(54)【考案の名称】布帛を用いた装飾材

(51)【国際特許分類】

D04D 7/02 ・偏平なもの

(73)【実用新案権者】有限会社橋爪商店

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、織物、編物、不織不又はフェルト等の布帛を用いた装飾材に関する。

【従来の技術】

【0002】
従来から、装飾を施した布帛を用いて多くの商品が作製されて市場に出回っている。このような商品としては、例えば、織物、編物若しくはフェルト等を用いたコースター、ランチョンマット又はテーブルクロス等が挙げられる。
【0003】
例えば、特許文献1(実開平07−001098号公報)においては、自然の素材・布、紙・和紙にシリコーン樹脂をコーティングし、高機能コースター等の敷物や、滑り止めシートを提供する技術が開示されている。
【0004】
具体的には、布、紙・和紙等の素材の片面もしくは両面にシリコーン樹脂を微細な凹凸・突起をつけてコーティングし、振動や衝撃を吸収させたり滑りにくくさせたりする安全な敷物等のシート類が提案されている。
【0005】
また、例えば特許文献2(特開2008−104871号公報)においては、基布の両面の静摩擦係数が高く、すべりにくく、密着性またはすべり止め性に優れたすべり止め部材を提供する技術が提案されている。
【0006】
具体的には、シート本体の基布が主にナイロン系繊維の編物からなり、該基布の少なくとも一方の面にポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂よりなる樹脂皮膜を有し、破断点強度及び破断点伸度が特定の範囲内にあるすべり止め部材が提案されている。
【0007】
そして、この特許文献2では、上記すべり止め部材が、小物置マット、車椅子のクッションずれ落ち防止シート、枕あるいはカーペットあるいは玄関マットのすべり防止下敷きマット、ベッド−ベッドパン間のずれ防止マット、グリップ補助テープ、足下すべり止めシート、食器棚シート、食器の転倒防止ランチョンマット、コースター、蓋開けに適用されることも開示されている。
【0008】

【効果】

【0019】
本考案によれば、簡単な構造を有し、簡便な方法で作製することができ、被設置面が傾斜している場合にも十分なすべり止め効果を発揮し、被設置面が略垂直の場合にも設置することができる装飾材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本考案の装飾材の第一実施形態(コースター)の概略上面図である。
【図2】図1に示す第一実施形態のコースターの概略背面図である。
【図3】図1に示す第一実施形態のコースターのX−X線概略縦断面図である。
【図4】本考案の装飾材の第二実施形態(フォトフレーム)の概略上面図である。
【図5】図4に示す第二実施形態のフォトフレームの概略背面図である。
【図6】図4に示す第二実施形態のフォトフレームのY−Y線概略縦断面図である。
【図7】図4に示す第二実施形態のフォトフレームを壁面からなる被設置面に設置した様子を示す概略図である。

