(54)【考案の名称】組合せ式油煙分解放電反応器

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は一種の組合せ式油煙分解放電反応器に係り、高圧放電応用技術領域に属する。

【従来の技術】

【0002】
多くの家庭で、主婦は往々にして厨房の主役であるが、主婦が長時間厨房で働いた後に、頭痛、胸焼け、目のかゆみ、鼻づまり、耳鳴り等が出現することがあり、もし厨房にいる時間が集中し、長ければ、厳重な場合は、不眠、記憶力減退、気管支炎、肺炎等の油酔いの総合症をもたらし得る。これは厨房中の油煙汚染によりもたらされる。食用油と食品が高温で調理されると、大量の熱酸化分解産物が発生し、そのうち、分解産物は煙霧形式で空気中に拡散し、油煙気体を形成する。油煙気体の成分は非常に複雑であり、アルデヒド、アセトン、炭化水素、脂肪酸、アルコール、芳香族化合物、エステル、ラクトン、複素環化合物等を有する。そのうちには、ベンゾピレン、揮発性亜硝酸、複素環アミノ化合物等、既知の高発癌性物質が包含される。
【0003】
研究により、常用食用油を摂氏270度程度に加熱すると発生する油霧凝結物は、人体細胞染色体の損傷をまねき、女性の肺癌発病率の増加の一つの重要な因子となっている可能性があることが分かっている。近年、台湾国内の大都市で、肺癌発病状況の調査中に分かったことは、長期に調理に従事してきた家庭主婦の肺癌の発病率は比較的高く、このほか、厨房油煙濃度が高い環境で調理作業に従事するコックは、油煙により肺癌に罹患しやすいのみならず、腸、大脳神経等に対する危害も比較的明らかである。
【0004】
厨房油煙に限らず、その他の、たとえば煙草の煙、工場の機械の潤滑油、絶縁油及び切削油等機械加工により発生する煙霧も、環境に対していずれも厳重な汚染をもたらし、さらに、人々の健康も脅かし、並びに潜在的な発癌の危険性を有している。
【0005】
既存の油煙機設備の多くは、油煙を厨房より抽出して室外空気中に排出し、一時的に室内の油煙を減らすことができるものの、室外に排出された油煙は室外空気に対して汚染を形成する。
【考案が解決しようとする課題】
【0006】
本考案の目的は、既存の油煙排出機がただ油煙を吸い出すだけで処理しない欠点に対して、油煙を分解処理できる装置を設計し、油煙の室内外の環境に対する汚染を無くすことにある。

【効果】

【0021】
本考案の既存の技術に較べて有益な効果は、放電反応器にモジュール化設計を採用し、サイズは実際の場所が処理を必要とする油煙の種類と単位時間の油煙量により、反応器の空心円柱電極(17)或いは螺旋電極(14)のサイズ、電圧、棒状電極(12)と空心円柱電極(17)或いは螺旋電極(14)のピッチ、パルス放電周波数と電源パワー等のパラメータを調整することで、油煙の連続大量分解の目的を達成する。
【0022】
本考案は消耗パワーが小さく、静電集油技術の二十分の一にすぎず、本考案の作業温度は低く、低温反応処理に属し、安全性が高く、本考案の放電針は酸化せず、使用寿命が長く、作業時にオゾンを発生しない。
【0023】
本考案は厨房の油煙、交通工具の排出するオイル含有廃ガス、煙草の煙及び機械潤滑油、絶縁油及び切削油など機械加工で発生する煙霧を分解する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本考案の方形組合せ処理ユニット構造表示図である。
【図2】本考案の円形組合せ処理ユニット構造表示図である。
【図3】本考案の処理ユニットの第1種の構造表示図であり、放電層は空心円柱電極とされている。
【図4】本考案の処理ユニットの第2種の構造表示図であり、放電層は螺旋電極とされている。
【図5】本考案の2層電極処理ユニットの構造表示図である。
【図6】本考案の3層電極処理ユニットの構造表示図である。
【図6A】図6の立体分解図である。
【図7】本考案の、溝が軸線に垂直に設けられた棒状電極構造表示図である。
【図8】本考案の、溝が軸線と角度をなす棒状電極構造表示図である。
【図9】本考案の、図4に示される螺旋電極がサポートフレームで固定されて螺旋状空心電極を形成する実施例立体図である。
【図10】図9の構造の局部断面図である。
【図11】本考案の図4の螺旋電極がサポートフレームで固定されて円形空心螺旋電極を形成する実施例の立体図である。
【図12】本考案のエンジン油煙分解装置への応用の実施例の立体図である。
【図13】図12のエンジン油煙分解装置の前処理モジュール立体図である。

