(54)【考案の名称】ユニット式階段及び階段室構造

(51)【国際特許分類】

E04F 11/02 ・階段 そのレイアウト

(73)【実用新案権者】ミサワホーム株式会社

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、ユニット式階段及び階段室構造に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来、階段を建設する際においては、踊り場ユニットや階段ユニットを予め工場で製造しておき、それらのユニットを現場で組み付けることで、現場での作業性を高めた技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】

【効果】

【0015】
本考案によれば、ユニット支持用の支柱の使用頻度を抑えることで、支柱に必要な設置スペースを抑制し、意匠上の自由度も高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施形態に係る階段室構造のレイアウトの一例を示す側面図である。
【図2】図1の階段室構造の上面図である。
【図3】本実施形態に係る廻り階段ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図4】本実施形態に係る踊り場ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図5】本実施形態に係る第一直階段ユニットを支持部材で支持した状態を示す斜視図である。
【図6】本実施形態に係る壁パネル設置前の状態を示す斜視図である。
【図7】本実施形態に係る壁パネル設置後の状態を示す斜視図である。
【図8】本実施形態に係るユニット式階段の変形例を示す上面図である。
【図9】本実施形態に係るユニット式階段の変形例を示す上面図である。

【0017】
以下、図面を参照して本考案の実施の形態について説明する。
図1は本実施形態に係る階段室構造のレイアウトの一例を示す側面図であり、図2は図1の階段室構造の上面図である。
図1及び図2に示すように、階段室構造200内に設けられるユニット式階段1は基準寸法であるモジュールMに基づいて組み立てられた躯体2内に建て込まれている。躯体2とユニット式階段1との間には壁パネル3が介在している。
ここで、モジュールとは、建造物のあらゆる部分を一定の大きさの倍数関係に整えようとするときの基準となる寸法のことをいい、例えば1モジュールを基準寸法とすると、1M(モジュール)の長さとして、800mm,900mm,910mm,1000mmなどが使用される。本実施の形態においては、1M=910mmに設定されている。そして、躯体2においては、当該躯体2をなす角材4の中心線間の距離が1モジュールとなっている。
【0018】
そして、ユニット式階段1は下から第一直階段ユニット10、廻り階段ユニット20、踊り場ユニット30及び第二直階段ユニット40という順で各ユニット10〜40が組み立てられることで形成されている。これら各ユニット10〜40もモジュールMに基づいて形成されている。
【0019】
第一直階段ユニット10の左右方向の長さは、モジュールMを基準に設定されている。一方、第一直階段ユニット10の幅方向の長さは、躯体2をなす一対の角材4の内側の幅(角材4の一本分の幅だけモジュールMから差し引いた長さ)から壁パネル3の厚み分小さくした値に設定されている。これにより、躯体2内に第一直階段ユニット10を設置した後には、躯体2と第一直階段ユニット10との間に壁パネル3の厚み分の隙間が形成される。
【0020】
第一直階段ユニット10は、側板をなす左右のささら桁(図1では片方のみ図示)11と、これらささら桁11間に、段階的に設けられ踏み板となる段板12と、これら段板12の間及び最下段の段板12の下方に設けられた蹴込み板13とを備えている。
ささら桁11の上端部には、直上に配置される廻り階段ユニット20を支持するための載置部14が形成されている。
ここで、第一直階段ユニット10の段板12の奥行きh1は全て同じに設定されている。奥行きh1が、第一直階段ユニット10の幅方向の長さの整数分の1とすると、その整数倍の段数の段板12はいずれも同じ奥行きh1となる。しかしながら、設計上或いは規格上、割り切れる奥行きh1にできない場合には、全ての段板12の奥行きh1を同じにし、最上段の段板12をモジュールMからはみ出すようにしてもよい。図1及び図2においては、最上段の段板12がモジュールMからはみ出た場合を例示している。
【0021】
図3は、廻り階段ユニット20の概略構成を示す斜視図である。図3に示すように、廻り階段ユニット20は、一角を中心に扇状に広がるように段階的に設けられ踏み板となる段板21と、これら段板21の間及び最下段の段板21の下方に設けられた蹴込み板22と、段板21及び蹴込み板22を支持する支持台23とを備えている。
支持台23の上端部には、直上に配置される踊り場ユニット30を支持するための載置部24が形成されている。
