自然感があり、あまりカツラとして分かることはないが、全頭カツラの場合、裾周りが浮きやすくカツラとして分かってしまうことが多い。特に男性の髪形は裾髪が短く浮きやすい。また女性でもショートヘアーの場合裾部やもみ上げ部が浮いてしまい不自然でスタイルも頭に乗っかっている感じになってしまう。
【0004】
なぜ、不自然になるかというと本来自毛(人間の髪)の場合首筋に生えている髪は、首の皮膚の伸び縮みの動きに合わせて自然に移動し裾髪部分が局所的に引っ張られて浮き上がってしまうことはない。
【0005】
しかし、全頭カツラは頭に被る際、伸びのない網目の植毛用ベース地における外周縁(帯状コーティング部)を、頭髪の生え際ラインの全周に合わせて両面テープや接着剤などで固定している。そのため、図6及び図7に示すように、首を振ったり下向きに頭を下げたりするとベース地が詰まり、ベース地の耳上部より少し後ろ部分から首筋の髪の生え際につながる裾周りの固定部分が首周りの伸びや動きについて行かず、その裾周り部分が無理やり上部に引っ張られてベース地ごと浮き上がってしまい不自然になる問題があった。
【0006】
なお、髪の長い女性用の全頭カツラや髪の多い全頭カツラでは裾浮きはある程度緩和されるが、それでも髪の動きそのものが自毛の動きと異なるため、違和感を与えてしまうといった問題を有していた。
【0007】
そこで、本考案は上記した問題に鑑み考案したもので、下を向いて頭を下げたり、左右に首を大きく回しても裾周りが浮かない、不自然に動かない全頭カツラの提供を課題とする。

【効果】

【0009】
上記したように本考案の全頭カツラによれば、ベース地における耳上部より少し後ろから首筋の下髪の生え際につながるコーティング部とベース地との間にある程度の幅を持った隙間部を形成し、この隙間部に伸縮性のあるスパンネットを介在させてベース地とコーティング部とを伸縮可能に連結したから、下を向いて頭を下げたり、左右に首を大きく回しても、首筋の伸びや曲がりに合わせてスパンネットが伸びたり縮んだりして、全頭カツラにおける裾周りのコーティング部が引っ張られるのを吸収緩和することができる。その結果、全頭カツラにおける裾周りのコーティング部において、従来のように無理やり引っ張られて浮き上がることがなく、また常に皮膚に密着した状態を保持することが可能となり、これにより裾周り部分に植えてあるカツラ髪は、まるで自毛のような動きをし、自然な状態を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本考案に係る全頭カツラの斜視図である。
【図2】同全頭カツラの側面図である。
【図3】同全頭カツラの背面図である。
【図4】同全頭カツラの使用状態の概略側面図である。
【図5】同頭を下げたときの裾周り部分の概略側面図である。
【図6】従来の説明図である。
【図7】同頭を下げたときの使用状態概略側面図である。

【0011】
以下本考案に係る全頭カツラの実施の形態を図に基づいて説明する。
【0012】
図1〜3は、頭形状のネットからなるベース地に髪(図示せず)を植え込み逢着して形成する全頭カツラAを示す。この全頭カツラAのベース地1は、ほとんど伸びのない頭形状の細目ネットからなり、このベース地1の外周縁に頭髪の生え際ラインの全周形状とほぼ同形の帯状コーティング部2が一体的に形成されている。
【0013】
コーティング部2としては、地肌に対して透明又は肌色の人工皮膚などのくっつき素材が用いられ、頭部への装着時には、コーティング部2の内面に両面テープや接着剤などが適宜貼着される。また、図に示す実施例では、ベース地1及びコーティング部2を複数個に裁断したものを立体的に圧着して、より頭の形状にフィットするように形成されている。
【0014】
そして、本考案は、以上のように構成される全頭カツラのベース地1における両耳上部の少し後ろから首筋の下髪の生え際まで連続的につながる部分に、ベース地1とコーティング部2との間にある程度の幅を持った隙間部Sを形成し、この隙間部Sに伸縮性のあるスパンネット3を取り付けてベース地1とコーティング部2とを連結し、このスパンネット3により裾周り部分のベース地1とコーティング部2との間における伸縮を可能にしたのである。
【0015】
スパンネット3は、伸縮性を備えた材質のものを使用するが、その網目にはベース地1と同様に髪を植え込み逢着することから、あまり柔らかすぎてもだめなので5mm〜7mm程度伸びればよい。
図において符号4は、スパンネット3の上縁をベース地1に接続する際のつなぎ用リボンである。
【0016】
また、スパンネット3をベース地1とコーティング部2との間に設ける方法としては、まず、ベース地1とコーティング部2とからなるベース枠を形成する。次に、このベース枠におけるベース地1の隙間部Sを形成する箇所の下縁部部分につなぎ用リボン4を圧着する。その後、隙間部Sに対応する部分のベース地1を切り取り、ベース地1とコーティング部2との間に隙間部Sを形成する。しかる後、この隙間部Sにスパンネット3を取り付けるため、スパンネット3の周縁をつなぎ用リボン4とコーティング部2とに圧着し、このスパンネット3を介してベース地1とコーティング部2を連結する。
【0017】
その後、図示していないが、上記のように形成したベース地1、コーティング部2及びスパンネット3のすべての部分について、それぞれ髪を植え込み逢着して完成品しての全頭カツラAを形成する。
【0018】
次に、以上のように構成した全頭カツラAの作用について説明する。
【0019】
使用時には、従来と同様にベース地1のコーティング部2の内面に両面テープや接着剤などを貼着したうえで全頭カツラAを被って装着すればよい。
【0020】
そして、本考案の全頭カツラAによれば、ベース地1における耳上部より少し後ろから首筋の下髪の生え際につながるコーティング部2とベース地1との間にある程度の幅を持った隙間部Sを形成し、この隙間部Sに伸縮性のあるスパンネット3を介在させてベース地1とコーティング部2とを伸縮可能に連結したから、図4及び図5に示すように下を向いて頭を下げたり、左右に首を大きく回しても、首筋の伸びや曲がりに合わせてスパンネット3が伸びたり縮んだりして、全頭カツラAにおける裾周りのコーティング部2が引っ張られるのを吸収緩和することができる。その結果、全頭カツラAにおける裾周りのコーティング部2において、従来のように無理やり引っ張られて浮き上がるといったことがなく、また常に皮膚に密着した状態を保持することが可能となり、これにより裾周り部分に植えてあるカツラ髪は、まるで自毛のような動きをし、自然な状態を保つことができる。
【0021】
A 全頭カツラ
1 ベース地
2 コーティング部
3 スパンネット
S 隙間部

(57)【要約】

【課題】下を向いて頭を下げたり、左右に首を大きく回しても裾周りが浮かない、不自然に動かない全頭カツラを提供する。【解決手段】全頭カツラAにおけるベース地1の外周縁に頭髪の生え際ラインの全周形状とほぼ同形の帯状コーティング部2を一体的に形成する。ベース地1における両耳上部の少し後ろから首筋の下髪の生え際まで連続的につながる部分に、ベース地1とコーティング部2との間にある程度の幅を持った隙間部Sを形成する。この隙間部Sに伸縮性のあるスパンネット3を取り付けてベース地1とコーティング部2とを連結し、スパンネット3により裾周り部分のベース地1とコーティング部2との間における伸縮を可能にした。


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