(54)【考案の名称】乗用培土機

(73)【実用新案権者】ヤンマー株式会社

(73)【実用新案権者】株式会社大竹製作所

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、乗用培土機に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来、トラクタの搬入が困難な狭い圃場では、歩行型の培土機を用いて左右の畝の側面への土寄せ作業が行われていた。歩行型の培土機の技術は公知である(例えば、特許文献1)。しかし、作業労力軽減等の観点から乗用型の培土機(乗用培土機)を用いたいとの要請がある。また、乗用培土機を用いる場合、安定して走行できるものを用いたいとの要請がある。
【0003】

【効果】

【0009】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0010】
請求項1においては、走行機体が補助輪で支持されて倒れることが抑制されるので、安定して走行することが可能となる。
【0011】
請求項2においては、補助輪の高さを圃場の状態に応じて調節することが可能となる。また補助輪25の下端を前輪と後輪の下端よりも僅かに高く配置して、走行機体が一定範囲で左右に傾動できるように構成することが可能である。これにより、運転者が、走行機体を運転している状態で、体重を左右に移動させて、走行機体を左右に傾動させて操向操作することが可能となる。
【0012】
請求項3においては、圃場の土質による後輪の沈み込みの深さに合わせて、培土体と後輪の高さを相対的に調整することが容易に行える。
【0013】
請求項4においては、部品点数を減らすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】乗用培土機を後方斜め上から見た斜視図である。
【図2】乗用培土機の前面図である。
【図3】乗用培土機の後面図である。
【図4】乗用培土機の左側面図である。
【図5】乗用培土機の右側面図である。
【図6】乗用培土機の上面図である。
【図7】乗用培土機の下面図である。
【図8】培土体を前方斜め上から見た斜視図である。
【図9】図1の一部拡大図である。
【図10】乗用培土機の後面図である。
【図11】乗用培土機の後面図である。
【図12】(a)は補助輪の変形例の左側面図であり、(b)は図12(a)の上面図である。