廻り階段ユニット20の左右方向の長さ及び前後方向の長さは、躯体2をなす一対の角材4の内側の幅(角材4の一本分の幅だけモジュールMから差し引いた長さ)から壁パネル3の厚み分小さくした値に設定されている。これにより、躯体2内に廻り階段ユニット20を設置した後には、躯体2と廻り階段ユニット20との間に壁パネル3の厚み分の隙間が形成される。
【0022】
図4は、踊り場ユニット30の概略構成を示す斜視図である。図4に示すように、踊り場ユニット30は、略正方形状に形成され踏み板となる段板31と、段板31の一端部下方に設けられた蹴込み板32と、段板31における蹴込み板32に隣接する一辺に設けられ、直上に配置される第二直階段ユニット40を支持するための載置部33とを備えている。
踊り場ユニット30の左右方向の長さは、角材4の半分の幅だけモジュールMから差し引き、さらに壁パネル3の厚み分小さくした値に設定されている。一方、踊り場ユニット30の前後方向の長さは、角材4の幅だけモジュールMから差し引き、さらに壁パネル3の厚み分小さくした値に設定されている。これにより、躯体2内に踊り場ユニット30を設置した後には、躯体2と踊り場ユニット30との間に壁パネル3の厚み分の隙間が形成される。
【0023】
第二直階段ユニット40は、図1及び図2に示すように、側板をなす左右のささら桁(図1では片方のみ図示)41と、これらささら桁41間に、段階的に設けられ踏み板となる段板42と、これら段板42の間及び最下段の段板42の下方に設けられた蹴込み板43とを備えている。
ここで、第二直階段ユニット40の最上段の段板42以外の段板42は第一直階段ユニット10の各段板12の奥行きh1と同じであり、最上段の段板42は第一直階段ユニット10の各段板12の奥行きh1以下となっている。第二直階段ユニット40は、最上段の段板42が上階の床100に連続するように連結されるものであるため、この最上段の段板42の奥行きが小さくとも、床100と連続することにより奥行きh1よりも広い踏み幅を確保することができる。
第二直階段ユニット40の左右方向の長さは、モジュールMを基準に設定されている。一方、第二直階段ユニット40の幅方向の長さは、躯体2をなす一対の角材4の内側の幅(角材4の一本分の幅だけモジュールMから差し引いた長さ)から壁パネル3の厚み分小さくした値に設定されている。これにより、躯体2内に第二直階段ユニット40を設置した後には、躯体2と第二直階段ユニット40との間に壁パネル3の厚み分の隙間が形成される。
【0024】
次に、ユニット式階段1の施工方法について説明する。
作業者は、建物全体の躯体2を組み立てた後、ユニット式階段1の設置箇所に第一直階段ユニット10を組み付ける。このとき、作業者は、図5に示すように、第一直階段ユニット10を支持する支持部材50を躯体2内に配置する。なお、図5においては、角柱状の支持部材50が第一直階段ユニット10の一方の上端部のみを支えている状態を図示しているが、第一直階段ユニット10の他方の上端部を支える支持部材50も設けられている。この支持部材50は、第一直階段ユニット10に対して着脱自在となっている。
【0025】
次に、作業者は、第一直階段ユニット10の載置部14に対して廻り階段ユニット20を載置する。このとき、作業者は、図示しない支持部材を躯体2内に配置して、廻り階段ユニット20が安定するように、例えば載置部14で支持されていない側の廻り階段ユニット20の端部を当該支持部材によって支持する。この支持部材も廻り階段ユニット20に対して着脱自在となっている。
【0026】
そして、作業者は、廻り階段ユニット20の載置部24に対して踊り場ユニット30を載置する。このときにおいても、作業者は、図示しない支持部材を躯体2内に配置して、踊り場ユニット30が安定するように、例えば載置部24で支持されていない側の踊り場ユニット30の端部を当該支持部材によって支持する。この支持部材も踊り場ユニット30に対して着脱自在となっている。
【0027】
その後、作業者は、踊り場ユニット30の載置部33に第二直階段ユニット40を載置する。このとき、作業者は、第二直階段ユニット40の上端部と、上階の床100の下に設けられている梁101とを連結し、両者を固定する。
【0028】
各ユニット10〜40の仮組みが完了すると、図6に示すようにユニット式階段1側から躯体2が露出した状態となっている。ここで、上述したように各ユニット10〜40と躯体2との間には壁パネル3の厚み分だけ隙間が形成されているので、この隙間に対して作業者は例えば石膏ボードなどの壁パネル3を上から差し込み、図7に示すように躯体2を壁パネル3によって覆う。
ここで、第一直階段ユニット10及び第二直階段ユニット20の両側に壁パネル3を挿入するときは、階段ユニット10,20を一側に寄せた状態で隙間を大きくしてから他側に壁パネル3を挿入した後に、階段ユニット10,20をこの壁パネル3側に寄せて一側にもう1つの壁パネル3を挿入すれば、壁パネル3を挿入しやすく傷つけにくい。
