(54)【考案の名称】静電気帯電防止用靴中敷

(73)【実用新案権者】歐立達股▲ふん▼有限公司

(72)【考案者】【考案者】

[fig000002]
【選択図】図2

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、静電気帯電防止用靴中敷に関するものであり、特に踵用インソールを有することで、疲労し難く、その他の機能を併せ持つことが可能である静電気帯電防止用靴中敷に関する。

【従来の技術】

【0002】
現代の科学技術は日進月歩であり、各種工業製品の生産は、極めて厳格な規定に従った作業環境下で行う必要がある。その主な原因の一つは、工業生産の過程で、しばしば静電気が各種の様々な作業環境に伴って生じ、もし静電気が除去できず、ひとたび静電気が危険な程度まで蓄積すると、静電気の放電が生じ、製品の不良率の増加を引き起こし、さらには工業上の災害を引き起こすことにある。
【0003】
このため、各種静電気帯電防止設備とその装置は、現代の精密工場にとって不可欠な製品となっており、その一つが静電気帯電防止靴である。
【0004】
台湾特許第M361917号には、静電気帯電防止靴及び靴底が記載されている。第M361918号には、靴用中敷及び前記靴用中敷を有する静電気靴が記載されている。これら静電気帯電防止の静電気靴及び靴用中敷は、その主な機能の多くが静電気帯電防止の効果に重きを置いており、靴自体の快適さを考慮していない。これは一般によく知られた静電気帯電防止靴及び靴用中敷の主な問題点・欠陥である。長時間静電気帯電防止靴を履き続けた作業員にとって、長時間立ち通しの作業による脚部への負担は極めて大きく、人体工学に合わない、設計不良の静電気帯電防止靴又は靴用中敷を履くと、しばしば踵やふくらはぎ、果ては背中の疲れや痛みを引き起こす。
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
これら周知の技術的な諸問題を解決するために、本考案者は、多年の研究・開発と多くの実務経験に基づき、静電気帯電防止用靴中敷の一種を提案し、上述の周知の技術上の欠点を改善するとともに、その他長所をも包括するものとした。
【0006】
本考案の主な目的は、人体にある静電気を足部から容易に静電気帯電防止用靴中敷まで伝え、靴の部品を通過し地面まで伝え、静電気災害の発生を防止することが可能である静電気帯電防止用靴中敷を提供することにある。
【0007】
本考案の目的の一つは、現在ある静電気帯電防止靴と組み合わせて使用することで、別途人体工学に合致する静電気帯電防止靴を購入する必要なく、足部が長時間受ける疲労を軽減することができる人体工学に合致する静電気帯電防止用靴中敷を提供することにある。
【0008】
本考案のもう一つの目的は、人体が立ったり歩いたりする過程での衝撃を吸収し、足裏の圧力を軽減し、下半身の骨格又は筋肉群の傷害を防止することができる人体工学に合致する静電気帯電防止用靴中敷及び衝撃を吸収・緩和する機能を有する抗疲労静電気帯電防止用靴中敷を提供することにある。
【0009】
本考案のさらにもう一つの目的は、層体の孔の大きさ又は間隔を設計することで、硬軟度、強度又は通気性からなる機械的性質を有する静電気帯電防止用靴中敷を提供することにある。
【0010】
上述の目的を達するため、本考案は、表布層と、第一層体と、第二層体と、アーチ型インソールと、踵用インソールと、を有する静電気帯電防止用靴中敷を提供する。前記表布層は前記第一層体の表面に設置され、前記第二層体は前記第一層体の底部に設置される。前記踵用インソール及びアーチ型インソールは前記第二層体の底部に設置される。前記踵用インソールの弾力係数は前記第一層体より大きく、かつ前記アーチ型インソールの強度は前記第一層体より高く、前記第一層体の表面の彎曲度は前記第二層体の彎曲度と対応している。前記第一層体の表面は人体の土踏まずの彎曲度に合わせたものである。前記表布層、前記第一層体及び前記第二層体は、静電気帯電防止機能を有する。
【0011】
前記静電気帯電防止用靴中敷は、人体足部の前足部分、土踏まず部分及び踵部分の生物力学の特性に対応したものであり、かつ前記アーチ型インソールは前記第二層体に設置され、前記土踏まず部分に対応したものである。また、様々な土踏まずの形態に対し異なる強度を提供し、抗疲労及び静電気帯電防止機能を併せ持つ静電気帯電防止用靴中敷である。
【0012】
前述のアーチ型インソールは、実験による分析を通じて人体の土踏まずの彎曲度に合わせることを達成したものであり、人体の土踏まずの彎曲度の統計資料によることで、前記アーチ型インソールの彎曲度を様々な彎曲度に設計することが可能である。
【0013】
前記表布層は、毛細現象を有する抗菌導電繊維布であり、抗菌導電の機能以外にも、優れた摩擦力、柔軟性、吸汗性、通気性、消臭効果及び感触の良さなどの特性を有する。前記表布層は、炭素繊維(carbon fiber)、ニッケル鍍金炭素繊維(nickel coated graphite)、金属繊維(metal fiber)及び導電性高分子(intrinsic conductive polymer)のうち少なくとも一つを有する。
【0014】
前記第一層体は、導電性を有するPU(ポリウレタン)高密度スポンジであり、かつ前記第一層体は、前記第二層体の彎曲度と互いに対応し密合することで、更なるサポート性と快適性を提供する。
【0015】
前記第二層体の材質は、ゴム成分及び導電性の高分子材料EVA(ethylene−vinyl acetate copolymer、エチレン酢酸ビニル共重合体)を含む。また、前記第二層体は、前足部分に位置する第二A層体及び土踏まず部分と踵部分に位置する第二B層体を含む。前記第二A層体の材質は、導電性を有する抗静電気導電EVAであり、前記第二B層体の材質は、導電性を有しないEVAである。また、前記第二A層体及び前記第二B層体は、機械的連結により前記第二層体となる。
【0016】
前記踵用インソールは、前記踵部分に配置され、その材質はウレタン(urethanes)高密度スポンジであり、踵部分に適当な衝撃緩和能力を提供し、長時間立通しの仕事をしたり歩いたりしたとき踵に感じる疲労感を軽減することが可能である。
【0017】
周知の技術と比べ、本考案の静電気帯電防止用靴中敷は、人体工学に合致したものであり、周知の技術である静電気帯電防止靴と静電気帯電防止用靴中敷が人体工学に合致せず、人体の土踏まずの個体差を考量しないものであるために引き起こす、足部・腿部などの不快感や疲労し易いなどの多くの諸問題を解決するものである。したがって、本考案の、導電性の第一層体、第二層体及びアーチ型インソールと踵用インソールなどを有する静電気帯電防止用靴中敷により、静電気帯電防止、抗疲労の目的を達成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本考案の静電気帯電防止用靴中敷の実施例を示す説明図である。
【図2】図1のI−I断面を示す断面図である。
【図3】図1のII−II断面を示す断面図である。
【図4】本考案の静電気帯電防止用靴中敷の実施例を示す説明図である。
【図5】本考案の静電気帯電防止用靴中敷の別の実施例を示す説明図である。
【図6】本考案の静電気帯電防止用靴中敷を示す立体説明図である。
【図7】本考案の静電気帯電防止用靴中敷の第二層体を示す局部説明図である。
【図8】図7のIII−III断面を示す断面図である。

