(54)【考案の名称】自動車の車体を利用した救命いかだ

(73)【実用新案権者】有限会社イーエスシーアイ

(72)【考案者】【考案者】

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【選択図】図1

【概要説明】

【分野】

【0001】
本考案は、自動車の車体を利用した救命いかだに関するものであって、自動車に浮力を持たせる事ができるものである。

【従来の技術】

【0002】
従来自動車は津波に襲われた時、しばらくは海水面に浮かぶことができるものの、時間とともに水が浸入してやがて水没し、救命の役割は十分に果たせなかった。
【0003】
一般的な布やゴム製等の救命いかだは、漂流物との衝突に耐える十分な剛性は期待出来ず、剛性を持たせるにはFRP等の高価な素材を使用する必要があり、コスト高となるなどの問題があった。
【0004】
津波の恐れがある場合は、徒歩で一刻も早く高台へ避難することが鉄則とされているが、高台までの距離が長い、避難する体力が無い、地震から津波発生までの時間が短い、地震で負傷した場合等、避難が間に合わない事態が懸念されている。
【0005】
なお、夜中に地震が発生した場合は、停電するなどで、暗くて避難がより困難となる恐れもある。
【0006】
防潮扉の操作や海面監視をする消防団員や、避難誘導に当たる警察官、避難を呼びかける役場職員、介護者等職務上速やかに避難を開始できない人々もいる。
【0007】
また、津波からの救命装置として津波シェルターや防水救命容器なども提供されているが、高価で普及に問題があった
【0008】

【効果】

【0011】
本考案の自動車の車体を利用した救命いかだは、廃車など使用しなくなった自動車の車体を再利用し、発泡樹脂やペットボトルなどの中空の密閉容器などを利用して浮力を持たせることによって、津波から逃げ遅れる恐れがある人々が溺れたり怪我をしたりする危険を軽減するために利用できるものである。
【0012】
本考案の自動車の車体を利用した救命いかだによれば、津波に流されるあいだも呼吸をすることができる空間と、漂流物と接触しないための空間を確保できるものである。
【0013】
本考案の自動車の車体を利用した救命いかだは、介護を必要とする住民の庭先や、防潮扉の付近、高台までの避難路の途中などの屋外に設置することができる。
【0014】
本考案の自動車の車体を利用した救命いかだは、廃車や空のペットボトルなどを利用することで、従来のFRPなどを利用した津波シェルターなどより大幅なコストダウンが可能である。
【0015】
本考案の自動車の車体を利用した救命いかだは、廃車を再利用するため造るのも容易で、普及させるためのコスト面での障害が少なく、費用に対して人命救助の効果が大きい。
【0016】
本考案の自動車の車体を利用した救命いかだが後世の人々の目に触れることで、津波への警戒心を呼び覚ますことができ、被害者を少なくする効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1図は本考案の実施例を示す自動車の車体を利用した救命いかだの断面図の1例を示す。
【図2】第2図は本考案の実施例を示す自動車の車体を利用した救命いかだの側面図の1例を示す。

【0018】
以下、本考案の実施形態を図面によって具体的に説明する。
使用しなくなった自動車の、水没した場合に水が浸入する恐れのある空間に、発泡樹脂や中空の密閉容器等を充填するか取り付ける。
【0019】
さらに浮力を確保する必要がある場合はエンジンなどの重たい部品は取り外す。
さらに浮力を与える場合は車体の周囲にもブイなどの浮力体を取り付ける。
【0020】
図1は、セダンタイプの車体の断面図である。この場合エンジンを取り外したエンジンルーム(1)とトランクボックス(2)及び車内の座席の下(3)ガソリンタンク(4)などに発泡樹脂を充填している。
【0021】
図2は、セダンタイプの車体の側面図である。この場合前後のタイヤハウス(5)に発泡樹脂を充填している。
【0022】
充填する発泡樹脂は、住宅の断熱材の吹き付け工法として普及している硬質ウレタンフォームを利用することで簡単に充填できる。
【0023】
発泡樹脂にふた付きのペットボトル等を組み合わせて使用することでコストを軽減することもできる。
【0024】
また、充填はなるべく隙間が無いように施工することで衝突時などにおける変形を防止し、車体の剛性を高める。
【0025】
ボンネットやトランクボックスのふたは衝撃で開かぬよう溶接やリベット、接着等の方法により固定するのが良い。
【0026】
浮力が不足する場合は、図2に示す車体の外面のタイヤボックス(5)や外装の鉄板と内装の間の空間などにも発泡樹脂や中空の容器などを充填する。
【0027】
さらに浮力を与える場合には、車体の周囲にブイなどの浮き(6)を取り付ける。
車内への水の浸入を防止するため、水の進入経路には防水シールを施したり隔離壁を設置するのも良い。
【0028】
津波の勢いが激しいと予想される海岸近くに配備するものについては、ラリー車両が使用するような車体補強用のロールバーを設置するのも良い。
【0029】
漂流が長時間となり換気が必要になる場合に備え、天井には手動で開閉可能なサンルーフもしくはハッチのような天井扉を設置するのも良い。
【0030】
さび止め等、長期間の維持管理が必要となる場合にそなえ、車体に広告を入れるなどして維持管理の費用に当てるのも良い。
【0031】
車内には、水濡れ防止用に人体が入るくらいのビニール袋や、脱出時に窓を割るための緊急脱出ハンマーを装備するのも良い。
【0032】
1-----エンジンルームに充填した浮力体
2-----トランクルームに充填した浮力体
3-----シートの下に充填した浮力体
4-----ガソリンタンクに充填した浮力体
5-----タイヤハウスに充填した浮力体
6-----取り付けられたブイ

(57)【要約】

【課題】津波から速やかに避難できない人や逃げ遅れた人々が、溺れたり漂流物で怪我をする危険を軽減するため逃げ込むための、自動車の車体を利用した安価で普及可能な避難いかだを提供する。【解決手段】廃車等の使用しなくなった自動車からエンジン等の重い部品を取り外し、エンジンルームやトランクルーム、車内の下部等の浸水する恐れのある空間や車体の周囲に、浮力を持つ発泡樹脂や中空の密閉容器からなる浮力体1、2、3、4を充填あるいは取り付けることで、自動車を沈没しない避難いかだに改造する。


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