(54)【考案の名称】払拭ノズル

(73)【実用新案権者】ワコー株式会社

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、使用済みペットボトルの口部に取り付けられて清掃作業に用いられる払拭ノズルに関する。

【従来の技術】

【0002】
特許文献1のように、使用済みペットボトルの口部に取り付けられて清掃作業に用いられる払拭ノズルが知られている。
この種の払拭ノズルは、図4に示すように、頂部および底部においてそれぞれ単一の開口部が開口する吐出路11が内部に形成されたノズル本体10と、ノズル本体10の底部に連設されてペットボトルBの口部に外嵌可能な取り付け筒20と、ノズル本体10の頂部に連設されたブラシやスポンジなどからなる払拭部30と、を備える。
【0003】
清掃作業の際には、使用済みのペットボトルBに水漏れが生じない量(半分程度)の洗浄水を入れ、その口部に払拭ノズルの取り付け筒20を外嵌して取り付けた状態で、窓ガラスなどの洗浄対象物に払拭部30を近接させる。
そして、ペットボトルBが上向きのままでは、ペットボトルBの内部に収納された洗浄水はノズル本体10の吐出路11内に導入されないため、ペットボトルBを下向き(逆さ)にしつつ、その胴体を強く握るなどして圧力を加える。
すると、ノズル本体10の吐出路11を通じて洗浄水が払拭ノズルから吐き出され、洗浄対象物に付着したり払拭部30に含浸したりし、この状態で払拭部30を洗浄対象物にこすり付けることで、洗浄対象物に付着した汚れが取り除かれる。
【0004】

【効果】

【0013】
本考案の払拭ノズルでは、そのノズル本体の吐出路の底部開口に、ペットボトルの底部へと至るチューブを取り付けているため、ペットボトルが上向きのままでも、その胴部を押圧するとチューブを通じて洗浄水が払拭ノズルに導入され、洗浄作業をスムーズにおこなうことができる。
【0014】
吐出路を分岐させて底部開口を2つ設け、その一方のみにチューブを取り付け、頂部開口と2つの底部開口を択一的に連通可能とすると、状況に応じて、ペットボトルを上向きに使用する状態と下向きに使用する状態に切り替えることができるため、さらに便利である。
【0015】
ノズル本体の周面を軸方向にスライド可能に貫通する操作軸を設け、この操作軸のスライド操作により、使用状態を切り替えられるようにすると、操作が容易である。
操作軸に弾性リングを外嵌させておくと、軸周りからの洗浄水の漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】払拭ノズルをペットボトルに取り付けた状態を示す(a)は正面図、(b)は側面図
【図2】第1実施形態の払拭ノズルの要部縦断面図
【図3】第2実施形態の払拭ノズルの要部縦断面図
【図4】従来の払拭ノズルの要部縦断面図

