(54)【考案の名称】太陽電池モジュール

(51)【国際特許分類】

H01L 31/042

(73)【実用新案権者】株式会社トワダソーラー

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、太陽電池パネルの側部に枠体を配した太陽電池モジュールに関する。

【従来の技術】

【0002】
図7は、従来の太陽電池モジュール100の構成を表すものである。従来、太陽電池モジュール100としては、例えば、強化ガラス111とバックシート112との間に太陽電池セル113を充填剤114により封止した太陽電池パネル110の側部をコの字型の断面形状を有する枠体120の凹部にはめ込んだものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】

【効果】

【0007】
本考案の太陽電池モジュールによれば、枠部の傾斜部と太陽電池パネルとの間に充填剤を挿入するようにしたので、枠部と太陽電池パネルとの間に雨水及び融雪水が溜まることを抑制することができる。また、充填剤の内側端部を厚みが内側に向かって薄くなるように、表面を傾斜部から太陽電池パネルに向かい傾斜させるようにしたので、雨水の排水及び落雪の際の抵抗を小さくすることができる。よって、雨水の排水及び落雪を促進することができ、ごみや塵などの付着及び積雪による発電効率の低下を抑制することができると共に、部材の劣化を抑制し、長寿命化を図ることができる。
【0008】
また、枠部と太陽電池パネルとの間に、太陽電池パネルの表面の一部から裏面の一部にかけて覆うように封止材を挿入し、傾斜部と太陽電池パネルとの間の距離を0.5mm以上1.5mm以下とするようにすれば、より高い効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本考案の一実施の形態に係る太陽電池モジュールを表面から見た構成を表す図である。
【図2】図1に示したA−A線に沿った断面図である。
【図3】従来の太陽電池モジュールの構成を表す断面図である。

