(54)【考案の名称】フォンジャック用プラグとこれを用いたスイッチングシステム

(73)【実用新案権者】株式会社コペック ジャパン

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本発明は、スマートホンや携帯電話などの携帯電子端末に形成されたフォンジャックに挿し込んで使用する信号検出用のフォンジャック用プラグとこれを用いたスイッチングシステムに関し、特に、携帯電子端末の受話口イヤホン及び通話口マイクをオフにすることなく音声着信信号を検出する用途に用いて好適である。

【従来の技術】

【0002】
スマートホンや携帯電話には、テレビ番組を見たり、予め録音しておいて音楽を聴いたり、さらに、ハンズフリーで会話したりするために、フォンジャックが設けられている。
このフォンジャックは、モノラルであれば二極、ステレを対応であれば三極、さらに、マイク付のヘッドホンに対応するものであれば四極に構成されている。
【0003】
図6は、このようなフォンジャックとプラグの接続関係を示す説明図である。プラグP2〜P4はいずれも、プラグヘッド50から突出された棒状のプラグ電極Tの軸方向に沿って極数に応じた接続端子が形成されており、フォンジャックJ2〜J4には、その内周面に、プラグP2〜P4の接点に応じた端子が形成されている。
【0004】
図6(a)に示す二極型のプラグP2は、プラグ電極Tがスリーブ端子Sとその先端に形成されたチップ端子Cからなり、フォンジャックJ2には、チップ端子Cに接続される一対の信号端子51A、51Bと、スリーブ端子Sに接続されるアース端子52が形成されている。
【0005】
図6(b)に示す三極型のプラグP3は、プラグ電極Tのスリーブ端子Sとチップ端子Cとの間にリング端子R1が形成され、フォンジャックJ3には、チップ端子Cに接続される一対の左音声信号端子51A、51Bと、リング端子Rに接続される右音声信号端子53と、スリーブ端子Sに接続されるアース端子52が形成されている。
【0006】
さらに、図6(c)に示す四極型のプラグP4は、プラグ電極Tのスリーブ端子Sをさらに短くして、リング端子R1との間にもう一つのリング端子R2を設け、フォンジャックJ4には、チップ端子Cに接続される一対の左音声信号端子51A、51Bと、リング端子R1に接続される右音声信号端子53と、リング端子R2に接続されるアース端子52と、スリーブ端子Sに接続されるマイクロホン端子54が形成されている。
【0007】
いずれも、チップ端子Cに接続される信号端子51A、51Bは、挿し込まれたプラグ電極Tをチップ端子C部分でグリップするスプリングを兼用するために左右両側に一対設けられている。
また、携帯電子端末では、一般に、この端子51A及び51B間の導通/非導通によりプラグが挿し込まれたか否かを識別するプラグ挿込状態検出端子として機能し、これにより、プラグ電極TがフォンジャックJ2〜4に挿し込まれたときに、受話口イヤホン及び通話口マイクへの通話音声の入出力を停止させて外部マイク月ヘッドホンなどから音声入出力を行うように設計されている。
この場合でも、電話着信時の呼出音は内蔵スピーカから出力されるが、受話口イヤホン及び通話口マイクの通話音声の入出力が停止されているため、通話ボタンを押しても通話することができない。
【0008】
ところで、携帯電子端末に着信があった時に、これを光で知らせるために、音声着信信号によりLEDを点灯させることが提案されている(特許文献1参照)。
これは、図7に示すように、プラグヘッド60にLED61が配されたLED付ダミープラグ62をフォンジャックJ4に挿し込んでおき、電話が着信したときにチップ端子Cとスリーブ端子S間に供給される音声着信信号によりLEDを点灯させようとするものである。
【0009】
しかしながら、LED付ダミープラグ62をフォンジャックJ4に挿し込んでおくと、受話口イヤホン及び通話口マイクがオフ状態となっているので、電話着信時に通話ボタンを押しても通話することができず、LED付ダミープラグ62をいちいち外さなければならないという面倒があった。
【0010】
また、本出願人は、携帯電子端末の保護カバーに、基地局と携帯電子端末との間で送受される送受信信号を受信するアンテナと、受診された送受信信号をトリガー信号としてLEDを点灯させるLED駆動回路を組み込んでおき、送受信信号が受信されたときにカバーに内蔵されたLEDを点灯させる技術を提案した(特許文献2参照)。
これによれば、フォンジャックにプラグを挿し込んでおく必要がないので、電話着信時にプラグを抜き取る面倒はないが、空中線を介して送受信されている他の信号の影響を受けて着信時でなくてもLEDが点灯するという誤動作を生ずることがあった。
【0011】

