(54)【考案の名称】出水装置の迅速設置構造

(51)【国際特許分類】

E03C 1/042

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図5

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は出水装置の迅速設置構造に関し、特に水道管の止水栓を閉めなくとも、水が大量に噴き出すことがなく、直ちに設置が完了できる出水装置の迅速設置構造に関する。

【従来の技術】

【0002】
図1に示すのは、従来技術の出水装置10(例えば蛇口、シャワーヘッド或いは水栓…など)の設置構造は主に該出水装置10は一つのねじ山11を具有する。該出水装置10を設置或いは交換する際、まず止水栓を閉め、該ねじ山11にシールテープ13(SEAL TAPE)を巻いてから、シールテープ13を巻いた該ねじ山11を壁にある水道管12の出水ネジ穴14にねじ入れて設置が完了し、完了後は止水栓を開き、設置した該出水装置10から水が漏れるか否かをチェックする。
【0003】
しかし、一般的な家庭にある水道管の止水栓は通常設置予定の出水装置の出水ネジ穴と離れているため、設置する際に出水装置の設置場所と止水栓の間を行き来して開閉するために多くの時間を費やすことになる。また、アマチュアの人にとって、ねじ山にシールテープを巻くのは不慣れであるため、巻きが不均等となって水漏れの原因を作りがちである。特にシールテープを巻いたねじ山を一緒に水道管の出水ネジ穴の中に入れるのは、アマチュアの人にとって、一回で完璧にこなすのは大変困難である。よって、現在の出水装置の設置は、アマチュアの人にとって大変不便で時間がかかるものであることを鑑みて、更なる改善が必要であった。
【0004】

【効果】

【0008】
本考案の構造により、ユーザーは該出水装置を設置する過程で、水が大量に噴き出すことがなく、予め該止水栓を閉めなくても、直ちに設置が完了できるため、止水栓を開閉する時間を節約することができる。更に該出水装置を設置する際、該嵌合部を該アダプタの結合穴に挿入してから一つの角度を回して定位に付かせるだけで、設置が完了するため、シールテープを巻かなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】従来技術の出水装置の設置構造の断面略図である。
【図2】本考案の立体分解略図である。
【図3】本考案の立体組立略図である。
【図4】本考案の組立断面略図である。
【図5】本考案の局部断面拡大略図である。
【図6】本考案の設置動作の立体略図である。
【図7】本考案の設置動作の断面略図である。
【図8】本考案の第二実施例の出水装置の設置前の断面略図である。
【図9】本考案の第二実施例の出水装置の設置後の断面略図である。
【図10】本考案の結合構造の別の実施状態である。

