(54)【考案の名称】太陽電池パネルの自然冷却

(73)【実用新案権者】【実用新案権者】

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
再生可能エネルギーの有効発生

【従来の技術】

【0002】
再生可能エネルギーのうち、太陽光発電が注目されている。しかし、太陽光発電用電池(以下、太陽電池という)の発電効率は、温度の上昇変化に対して負の係数を持っている。このために太陽電池への工夫は、その負の係数をより小さくすることと、通気を容易にすることなどが考案されているが殆ど実現されていない。このため、発電中の太陽電池の温度は、強制冷却を行う場合を除けば、気温とのかい離がより少なくすることが望まれている。
【0003】

【効果】

【0006】
アレイの裏面または表面で空気の滞留が低減されることにより、太陽電池パネルの温度と気温とのかい離が減少する。これにより、太陽電池の発電効率の温度上昇による発電性能の悪化がより小さくなる。夏期のように気温が上がる時期では、この効果は極めて有用である。さらに加えて、同じ原理に基づき、強風時に発生するパネル表裏の差圧が低減するので、強風への耐性も強化される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】は実施例の典型的な断面図で、太陽電池パネルを行列に組んだアレイの断面を示している。一般に図の左側が南である。アレイ支持縦桟2に搭載する複数の太陽電池1の相互間には意図的に隙間3を設ける。この隙間を通じて、太陽電池裏面または表面の暖かい滞留空気が電池表面あたは裏面の空気の流れに吸引されて、排除される。この結果、太陽電池の温度上昇が低減できる。

【0008】
太陽電池アレイでは、複数のパネルを行列に並べて、これが一体に組み立てられている。この時、従来ではパネルは密接して固定されるている。これは、単位アレイの寸法が大きいと、用地の利用率やアレイ相互で発生する日陰による悪影響があるので、これを改善または低減するために必要と認識されているからである。本考案では、行列に配置されるパネルの行間に意図的に隙間を設けて固定することとしている。この結果として、太陽電池の温度上昇が低減されることで、太陽電池の発電効率をより高く維持することが可能となり、用地全体としての発電量を高くすることが出来る。

【0009】
上記の利点に対して欠点もある。それは、アレイ支持の縦桟方向の寸法が隙間分だけ大きくなり、アレイ相互で発生する日陰の悪影響が増大する可能性があることである。ただ、この日陰の悪影響は、設定する隙間の寸法を適切に抑制することで、殆ど、無視できる程度とすることが可能である。この隙間は大きければ大きい程に効果が増大することにはならないからである。この隙間の寸法は、設置される太陽電池パネルの縦桟方向寸法の10%程度か、それ以下が適切である。
【0010】
図1に示すのが実施例の典型である。実施においては、アレイの地面に対する傾斜角を合理的な範囲で小さく設計すれば、隙間の存在でアレイの縦桟方向の寸法が大きくなることの悪影響は小さくなるので、この点の考察を十分に行うことが推奨される。隙間は、必ずしも統一されるいる必要はないが、関連する支持機材の加工や組み立て、並びに、太陽電池パネルの固定器具を統一し、必要な作業を簡易化するためには、隙間は一定とすることが実用的にも経済的にも望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0011】
現今では、再生エネルギーの活用に広い期待があり、太陽光発電では、いわゆるメガソーラーと呼ばれる大型発電が建設されようとしている。このように大規模発電では、発電量の多寡が、その経済性に大きく影響する。このためには、太陽電池の発電効率を常に大きく保つことが重要である。本考案は、この発電効率の確保に有用であり、広く利用されるであろう。このような設備(アレイ)の支持構造の設計では、その設計標準を定めるJIS C 8955によれば、風荷重が最も支配的である。この標準では、本考案で定める隙間の影響を考慮する規定が定められていないため設計標準での設計手法には取り入れられないが、実質的に太陽電池パネルの自然冷却が達成される他に、例えば台風などの場合には設備の安全性が向上すると言う実質的利益が期待できる。
【0012】
本考案は、大規模太陽光発電においてでばかりではなく、家庭用太陽光発電などの小規模太陽光発電でも、家屋屋根の傾斜に密接して太陽電池パネルを設置する場合を除き、例えば陸屋根や空地に設置する場合もアレイを組むので、適用できる。
【0013】
1 太陽電池パネル
2 アレイ支持縦桟
3 太陽電池パネル相互間の隙間

(57)【要約】

【課題】太陽電池の発電効率を高め、強風のもとでも安全が確保できる太陽光発電装置を提供する。【解決手段】太陽電池パネル1を行列に組んだアレイにおいて、行間に故意に隙間3を取り太陽電池パネルを固定する。この隙間3付近での風速は太陽電池の表裏で異なるため、ベルヌーイの定理による差圧が発生し、この差圧で、太陽電池裏面または表面に滞留して高温化した空気が表面または裏面の空気に吸引されて排除される。これにより太陽電池の冷却が促進され太陽電池温度と気温とのかい離が減少する。同時に、この隙間3により太陽電池パネル1の表裏の差圧が減少し、強風のもとでもアレイの破壊の危惧を緩和する効果が期待できる。


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