【効果】

【0014】
本考案に係るフォンジャック用プラグによれば、先端のチップ端子が、フォンジャックに配された一対のプラグ挿込状態検出端子に個別に接触される二つのスイッチ端子に分割形成されているので、例えば、プラグをフォンジャックに挿したまま、各スイッチ端子に接続された信号線同士を導通させればプラグを挿した状態となるので、受話口イヤホン及び通話口マイクをオフさせることができ、信号線同士を遮断させればプラグを抜いた状態となるので、受話口イヤホン及び通話口マイクをオンさせることができる。
【0015】
また、このフォンジャック用プラグに、各スイッチ端子に電気接続される信号線同士を導通/遮断するスイッチ駆動回路を備えたコントローラを接続すれば、コントローラの指示に従い所定のタイミングで自動的に各スイッチ端子を導通/遮断させることができる。
【0016】
例えば、フォンジャック用プラグが携帯電子端末のフォンジャックに挿し込まれて使用される場合に、プラグ電極がフォンジャックに挿し込まれた初期状態で信号線同士を導通させておけば、スイッチ端子間が導通されて受話口イヤホン及び通話口マイクがオフとなる。
ここで、チップ端子及びスリーブ端子間に音声着信信号が出力されたときに信号線同士を遮断させれば、スイッチ端子間が遮断されるので、受話口イヤホン及び通話口マイクがオンとなってそのまま通話することもできる。
そして、予め設定された一定時間(例えば数秒間)音声信号が入力されないときに信号線同士を再び導通させるようにすれば、通話が終了して数秒経過したときにスイッチ端子間が導通されて、受話口イヤホン及び通話口マイクがオフとなる。
【0017】
さらに、音声着信信号が出力されたときにトリガー信号を出力するトリガー回路をコントローラーに設けておけば、そのトリガー信号を利用して着信に同期させて任意の処理を実行させることができ、例えば、トリガー信号を受けてLEDを点灯させるLED駆動回路を設けておけば、着信時に確実にLEDを点灯させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本考案に係るスイッチングシステムの一例を示すブロック図。
【図2】本考案に係るフォンジャック用プラグの一例を示す斜視図。
【図3】携帯電子端末への装着状態を示す斜視図。
【図4】携帯電子端末への装着状態を示す部分断面図。
【図5】携帯電子端末への装着状態を示す背面図。
【図6】一般のフォンジャック及びプラグの接続関係を示す説明図。
【図7】従来装置を示す説明図。