【0021】
以下、図面を参照しながら本考案の装飾材の代表的な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、各図面は、本考案を概念的に説明するためのものであるから、表された各構成要素の寸法やそれらの比は実際の製品とは異なる場合もある。
【0022】
[第一実施形態]
図1は、本考案の装飾材の第一実施形態(コースター)の概略上面図であり、図2は、図1に示す第一実施形態のコースターの概略背面図である。また、図3は、図1に示す第一実施形態のコースターのX−X線概略縦断面図である。
【0023】
本実施形態のコースター1は、装飾を施した布帛からなる布帛層2と、布帛層2の裏面に設けられた粘着層4と、を有し、粘着層4が、被設置面に対してコースター1を接着及び剥離することが繰返し可能であること、を特徴とする装飾材である。
【0024】
布帛層2は、布帛で構成されており、布帛とは、例えば織物、編物、不織布又はフェルト等を含む概念である。かかる布帛を構成する繊維としては、従来公知の種々のものが挙げられる。
【0025】
具体的な布帛としては、例えば、木綿、麻、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース等のセルロース系繊維、羊毛又は絹等の動物性繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、ビニロン繊維、ポリ乳酸繊維等の合成繊維等が挙げられる。これらの繊維は混紡、合撚、交織又は交編等の手段で混用されていてもよい。
【0026】
本実施形態のコースター1を構成する布帛は、図1及び図3に示すように、切断により開口2aを設けて周縁部を花びら様に切断することにより、バラ様の装飾が施されている。本実施形態においては、バラ様の装飾としたが、種々の花、葉又は木等の自然物や建造物等の有体物の形状を象って装飾してもよい。
【0027】
布帛層2の裏面に設けられている粘着層4は、被設置面に対してコースター1を接着及び剥離することが繰返し可能とする粘着剤であれば、種々の粘着剤で構成することができる。
【0028】
図2及び図3に示すように、粘着層4には、図1の布帛層2の開口部2aに対応して開口4aが設けられており、図2に示すように、粘着層4には、図1の布帛層2の輪郭に対応する輪郭を有し、バラ様の装飾が施されている。
【0029】
粘着層4を構成する粘着剤としては、例えば、各種穀物澱粉、ガラクトマンナン等の天然物由来の各種多糖類、コーンプロティン、アルブミン、ゼラチン等の蛋白質、天然ガム質、シェラック、グリセリン若しくはこれらを配合した混合物、又は、アクリル樹脂系粘着剤若しくは酢酸ビニール共重合体系粘着剤等が挙げられる。
【0030】
なかでも、粘着層4はアクリル樹脂系粘着剤で構成されていることが好ましい。アクリル樹脂系粘着剤を用いれば、ある程度の厚み及び強度を有する粘着層4を形成することができ、したがって、コースター1の取扱性や寿命が向上する。
【0031】
また、本実施形態において、粘着層4には、図2に示すように、浅い溝4bが設けられている。これは、粘着層4が、被設置面に接着させた後に剥離し易くするためである、つまり、粘着層4の被設置面に対する接触面積を低減させることにより、コースター1の剥離を容易にしている。
【0032】
この溝4bは、図2に示すように、並行する複数の直線状の溝であってもよいが、間隔を狭めたり広げたり、直線状の部分が途切れていたりしてもよい(なお、図2において、溝4bは、便宜上、1本の直線で表わしている。)。また、粘着層4に凹凸部分があれば、剥離を容易とする効果が得られるため、種々の形状を有する凹凸部分を形成してもよい。
【0033】
なお、粘着層4を構成する粘着剤の種類等によっては、また、コースター1の厚みを確保したい場合等には、布帛層2と粘着層4との間にスペーサを配置してもよい(図示せず。)。このスペーサは、布帛層2を構成する材料で構成してもよいし、粘着層4を構成する材料で形成してもよい。また、布帛層2及び粘着層4とは別の材料で構成してもよい。
【0034】
[第二実施形態]
図4は、本考案の装飾材の第二実施形態(フォトフレーム)の概略上面図であり、図5は、図4に示す第二実施形態のフォトフレームの概略背面図である。また、図6は、図4に示す第二実施形態のフォトフレームのY−Y線概略縦断面図であり、図7は、図4に示す第二実施形態のフォトフレームを壁面からなる被設置面に設置した様子を示す概略図である。
【0035】
本実施形態のフォトフレーム10は、装飾を施した布帛からなる布帛層12と、布帛層12の裏面に設けられた粘着層14と、を有し、粘着層14が、被設置面に対してフォトフレーム10を接着及び剥離することが繰返し可能であること、を特徴とする装飾材である。
【0036】
また、このフォトフレーム10においては、図4に示すように、布帛層12が前側開口部12Aを有するとともに、図5に示すように、粘着層14が前側開口部12Aより大きな後側開口部14Aを有し、前側開口部12Aと後側開口部14Aとの間に段差が設けられている。フォトフレーム10は、更に、この段差に嵌まる透明シート20を有する(図6を参照)。
【0037】
布帛層12は、上記第一実施形態の布帛層2を同様に布帛で構成されており、布帛とは、例えば織物、編物、不織布又はフェルト等を含む概念である。かかる布帛を構成する繊維としては、従来公知の種々のものが挙げられる。
【0038】
具体的な布帛としては、例えば、木綿、麻、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース等のセルロース系繊維、羊毛又は絹等の動物性繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、ビニロン繊維、ポリ乳酸繊維等の合成繊維等が挙げられる。これらの繊維は混紡、合撚、交織又は交編等の手段で混用されていてもよい。
【0039】