なお、壁パネル3は、石膏ボードや構造用合板等の建築物の壁部分を形成する面材であり、その用途や素材・厚みは限定されない。特に、準耐火建物等の連続した耐火壁が求められる場合などは、壁パネル3を耐火性能のある石膏ボードとすれば、簡易な方法で容易に連続した耐火壁を施工できる。
【0029】
その後、作業者は、各ユニット10〜40を、壁パネル3を介して躯体2にビス留めすることで、各ユニット10〜40と壁パネル3とを躯体2に固定する。固定後、作業者は、各ユニット10〜30を支持していた支持部材50を取り除く。
これによりユニット式階段1の組み立てが完了する。
【0030】
このように、ユニット式階段1は、第一直階段ユニット10、廻り階段ユニット20、踊り場ユニット30及び第二直階段ユニット40から構成されている。第一直階段ユニット10、廻り階段ユニット20、踊り場ユニット30及び第二直階段ユニット40は互いに組み合わせ自在であり、これら各ユニット10〜40を少なくとも1つずつ備えたユニット式階段としてセット化されている。ユニット式階段1の組み立て前においては、ユニット式階段から、階段1の形状に応じて必要なものを選別して組み立てるようになっている。
また、直上に配置される他のユニット10〜40を載置するための載置部14,24,33が、第一直階段ユニット10、廻り階段ユニット20及び踊り場ユニット30に設けられているので、組み立て時の位置合わせが容易となり、組み立て作業の効率化を図ることができる。
そして、従来のようにユニット支持用の支柱がなくとも載置部にユニット10〜40を載置することでこれらのユニット10〜40を位置決めすることができる。したがって、ユニット支持用の支柱の使用頻度を抑えることができ、支柱に必要な設置スペースを抑制することが可能となる。そして、支柱の使用頻度が抑えられれば、支柱に基づく意匠上の制約も少なくなり、意匠上の自由度を高めることができる。
【0031】
そして、ユニット式階段1に備わる各ユニット10〜40の組み合わせを変更すれば、従来よりも多岐に亘る意匠のユニット式階段1を組み立てることが可能である。
図8及び図9は、ユニット式階段1から形成可能な階段のその他の例を示す上面図である。図8においては、下から、廻り階段ユニット20、第一直階段ユニット10及び第二直階段ユニット40という順で組み立てられたユニット式階段1Aを示している。また、図9においては、廻り階段ユニット20を4つ組み立てることで、螺旋状に形成された階段1Bを示している。
このように、第一直階段ユニット10、廻り階段ユニット20、踊り場ユニット30及び第二直階段ユニット40を少なくとも1つずつ備えたユニット式階段1を用いれば、階段自体の意匠上の自由度を高めることができ、設計時の顧客の選択肢を拡げることができる。
【0032】
また、第一直階段ユニット10の全ての段板12及び第二直階段ユニット40の最上段以外の段板42がいずれも同じ奥行きh1であるので、段板12,42の均一性を確保することができる。そして、上階の床100に連結される第二直階段ユニット40においては、最上段の段板42の奥行きが他の段板12,42の奥行きより小さくとも床100と連続するために所定の奥行きを確保することができる。
【0033】
また、ユニット式階段1をなすユニット10〜40を躯体2内に設置し、躯体2とユニット10〜40との間に形成された隙間に対して壁パネル3を挿入するのであれば、挿入時に壁パネル3が傷ついたとしてもその部分は各ユニット10〜30によって覆われることになるので、見栄えが損なわれにくくなる。
また、ユニット10〜40が躯体2に固定されると、支持部材50が取り除かれるので、支持部材50を繰り返し使用することができる。
【0034】
なお、上記実施形態では、直階段ユニットに、種類の異なる第一直階段ユニット10と第二直階段ユニット40とが含まれている場合を例示して説明したが、設計上、全ての段板12,42の奥行きを均一にできるのであれば、両者を統合して1つの直階段ユニットとすることも可能である。
また、上記実施形態では、角柱状の支持部材50を例示して説明したが、各ユニット10〜40を支持できるのであればどのような形状でも構わない。例えば枠状の支持部材などが挙げられる。
【0035】
1 ユニット式階段
2 躯体
3 壁パネル
10 第一直階段ユニット(直階段ユニット)
12 段板
13 蹴込み板
14 載置部
20 廻り階段ユニット
24 載置部
30 踊り場ユニット
33 載置部
40 第二直階段ユニット(直階段ユニット)
42 段板
50 支持部材
100 床
200 階段室構造

(57)【要約】

【課題】ユニット支持用の支柱の使用頻度を抑え、支柱に必要な設置スペースを抑制し、意匠上の自由度も高めたユニット式階段を提供する。【解決手段】ユニット式階段1は、互いに組み合わせ自在な直階段ユニット10、廻り階段ユニット20及び踊り場ユニット30のうち、少なくとも2ユニットを含んでいる。直階段ユニット10、廻り階段ユニット20及び踊り場ユニット30には、直上に配置されるユニットを載置するための載置部14が設けられている。


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