【0019】
本例のスイッチングシステムは、携帯電子端末の受話口イヤホン及び通話口マイクをオフにすることなく、フォンジャックより音声着信信号を検出できるようにするという目的を達成するために、スリーブ端子の先端側にチップ端子を形成したプラグ電極がプラグヘッドから突出形成されたフォンジャック用プラグと、これに接続されるコントローラとからなり、フォンジャック用プラグは、前記チップ端子が、フォンジャックに配された一対のプラグ挿込状態検出端子に個別に接触される二つのスイッチ端子に分割形成されると共に、前記プラグヘッドに、前記各スイッチ端子及びスリーブ端子に個別に電気接続された三つの端子を有するコネクタが形成され、前記コントローラが、前記コネクタを介して、各スイッチ端子に電気接続される信号線同士を導通/遮断するスイッチ駆動回路を備えた。
【0020】
図1に示すスイッチングシステム1は、スマートホンなどの携帯電子端末2の受話口イヤホン及び通話口マイクをオフすることなく、音声着信信号をフォンジャックJから検出して、着信時にLEDを点灯させる回路に使用されるものであり、フォンジャックJに挿し込んで使用されるフォンジャック用プラグPと、これに接続されるコントローラ3とからなる。
【0021】
フォンジャック用プラグPは、図2に示すように、スリーブ端子Sの先端側にチップ端子Cを形成したプラグ電極Tがプラグヘッド5から突出形成されている。
携帯電子端末2のフォンジャックJには、プラグ電極Tが挿し込まれたときにチップ端子Cに接触される一対のプラグ挿込状態検出端子6A,6Bを兼用する左音声信号端子が配されると共に、その内周面長手方向に沿って、右音声信号端子7と、アース端子8と、マイククロホン端子9が配されている。
【0022】
プラグ電極Tは、チップ端子Cが、前記一対のプラグ挿込状態検出端子6A,6Bに個別に接触される二つのスイッチ端子11A,11Bに分割形成されると共に、スリーブ端子Sがアース端子8に接触される位置に形成されている。
なお、このプラグPは、プラグ挿込状態検出端子6A,6Bとアース端子8を導通させた状態で、プラグ挿込状態検出端子6A,6B間を導通/遮断させるものであるから、フォンジャックJ内に配された他の端子7、9との接続されている必要はない。
【0023】
また、プラグヘッド5には、前記各スイッチ端子11A,11B及びスリーブ端子Sに個別に電気接続された三つの端子12A〜12Cを有するコネクタ13が形成され、プラグPを携帯電子端末2のフォンジャックJに挿し込んだときに、携帯電子端末2の保護カバー21に形成されたレセプタクル22と電気接続されるように、夫々の端子12A〜12CがプラグPの挿込方向に向かって露出されている。
プラグヘッド5は断面方形に形成され、プラグPを挿し込んだときに、その一面5aが保護カバー21の端縁21aに当接されて回転しないようなっている。これにより、フォンジャックJのプラグ挿込状態検出端子6A,6Bと、チップ端子Cの二つのスイッチ端子11A,11Bが対向するように正確に位置決めされる。
【0024】
保護カバー21は、図3に示すように、携帯電子端末2の上下左右側面に装着されるフレーム23と、その背面側を覆うパネル24から成り、当該保護カバー21を携帯電子端末2に装着した状態でフレーム21がフォンジャックJに隣接する位置には、プラグヘッドに形成されたコネクタ13と接続されるレセプタクル22が形成されている。
レセプタクル22には、コネクタ13の各端子12A〜12Cに接続される端子25A〜25Cが形成されると共に、これら各端子25A〜25Cが、保護カバー21のパネル24に埋設されたコントローラ3にフラットケーブル26を介して接続されている。
【0025】
本例のコントローラ3は、フォンジャックJから出力される音声着信信号を検出してLED39を点灯させるためのもので、前記コネクタ13及びレセプタクル22を介して、各スイッチ端子11A、11Bに電気接続される信号線31A,31B同士を導通/遮断するスイッチ32を動作させるスイッチ駆動回路33を備えている。
また、スイッチ駆動回路33は、信号線31Aから分岐された配線34に配された増幅器35とタイマ36からなり、このタイマ36にスイッチ32とトリガー回路37が接続されている。
さらに、トリガー回路37にLED駆動回路38が接続され、LED駆動回路38には所要数のLED39が接続されている。LED駆動回路38は、トリガー回路37からのトリガー信号が入力されたときに、バッテリー40を電源として所定の発光パターンでLED39を点灯させるようになっている。
【0026】
スイッチ32は、プラグ電極TがフォンジャックJに挿し込まれた初期状態で信号線31A,31B同士を導通させるようにオンされている。
タイマ36は、増幅器35から音声信号が入力されたときに計時を開始すると同時にトリガー回路37に対してタイミング信号を出力し、その後、例えば0.5秒経過した時にスイッチ32をオフする制御信号を出力する。また、音声信号の入力が遮断されたときに計時を開始し、例えば、5秒間連続して音声信号が入力しない無音状態が続いたときにスイッチ32をオンする制御信号を出力する。
【0027】
これにより、スイッチ駆動回路33は、初期状態でオンのスイッチ32に対し、チップ端子C及びスリーブ端子S間に音声着信信号が出力されたときに制御信号を出力してオフすることにより信号線31A,31B同士を遮断し、予め設定された一定時間(例えば5秒間)連続して音声信号が入力しない無音状態が続いたときに制御信号を出力してオンすることにより信号線31A,31B同士を再び導通させるようになっている。