【0015】
以下では、乗用培土機1について説明する。
乗用培土機1は、左右の畝の間を走行して、その左右の畝の内側面への土寄せ、又は、畝立て作業を行うものである。
【0016】
図1〜図7に示すように、乗用培土機1は、乗用型の走行機体10を備える。走行機体10の前部には単一の前輪11が設けられ、走行機体10の後部には単一の後輪12が設けられる。前輪11及び後輪12は前後一直線上に配置される。
【0017】
前輪11の前上方にはエンジン13が設けられ、エンジン13の出力軸は動力伝達機構を介して前輪11と接続されている。走行機体10はエンジン13の駆動力により前輪11が駆動されて走行する。なお、エンジン13の位置や走行機体10の駆動方式については特に限定されず、エンジン13を走行機体10の後部に設けてもよく、後輪12又は前後輪11・12を駆動するように構成してもよい。
【0018】
走行機体10の前後中央の上部には運転席(サドル)14が設けられ、運転席14の前方にはハンドル15が設けられる。ハンドル15には、エンジン13の回転数を操作可能な操作具16が設けられる。ハンドル15の前下方にはエンジン13が配置され、エンジン13の下部には運転席14への着座者が足を載せる足載せ部17が設けられる。足載せ部17は、エンジン13の下部から左右両側に突出する棒形状を有する。
【0019】
前記走行機体10は、前後水平方向に延設される機体フレーム20と、該機体フレーム20の前部から前上方に延設されるハンドルフレーム3と、機体フレーム20の後部で略三角形状に枠組みされる補助フレーム26を有する。
機体フレーム20の前部には前輪11が回転自在に支持され、ハンドルフレーム3は逆Y字状に構成して、上端に左右水平方向にハンドル15を固設し、下部は前輪11を跨ぐように機体フレーム20の前部に固定される。補助フレーム26は左右水平方向に延設される横フレーム26aと、横フレーム26aの左右中央後方に上下方向に配設される上下フレーム26bと、横フレーム26aの左右両端と上下フレーム26bの上部とを連結する連結フレーム26cを有する。該横フレーム26aの左右中央が機体フレーム20の前後中途部に固定され、上下フレーム26bの上部が機体フレーム20の後端に固定される。横フレーム26aの左右両側には補助輪25がそれぞれ取り付けられ、上下フレーム26b下端には後輪12が回転自在に支持される。
図8に示すように、前記横フレーム26aの左右中央にはブラケット26dが設けられ、ブラケット26dは機体フレーム20に対してボルト等によって着脱可能に取り付けられる。ブラケット26dの上面には横フレーム26aの左右中央が溶接等で固設され、ブラケット26dから突出した支持杆26eに後述する培土体2が上下高さ調節可能に取り付けられる。こうして、後輪12及び左右補助輪25を取り付けた補助フレーム26は機体フレーム20に対して着脱可能に構成している。
前記前輪11及び後輪12の間には培土体2が設けられる。
【0020】
以上のように、乗用培土機1は、前後一直線上に単一の前輪11及び単一の後輪12が設けられる乗用型の走行機体10を備え、前輪11及び後輪12の間に培土体2を設ける構造を有する。これにより、乗用培土機1をコンパクト化でき、トラクタを搬入して作業を行うことが困難な狭い圃場でも用いることが可能となる。
【0021】
図1及び図8に示すように、培土体2は、後方に向かうにつれて左右両側に広がる刃体19と、該刃体19の左右両後部から後方に向かうにつれて左右外側へ延設される培土板18を有する。
培土体2は、走行機体10の機体フレーム20に、支持部4を介して取り付けられている。支持部4は、機体フレーム20に着脱可能に取り付けられたブラケット26dに高さ調節可能に取り付けられる取付ステー21と、該取付ステー21に前後回動可能に取り付けられる揺動フレーム22と、揺動フレーム22と培土板18の間に介装される幅調節アーム23を有する。
取付ステー21は前部がボス状に構成され、ブラケット26dより下方に突設された支持杆26eに嵌合して、ボルト、ピン等により支持杆26eに固定される。支持杆26eには取付ステー21を固定するための孔が上下方向に間隔を空けて複数形成されており、取付ステー21を固定する孔を変更することで、培土体2の高さが変更される。
揺動フレーム22は側面視L字状に構成され、上部が取付ステー21に揺動自在に支持され、取付ステー21の後部と揺動フレーム22の下部との間に調節ボルトが介装されている。こうして、調節ボルトを回動することで取付ステー21と揺動フレーム22との間隔が変更され、揺動フレーム22の上部を中心に後部が上下に回動され、培土体2の前後角度を変更可能に構成している。
幅調節アーム23は一端が培土板18の内面に回動自在に枢支され、幅調節アーム23の他端が揺動フレーム22の後部に前後位置調節可能に固定されている。こうして、幅調節アーム23の揺動フレーム22に対する前後位置を変更することにより、培土板18の後部が左右に回動され、左右の培土板18の後部の離間幅を変更することを可能としている。
また、培土板18は、後輪12の直前方の近傍に配置されており、すなわち後輪12の近傍に配置されている。後輪12の高さは変更可能に構成されている。図1に示すように、前記補助フレーム26の上下フレーム26bには、後輪12を支持する支持杆が上下摺動可能に取り付けられており、上下フレーム26bの上部に設けた調節ハンドル24が回動されることにより、支持杆が上下摺動して、後輪12の高さが変更される。
【0022】
以上のように、乗用培土機1に関しては、培土体2が後輪12の直前方に配置され、培土体2の高さ及び後輪12の高さが、それぞれ変更可能に構成される。これにより、圃場の土質による後輪12の沈み込みの深さに合わせて、培土体2と後輪12の高さを相対的に調整することが容易に行える。
【0023】
図1及び図9に示すように、走行機体10の左右両側には補助輪25が設けられている。補助輪25は、補助フレーム26を介して走行機体10の機体フレーム20に取り付けられている。補助フレーム26の横フレーム26aの左右両端部には補助輪取付ロッド27がそれぞれ取り付けられており、補助輪取付ロッド27の下端には補助輪25がそれぞれ取り付けられている。
【0024】
