(54)【考案の名称】印刷物

(73)【実用新案権者】三笠産業株式会社

(72)【考案者】【考案者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、着色紙などに白色文字や白色模様を印刷した印刷物に関する。

【従来の技術】

【0002】
一般に、新聞や広告などに代表される印刷物は、印刷する内容を読み手に伝達して、購買欲を向上させたり共感を得たりして、読み手の心を動かすことが重要となる。そこで、読み手に印象を強く与えるためにデザインや配色に注力したり、印刷物の形状を工夫したりして人の目に留まるような趣向が凝らされている。また、広く普及したプリンタによって、専門の印刷業者でなくても会社や一般家庭においても印刷物を作成することが可能となり、様々な印刷物を個人レベルで作成する機会が増えてきている。一方で、専門的な印刷物としては、立体的な視覚を与える方法として、ホログラムやレンチキュラーも効果的な広告体として用いられている。しかしながら、高価であるために短期間で変化する印刷媒体には不適であり、より安価で且つ注目度が高い印刷物を形成するための検討が広くなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、「印刷物」という名称で、安価に製造することが可能でインパクトのある印刷物に関する考案が開示されている。
この特許文献1に開示された考案は、ポリプロピレン製の立体シートのレンズ面にポリプロピレン用印刷プライマー層を形成し、この印刷プライマー層の上部にインク受容層を形成し、このインク受容層の上部に印刷を施したものである。
厚みが0.2〜1mm程度のポリプロピレン製の立体シートの片面側には、複数の半球形状の突状体が規則正しく配列してレンズ面が形成されている。このレンズ面に印刷プライマー層及びインキ受容層を介して印刷を施すと、印刷を施した部分では、レンズの効果はなくなるが、印刷の周囲からはレンズを介してレンズ面の反対側の面への奥行きを感じることができ、立体的でインパクトのある印刷物を作成することができる。また、通常の印刷では、レンズ面でない側の面に種々の印刷を施して、レンズ面から見ることによって奥行きを得ているが、この場合、印刷内容を反転させたり、中間位置へ印刷したりするために専用の装置が必要となり煩雑である。本考案では、レンズ面に印刷を施すので、印刷内容の加工が不要であり、しかも汎用のインクジェットプリンタを使用できるので、会社や家庭においても簡単に人目を引く印刷物を作成することができる。
【0004】
また、特許文献2には、「印刷物」という名称で、顧客へのアピール度が高い立体構成の印刷物に関する考案が開示されている。
この特許文献2に開示された考案は、ベースシートの左右の端部にそれぞれ内方へ折曲可能な第1の折り畳み片及び第2の折り畳み片が延設され、ベースシートの上下の端部にそれぞれ内方へ折曲可能な第3の折り畳み片及び第4の折り畳み片が延設されたベース体と、第1の折り畳み片と第2の折り畳み片に両端部がそれぞれ着脱可能に固定され蛇腹状に折り畳まれた広告体とを備えるものである。
そして、この印刷物は未使用時には4つの折り畳み片が、下側、左右側、上側の順番で折曲された状態で保管される。パンフレットとして使用する場合には、最上面となる上側の第3の折り畳み片は表紙として機能するので、目的に応じた印刷を施すことができる。また、この第3の折り畳み片を開いて、さらに、折曲された右側の第1の折り畳み片を開くと、第1の折り畳み片に固定された広告体が蛇腹を形成して立体的に立ち上がってくるので、この広告体に印刷された内容は人目を引きやすく、宣伝力の高い広告を行うことができる。また、折曲された下側の第4の折り畳み片とベース体の間には第2の広告体を収納可能であり、着脱可能な広告体を外すと、第2の広告体を顧客に見せることができるようになっており、顧客に関心を持たせる注目度の高い印刷物を提供することができる。
【0005】
そして、特許文献3には、「立体仕掛けの名刺および印刷物」という名称で、加工が簡単で注視性のある立体仕掛けの名刺及び印刷物に関する考案が開示されている。
この特許文献3に開示された考案は、表面に印刷された名刺使用者の肖像を備え、肖像部分の上部に切込みを形成して、肖像部分の下部を折曲可能に形成するものである。
したがって、この名刺は、肖像部分を立体形成させることができるので、使用者は渡す相手に印象を強く与えることが可能である。しかも、裁断が極めて簡単であるので安価に製造でき、また、見開きにするような二つ折り形状ではなく、一枚仕立てであるので、収納において嵩張ることもなく、利便性が高いものとなっている。
【0006】