【0028】
以上が本考案の一構成例であって、次にその作用について説明する。
初期状態では、スイッチ32がオンされているので、プラグ挿込状態検出端子6A、6Bを兼用する左音声信号端子から音声着信信号が出力されると、この信号が、スイッチ端子11A、11B−コネクタ13−レセプタクル22−信号線31A、31Bを介してスイッチ駆動回路33に供給され、増幅器35で増幅され、タイマ36に入力される。
【0029】
タイマ36では、信号入力と同時にトリガー信号をLED駆動回路38に出力して計時を開始し、所定時間(例えば0.5秒)経過後にスイッチ32をオフする信号を出力する。
LED駆動回路38はトリガー信号を受けて、バッテリー40を電源として所定の発光パターンでLED39を点灯させるので、空中線を介して送受信されている他の信号の影響を受けて着信時でなくてもLED39が点灯するという誤動作を起こすことがない。
【0030】
このとき、携帯電子端末2側では内蔵スピーカ(図示せず)により呼び出し音が出力される。
また、コントローラ3で0.5秒経過後にスイッチ32がオフされると、フォンジャックJのプラグ挿込状態検出端子6A,6Bは非導通状態となるので、フォンジャックJにプラグ電極Tを挿したままの状態で携帯電子端末2側ではフォンジャックJからプラグ電極Tが抜かれたと判断する。
したがって、受話口イヤホン及び通話口マイクがオンされ、通話ボタンを押せば、プラグ電極Tをフォンジャックに挿し込んだまま電話で話すことができる。
【0031】
このように、本例では、着信時にフォンジャックJから出力される音声着信信号を検出してLED39を点灯させることにより着信状態を光で知らせることができ、また、通話ボタンを押せば、プラグPを抜くことなくそのまま受話口イヤホン及び通話口マイクで通話することができる。
なお、通話中もフォンジャックJの左音声信号端子を兼用するプラグ挿込状態検出端子6A,6B及び左音声信号端子7には音声信号が出力されているので、音声着信信号入力時と同様にLED駆動回路38によりLED39が点灯される。
【0032】
通話が終了しオンフックボタンを押せば、フォンジャックJに供給される音声信号が遮断され、タイマ36でこの無音状態が所定時間(例えば5秒間)連続すると、スイッチ32をオンして信号線31A,31B同士を再び導通させる。
これにより、フォンジャックJのプラグ挿込状態検出端子6A,6B間が導通するので、携帯電子端末2側ではフォンジャックJにプラグ電極Tが挿し込まれたと判断し、受話口イヤホン及び通話口マイクをオフして、音声着信信号が入力されるまで待機する。
【0033】
このように、スイッチングシステム1では、フォンジャックJにプラグ電極Tを挿し込んだまま、フォンジャックJに配されたプラグ挿込状態検出端子6A,6B間の導通/非導通をコントロールすることができる。
したがって、本例のように、着信時に確実にLED39を点灯させたい場合に、フォンジャックJに供給される音声着信信号を検出してLED39を点灯させることができ、また、プラグPを一々外すことなく、受話口イヤホン及び通話口マイクでそのまま通話することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本考案は、スマートホンや携帯電話などの携帯電子端末に形成されたフォンジャックにプラグを挿し込んだまま、携帯電子端末の受話口イヤホン及び通話口マイクをオフにすることなく音声着信信号を検出する用途に用いて好適である。
【0035】
1 スイッチングシステム
2 携帯電子端末
3 コントローラ
J フォンジャック
P フォンジャック用プラグ
S スリーブ端子
C チップ端子
T プラグ電極
5 プラグヘッド
6A,6B プラグ挿込状態検出端子
11A,11B スイッチ端子
12A〜12C 端子
13 コネクタ
21 保護カバー
22 レセプタクル
31A,31B 信号線
32 スイッチ
33 スイッチ駆動回路
37 トリガー回路
38 LED駆動回路
39 LED


(57)【要約】

【課題】携帯電子端末の受話口イヤホン及び通話口マイクをオフにすることなく、フォンジャックより音声着信信号を検出できるようにするコントローラーとフォンジャックよりなるスイッチングシステムを提供する。【解決手段】フォンジャック用プラグPのプラグヘッド5から突出形成されるプラグ電極がスリーブ端子Sとその先端側のチップ端子Cを備え、チップ端子Cが、フォンジャックJに配された一対のプラグ挿込状態検出端子6A、6Bに個別に接触される二つのスイッチ端子11A、11Bに分割形成され、プラグヘッド5には各スイッチ端子11A、11B及びスリーブ端子Sに個別に電気接続された三つの端子12A〜12Cを有するコネクタ13が形成され、当該コネクタ13を介して、各スイッチ端子11A、11Bに電気接続される信号線同士を導通/遮断するスイッチ駆動回路34を備えたコントローラ3を接続した。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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