(54)【考案の名称】金網を用いた食害防止構造体

(73)【実用新案権者】株式会社テザック

(73)【実用新案権者】株式会社日之出金網

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、金網を用いた鹿等の草食動物による食害を防止するための食害防止構造体に関するものである。なお、ここでいう草食動物とは、一般に言う草食動物に限らず、植物を摂食して食害を及ぼす哺乳動物全般をも指す。

【従来の技術】

【0002】
現在、山間部では、特に鹿等の草食動物の食害により、植物の植生を図るための植生エリアの被害が多発している。近年、鹿等の個体数が増え続け、植物が食害により衰退・枯死し、土砂崩れなどの崩壊の発生が高まることにもなっている。このような草食動物による食害を防止するために、前記植生エリアの周囲に柵やネットなどを設置する方法が知られている。
【0003】

【効果】

【0011】
上記の構成からなる本考案によれば、草食動物による食害の根本的な解決に寄与し、かつ施工後はメンテナンス不要である食害防止構造体を提供することが可能となる。
【0012】
すなわち、前記金網が保護エリアに生育する植物の生長点を草食動物による摂食から守ることができる厚み及び目合いを持つ立体構造であることから、前記金網を保護エリアに敷設することによって鹿等の食害による植物の衰退・枯死を確実に防止することができ、また、前記金網は強固な鉄製で鹿等の草食動物の踏圧に耐え得る強度をもつため、形状を保つ限り効果を発揮し施工後のメンテナンスが不要で、その管理が非常に容易である。
【0013】
さらに、鹿等の草食動物が原因の植生不良には食害の他に「踏み荒らし」が挙げられるが、鹿等が乗っても潰れない強度を持つ前記金網を敷設することで、鹿等は摂食の際に金網上を歩くこととなり、土壌や植物体が直接踏まれることがなく植物の衰退・枯死を防止することができる。
【0014】
また、前記金網により、植物の最低限の生長点を保護するとともに、その生長点よりも先にまで成長した部分を鹿等が食べることができるようにすることで、植生の回復が確実となるとともに、鹿等との共存・共生を図ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】食害防止構造体の構成を概略的に示す縦断面図である。
【図2】鹿等の草食動物による植物の摂食に対する、食害防止構造体の食害防止効果を示した説明図である。

【0016】
以下、本考案の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
本実施形態に係る食害防止構造体は、例えば、山間部の平地や斜面(法面)等に設置され、保護エリアを金網によって覆うことにより、草食動物(例えば鹿等の大型草食動物)による食害の防止を図るためのものである。そして、前記食害防止構造体は直接地面に沿わせた状態で配置してなる。
【0018】
前記保護エリア1は、例えば、植物pを植生しようとする植生エリアであり、本実施例では、法面である。また、保護エリア1は、その表面に植生面1aを有している。
【0019】
前記植生面1aは、例えば、保護エリア1の表面に、前記植物pの種子を吹き付けなどにより散布することで形成したものである。なお、前記植生面1aは、上記の構成からなるものに限られず、例えば、前記種子に代えて、現地周辺の土壌などの種子を含む客土(図示せず)を用いてもよく、肥料、保水材、土壌改良材の少なくとも一つと前記種子とを混合した植生基材(図示せず)を用いてもよい。
【0020】
また、前記植生面1aは、例えば、保護エリア1の表面に植生シート(図示せず)や植生マット(図示せず)及び前記植生基材を収容した土のう(図示せず)を敷設することによって形成してもよい。
【0021】
前記金網2は、例えば、ラスを立体的に編成するように、ほぼスパイラル状に折り曲げた複数の線材を絡み合わせることによって形成されたものである。また、前記金網は、鹿等の草食動物による踏圧に耐え得る強度を持つ鉄製であることが望ましい。さらに、前記金網2は、1cm〜20cmの厚さ及び3cm〜10cm角の目合いを有することが好ましく、本実施例では、3cmの厚さ及び4cm角の目合いを有するラス金網(甲高金網)を用いている。
【0022】
そして、前記金網2を、植生面1aに直接沿わせる形でアンカー等の固定具を用いて敷設することにより、本考案に係る食害防止構造体は形成されるのである。
【0023】
ここで、一般的な植物では、鹿等に根こそぎ食べられた場合には再生不可能となるが、例えば、トールフェスクなどの牧草からなる植物pでは、地上約2cmにある生長点より上側の部分を食べられても再生可能である。このように、再生可能な最低限の生長点を保護することにより、植物の成長を確保できる。そのため、前記保護エリア1の植生面1aからその上方2cmまでの空間内に鹿等が口を入れられないようにすることで、鹿等による食害を防止することができる。
【0024】
また、図2において、前記金網2の厚さHを調節することにより、植物の最低限の生長点を保護することができる草丈を確保するとともに、その生長点よりも先にまで成長した部分を鹿等が食べることができるようにすることで、植生の回復が確実となるとともに、鹿等との共存・共生を図ることも可能となる。
【0025】
1 保護エリア
1a 植生面
2 金網
H 金網の厚さ
p 植物

(57)【要約】

【課題】鹿等の草食動物による食害の根本的な解決に寄与し、かつ施工後はメンテナンス不要である食害防止構造体を提供する。【解決手段】保護エリアを金網によって覆う草食動物による食害防止構造体であって、前記金網が、ほぼスパイラル状に折り曲げた複数の線材を絡み合わせることによって形成し、保護エリアに生育する植物の生長点を草食動物による摂食から守ることができる厚み及び目合いとして、1cm〜20cmの厚さ及び3cm〜10cm角の目合いを持つ立体構造とする。


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