【効果】

【0015】
以上説明したように、本考案の請求項1に記載の印刷物においては、着色された紙やプラスチックフィルムなどの平面状の媒体に白色文字や白色模様を印刷するので、選定した色によって様々な雰囲気を作り出すことができる。また、着色された媒体上の白色の文字及び模様は、光の反射率が高くしかも彩度が低いため、如何なる色に対しても調和して上質なイメージを与えることができる。そして、媒体に濃色を選定した場合は媒体と白色文字や白色模様のコントラストが強くなるので、視認性の高い印刷物を提供することができる。
【0016】
また、本考案の請求項2に記載の印刷物においては、歓迎看板において、手書き作業に代わって印刷物を用いることができるので、労力を少なくすることができ、また、様々なきれいな字体を再現良く提示することができる。
【0017】
そして、本考案の請求項3に記載の印刷物においては、着色された媒体に白色文字又は白色模様を印刷する簡単な構成であるので、日替わりで変更する場合のお品書きやメニューや献立表を簡単且つ安価に作成することができる。また、料理内容や季節の雰囲気に合わせて利用客に良い印象を与える印刷物を適宜提供することができる。
【0018】
最後に、本考案の請求項4に記載の印刷物においては、名刺を着色することによって、受け取る側に印象を強く残し、また、業務内容や使用者の個性や特徴を感覚的に伝達することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本考案の第1の実施の形態に係る印刷物の概念図である。
【図2】本考案の第2の実施の形態に係る印刷物の概念図である。
【図3】本考案の第3の実施の形態に係る印刷物の概念図である。
【図4】(a)及び(b)は本考案の第3の実施の形態に係る印刷物の概念図である。

