(54)【考案の名称】検証物発見装置

(73)【実用新案権者】株式会社ポータ工業

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は検証物発見装置、特に、例えば鑑識、事件や交通事故処理等の際に使用する検証物発見装置に関する。本考案の装置は屋外及び屋内の両方に使用される。

【従来の技術】

【0002】
例えば、鑑識、事件や交通事故処理等の際には、微物,毛髪,足跡,タイヤ痕,塗料片その他の検証物を発見するために、夜間等においては懐中電灯などの携帯型照明器を一般に使用している。この種の携帯型照明器は、その用途上からして、市販の一般的な懐中電灯などに比べて高輝度、かつ、大きな照度で投光できる高視認性のものが好ましい。
【0003】
そこで、上記点を考慮して、光源としてメタルハライドランプ(HIDランプ)を採用した携帯型照明装置が提案されている。
【0004】
例えば、特開2001−266636号公報には、電池とスイッチを有する本体ケースの先端に、HIDランプ(HIDバルブ),反射鏡,レンズなどを有するヘッドケースを備えた携帯型照明装置が開示されている(特許文献1参照)。この特許文献1の携帯用照明装置(以下、「先行装置」という)によれば、高輝度かつ、大きな照度で太陽光に近い白色の光を投射するので、視認性を向上する。したがって、例えば、鑑識、事件、交通事故処理等に際し、目的の道路や床などに先行装置を横向き姿勢(投光面を横方向に向けた姿勢)で設置し、横方向(略水平方向)に光を照射することにより、微物,足跡,タイヤ痕、塗料片,毛髪等を発見することができる。
【0005】
しかし、先行装置は、光源としてHIDランプを使用しているため、電気消費量が多いと共に重量が重くなり、かつ、生産コストが高い等の問題を有している。
【0006】

【効果】

【0011】
本考案によれば次のような効果を奏する。
(1)照明部の投光面が照射される照明光は目的の床面や路面上等に照射されるが、この光の一部は鏡部の鏡面にも投射されて反射し、この反射光も前記床面や路面上に照射される。そのため、目的の床面等に照射される光の照明度が大になるので、床面上等の現場に残されている微物,毛髪,足跡或いはその他の残留物(検証物)が見え易くなる。したがって、検証物(目的物)を見落としなく容易に発見することができる。
(2)床面上等の現場に残されている微物,毛髪,足跡等は鏡部の鏡面にも鮮明に写される。したがって、鏡面を見ることによっても目的物(検証物)を発見することができる。この場合において、実験の結果、床面上等に比べて鏡面の方が見え易くなる場合があることも判明している。
(3)照明部は光源としてLEDを採用したので、電気消費量をHIDランプと比べて節減できると共に装置(携帯型照明器)を軽量化できる。また、生産コストも安くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本考案の一実施形態の検証物発見装置の構成を概略的に示す説明図であって、同図(a)は側面図、同図(b)は平面図である。
【図2】前記装置に採用した携帯型照明器の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は斜視図、同図(b)は正面図である。
【図3】前記装置に採用した検証物発見用ミラーの構成を概略的に示す図であって、同図(a)は斜視図、同図(b)は一部を切欠して示す平面図である。
【図4】本考案の他の実施形態の検証物発見装置の構成を概略的に示す説明図であって、同図(a)は側面図、同図(b)は平面図である。
【図5】図4に示す検証物発見装置に採用した携帯型照明器の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は正面図、同図(b)は平面図、同図(c)は側面図である。