【0025】
[実施例1]
本実施例は図2に示されるとおりである。
本実施例の組合せ式油煙分解放電反応器は、四つの処理ユニット(1)が油煙の入口(3)と出口(4)を具えた円形ケーシング(2)に組み合わされてなる。該処理ユニット(1)は空心円柱電極(17)と棒状電極(12)で構成される。
【0026】
本実施例中、処理ユニット(1)の空心円柱電極(17)は単層空心円柱電極(17)とされ、図4に示されるようであり、空心円柱電極(17)の内径は120mmとされ、空心円柱電極(17)の厚さは2mmとされ、空心円柱電極(17)と棒状電極(12)間は径方向に10mm離れている。
【0027】
空心円柱電極(17)の外部は加工により均一に分布する錐環形体とされ、且つその上に横向きの溝(13)が配設され、該溝(13)の方向は棒状電極(12)と交錯するものとされ、空心円柱電極(17)は支持フレーム(15)上に取り付けられ、空心円柱電極(17)の外表面に3mmの絶縁保護層が敷設されている。
【0028】
本実施例中、処理ユニット(1)の棒状電極(12)は空心円柱電極(17)内部の中心位置に設置され、すなわち、空心円柱電極(17)を貫通する。棒状電極(12)と空心円柱電極(17)の材料はいずれも良導体とされ、棒状電極(12)の表面にも均一に錐環形体が配設され、その外部の空心電極(11)の表面にも錐環形体が配設され、該棒状電極(12)の錐環形体に設けられた溝(13)と棒状電極(12)の軸線は90度の角度を呈し、図3に示されるとおりであり、円周上の錐環形体は高圧放電端とされる。
【0029】
作業時、棒状電極(12)は負極に接続され、印加電圧は8kvとされる。
【0030】
[実施例2]
本実施例は図1に示されるとおりである。
本実施例の組合せ式油煙分解放電反応器は、四つの処理ユニット(1)が油煙の入口(3)と出口(4)を具えた円形ケーシング(2)に組み合わされてなる。該処理ユニット(1)は空心円柱電極(17)と棒状電極(12)で構成される。
【0031】
本実施例中、処理ユニット(1)の空心円柱電極(17)は2層の異なる内径の空心円柱電極(17)とされ、図5に示されるようであり、内層の空心円柱電極(17)の内径は100mmとされ、空心円柱電極(17)の厚さは2mmとされ、外層の空心円柱電極(17)と内層の空心円柱電極(17)は同心とされ、内層と外層の空心円柱電極(17)の間は径方向に10mm離れている。
【0032】
空心円柱電極(17)の外部は加工により均一に分布する錐環形体とされ、且つその上に横向きの溝(13)が配設され、該溝(13)の方向は棒状電極(12)と交錯するものとされる。内層と外層の空心円柱電極(17)は支持フレーム(15)上に取り付けられ、外層の空心円柱電極(17)の外表面に3mmの絶縁保護層が敷設されている。
【0033】
本実施例中、処理ユニット(1)の棒状電極(12)は空心円柱電極(17)内部の中心位置に設置され、すなわち、空心円柱電極(17)を貫通する。棒状電極(12)と空心円柱電極(17)の材料はいずれも良導体とされ、棒状電極(12)の表面にも均一に錐環形体が配設され、その外部の空心電極(11)の表面にも錐環形体が配設され、該棒状電極(12)の錐環形体に設けられた溝(13)と棒状電極(12)の軸線は垂直をなし、図7に示されるとおりであり、円周上の錐環形体は高圧放電端とされる。
【0034】
作業時、棒状電極(12)は負極に接続され、印加電圧は10kvとされる。
【0035】
[実施例3]
本実施例は図2に示されるとおりである。
本実施例の組合せ式油煙分解放電反応器は、四つの処理ユニット(1)が油煙の入口(3)と出口(4)を具えた円形ケーシング(2)に組み合わされてなる。該処理ユニット(1)は空心円柱電極(17)と棒状電極(12)で構成される。