【0020】
以下に、本考案に係る印刷物の第1の実施の形態を図1を参照しながら説明する。(請求項1及び請求項2に対応)。
図1は、本考案の第1の実施の形態に係る印刷物の概念図である。
図1において、印刷物は歓迎看板1であり、黒色紙2に白色文字3が印刷されている。白色文字3は、「歓迎 ○○○○御一行様」と記載されており、「○○」の部分には利用客の個人名や団体名が記載される。一般に、歓迎看板とは、ホテルや旅館などの宿泊施設や飲食店の玄関口に設置されて、利用客に対する歓迎の意思を表示するものであり、黒板や黒色ボードにチョークや専用インクで手書きする形式のものが多い。このような手書きの方式であると、利用客は日々変更するので、書いたり消したりする作業が毎日のように必要となる。
また、書き損じがあったり、きれいに書けなかったりすると、取替にも時間を要し、さらに、きれいな字体を書くための人員を確保する必要があるのでコストアップの要因にもなりかねない。そこで、歓迎看板1のような印刷物を用いると、予約などで予め利用客がわかっている場合には、前もって印刷して準備しておくことができ、所定の時間に貼り替えるだけで素早く設置作業を終えることが可能となる。また、字体についても様々な書体から自由に選定でき、しかも整った書体で仕上がるので、字を書くことが苦手な人でも誰でも簡単に作成できるという利点がある。
なお、歓迎看板1に用いる平面状の媒体の色は特に限定されるものではないが、濃色を選定する方が白色文字3とのコントラストが明確となり、視認性が良好となるので好ましい。白色は光の反射率が他の色と比較して高く、しかも彩度が低いので、とりわけ、媒体の色を黒色にすると、印刷される白色文字3又は白色模様とのコントラストが最大となるので、距離が離れた場所からでも見やすく、歓迎看板1のような利用客への歓迎の気持ちを伝達するような場面での使用に好適である。但し、例外も考えられ、例えば、近年増加している中国や韓国からの旅行者を迎える場合などでは、各国々に合わせた色の媒体にして歓迎看板1を作成すると、さらに一層の歓迎の意思を伝達することも可能となる。
また、媒体の種類は紙に限定されず、プラスチックフィルムなど平面状で印刷機で印刷可能なものであればよい。
【0021】
ここで、白色文字及び白色模様の印刷方法について説明する。通常、汎用のインクジェットプリンタやレーザープリンタでは、シアン、マゼンタ、イエローの三原色に黒色を加えたインクを装備して、黒色及びカラー印刷を行っている。これらの印刷機を用いて白色の印字を行う場合は、白抜き文字に加工して白色用紙の背景をカラー印刷して白抜き文字を作成する方法が考えられるが、この方法では、背景のカラー印刷のためにカラーインクが大量に消費され、また、仕上がりもべた付いた感じとなってきれいにはならない。したがって、着色された紙などの媒体に白色インクが装備された専用の印刷機を用いて作成することが好ましい。しかしながら、少量の印刷物を作成するには、専用の装置の設置は困難であり設備費も嵩むので、この場合、汎用のレーザープリンタのトナーカートリッジに白トナーを充填し、通常の印刷を行うことによって簡単に作成することができる。なお、白トナーは二酸化チタンを含むものであり、市販されているものを用いるとよい。
【0022】
このように構成された本第1の実施の形態においては、宿泊施設や飲食店の玄関口に配置される歓迎看板として、主に、黒色の着色用紙に白字で利用客の個人名や団体名を印刷した印刷物を用いるので、コントラストが明確になって視認性が優れたものになる。しかも、整った字体の印刷物を簡単に作成することができるので、歓迎看板の設置作業の簡便化が可能となる。
【0023】
続いて、本考案に係る印刷物の第2の実施の形態を図2を参照しながら、また、第3の実施の形態を図3を参照しながら説明する。(請求項1及び請求項3に対応)。
まず、図2は、本考案の第2の実施の形態に係る印刷物を示す概念図である。
図2において、印刷物は、レストランなどの主に洋食系の飲食店で用いられるメニュー11aである。このメニュー11aでは、A4サイズの青色紙12aに横書きで書かれた白色文字13aと白色模様が印刷されている。なお、これらの白色文字13a及び白色模様は前述のレーザープリンタを用いて白色のトナーで印刷されている。そして、白色文字13aでは飲食店で販売する料理及び飲料の品目及び価格や販売の時間帯が記されており、これらの白色文字13aを囲んだ二つの枠体14aと、これらの二つ枠体14aの周囲を囲んだ装飾的な枠体15aが白色模様として描かれている。また、飲食店のロゴマーク16aも印字されている。
メニュー11aでは、一面の青色紙12aから白色文字13a及び白色模様がそっと浮き出るように見え、青色と白色がうまく調和して上質な雰囲気を醸し出し、また、青色によって清潔感や清涼感を感じるように演出されている。そして、青色紙12aには半透明な紙材を用いており、接触した面をわずかに透かして接触面の色調を青色紙12aの色調に反映することができるので、テーブルの上に載置すると、テーブルやテーブルクロス或いはランチョンマットなどの色によって変化して異なった雰囲気を作り出すことも可能である。
なお、メニュー11aには青色紙12a以外にも様々な色の印刷用紙を用いることができる。本実施の形態のように寒色系の青色を選定すると、夏の季節にふさわしく清涼感を感じさせることができ、青色紙12aに代えて、赤色や橙色などの暖色系の色調を用いると、冬季に暖炉をイメージするような暖かみを感じることができる。また、春先には、新緑をイメージした緑色や萌黄色を選定したり、秋には紅葉やイチョウの葉をイメージして茶色や黄土色を選定するなどしたりすると、四季に合わせた演出を簡単に行うことができる。そして、紙材に代わって、着色されたプラスチックシートを用いてもよい。プラスチックシートを用いると機械的で現代的なイメージとなる。また、飲食店では水や料理がこぼれたりして汚れやすい環境であるが、たとえ汚れても拭き取ったり、水洗したりするだけで元に戻るので繰返し使用できて経済的となる。
【0024】
次に、図3は、本考案の第3の実施の形態に係る印刷物を示す概念図である。