【0013】
以下、図面を参照して本考案の実施形態の一例について説明する。図1ないし図3は本考案の一実施形態(実施形態1)の検証用発見装置を示す。これらの図1ないし図3に示すように、実施形態1の検証用発見装置は、携帯型照明器1と、検証物発見用ミラー2とを備える。
【0014】
前記照明器1は、電池収容部10と、この収容部10の先端部に設けた照明部11とを備える。
【0015】
実施形態1の電池収容部10は、図示しない充電式電池その他の電池等を収容する略円筒状のケース状に形成されている。前記収容部10に電池(図示せず)等を取り出し可能に収容してある。収容部10の後端には蓋部材12が着脱可能に螺合して設けてある。収容部10には図示しない制御基板やスイッチが収納されている。
【0016】
照明部11は、電池収容部10の先端部に設けてある。照明部11は図2(b)に示すように、光源13と、反射板14と、この反射板14の前面側に設けた保護用透明板15とを備えている。反射板14は鏡面加工を施した金属板で形成されている。前記透明板15の前面側の面が照明部11の投光面16となる。
【0017】
本考案においては、前記光源13として、複数個のLED13a…13a(発光ダイオード)を使用している。実施例1では、各LED13aとして白色ダイオード(白色LED)を採用している。実施形態1では、照明部11の中心部に1個のLED13aを設けると共に、前記LED13aの周囲に略等間隔で6個のLED13a…13aを設け、これら各LED(合計7個)で光源13を構成してある。この場合、LED13aの数量は任意に増減可能である。
【0018】
前記照明器1は、適当部に光源(前記各LED)のスイッチ(図示せず)をON・OFF(開閉)操作するスイッチボタン17を備えている。また、照明器1は、収容部10の適当部に取っ手18を備えている。
【0019】
前記スイッチをON操作することにより、各LEDの光は照明部11の投光面16から前方へ照射され、この光が照明光30(図1参照)となる。前記光を照射する区域、即ち、照明エリア31(特に横巾及び距離)は特に限定されないが、例えば距離(照射長さ)として、約5mないし約8m程度に設定できる。また、エリア31の巾として、投光面側は約10cmないし約20cm、遠方側は約1.0mないし約2.0m程度(照明光30は次第に拡大する)に設定できる。なお、光源13の各LEDは3W程度のものを採用できる。
【0020】
前記照明器1は、照明部11の投光面16を横方向に向けた姿勢で道路や床面その他の所望の設置面3(図1(a)参照)に安定して使用される。実施形態1では、照明器1の適当部(図示では取っ手18の取付部と反対側の部位)に台部19を設け、照明器1を所定の横方向に向けた姿勢で安定して設置面3上に設置するように構成してある。
【0021】
実施形態1の携帯型照明器1は上記構成を具備している。この照明器1は、図1に示すように、照明部11の投光面16を横方向に向けた姿勢で事件や交通事故等の現場の床面や路面その他所望の設置面3上に設置して使用される。そして、光源13のスイッチをONにすることにより、光源13の各LEDからの光は照明部11の投光面16から前記設置面の前方側の床面ないし路面上に照射される。これにより、前記光が照射される区域の床面や路面は照明光により照射され、明るくなるので微物や毛髪その他の検証物X(図1(b)参照)が見え易くなるので、発見することができる。
【0022】
前記検証物発見用ミラー2は、柄部20と、柄部20の先端に取付けた鏡部21とを備える。
【0023】
柄部20は任意の素材で所望の径及び長さに形成する。実施形態1の柄部20はプラスチックやアルミ金属その他の素材よりなる任意本数の管20a,20b,20cを嵌合して多段式に伸縮可能に構成されている。実施形態1の柄部20は直径を異にする三本の管20a…20cを用いて三段式に伸縮させるように構成されている。
【0024】
実施形態1の柄部20は、各管20a…20cを軸方向へ摺動可能に嵌合し、締付固定具22a,22bにより解除自在に締め付けて、各管を任意の位置で固定し、柄部20の長さを調節可能に構成してある。なお、管20a…20cの本数は任意に増減可能である。また、柄部20は1本の管で構成してもよい(この場合は伸縮不可)。
【0025】
前記鏡部21は任意の素材で所望の大きさ及び形状に形成する。実施形態1の鏡部21は、所望の大きさ、例えば約25cmないし約30cm×約25cmないし約30cmの略四角形(略正方形)の平板状に形成されている。なお、鏡部21の大きさは上記範囲内に限定するものではない。
【0026】
鏡部21の一方の面は鏡面23に形成されている。実施形態1の鏡部21はプラスチック製の基板の一方の面に、アクリル樹脂製等の板材を鍍金等により鏡面加工処理して形成した鏡板を重合して接着等により一体化して形成し、鏡板により鏡面23を形成してある。なお、鏡部の構成や素材は上記に限定するものではないが、軽量かつ割れ難い素材で構成することが好ましい。
【0027】
前記鏡部21は、鏡面23側の柄部20に対する角度を任意の角度に調整可能に構成して柄部20の先端に任意の取付手段で取付けて設けられる。本実施形態では、前記取付手段として、コ字状に形成した金属製の取付部材24と、蝶ネジ25及び蝶ナット26を採用している。
【0028】
前記取付部材24は、鏡部21の一側部における鏡面23上に取付部材24の底板24aをネジ及びナット等(図示せず)で固定して設けてある。そして、柄部20の先端、即ち、本実施形態では管20aの先端を取付部材24の対向する両側板24b,24c間に挟入し、その状態で両側板24b,24c及び管20aの先端部を貫通して蝶ネジ25を挿入し、蝶ネジ25の突出端部に蝶ナット26を螺合してある。