【0036】
本実施例中、処理ユニット(1)の空心円柱電極(17)は3層の異なる内径の空心円柱電極(17)とされ、図6及び図6Aに示されるようであり、内層の空心円柱電極(17)の内径は80mmとされ、空心円柱電極(17)の厚さは2mmとされ、中層の空心円柱電極(18)と外層の空心円柱電極(19)と内層の空心円柱電極(17)は同心とされ、隣接する内層、中層、外層の空心円柱電極(17)(18)(19)の間は径方向に10mm離れている。
【0037】
内層の空心円柱電極(17)、中層の空心円柱電極(18)、外層の空心円柱電極(19)の外部は加工により均一に分布する錐環形体とされ、且つその上に横向きの溝(13)が配設され、該溝(13)の方向は棒状電極(12)と交錯するものとされる。内層の空心円柱電極(17)、中層の空心円柱電極(18)、外層の空心円柱電極(19)はいずれも支持フレーム(15)上に取り付けられ、外層の空心円柱電極(19)の外表面に3mmの絶縁保護層が敷設されている。
【0038】
本実施例中、処理ユニット(1)の棒状電極(12)は空心円柱電極(17)内部の中心位置に設置され、すなわち、空心円柱電極(17)を貫通する。棒状電極(12)と内層の空心円柱電極(17)、中層の空心円柱電極(18)、外層の空心円柱電極(19)の材料はいずれも良導体とされ、棒状電極(12)の表面にも均一に錐環形体が配設され、その外部の空心電極(11)の表面にも錐環形体が配設され、該棒状電極(12)の錐環形体に設けられた溝(13)と棒状電極(12)の軸線は30度をなし、図8に示されるとおりであり、円周上の錐環形体は高圧放電端とされる。
【0039】
作業時、棒状電極(12)は正極に接続され、印加電圧は15kvとされる。
【0040】
[実施例4]
本実施例は図9及び図10に示されるように、それは、図4に示される螺旋電極(14)を、サポートフレーム(142)に巻き付けて固定して螺旋状空心電極(141)を形成し、螺旋状空心電極(141)の外部の1−100mmの位置には絶縁材料を加える必要があり、絶縁材料の形状は必要により円形、矩形或いはその他の形状とされ、たとえば、油煙の出口(4)と入口(3)を具えた絶縁スリーブ(20)とされ、電源は直接螺旋状空心電極(141)に接続される。該螺旋状空心電極(141)は複数の放電リング(1411)を包含し、これら放電リング(1411)はいずれも放電尖刃部を具え並びに直列に接続されて螺旋状をなす。
【0041】
[実施例5]
本実施例は図11に示されるように、それは、図4に示される螺旋電極(14)をサポートフレーム(144)で固定して円形空心螺旋電極(143)を形成し、並びにサポートフレーム(144)で円形空心螺旋電極(143)を絶縁材料で形成され並びに油煙の入口(211)、出口(212)を具えた絶縁ケーシング(21)内に固定し、電源を円形空心螺旋電極(143)に接続してなる。該円形空心螺旋電極(143)は複数の放電リング(1431)を包含し、これら放電リング(1431)はいずれも放電尖刃部を具え並びに直列に接続されて螺旋状をなす。
【0042】
[実施例6]
本実施例は図12に示されるようであり、本実施例は一種のエンジン油煙分解装置(A)を提供し、それはエンジンが排出する廃ガスを処理するのに用いられ、それは、進気管(5)、処理ユニット(6)、及び出気管(7)を包含する。該処理ユニット(6)は高圧放電反応器(61)、前処理モジュール(62)及び廃棄物再回収モジュール(63)を包含する。
【0043】