本実施形態のフォトフレーム10を構成する布帛は、図4及び図5に示すように、切断により開口12aを設けて周縁部を花びら様、葉様、蔓様又は枝様に切断することにより、植物様の装飾が施されている。本実施形態においては、植物様の装飾としたが、種々の花、葉又は木等の自然物や建造物等の有体物の形状を象って装飾してもよい。
【0040】
布帛層12の裏面に設けられている粘着層14は、被設置面に対してフォトフレーム10を接着及び剥離することが繰返し可能とする粘着剤であれば、種々の粘着剤で構成することができる。特に、フォトフレーム10は、略垂直の被設置面に貼付されて使用されるため、継続的に続く強い粘着力が必要である。
【0041】
図5及び図6に示すように、粘着層14には、図4の布帛層12の前側開口部12Aよりも大きな後側開口部14Aが設けられており、図5に示すように、粘着層14は、略ロの字状の形状を有している。そして、粘着層14が前側開口部12Aより大きな後側開口部14Aを有し、前側開口部12Aと後側開口部14Aとの間に段差が設けられている。
【0042】
粘着層14を構成する粘着剤としては、上記第一実施形態の粘着層4と同様に、例えば、各種穀物澱粉、ガラクトマンナン等の天然物由来の各種多糖類、コーンプロティン、アルブミン、ゼラチン等の蛋白質、天然ガム質、シェラック、グリセリン若しくはこれらを配合した混合物、又は、アクリル樹脂系粘着剤若しくは酢酸ビニール共重合体系粘着剤等が挙げられる。
【0043】
なかでも、粘着層14はアクリル樹脂系粘着剤で構成されていることが好ましい。アクリル樹脂系粘着剤を用いれば、ある程度の厚み及び強度を有する粘着層14を形成することができ、したがって、フォトフレーム10をより確実に略垂直の被設置面に取り付けることができるとともに、その取扱性や寿命が向上する。
【0044】
また、本実施形態において、粘着層14には、図5に示すように、浅い溝14bが設けられている(なお、図5において、溝14bは、便宜上、1本の直線で表わしている。)。。これは、粘着層14が、被設置面に接着させた後に剥離し易くするためである、つまり、粘着層14の被設置面に対する接触面積を低減させることにより、フォトフレーム10の剥離を容易にしている。
【0045】
この溝14bは、図5に示すように、並行する複数の直線状の溝であってもよいが、間隔を狭めたり広げたり、直線状の部分が途切れていたりしてもよい。また、粘着層14に凹凸部分があれば、剥離を容易とする効果が得られるため、種々の形状を有する凹凸部分を形成してもよい。
【0046】
なお、粘着層14を構成する粘着剤の種類等によっては、また、フォトフレーム10の厚みを確保したい場合等には、布帛層12と粘着層14との間にスペーサを配置してもよい(図示せず。)。このスペーサは、布帛層12を構成する材料で構成してもよいし、粘着層14を構成する材料で形成してもよい。また、布帛層12及び粘着層14とは別の材料で構成してもよい。
【0047】
本実施形態のフォトフレーム10においては、図6に示すように、布帛層12が有する前側開口部12Aと粘着層14が有する後側開口部14Aとの間の段差に嵌まるように、透明シート20が配置される。
【0048】
フォトフレーム10は、図6に示す粘着層14の部分Sにおいて、被接着面に接着して取り付けられるため、粘着層14の後側開口部14A内において、この透明シート20と被設置面との間に写真が保持される。写真の画像面は、布帛層12の前側開口部12Aから見えることになる。
【0049】
ここで、図7に、本実施形態のフォトフレーム10を壁面からなる略垂直の被設置面に設置した様子を示す。このように設置されたフォトフレーム10の布帛層12の前側開口部12Aには透明シート20が面しており、その内側に写真の画像が見えることになる(図示せず)。
【0050】
かかる透明シート20としては、内側の写真の画像が見えるものであれば種々の材料で構成することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化型樹脂等を適宜用いることができる。
【0051】
熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、含ノルボルネン樹脂、ポリエーテルスルホン等の各種樹脂を使用することができる。
【0052】
放射線硬化型樹脂としては、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、エポキシ基、ビニルエーテル基、オキセタン基等、重合性不飽和結合やそれに類する官能基を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマーを適宜混合した組成物を用いたものが挙げられる。
【0053】
熱硬化型樹脂としては、例えばフェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトン・ホルムアルデヒド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
【0054】
以上、本考案の代表的な実施形態について説明したが、本考案は、本考案の技術的思想の範囲内で適宜の設計変更が可能であり、かかる設計変更は全て本考案の技術的範囲に含まれる。
【0055】
1・・・コースター、
2・・・布帛層、
2a・・・開口、
4・・・粘着層、
4a・・・開口、
10・・・フォトフレーム、
12・・・布帛層、
12A・・・前側開口部、
14・・・粘着層、
14A・・・後側開口部。

(57)【要約】

【課題】簡単な構造を有し、簡便な方法で作製することができ、被設置面が傾斜している場合にも十分なすべり止め効果を発揮し、被設置面が略垂直の場合にも設置することができる装飾材を提供する。【解決手段】装飾を施した布帛からなる布帛層と、布帛層の裏面に設けられた粘着層と、を有する装飾材であって、粘着層は、被設置面に対して前記装飾材を接着及び剥離することが繰返し可能であること、を特徴とする装飾材。


【パテントレビュー】

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