【0001】
本考案は、容量式タッチ検出装置に関するものであり、特に単層構造の容量式タッチ検出装置に関するものである。
【0002】
図1は、従来の容量式タッチ検出装置1の電極パターンの模式図を示すものである。図1に示すように、容量式タッチ検出装置1では、第1次プロセスにより基板の表面に二つの同士が近接する複数の第1軸方向の電極ブロック10、複数の第1軸方向の配線11及び二つの同士が近接する複数の第2軸方向の電極ブロック12が形成される。第1軸方向の配線11は、複数の第1軸方向の電極ブロック10を電気的に接続する。複数の第2軸方向の電極ブロック12は、第1軸方向の配線11の両側に配置される。続いて、第2次プロセスにより第1軸方向の配線11の上に絶縁層15が形成される。続いて、第3次プロセスにより複数の第2軸方向の電極ブロック12の間には金属からなる第2軸方向の配線13が形成される。第1軸方向の配線11と第2軸方向の配線13の間は電気的に絶縁する。これにより、タッチ回路のパターンが構成される。
【0003】
従来の容量式タッチ検出装置1の製造方法では、プロセスが複雑であること、コストが高いこと、第1軸方向の電極ブロック10と接続する第1の電極リード線14及び第2軸方向の電極ブロック12と接続する第2の電極リード線16の何れもが金属材料であるため、一部のタッチエリアを占用することによってタッチパネル式電子機器のディスプレイの面積が小さくなってしまうことなどの問題があった。
【0004】
そこで上記事情を鑑みて、本考案の第1の目的は、小型薄型化で低コストの容量式タッチ検出装置を提供することにある。
【0005】
本考案の第2の目的は、ユーザーがタッチするタッチエリアの面積を増加することで検出精度を向上できる容量式タッチ検出装置を提供することにある。
【0006】
本考案の第3の目的は、第1の電極リード線と第2の電極リード線のレイアウトによってタッチパネル式電子機器のディスプレイの面積が小さくなってしまうことのない容量式タッチ検出装置を提供することにある。
【0008】
本考案に係る容量式タッチ検出装置は、単層構造を備え、且つ、第1の電極リード線と第2の電極リード線が単一のプロセスにより形成されるため、複数のプロセスを行うことなく、小型薄型化で低コストの容量式タッチ検出装置を提供することができる。
【0009】
また、本考案において、第1の電極と第2の電極の形状は大体Y字形(略Y字形)を呈しており、第1の電極と第2の電極は斜め方向に延伸する第2の部分と第2の部分を有しており、第1の電極リード線と第2のリード線は非直線配置であるため、従来技術の直線配置と比べると、本考案に係る容量式タッチ検出装置は、ユーザーがタッチするタッチエリアの面積を増加することで検出精度を有効に向上できる。
【0010】
また、本考案において、第1の電極リード線、第2の電極リード線、第1の電極及び第2の電極の材料は透明導電材料であるため、タッチエリアを占用することによってタッチパネル式電子機器のディスプレイの面積が小さくなってしまうことなどの欠点を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来の容量式タッチ検出装置の電極パターンの模式図を示すものである。
【図2】本考案に係る容量式タッチ検出装置の第1の実施例の一部模式図を示すものである。
【図3】本考案に係る容量式タッチ検出装置の第2の実施例の一部模式図を示すものである。
以下、本明細書と図面に開示された本考案の実施形態は、本考案の技術内容をより分かりやすく説明し、本考案の理解を助けるために実施例を挙げたことに過ぎず、本考案の範囲を限定するものではない。ここに開示された実施形態以外にも、本考案の技術的思想に基づく他の変形例も実施可能であることは、本考案の属する技術分野における当業者に自明なことである。
図2は、本考案に係る容量式タッチ検出装置の第1の実施例の一部模式図を示すものである。容量式タッチ検出装置2は、複数の第1の電極20、複数の第1の電極リード線22、複数の第2の電極24、複数の第2の電極リード線26及び透明基板28を含む。複数の第1の電極20、複数の第1の電極リード線22、複数の第2の電極24及び複数の第2の電極リード線26は、透明基板28の上に形成される。透明基板28は、例えばガラス、ポリカーボネート(polycarbonate、PC)、ポリエステル(polyester、PET)、ポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate、PMMA)又は環状オレフィン共重合体(cyclic olefin copolymer、COC)などの材料から選択して形成された透明薄板である。
【0014】
図2に示すように、複数の第1の電極20は等間隔に配列される。第1の電極20の形状は略Y字形を呈することが好ましい。本実施例において、各第1の電極20は、第1の部分201と二つの第2の部分202をそれぞれ有する。第1の部分201は水平方向に延伸しており、略長方形を呈する。二つの第2の部分202は、第1の部分201における相対する両側に連接すると共に、斜め方向に延伸する。第2の部分202は、略菱形を呈する。各第1の電極リード線22は、第1の電極20にそれぞれ電気的に接続される。