【0017】
以下、図面を参照しつつ考案の実施形態について説明する。
図1に示すように、実施形態の払拭ノズル1は洗浄水(洗浄液)Wが収納されたペットボトルBの口部に取り付けられ、その洗浄水Wを窓ガラスなどの洗浄対象物に吐き出し、頂部を洗浄対象物にこすり付けることで洗浄作業をおこなうものである。実施形態の払拭ノズル1では、ペットボトルBを上向きに使用する状態と、下向きに使用する状態とを切り替えられるようになっており洗浄作業の容易化が図られている。
この実施形態の払拭ノズル1は、ブロック形のノズル本体10と、ノズル本体10の底部に連設される円筒形の取り付け筒20と、ノズル本体10の頂部に連設される合成樹脂発泡体からなる払拭部30と、を備える。
実施形態の払拭ノズル1は、合成樹脂、金属等の適宜材料により形成されている。
【0018】
図2のように、ノズル本体10の内部には、吐出路11が形成されている。
吐出路11は、ノズル本体の内部の中途にある分岐部において、二方向かつ逆方向にそれぞれL字型に分岐している。
このため、ノズル本体10の傾斜した頂部においては、単一の頂部開口11aが開口しており、ノズル本体10のほぼ水平な底部においては、並列する第1の底部開口11bおよび第2の底部開口11cが開口していることになる。
さらに第1の底部開口11bには、ビニールチューブ等の可撓性を有するチューブ12がはめ込まれている。
このチューブ12の長さは、払拭ノズル1を通常の飲みきりサイズ(たとえば500mlや350ml)のペットボトルBの口部に取り付けた際に、そのペットボトルBの底部近傍にチューブ下端が至るように、寸法調整されているものとする。
いっぽう第2の底部開口11cには、なにも取り付けられていない。
【0019】
また図2のように、ノズル本体10には、その周面間を貫通する差し込み孔13が形成されている。この差し込み孔13は、ノズル本体10の内部において分岐部上を通っている。
差し込み孔13には、差し込み孔13の孔径よりもその軸径が小さな操作軸14が、軸方向にスライド可能に挿通している。
操作軸14の軸方向の両端部は、それぞれ半球形に膨らんでタブ14aとなっており、このタブ14aをつまむことで操作軸14を容易にスライド操作できるようになっているとともに、操作軸14が差し込み孔13から抜け出ることも防止されている。
操作軸14のスライド範囲は、図2(a)のように、第1の底部開口11bに近接する側のタブ14aがノズル本体10の周面に当接する第1のスライド位置と、図2(b)のように、第2の底部開口11cに近接する側のタブ14aがノズル本体10の周面に当接する第2のスライド位置の間に規制されている。
【0020】
図2のように、操作軸14の軸方向の中途には、第1および第2の連通部として、操作軸14の他の箇所の軸径よりも小径の第1の縮径部14bおよび第2の縮径部14cが並列して設けられている。
ここで第1の縮径部14bはその軸径が中央に向けて漸減する鼓状の形状をしており、第2の縮径部14cはその軸径が均一の円柱状の形状をしている。
この第1の縮径部14bおよび第2の縮径部14cと差し込み孔13の間には、比較的大きな空間があるため、その空間内に流体が流通できるようになっている。
【0021】
図2のように、操作軸14の第1の縮径部14bおよび第2の縮径部14cの外端部の近傍には、Oリングなどの弾性リング15がそれぞれ外嵌している。また、第1の縮径部14bおよび第2の縮径部14cの境界(内端部)の近傍にも、単一の弾性リング15が外嵌している。各弾性リング15の外縁部は、その弾性により、差し込み孔13の周面に水密(液密)に接触している。
ここで図2(a)のように、操作軸14が第1のスライド位置にあるときは、吐出路11上において、頂部開口11aと第1の底部開口11bの間に第1の縮径部14bが位置する。同時に、頂部開口11aと第2の底部開口11cの間は、第1の縮径部14bおよび第2の縮径部14cの境界上に配置された弾性リング15により遮断されている。
また図2(b)のように、操作軸14が第2のスライド位置にあるときは、吐出路11上において、頂部開口11aと第2の底部開口11cの間に第2の縮径部14cが位置する。同時に、頂部開口11aと第1の底部開口11bの間は、第1の縮径部14bおよび第2の縮径部14cの境界上に配置された弾性リング15により遮断されている。
これら差し込み孔13、操作軸14、操作軸14に設けられた縮径部14b、14c、操作軸14に外嵌する弾性リング15、は使用状態の切り替え機構を構成する。
【0022】
図2のように、取り付け筒20は、ノズル本体10の底部に、第1の底部開口11bおよび第2の底部開口11cを取り囲むようにして一体に連設されている。
取り付け筒20の内周面には、ねじ部21が形成されており、このねじ部21をペットボトルBの口部の外周に形成されたねじ部にねじ合わせることで、払拭ノズル1をペットボトルBの口部に取り付け可能となっている。
その他、取り付け筒20の構造については、周知であるため、詳細な説明を省略する。
【0023】
図1のように、ブロック形の払拭部30は、ノズル本体10の傾斜した頂部に、頂部開口11aを取り囲むようにして、貼り付け等の適宜手段により連設されている。
払拭部30は、図示においては、合成樹脂発泡体より形成されているが、不織布から形成したもの、多数の合成樹脂フィラメントを束ねたブラシ状のもの、合成ゴムを用いたワイパー状のものなど、洗浄対象物にこすり付けることで清掃機能を発揮できるものであれば、いかなる形状、材質のものでもよい。ノズル本体10の形状も、払拭部30の形状、材質等に合わせて適宜変更可能であることは無論である。