図3において、印刷物は、会席料理のお品書き11bであり、A4版サイズを半分にした大きさの横長の赤色紙12bに縦書きで白色文字13bが印刷されている。これらの白色文字13bは、先付、椀や焼物などの会席料理の詳細であり、赤色紙12bに白色文字13bが映えて会席料理の雰囲気に合った品のある印象を与える印刷物に仕上がっている。このようなお品書き11bは、席や注文した客ごとに一枚ずつ準備されることが多い。
また、会席料理の内容は、仕入れする材料によっても日々変更があるものであり、例えば、ある日には30食分の30枚が必要で、翌日には、焼物の魚料理だけ変更した40食分の40枚が必要になることも考えられる。このような少量の印刷で、且つ印刷内容が部分的に異なるような場合においても、本実施の形態における印刷物では、前述のようにレーザープリンタなどを用いて簡単に印刷することができるので、細かい変更に即座に対応でき、しかも外注に比較するとはるかに安価で作成することができる。
さらに、本実施の形態における赤色紙12bのような暖色系の色調は、一般的に食欲が進む色と言われており、お品書き11bの印刷用紙に選定するのに適した色調であるといえる。但し、印刷用紙の色は自由に選定でき、先に示したように季節感や料理の内容に合わせて選定し、伝達したいイメージを色として表現するとよい。また、印刷用紙の種類も印刷可能であればどのような紙材でもよく、例えば、和紙を選定するとさらに日本的な印刷物となるし、光沢ある紙を選定すると高級感を付与することができ、利用客に食事や旅行の記念として提供することも可能となる。
【0025】
このように形成された本第2の実施の形態及び本第3の実施の形態においては、洋食や和食などの飲食店におけるメニューやお品書きや献立表に用いることができ、着色された紙などの媒体に白色文字や白色模様を載せることによって、店舗や料理の雰囲気又は季節などに合わせた演出が可能となり、飲食店全体の雰囲気作りに貢献することができる。しかも、細かい変更に安価で対応することができるのでコスト的にもメリットが高いものとなる。
【0026】
最後に、本考案に係る印刷物の第4の実施の形態を図4を参照しながら説明する。(請求項1及び請求項4に対応)。
図4(a)及び(b)は、本考案の第3の実施の形態に係る印刷物の概念図である。
図4(a)において、印刷物は、名刺21aであり、黒色紙22aに会社名や部署や氏名や連絡先などが白色文字23aで印刷され、また、ロゴマーク24aも白色で印刷されている。名刺21aは、黒色紙22aを用いているので、黒と白のモノトーンで端正で格好良いイメージとなり、白地に黒色文字の従来の名刺に比べると、背景色である黒色が視覚を捉え、インパクトが強いものとなる。したがって、名刺21aを受け取る側は、このような端正なイメージを視覚から直感的に感じ取ることができる。
一方、図4(b)において、印刷物は、図4(a)と同様に名刺21bであるが、桃色紙22bに店名や氏名や連絡先などが白色文字23bで、また、ロゴマーク24bも白色で印刷されているものである。名刺21bは、図4(a)における黒色紙の名刺21aとは対象的に背景色である桃色によって見る人に柔らかい印象を与えることができる。
また、名刺21bはフラーショップに関わる名刺21bであり、桃色紙22bからも花を連想しやすく、職種のイメージに合わせた着色用紙を選定することによって、業務内容をスムースに伝達することが可能となる。なお、名刺21bは4つの角が面取りされて丸みを帯びた形状に形成されており、この形状も柔らかい印象を与える要因の一つになっている。
なお、名刺に用いられる着色された平面状の媒体は紙材に限定されないが、一般的な名刺に用いられる紙程度の厚みを有した用紙などが好ましい。
また、名刺21a,21b以外にも、着色された平面状の媒体に白色文字や白色模様を印刷する印刷物として、結婚式や各種パーティの招待状や席表、又は、はがきや手紙なども考えられる。
【0027】
このように構成された本第4の実施の形態においては、着色された紙体に白色文字などを印刷した印刷物として名刺を構成しているので、背景色を黒や赤のような強い色を選定すると、強く格好良いイメージを備える名刺となり、一方、背景色を桃色や黄緑色などの淡い色を選定すると穏やかで優しいイメージを備える名刺となり、背景色を自由に選定することによって会社の推したいイメージを受け手に視覚で訴えることができる名刺を簡単に作成することができる。
さらに、弱視等の視覚障害者に対して黒地に白色文字が有効であることも知られており、以上説明した4つの実施の形態に加えて弱視用教材や弱視用書籍をはじめとして、一般の事業広告や政党のマニフェストにも採用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0028】
以上説明したように、請求項1乃至請求項4に記載された本考案は、視覚で印象付けイメージを直感的ではあるが確実に伝達し安価で簡単に作成できる印刷物を提供可能であり、宿泊施設や飲食店などの一般企業をはじめ、一般家庭においても利用可能である。
【0029】
1…歓迎看板 2…黒色紙 3…白色文字 11a…メニュー 12a…青色紙 13a…白色文字 14a…枠体 15a…枠体 16a…ロゴマーク 11b…お品書き 12b…赤色紙 13b…白色文字 21a…名刺 22a…黒色紙 23a…白色文字 24a…ロゴマーク 21b…名刺 22b…薄桃色紙 23b…白色文字 24b…ロゴマーク

(57)【要約】

【課題】印刷する内容を色を交えて見る側に直感的且つ心象良く伝達することができ、飽きられにくいデザインで見た目が美しく高級感や高質なイメージを備え、収納や廃棄も簡単であり、一般家庭においても低コストで簡便に作成できる印刷物を提供することである。【解決手段】着色された平面状の媒体2に白色文字3又は白色模様を印刷したものであり、宿泊施設又は飲食店の玄関口に設置される歓迎看板1や、飲食店で用いられるお品書き又はメニュー又は献立表や名刺などである。


【パテントレビュー】

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