【0015】
また、図2に示すように、複数の第2の電極24は等間隔に配列される。複数の第1の電極20と複数の第2の電極24は交差配置される。第2の電極24の形状は略Y字形を呈することが好ましい。本実施例において、各第2の電極24は、第3の部分241と二つの第4の部分242をそれぞれ有する。第3の部分241は、水平方向に延伸しており、略長方形を呈する。二つの第4の部分242は、第3の部分241における相対する両側に連接すると共に、斜め方向に延伸する。第4の部分242は、略菱形を呈する。また、各第2の電極リード線26は、複数の第2の電極24に直列に電気的に接続される。第1の電極リード線22、第2の電極リード線26は、第1の電極20と第2の電極24の形状に応じて複数の斜め部分221、226をそれぞれ形成する。
【0016】
本実施例において、第1の電極リード線22、第2の電極リード線26、第1の電極20及び第2の電極24の材料は透明導電材料である。透明導電材料は、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、亜鉛アルミニウム酸化物(ZnO−Al)、ナノ銀(nano silver)、ナノ銅(nano Cu)、導電高分子、カーボンナノチューブ(carbon nanotube)、グラフェン(Graphene)、臭化銀(AgBr)、酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)のうちから一つを選択してもよい。
【0017】
図3は、本考案に係る容量式タッチ検出装置の第2の実施例の一部模式図を示すものである。第2の実施例と図2に示す第1の実施例との相違点は電極パターンにある。図3に示すように、容量式タッチ検出装置3は、複数の第1の電極30、複数の第1の電極リード線32、複数の第2の電極34、複数の第2の電極リード線36及び透明基板38を含む。複数の第1の電極30、複数の第1の電極リード線32、複数の第2の電極34、複数の第2の電極リード線36は透明基板38の上に形成される。
【0018】
図3に示すように、複数の第1の電極30は等間隔に配列される。第1の電極30と第2の電極34の形状はそれぞれ略M字形を呈することが好ましい。複数の第1の電極30と複数の第2の電極34は交差配置される。
【0019】
上述したように、本考案によれば、図2に示す容量式タッチ検出装置2は単層構造を備える容量式タッチ検出装置であり、且つ、第1の電極リード線22と第2の電極リード線26、第1の電極20及び第2の電極24は単一のプロセスにより形成されるため、複数のプロセスを行うことなく、小型薄型化で低コストの容量式タッチ検出装置を提供することができる。
【0020】
また、本考案において、第1の電極20と第2の電極24の形状は略Y字形を呈しており、第1の電極20と第2の電極24は斜め方向に延伸する第2の部分202と第2の部分242を有しており、第1の電極リード線22と第2のリード線26は非直線配置であるため、従来技術の直線配置と比べると、本考案に係る容量式タッチ検出装置は、ユーザーがタッチするタッチエリアの面積を増加することで検出精度を有効に向上できる。
【0021】
また、本考案において、第1の電極リード線22、第2の電極リード線26、第1の電極20及び第2の電極24の材料は透明導電材料であるため、タッチエリアを占用することによってタッチパネル式電子機器のディスプレイの面積が小さくなってしまうことなどの欠点を解消できる。
【0022】
上述したものは本考案の好ましい一例に過ぎず、本考案の実用新案登録請求の範囲を限定するものではない。本考案の明細書及び図面内容に基づいてなされた均等な変更および付加は、いずれも本考案の実用新案登録請求の範囲内に含まれるものとする。
1 容量式タッチ検出装置
10 第1軸方向の電極ブロック
11 第1軸方向の配線
12 第2軸方向の電極ブロック
13 第2軸方向の配線
14 第1の電極リード線
15 絶縁層
16 第2の電極リード線
2 容量式タッチ検出装置
20 第1の電極
201 第1の部分
202 第2の部分
22 第1の電極リード線
221 斜め部分
24 第2の電極
241 第3の部分
242 第4の部分
26 第2の電極リード線
261 斜め部分
28 透明基板
3 容量式タッチ検出装置
30 第1の電極
32 第1の電極リード線
34 第2の電極
36 第2の電極リード線
38 透明基板
【課題】小型薄型化で低コストの容量式タッチ検出装置を提供する。【解決手段】容量式タッチ検出装置は、等間隔に配列される複数の第1の電極20と、第1の電極にそれぞれ電気的に接続される複数の第1の電極リード線22と、等間隔に配列される複数の第2の電極24と、複数の第2の電極にそれぞれ直列に電気的に接続される複数の第2の電極リード線26と、を含む。複数の第1の電極と複数の第2の電極は交差配置される。
インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):