【0010】
以下、本考案の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は本考案の一実施の形態に係る太陽電池モジュール1を表面から見た構成を表すものである。図2は、図1に示したA−A線に沿った断面構成を表すものである。この太陽電池モジュール1は、板状の太陽電池パネル10と、この太陽電池パネル10の周縁部に配設され、太陽電池パネル10を支持する枠体20とを備えている。太陽電池パネル10は、例えば、表側の強化ガラス11と、裏側のバックシート12との間に、複数の太陽電池セル13が充填剤14により封止されている。太陽電池パネル10を表側から見た形状は、例えば、矩形状であり、周縁部全体に枠体20が配設されている。
【0012】
枠体20は、例えば、アルミニウム等の金属により構成されている。枠体20は、例えば、太陽電池パネル10の周縁部を覆う枠部21と、枠部21の裏面側に設けられた足部22とを有している。枠部21は、太陽電池パネル10の表面の一部から裏面の一部にかけて周縁部を略コの字型に覆うように形成されている。足部22は、太陽電池パネル10を支え、設置するためのものである。
【0013】
枠部21と太陽電池パネル10との間には、例えば、ブチルテープ、ゴム系あるいは樹脂系のパッキン、又は、シリコーン樹脂などよりなる封止材23が挿入されている。太陽電池パネル10の端面を封止し、保護するためである。封止材23は、太陽電池パネル10の周縁部を表面の一部から裏面の一部にかけて略コの字型に覆うように形成されている。枠部21は、封止材23の全体を覆い、封止材23よりも内側まで伸長して設けられている。
【0014】
枠部21の表面内側端部には、厚みが内側に向かって薄くなるように、表面が太陽電池パネル10に向かって傾斜する傾斜部21Aが形成されている。雨水の排水及び落雪の際の抵抗を小さくするためである。傾斜部21Aの傾斜角度は、強度が問題なければ小さいほど好ましい。
【0015】
傾斜部21Aと太陽電池パネル10との間には、少なくも内側の一部に、例えば、シリコーン樹脂又は樹脂系接着剤あるいは硬化剤などよりなる充填剤24が挿入されている。傾斜部21Aと太陽電池パネル10との間の隙間に雨水や融雪水が溜まることを防止するためである。充填剤24の内側端部は、例えば、厚みが内側に向かって薄くなるように、表面が傾斜部21Aから太陽電池パネル10に向かい、傾斜部21Aと連続するように傾斜されている。雨水の排水及び落雪の際の抵抗をより小さくするためである。充填剤24の傾斜角度は、傾斜部21Aの傾斜角度に近いことが好ましい。
【0016】
傾斜部21Aと太陽電池パネル10との間の距離Sは、例えば、0.5mm以上1.5mm以下程度とすることが好ましい。距離Sが小さいと充填剤24を挿入することが難しく、距離Sが大きいと雨水の排水及び落雪の際の抵抗が大きくなるからである。この距離Sは、例えば、封止材23の厚みにより調節することが可能である。
【0017】
この太陽電池モジュール1は、例えば、太陽電池パネル10の周縁部に封止材23を配設し、その周りに枠体20の枠部21を配設したのち、傾斜部21Aと太陽電池パネル10との間に傾斜部21Aの内側に充填剤24を挿入し、充填剤24の内側端部を傾斜部21Aと連続して傾斜するように形を整えることにより作製される。
【0018】
このように本実施の形態によれば、枠部21の傾斜部21Aと太陽電池パネル10との間に充填剤24を挿入するようにしたので、枠部21と太陽電池パネル10との間に雨水及び融雪水が溜まることを抑制することができる。また、充填剤24の内側端部を厚みが内側に向かって薄くなるように、表面を傾斜部21Aから太陽電池パネル10に向かい傾斜させるようにしたので、雨水の排水及び落雪の際の抵抗を小さくすることができる。よって、雨水の排水及び落雪を促進することができ、ごみや塵などの付着及び積雪による発電効率の低下を抑制することができると共に、部材の劣化を抑制し、長寿命化を図ることができる。
【0019】
また、枠部21と太陽電池パネル10との間に、太陽電池パネル10の表面の一部から裏面の一部にかけて覆うように封止材23を挿入し、傾斜部21Aと太陽電池パネル10との間の距離Sを0.5mm以上1.5mm以下とするようにすれば、より高い効果を得ることができる。
【0020】
上述した太陽電池モジュール1を作製し、落雪の実証実験を行った。具体的には、矩形状の太陽電池パネル10の周縁部に表面の一部から裏面の一部にかけて覆うように封止材23を配設し、更に、封止材23を覆うように枠体20の枠部21を配設し、封止材23よりも内側まで枠部21を伸長させた。枠部21の表面内側端部には傾斜部21Aを形成し、傾斜部21Aと太陽電池パネル10との間に充填剤24を挿入し、充填剤24の内側端部を傾斜部21Aと連続して傾斜するように形を整えた。作製した太陽電池モジュール1について、設置角度30度で野外に南向きに設置し、落雪の状況を観察した。
【0021】
また、本実施例に対する比較例として、傾斜部と太陽電池パネルとの間に充填剤を挿入しないことを除き、他は本実施例の太陽電池モジュール1と同様の構成を有する太陽電池モジュールを作製し、本実施例の太陽電池モジュール1と並べて、設置角度30度で野外に南向きに設置し、落雪の状況を観察した。
【0022】
観察は、太陽電池パネル10に雪が積もった日の朝8時から夕方16時まで行った。観察結果を表1に示す。表1に示したように、本実施例によれば、9時30分には、太陽電池パネル10から略落雪し、全面が露出されたのに対して、比較例では、略全面に積雪したままであった。また、14時30分においても、本実施例によれば、太陽電池パネル10の略全面が露出した状態であったのに対して、比較例では、下1/3程度に雪が残ったままであった。すなわち、本実施例の太陽電池モジュール1によれば、落雪を大幅に促進することができることが分かった。
【0023】
【表1】[fig000003]


【0024】
以上、実施の形態及び実施例を挙げて本考案を説明したが、本考案は上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、太陽電池パネル10及び枠体20の構成について具体的に説明したが、他の構成を有するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0025】
太陽電池モジュールに用いることができる。
【0026】
1…太陽電池モジュール、10…太陽電池パネル、11…強化ガラス、12…バックシート、13…太陽電池セル、14…充填剤、20…枠体、21…枠部、21A…傾斜部、22…足部、23…封止材、24…充填剤

(57)【要約】

【課題】雨水が溜まることを防止すると共に、雨水によるごみや塵などの流出及び落雪を促進することができる太陽電池モジュールを提供する。【解決手段】太陽電池パネル10の周縁部に枠体20が配設されている。枠体20は、太陽電池パネル10の周縁部を表面の一部から裏面の一部にかけて覆う枠部21を有し、枠部21の表面内側端部には、表面が太陽電池パネル10に向かって傾斜する傾斜部21Aが形成されている。傾斜部21Aと太陽電池パネル10との間には、充填剤24が挿入され、充填剤24の内側端部は、傾斜部21Aと連続するように傾斜されている。


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