【0019】
当業者に本考案の目的、特徴及び効果を理解して頂くために、具体的な実施例と図面を用いて詳細な説明を行う。
【0020】
図1は、本考案の静電気帯電防止用靴中敷の実施例を示す説明図である。図2は、図1のI−I断面を示す断面図である。図3は、図1のII−II断面を示す断面図である。図4は、本考案の静電気帯電防止用靴中敷の実施例を示す説明図である。図5は、本考案の静電気帯電防止用靴中敷の別の実施例を示す説明図である。
【0021】
本考案の静電気帯電防止用靴中敷100は、第一層体1と、第二層体2と、アーチ型インソール3と、踵用インソール4と、表布層5と、を有する。
【0022】
表布層5は、第一層体1の表面に重ねて設置され、第二層体2は、第一層体1の底面に貼付され、踵用インソール4及びアーチ型インソール3は、第二層体2底部の凹部21内に設置される。踵用インソール4は、踵部分103の底部にある第二層体2
に設置される。そのうち、踵用インソール4の弾力性の係数は、第一層体1より大きく、かつアーチ型インソール3の強度は第一層体1より大きい。第一層体1の表面の彎曲度は、第二層体2の彎曲度と対応しており、第一層体1の表面は人体の土踏まずの彎曲度と対応している。表布層5、第一層体1及び第二層体2は、静電気帯電防止の導電機能を有している。
【0023】
静電気帯電防止用靴中敷100は、人体足部の前足部分101、土踏まず部分102及び踵部分103の生物力学の特性と対応している。また、前記アーチ型インソール3は、前記第二層体2の下に設置され、前記土踏まず部分102と対応し、かつ様々な土踏まず型態について様々な強度分布を提供する。これにより、抗疲労及び静電気帯電防止機能を併せ持つ静電気帯電防止用靴中敷100となる。
【0024】
前記表布層5は、毛細現象を有する抗菌導電繊維布であり、抗菌導電機能を有するほか、優れた摩擦性、柔軟性、吸汗性、通気性、消臭性及び接触性などの特性を有する。前記表布層5は、炭素繊維(carbon fiber)、ニッケル鍍金炭素繊維(nickel coated graphite)、金属繊維(metal fiber)及び導電性高分子(intrinsic conductive polymer)のうち少なくとも一つを有する。
【0025】
第一層体1は、導電性のPU(ポリウレタン)高密度スポンジを有し、かつ第一層体1は、第二層体2の彎曲度と互いに対応し、密合することで、更なるサポート性と快適性を提供する。
【0026】
第二層体2の材質は、ゴム成分及び導電性の高分子材料EVA(ethylene−vinyl acetate copolymer、エチレン酢酸ビニル共重合体)であり、前記アーチ型インソール3を収納する凹部21を有する。また、第二層体2は、前足部分101の第二A層体2a及びアーチ部分102と踵部分103の第二B層体2bのそれぞれに位置づけられるものを含む。第二A層体2aは導電性を有する抗静電気導電EVA材質であり、第二B層体2bは導電性を有しないEVA材質である。また、第二A層体2a及び第二B層体2bは、機械的連結により第二層体2となる。
【0027】
アーチ型インソール3の材質は、ポリアミド高分子の材料であり、Polyamide6又はPolyamide66は比較的これに適している。実験統計分析の方法により人体の土踏まずの彎曲度に合わせるという目的を達成し、統計による人体の土踏まずの彎曲度の資料に基づき、アーチ型インソール3の彎曲度を数種類の様々な彎曲度に設計することができる。本実施例において、アーチ型インソール3は第二層体2に静電気帯電防止用靴中敷100アーチ部分102の凹部21と対応するように嵌め込まれる。
【0028】