【0010】
以下に図面を参照しながら、本考案を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0011】
図2から図7に示すのは、本考案の出水装置の迅速設置構造であり、それに含まれるのはアダプタ20及び出水装置30である。該アダプタ20に含まれるのは接続部品21、套接部品22、第一ワッシャー23、バルブブロック24、スプリング25及び第二ワッシャー26である。
【0012】
該接続部品21の両端にそれぞれ第一ねじ山210及び第二ねじ山211を具有し、該第一、第二ねじ山210、211の間に比較的外形が大きいナット部212がある。該第一ねじ山210はシールテープ27を巻いてから壁にある水道管40の出水ネジ穴41の中にねじ込むことができる。該ナット部212は六角形であり、ツールを使って該接続部品21をねじ入れる際に便利である。該接続部品21の中に、更に両端に貫通する一つの穴213を具有し、該穴213の穴壁に一つの環状突出部214を具有する。
【0013】
該套接部品22の一端の面に一つのネジ穴220を具有し、別の端の面に該ネジ穴220と連通する結合穴221を具有する。該ネジ穴220と該結合穴221の間に一つの環状フランジ222を形成し、該環状フランジ222は該ネジ穴220と該結合穴221を連通する一つの連接穴22aを定義する。該第二ねじ山211にシールテープ27を巻きつけた後、該ネジ穴220にねじ込む。該結合穴221の穴壁に一つの環状溝223及び少なくとも一つのガイド槽224を具有する。該套接部品22の外周面に複数の軸方向の突出フィン22bを具有することで、それをツールで挟持してねじるのが便利となる。本考案にある該套接部品22の外周面に、該突出フィン22bの代わりに六角形の凸部(図に未掲載)を設置することができ、これ以上言及しないこととする。
【0014】
該第一ワッシャー23を該ネジ穴220の中に設け、且つ該接続部品21の端面と該套接部品22の環状フランジ222の間に挟まれる。該第一ワッシャー23は二つの相対する側面を貫通する第一穴230を具有する。
【0015】
該バルブブロック24は該穴213の中に位置し、一つの栓部240、複数のフィン241及び一つのスプリングブロック242を含む。該栓部240は該第一穴230を閉鎖或いは開放するためのものである。該複数のフィン241を該第一穴230の中に入れ、且つ該複数のフィン241の間はそれぞれ複数のフィン槽243を形成し、該複数のフィン241の端面にそれぞれ一つの突出ブロック244を設ける。該スプリングブロック242は該栓部240と反対側の該複数フィン241の一つの側面に位置する。
【0016】
該スプリング25は円錐型コイルスプリングであり、該穴213の中に設置する。該スプリング25の直径が大きい一端は該環状突出部214に抵触し、直径が小さい一端は該スプリングブロック242に套設することで、バルブブロック24が第一穴230を閉じる際の弾力を提供する。
【0017】
該第二ワッシャー26の縁を該環状溝223の中に嵌め込み、且つ該第二ワッシャー26は二つの相対する側を貫通する第二穴260を具有し、該第二穴260の直径は第一穴230より大きい。
【0018】
該出水装置30は蛇口、シャワーヘッド或いは水栓・・・などとすることができ、本実施例では説明しやすいよう蛇口を例として挙げている。該出水装置30は一つの嵌合部31、水栓ネジ32及び抵触部33を具有する。該嵌合部31の円周面に少なくとも一つの嵌合ブロック34を具有し、該套接部品22のガイド槽224に沿って導入及び回転をすることができ、該嵌合部31を該結合穴221の中に定位付けする。該水栓ネジ32は該嵌合部31から延伸し、且つ第一円錐面320、第一溝321、第二円錐面322及び第二溝323を具有する。該第一円錐面320により、第一穴230の穴縁を該第一溝321の中に導引することができ、該第一溝321により該第一穴230を密着して套設することができる。
【0019】
該第二円錐面322により、第二穴260の穴縁を該第二溝323の中に導引することができ、該第二溝323により該第二穴260を密着して套設することができる。該抵触部33は該水栓ネジ32から延伸し、且つ該バルブブロック24を押して第一穴230を開くことができる。該抵触部33の端面にある一つの導流穴330が該出水装置30の中と連通し、該導流穴330は複数のフィン241の突出ブロック244を収納する。該バルブブロック24が第一穴230を閉鎖する時、該導流穴330と該穴213は連通せず、該バルブブロック24が第一穴230を開放した時、該導流穴330は該フィン槽243を通じて該穴213と連通する。
【0020】
図2、図6及び図7に示すように、該ガイド槽224は軸方向に一つの導入部225、径方向の内側に傾斜した回転部226及び押止部227を具有する。該導入部225は該結合穴221の穴縁にまで延伸して開口状を呈し、それにより該嵌合ブロック34を導入することで該嵌合部31が該結合穴221の中に嵌合する。該回転部226は該導入部225から延伸し、それにより該導入部225内にある嵌合ブロック34を径方向に導引することで、該嵌合部31が該結合穴221の中で一つの角度回転し、更に該抵触部33の端部が該バルブブロック24を押して該第一穴230を開く。該押止部227は該回転部226から延伸し、且つ該嵌合ブロック34を中に定位することができるため、該嵌合部31を該結合穴221の中に定位する。該押止部227と該回転部226の接続箇所にある二つの相対する側壁に押止突出部228を具有し、該押止突出部228は、該押止部227にある嵌合ブロック34が簡単に逆方向に該回転部226の中に戻るのを防止することができる。
