(54)【考案の名称】グローブボックスのガス循環ダクト構造

(73)【実用新案権者】株式会社 エイエルエステクノロジー

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、高純度のガスを封入し、外気、湿度及び不純物を嫌う物質を扱うグローブボックスにおいて、湿度及び不純物の除去効率を簡易な構造で実現するガス循環ダクト構造に関する。

【従来の技術】

【0002】
特許文献1(特開2004−174659号公報)に開示されるグローブボックス装置は、作業室と搬出入室とを有しており、作業室と搬出入室の底面、天井及び側面には第一、第二のヒータが引き回され、第一、第二のヒータに通電すると、作業室の内壁面が加熱されて、内壁面に付着した水分を蒸発させ、作業室内と搬出入室に循環する不活性ガスによって内部空間から除去されるようになっているものである。
【0003】
特許文献2(特開2013−7499号公報)に開示される気体置換装置は、空間を形成するグローブボックス内の気体を置換するためのものであり、窒素ガスを供給する送風部と、前記グローブボックスに接続されて前記送風部から供給される窒素ガスを前記グローブボックスに導入する導入管を含む導入部と、前記グローブボックス内の窒素ガスを排出する排出部と、前記導入管の開口面積を変更する三方バルブを備え、この三方バルブが、前記グローブボックス内について、気体が置換される前よりも置換された後において前記導入管の開口面積が大きくなるように変更するものである。
【0004】

【効果】

【0015】
以上のように、本考案によれば、循環経路のガス通路をハウジングの側壁部に形成することによって、コンダクタンスを向上させることができるため、フィルタ手段以外での通気抵抗による循環量の減少を抑制できるため、送風機を小型化できるため、消費電力の低下、騒音振動を抑制できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本考案の実施例1に係るグローブボックス装置の概略構成図である。
【図2】本考案の実施例2に係るグローブボックス装置の概略構成図である。

【0017】
以下、この考案の実施例について図面により説明する。
【0018】
図1に示されるグローブボックス装置1は、作業空間2を画成するハウジング3と、作業空間2内に延出するグローブに手を差し込みための開口部4と、作業空間2内で作業される物品が載置される作業台5と、作業される物品を作業空間2に搬入出するために前記作業空間2に連設される搬入出室6と、図示しない高純度ガスを供給するガス供給装置と、作業空間2内のガスを循環させ、ガス中の塵埃を除去するガス循環装置7とによって構成される。
【0019】
本考案に係るガス循環装置7は、前記作業空間2の下方であって、二重壁に形成された側壁31,32の下部に開口する吸入口71,72と、側壁31,32の二重壁内に形成されたガス通路73,74と、前記作業空間2の上方に位置する上部空間77と、前記ガス通路73,74と上部空間77とを連通する連通路75,76とによって構成される循環経路8を具備し、さらに前記上部空間77と前記作業空間2の間には、送風機78とフィルタ79とを具備するものである。
【0020】
これによって、送風機78を作動させることによって、作業空間2内の高純度ガスが、前記作業空間2の下方両側に形成された吸入口71,72から吸い込まれ、側壁31,32内に形成されたガス通路73,74及び連通路75,76を介して上部空間77に吸引され、フィルタ79を通過して塵埃が吸着され、前記作業空間2に戻るように循環するものである。
【0021】
このように、側壁31,32に、作業空間2の下方と作業空間2の上方に設けられた上部空間77との間を連通するガス通路73,74を形成するようにしたことによって、ガス通路73,74の断面積を側壁の幅一杯まで拡大することができるため、循環経路8の通気抵抗若しくは通気コンダクタンスを最適に調整することが可能となるものである。
【0022】
また、これによって、ハウジング3の外に配管を設ける必要が無くなるため、省スペース化も達成できるものである。
【0023】
図2で示される本考案の実施例2に係るグローブボックス装置1Aの循環経路8Aは、作業空間2の下方に開口する吸入口71Aと、ハウジング3の一部を構成する側壁31A内に形成されるガス通路73Aと、前記作業空間2の上部に配置される上部空間77Aとを具備し、さらに前記吸入口71Aと前記ガス通路73Aとの間を連通する冷却通路81が設けられる。この冷却通路81には、送風機78Aが設けられ、さらにこの送風機78Aの下流には、冷却用熱交換器80が設置されるものである。
【0024】
さらに、上部空間77Aと前記作業空間2との間にはフィルタ79Aが設けられる。
【0025】
以上の構成により、送風機78Aの稼働により、吸入口71Aから吸引された高純度ガスは、冷却通路81を通過することによって冷却用熱交換器80により冷却されて余熱が排除され、ガス通路73Aから上部空間77に至り、フィルタ79Aを通過して塵埃が除去されて作業空間2に戻されるものである。
【0026】
以上のように、実施例1では作業空間2の両側の対向する位置に配置される側壁31,32のそれぞれにガス通路73,74が形成されるものであり、実施例2では作業空間2の片側の側壁31Aにガス通路73Aが形成されるものである。
【0027】
このように、本考案によれば、側壁31,32,31Aにガス通路73,74,74Aを形成したことによって、上述したように通気コンダクタンスを増大させることができるので、送風機78,78Aを小型化することが可能となるものである。
【0028】
また、循環経路8のガス循環量は、フィルタ79,79Aのメッシュ径及び送風機78,78Aによる送風量に基づいて調整可能である。特に1時間当たりのガス循環量を前記作業空間2の容積で割ることによって求められる1時間当たりの換気効率は、毎時0.5回以上毎時10回未満であることが望ましい。
【0029】
以上のように構成することによって、本考案に係るグローブボックス装置1,1Aは、低発塵環境を実現することができるものである。
【0030】
1,1A グローブボックス装置
2 作業空間
3 ハウジング
4 開口部
5 作業台
6 搬入出室
7 ガス循環装置
8,8A 循環経路
71,72,71A 吸入口
73,74,73A ガス流路
77 上部空間
78,78A 送風機
79,79A フィルタ

(57)【要約】

【課題】簡易な構造で気体の循環量を増加することのできるグローブボックス装置のガス循環ダクト構造を提供する。【解決手段】作業空間2を画成するハウジング3と、作業空間2内に延出する複数のグローブと、作業空間2内に高純度のガスを供給するガス供給手段とを備える。作業空間2の下方と作業空間の上方を連通する循環経路8と、作業空間2の下方から作業空間2内のガスを吸引して作業空間2の上方から作業空間2内にガスを排出する送風機78と、循環経路8上に配置され、通過するガスから湿度及び塵埃を除去するフィルタ79とを具備し、循環経路8が、ハウジング3を構成する側壁31,32内に形成されたガス通路73,74を有する。


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