さらに本実施例のうち、アーチ型インソール3は第二層体2にアーチ部分102及び踵部分103の凹部21を包括する静電気帯電防止用靴中敷100と対応するように嵌め込まれ、かつアーチ型インソール3は踵部分103に孔(図5を参照)を有し、これにより踵用インソール4を第二層体2に設置・収納する。
【0029】
踵用インソール4は踵部分103に配置され、その材質はウレタン(urethanes)高密度スポンジであり、踵部分103に適当な衝撃緩和能力を提供し、長時間立通しの仕事或いは歩行後の踵の疲労感を軽減する。
【0030】
図6は、本考案の静電気帯電防止用靴中敷を示す立体説明図である。本考案の静電気帯電防止用靴中敷100は、アーチ部分102から踵部分103までの周囲に側翼107を有する。これにより、静電気帯電防止用靴中敷100は塵取形(dustpan−shaped)の静電気帯電防止用靴中敷100となる。側翼107は、第一層体1、第二層体2及びアーチ型インソール3を人体の土踏まずと踵の彎曲度に合わせて足裏から上へ伸びる形に形成することで、側翼107により足部両側面をサポートし、足を挫く確率を減少させ、抗疲労の特性をも有することができる。
【0031】
図7は、本考案の静電気帯電防止用靴中敷の第二層体を示す局部説明図である。図8は、図7のIII−III断面を示す断面図である。
【0032】
第二層体2の底面には、貫通した複数個の貫通孔22があり、貫通孔22は、規則的に排列しても不規則に排列してもよい。さらに、複数の貫通孔22の幾何学寸法W1は、同じであっても違ってもよく、また、これらの貫通孔22の間の間隔P1についても同様である。
【0033】
第二層体2の貫通孔22の幾何学寸法W1が大きくなり又は間隔P1が狭くなったときは、第二層体2は軟らかくなり、もしくは強度が低くなる。これに対し、第二層体2の貫通孔22の幾何学寸法W1が小さくなり又は間隔P1が大きくなったときは、第二層体2は硬くなり、もしくはその強度が高くなる。また、これらの貫通孔22の幾何学寸法W1と間隔P1が異なる排列の組み合わせによる設計の変化を通じて、第二層体2を人体工学と合致する硬軟度、強度又は通気性などの機械的特性に調整することができる。また、これにより本考案である静電気帯電防止用靴中敷の一種100の強度分布などの機械的特性を調整することができる。
【0034】
上述において、本考案の説明の利便性のために最良の実施例を挙げて説明したが、これらの実施例は本考案の請求の範囲を限定するものではなく、本考案に基づく本考案の要旨を逸脱しないあらゆる変更は本考案の請求の範囲に含まれる。
【0035】
100 静電気帯電防止用靴中敷
101 前足部分
102 土踏まず部分
103 踵部分
107 側翼
1 第一層体
2 第二層体
2a 第二A層体
2b 第二B層体
21 凹部
22 貫通孔
3 アーチ型インソール
4 踵用インソール
5 表布層
W1 幾何学寸法
P1 間隔

(57)【要約】

【課題】静電気帯電防止及び抗疲労の機能を併せ持つ静電気帯電防止用靴中敷を提供する。【解決手段】上から順に、表布層5、第一層体1、第二層体2、アーチ型インソール3、踵用インソール4が設置される。踵用インソールの弾力性の係数は第一層体より大きく、アーチ型インソールの強度は第一層体より高く、第一層体、第二層体及びアーチ型インソールは、人体の土踏まずと踵の彎曲度と対応する。表布層、第一層体及び第二層体は、静電気帯電防止の機能を有する。


【パテントレビュー】

あなたの意見を伝えましょう:


【インターネット特許番号リンク】

インターネット上にあるこの特許番号にリンクします(発見しだい自動作成):