図12及び図13に示されるように、該前処理モジュール(62)は遠心ファン(621)、廃棄物タンク(622)及び廃棄物排出口(623)を包含し、該廃棄物タンク(622)は該遠心ファン(621)が放出した固体及び液体廃棄物をブロック並びに回収し、該廃棄物排出口(623)はこれら固体或いは液体廃棄物を排出するのに用いられる。
【0044】
図12に示されるように、該廃棄物回収モジュール(63)は廃棄物案内溝(631)と廃棄物再排出口(632)を包含し、該廃棄物案内溝(631)は固体或いは液体廃棄物を該廃棄物再排出口(632)に案内する。
【0045】
取付け時には、まず、該処理ユニット(6)の前端と後端をそれぞれ連接部材(8)を介して進気管(5)と出気管(7)に接続し、その後、該進気管(5)をエンジンの排気口と接続し、最後に該高圧放電反応器(61)と該遠心ファン(621)を電源に接続する。
【0046】
使用時に、該高圧放電反応器(61)と該遠心ファン(621)がオンされると、該遠心ファン(621)が該進気管(5)を介して自動車廃ガスを吸い取り、並びに固体或いは液体廃棄物が該廃棄物タンク(622)と該廃棄物排出口(623)を通過して前処理され、前処理後の余剰の固体或いは液体廃棄物は、遠心処理されて該廃棄物再回収モジュール(63)に放出されて再度処理され、前処理後の気体は該高圧放電反応器(61)で電気分解され、空心電極の表面に数万ボルトの高電圧が印加され、これにより徹底的に分子結合が切断され、一酸化炭素が炭素ガスと酸素ガスに転化され、炭素水素化合物が最終的に、炭素ガス、酸素ガスと水に転化され、窒素酸素化合物が窒素ガスと酸素ガスに転化される。
【0047】
これにより、本考案のエンジン油煙分解装置(A)は十分に既存の技術中の触媒とフィルタネットが達成できない廃ガス浄化効果を十分に達成でき、温室効果をもたらす二酸化炭素を排出しないのみならず、空気中の酸素ガスを補充することができる。
【0048】
総合すると、本考案の組合せ式油煙分解放電反応器は、厨房の油煙、交通工具の排出するオイルを含有する廃ガス、煙草の煙、及び機械潤滑油、絶縁油、及び切削油等の機械加工で発生する煙霧を有効に分解する。
【0049】
1 処理ユニット
11 空心電極
12 棒状電極
13 溝
14 螺旋電極
141 螺旋状空心電極
142、144 サポートフレーム
1411、1431 放電リング
143 円形空心螺旋電極
15 支持フレーム
16 支持棒
17 空心円柱電極
18 中層の空心円柱電極
19 外層の空心円柱電極
2、21 ケーシング
20 絶縁スリーブ
211、3 入口
212、4 出口
5 進気管
6 処理ユニット
61 高圧放電反応器
62 前処理モジュール
621 遠心ファン
622 廃棄物タンク
623 廃棄物排出口
63 廃棄物再回収モジュール
631 廃棄物案内溝
632 廃棄物再排出口
7 出気管
8 連接部材
A エンジン油煙分解装置

(57)【要約】

【課題】油煙を分解処理し、室内外の環境に対する汚染を無くした組合せ式油煙分解放電反応器を提供する。【解決手段】組合せ式油煙分解放電反応器は、複数の処理ユニット1が煙気の入口と出口を有するケーシング2に組み合わされてなり、該処理ユニット1は、空心円柱電極17或いは螺旋電極と棒状電極12と支持機構で構成され、該支持機構は、支持フレーム15と支持棒が組み合わされてなり、該空心円柱電極17と該棒状電極12はいずれも該支持フレーム15上に取り付けられ、二つの該支持フレーム15は複数の該支持棒で該反応器の該ケーシング2の入口、出口パネルに固定される。


【パテントレビュー】

あなたの意見を伝えましょう:


【インターネット特許番号リンク】

インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):