上記により、鏡部21及び柄部20は前記ネジ25を支点として互に接近・離反するように旋回可能に構成されている。したがって、上記構成により、鏡部21は、鏡面23側の柄部20に対する角度を調整可能に構成して柄部20の先端に取付けてある。また、蝶ナット26を締め付けることにより、鏡部21と柄部20は固定される。
【0029】
実施形態1の検証物発見用ミラー2は上記構成を具備している。前記ミラー2は、図1に示すように、鏡部21の鏡面23を照明部11の投光面16側に向けて投光面16から照射される照明光30の照明エリア31内の所望の地点に配置して使用される。
【0030】
実施形態1の検証物発見装置は上記のように構成したもので、次に具体的な使用方法の一例及び作用等について説明する。
【0031】
図1に示すように、前記照明器1を、投光面16を横方向に向けた姿勢で床面や路面その他の所望の設置面3上に設置する。この場合、投光面16を所望の方向に向けて照明器1を設置する。そして、スイッチボタンを操作して光源13の各LEDをONにする。これにより、光源13からの光は投光面16から目的の床面ないし路面上等に照射される。
【0032】
一方、上記状態で柄部20を手で握り、鏡部21の鏡面23を投光面16側に向けて投光面から照射される照明光30の照明エリア31内の所望の地点に配置する。この場合、鏡面の投光面に対する角度を柄部20で操作して任意に調整する。
【0033】
上記により、照明部11の投光面から照射される照明光30は目的の床面や路面上等に直接照射されるが、この光の一部は、図1(a)の矢印4で示すように鏡部21の鏡面にも投射(照射)される。鏡面に照射された光は図1(a)に矢印5で示すように鏡面で反射し、この反射光も前記床面や路面上等に照射される。そのため、目的の床面等に照射される光の照明度が大になるので、床面や路面上等に残されている微物,毛髪,足跡、或いはその他の残留物(検証物)Xが一層見え易くなる。したがって、検証物X(目的物等)を見落としなく容易かつ、確実に発見することができる。
【0034】
また、床面や路面上等に残されている微物,毛髪,足跡、その他の物件X(検証物)は、図1(a)に矢印6で示すように鏡部21に鏡面23にも鮮明に写される。したがって、鏡面を見ることによっても目的物(検証物)を発見することができる。この場合において、実験の結果、床面や路面上等に比べて鏡面の方が見え易くなる場合があることも判明している。
【0035】
図4ないし図5は本考案の他の実施形態(実施形態2)を示す。実施形態2の検証物発見装置において、実施形態1で既に説明した構成と共通する構成部等には同一符号を付して説明を省略する。実施形態2は携帯型照明器の照明部の光源を構成するLEDの配置形態等の構成等に特徴がある。
【0036】
実施形態2の携帯型照明器1Aは、電池収容部10Aと、この収容部10Aの先端部に設けた照明部11Aとを備える。
【0037】
前記収容部10Aは略円筒状のケース状に形成され、収容部10Aの後端には蓋部材12Aが着脱可能に螺合して設けてある。また、収容部10Aの適当部には上述したスイッチをON・OFF(開閉)操作するスイッチ操作部17Aが設けてある。
【0038】
照明部11Aは電池収容部10Aの先端部に設けてある。照明部11Aは横長の略長方形の箱形状に形成し、前方を開口したケース部7を備える。光源13と、反射板14、及び保護用透明板15はケース部7内に設けてある。ケース部の大きさは特に限定されないが、例えば横巾を約10cmないし約20cm程度に形成できる。但し、上記寸法の範囲に限定するものではない。
【0039】
実施形態2の光源13は、複数個(図示では6個)のLED13a…13a(発光ダイオード)をケース部7内に横方向に略等間隔で一列に並べて配設し、これら各LEDで構成されている。この場合、LED13aの数量は任意に増減可能である。なお、実施形態2においても、前記各LED13aとして白色光ダイオード(白色LED)を採用している。
【0040】
また、実施形態2においても前記透明板15の前面側が照明部11Aの投光面16となる。他の構成は実施形態1と同様である。なお、検証物発見用ミラー2は実施形態1と同一に構成されている。
【0041】
実施形態2の検証物発見装置は上記のように構成され、図4に示すように実施形態1と同様に使用される。これにより、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
【0042】
なお、上記した各実施形態の検証物発見装置は一例として開示したもので、本考案は上記の実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載の技術思想を越脱しない範囲内において任意に変更可能なものである。
【0043】
1 携帯型照明器
2 検証物発見用ミラー
3 設置面
10 電池収容部
11 照明部
13 光源
16 投光面
20 柄部
21 鏡部
23 鏡面
30 照明光
31 照明エリア
X 検証物

(57)【要約】

【課題】消費電力の節減、装置の軽量化及び生産コストを削減し、検証物の発見を容易にできる検証物発見装置を提供する。【解決手段】照明部11の光源として複数個のLEDを使用し、照明部の投光面を横方向に向けた姿勢で所望の設置面3上に設置する携帯型照明器1と、柄部20の先端に鏡部を取付けた検証物発見用ミラー2とを備える。鏡部の鏡面23側を照明部の投光面側に向けて照明部を投光面から照射される照明光30の照明エリア31内の所望の地点に前記ミラーの鏡部を配置して検証物Xを発見するように構成する。


【パテントレビュー】

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【インターネット特許番号リンク】

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