補助輪取付ロッド27は、継手部材28を介して補助フレーム26に取り付けられている。継手部材28は、左右方向に貫通する角管28aと、上下方向に貫通する角管28bが一体的に固設され、横フレーム26aに角管28aが左右摺動可能に外嵌されて、角管28bに補助輪取付ロッド27が上下摺動可能に嵌挿されている。角管28aは横フレーム26aに対してネジ部材29により固定され、補助輪取付ロッド27は角管28bに対してネジ部材30により固定される。
【0025】
補助輪25の左右方向の位置決めは、ネジ部材29を緩めて、補助輪取付ロッド27を左右移動させて、補助輪25を所望の左右位置へ配置して、ネジ部材29を締め付けることによって行われる。
補助輪25の高さの位置決めは、ネジ部材30を緩めて、補助輪取付ロッド27を上下移動させて、補助輪25を所望の高さへ配置して、ネジ部材30を締め付けることによって行われる。
【0026】
補助輪25は、培土体2の左右両側に配置される。なお、補助輪25の位置に関しては、走行機体10の左右両側に存在していればよく、本実施形態のような培土体2の左右両側(走行機体10中央部の左右両側)には限定されない。補助輪25は、走行機体10前部の左右両側や、走行機体10後部の左右両側に配置されてもよい。
【0027】
上記のように構成した乗用培土機1は、平坦圃場で新たに畝立てを行う場合に用いることも可能であり、又は、形成された畝上に野菜等の作物が作付され、苗やある程度成長した作物の根本に、土寄せを行う場合に用いることも可能である。
図10に示すように、例えば、乗用培土機1は、畝31・31の間の溝32上に前輪11及び後輪12を配置して、畝31の隣の溝33・34上に補助輪25をそれぞれ配置した状態で、走行機体10を前進させることによって、培土体2により溝32の耕土を削り左右に持ち上げながら分けて、畝中央部側へ土寄せを行う。但し、前記ブラケット26dには培土体2の代わりにレーキを取り付けて、溝及び畝側面の除草作業を行うように構成することもできる。
【0028】
上記したように、走行機体10の左右両側には補助輪25が設けられるので、走行機体10が補助輪25で支持されて倒れることが抑制されるので、安定して走行することが可能となる。
また、補助輪25の高さが変更可能に構成されるので、補助輪25の高さを圃場の状態に応じて調節することが可能となる。また、図11に示すように、補助輪25の下端を前輪11と後輪12の下端よりも僅かに高く配置して、すなわち、走行機体10を水平に配置した状態で補助輪25が僅かに圃場(溝33・34)から浮くようにして、走行機体10が一定範囲で左右に傾動できるように構成することが可能である。これにより、運転者が、走行機体10を運転している状態で、体重を左右に移動させて操向することが可能となる。
また、補助輪25の左右位置が変更可能に構成されるので、補助輪25の左右位置を畝幅等に応じて変更することが可能である。
【0029】
図12(a)及び図12(b)に示すように、補助輪25を足載せ部17に取り付けて、補助輪25を走行機体10前部の左右両側に配置するように構成してもよい。具体的には、足載せ部17を左右側方へ延長し、足載せ部17の延長杆部に、継手部材28を用いて補助輪取付ロッド27を取り付ける。これにより、足載せ部17に補助輪25が取り付けられた状態になる。補助輪25は、継手部材28により、左右方向の位置の変更、及び高さの変更をできるように構成される(図9参照)。
これによると、足載せ部17により補助輪25が支持されるので、補助輪25を支持するための部材(上記補助フレーム26の横フレーム26a等)を別途設ける必要がなく、部品点数を減らすことが可能となる。
【0030】
以上のように乗用培土機1は、
前後一直線上に単一の前輪11及び単一の後輪12が設けられる乗用型の走行機体10と、
前輪11及び後輪12の間に設けられる培土体2と、
走行機体10に取り付けられ、走行機体10の左右両側に配置される補助輪25と、
を備える。
【0031】
これにより、走行機体10が左右の補助輪25で支持されて倒れることが抑制されるので、安定して走行することが可能となる。また、前輪11と後輪12の間に培土体2が配置されるので、走行機体10が前後に傾斜した場合、後輪12の後方に培土体2を取り付けるよりも培土体2の深さの変化量を小さく抑えることができる。また、後輪12で押さえ付けられる前に培土体2で圃場の土を寄せることになり、持ち上げ効率が良い。
【0032】
また、乗用培土機1においては、
補助輪25の高さが変更可能に構成される。
【0033】
これにより、補助輪25の高さを圃場の状態に応じて調節することが可能となる。また、補助輪25の下端を前輪11と後輪12の下端よりも僅かに高く配置して、走行機体10が一定範囲で左右に傾動できるように構成することが可能である。これにより、運転者が、走行機体10を運転している状態で、体重を左右に移動させて、走行機体10を左右に傾動させて操向操作することが可能となる。
【0034】
また、乗用培土機1においては、
培土体2は、後輪12の直前方に配置され、
培土体2の高さ及び後輪12の高さが、それぞれ変更可能に構成される。
【0035】
これにより、圃場の土質による後輪12の沈み込みの深さに合わせて、培土体2と後輪12の高さを相対的に調整することが容易に行える。
【0036】
また、乗用培土機1においては、
走行機体10には、運転席14と、運転席14への着座者が足を載せる足載せ部17が設けられ、
足載せ部17には、補助輪25が取り付けられる。
【0037】
これにより、部品点数を減らすことが可能となる。
【0038】
1 乗用培土機
10 走行機体
11 前輪
12 後輪
18 培土板
25 補助輪

(57)【要約】

【課題】安定して走行できる乗用培土機を提供する。【解決手段】乗用培土機1は、前後一直線上に単一の前輪11及び単一の後輪12が設けられる乗用型の走行機体10と、前輪11及び後輪12の間に設けられる培土体2と、走行機体10に取り付けられ、走行機体10の左右両側に配置される補助輪25と、を備える。また、補助輪25の高さが変更可能に構成される。また、培土体2は、後輪12の直前方に配置され、培土体2の高さ及び後輪12の高さが、それぞれ変更可能に構成される。


【パテントレビュー】

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