【0021】
図4から図7に示すように、該嵌合ブロック34が該押止部227の中にある時、該第一穴230は密着して該第一溝321の中に套設し、第二穴260は密着して第二溝323の中に套設する。該嵌合ブロック34が回転部226から押止部227に向かって移動する際、該第一円錐面320により、該第一穴230の穴縁を該第一溝321の中に導引し、該第二円錐面322により該第二穴260の穴縁を該第二溝323の中に導引する。
【0022】
また、本考案では、該回転部226はまた、該導入部225と垂直状を呈すことができ、該嵌合ブロック34が該導入部225と該回転部226の交わる部分まで導入する時、該抵触部33は該バルブブロック24を押し開き、該第一穴230は密着して該第一溝321の中に套設し、該第二穴260は密着して該第二溝323の中に套設する。これは前記実施例の簡単な応用であるため、更に言及しないこととする。
【0023】
前記実施例において、該ガイド槽224及び該嵌合ブロック34により、該嵌合部31を結合穴221の中に定位する結合構造である。
【0024】
図8及び図9に示すのは、本考案の第二実施例である。該アダプタ20は第一実施例にある第一ワッシャー23はなく、第二ワッシャー26のみである。該バルブブロック24は閉鎖位置にある時、該栓部240は該接続穴22aの片側を閉鎖し、該バルブブロック24は開放置にある時、該栓部240は該接続穴22aを開く。該水栓ネジ32は円錐状を呈し、該嵌合部31を該結合穴221の中に結合定位する時、該抵触部33は該バルブブロック24を押すことで栓部240が接続穴22aを開き、該水栓ネジ32はしっかりと該第二穴260を塞ぐ。該導流穴330は該複数のフィン槽243を通じて該穴213と連通する。
【0025】
図10に示すように、本考案の出水装置30と套接部品22の結合構造の別の実施例である。該套接部品22の結合穴221の穴壁に内ねじ山229を設け、該出水装置30の嵌合部31の円周面に外ねじ山35を設け、該嵌合部31の外ねじ山35は該結合穴221の内ねじ山と互いに螺合する。よって、該出水装置30は該螺合の方法を用いて該套接部品22と結合する。
【0026】
本考案は予めプロの配管工に該アダプタ20を該水道管40の出水ネジ穴41に設置してもらうことができ、該出水装置30を設置する前に、該バルブブロック24は該第一穴230を閉鎖するため、水が該アダプタ20より噴き出すことがない。該出水装置30を該アダプタ20に設置した後、該バルブブロック24は該第一穴230を開放するため、水が該導流穴330に流れて該出水装置30の中に導入する。よって、ユーザーは該出水装置30を設置する過程で、水が大量に噴き出すことがなく、予め該止水栓を閉めなくても、直ちに設置が完了できるため、止水栓を開閉する時間を節約することができる。更に該出水装置30を設置する際、該嵌合部31を該アダプタ20の結合穴221に挿入してから一つの角度を回して定位に付かせるだけで、設置が完了するため、シールテープ27を巻かなくても良い。
【0027】
〔従来技術〕
10 出水装置
11 ねじ山
12 水道管
13 シールテープ
14 出水ネジ穴
〔本考案〕
20 アダプタ
21 接続部品
210 第一ねじ山
211 第二ねじ山
212 ナット部
213 穴
214 環状突出部
22 套接部品
220 ネジ穴
221 結合穴
222 環状フランジ
223 環状溝
224 ガイド槽
225 導入部
226 回転部
227 押止部
228 押止突出部
229 内ネジ山
22a 接続穴
22b 突出フィン
23 第一ワッシャー
230 第一穴
24 バルブブロック
240 栓部
241 フィン
242 スプリングブロック
243 フィン槽
244 突出ブロック
25 スプリング
26 第二ワッシャー
260 第二穴
27 シールテープ
30 出水装置
31 嵌合部
32 水栓ネジ
320 第一円錐面
321 第一溝
322 第二円錐面
323 第二溝
33 抵触部
330 導流穴
34 嵌合ブロック
35 外ねじ山
40 水道管
41 出水ネジ穴

(57)【要約】

【課題】予め止水栓を閉めなくても、直ちに設置が完了する出水装置の迅速設置構造を提供する。【解決手段】迅速設置構造は、アダプタと出水装置を含む。アダプタは、接続部品、套接部品、バルブブロック、スプリングからなり、接続部品は両端に貫通する穴を有し、穴の中にスプリングを設ける。套接部品は一端の面にネジ穴を有し、接続部品の別端と螺設し、別の端面にネジ穴と連通する結合穴を有する。バルブブロックは、穴と結合穴が連通しない閉鎖位置と、連通する開放位置を移動する。出水装置は、嵌合部、水栓ネジ及び抵触部を有し、嵌合部は結合構造を用いて、分離可能に結合穴の中で結合定位し、水栓ネジは嵌合部から延伸し、抵触部は水栓ネジから延伸し導流穴を有する。嵌合部を結合穴の中で結合定位するとき、抵触部はバルブブロックを閉鎖から開放位置にまで移動し、水栓ネジにより穴及び結合穴が連通せず、導流穴と穴が連通する。


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