その他、払拭部30の構造については、周知であるため、詳細な説明を省略する。
【0024】
第1実施形態の払拭ノズル1の構成については、以上のようであり、次にその作用について説明する。
【0025】
いま図2(a)のように、頂部開口11aと第1の底部開口11bの間に第1の縮径部14bが位置するときには、払拭ノズル1が取り付けられたペットボトルBを上向きのままその胴体を押圧すると、収納された洗浄水Wが、チューブ12を通じて第1の底部開口11bから吐出路11内へと流入する。
ついで洗浄水Wは、第1の縮径部14bと差し込み孔13との間の空間を流通し、最終的には頂部開口11aから外部へと吐き出され、洗浄対象物に付着するか払拭部30に含浸される。
【0026】
いっぽう図2(b)のように、頂部開口11aと第2の底部開口11cの間に第2の縮径部14cが位置するときには、ペットボトルBが上向きのままでは第2の底部開口11cには洗浄水が流入しないため、ペットボトルBを下向きにして、洗浄水Wを第2の底部開口11cから吐出路11内へと流入させる。
ペットボトルBの胴体を押圧すると、洗浄水Wは、第2の縮径部14cと差し込み孔13との間の空間を流れ、頂部開口11aから外部へと吐き出され、清掃作業に供される。
【0027】
このように、操作軸14が第1のスライド位置にあるときは、ペットボトルBを上向きのままで洗浄作業をおこなうことができ、状況に応じて操作軸14を第2のスライド位置にスライドさせるだけで、ペットボトルBを下向きにする洗浄作業に切り替えることができる。
【0028】
図3に示す第2実施形態の払拭ノズル1では、吐出路11の分岐部よりも下方において操作軸14がノズル本体10の周面間を貫通しており、その操作軸14には、第1および第2の連通部として、径方向に貫通する第1の通孔14dおよび第2の通孔14eが所定の間隔を開けて並列して形成されている。
差し込み孔13、操作軸14、操作軸14に設けられた通孔14d、14e、が使用状態の切り替え機構を構成する。
その他の構成については、第1実施形態とほぼ同様であるため、詳細な説明を省略する。
なお図3では、ノズル本体10の外形の一例として、図4に示す従来の払拭ノズルにおけるノズル本体の外形と同様のものを図示しているが、これに限定されるものではないことは無論である。
【0029】
図3(a)のように、操作軸14が第1のスライド位置にあるときには、第1の通孔14dが吐出路11と合致し、第1の底部開口11bから頂部開口11aへの洗浄水の流通が許容される。同時に、第2の底部開口11cと頂部開口11aの間は、操作軸14の外面(通孔以外の箇所)により遮断される。
いっぽう図3(b)のように、操作軸14が第2のスライド位置にあるときには、第2の通孔14eが吐出路11と合致し、第2の底部開口11cから頂部開口11aへの洗浄水の流通が許容される。同時に、第1の底部開口11bと頂部開口11aの間は、操作軸14の外面により遮断される。
第1実施形態と同様に、操作軸14をスライド操作することで、払拭ノズル1をペットボトルBの上向き使用状態と下向き使用状態とに切り替え可能となっている。
【0030】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。
本考案の範囲は実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものであることが意図される。
【0031】
たとえば、第1および第2の連通部の構成は、上記各実施形態の縮径部14b、14c、通孔14d、14eに限定されず、要するに差し込み孔13と操作軸14の間に洗浄水Wを流通可能であれば足り、操作軸14の外周面に形成される溝などでもよい。
また、操作軸14の軸径を差し込み孔13の孔径とほぼ同じとしたり、別途水漏れ防止手段を講じたりすることで、弾性リング15を省略することが可能である。
【0032】
切り替え機構についても上記各実施形態に限定されず、たとえば周知の切り替え弁のような機構を適用してもよい。
さらには切り替え機構を省略して、吐出路11を分岐させず頂部開口11aおよび底部開口をそれぞれ単一のものとして、この単一の底部開口にチューブ12を取り付けてもよい。この場合は、ペットボトルBを上向きにしないと使用できないが、その反面、払拭ノズルの構造の簡略化および製造コストの低廉化が図られる。
【0033】
1 実施形態の払拭ノズル
10 ノズル本体
11 吐出路
11a 頂部開口
11b 第1の底部開口
11c 第2の底部開口
12 チューブ
13 差し込み孔
14 操作軸
14a タブ
14b 第1の縮径部
14c 第2の縮径部
14d 第1の通孔
14e 第2の通孔
15 弾性リング
20 取り付け筒
21 ねじ部
30 払拭部
B ペットボトル
W 洗浄水

(57)【要約】

【課題】使用済みペットボトルの口部に取り付け可能な払拭ノズルについて、そのペットボトルを下向きにすることなく、ペットボトル内に収納した洗浄水を洗浄対象物に向けて吐き出すことができる払拭ノズルを提供する。【解決手段】払拭ノズルのノズル本体10の吐出路11の底部開口11bに、その払拭ノズルをペットボトルBの口部に取り付けた際に、ペットボトルBの底部へと至るチューブ12を取り付けたのである。ペットボトルBが上向きのままでも、その胴部を押圧するとチューブ12を通じて洗浄水が払拭ノズルに導入され、洗浄作業をスムーズにおこなうことができる。


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